理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第258話 とりあえず学べ

食器の後片付けを終わらせた自分は部屋へと戻っていた。

 

理 「ふぅ…結局はあてにはならないか……」

 

今していることは部屋の書物の片付けだ。安部一族を滅ぼした妖怪がやっぱり見つからなかったためこれ以上部屋に置いておいても無駄と思い本を縛っていた。

 

理 「ん?なんだこれ………」

 

縛っている最中に自分は1冊のいかにも古そうな書物を見つけその中身を見てみると、

 

理 「ほぉ~イザナギやイザナミの事が書かれてる

   本か……」

 

その書物には自分の弟と妹の神様、イザナギとイザナミが書かれていた。更に本をめくっていくと自分の母である千のことも記載されていた。

 

理 「へぇ~BBAの事も書かれてるんだな…」

 

呟いて次のページを見てみるとそこには深⚫⚫⚫兎乃⚫能⚫と書かれていた。しかも所々が汚くなっていて読めない。

 

理 「ちゃんと俺の事も書かれてるんだな~って!

   こんな事してる場合じゃないな」

 

その本を閉じて資料の上に乗せて紐で縛る。

 

理 「あとはこれを倉庫に入れてそしたら俺も風呂

   に入るかもうそろそろ皆も出てるだろうし」

 

呟いた自分は縛った書物を持って廊下へと出て倉庫へと入れると大浴槽に向かった。大浴槽の入り口に来ると丁度、へカーティアや映姫、お燐とお空にさとりと耶狛が出てきた。

 

耶狛「あっマスター今からお風呂?」

 

理 「あぁ誰もいないだろ?」

 

さと「えぇ女性陣は丁度上がったので来ても小町さ

   んやクラウンピース辺りじゃないですか?」

 

ヘカ「まぁ恐らくだけどクラウンピースの事だから

   もう寝るだろうけど……」

 

映姫「小町もベッドですやすやと寝てそうですね」

 

理 「そっかありがとうな♪耶狛はへカーティアと

   映姫の部屋に案内頼むよ」

 

耶狛「分かったよ♪」

 

そう言うと耶狛達は歩いていった。そして1人残った自分は、

 

理 「しかしもしがあるからなぁ……」

 

それを聞くとただ入るだけでは下手すれば小町やらがばったりと来るかもしれないと思い紙とペンを直ぐ様持ってきて何かを書くと扉に張り付ける。

 

理 「これでよし」

 

そう呟いて理久兎は中へと入っていった。そしてその張り紙には【男性入浴中】と書かれていた。そして棚を見ると何故か執事服に忍装束が置かれていた。

 

理 「彼奴ら早いな」

 

自分も棚に服を置くと中へと入るとそこには体を洗っている亜狛と黒がいた。どうやら理久兎が紙を取りに行っている間に入ったようだ。

 

理 「よっいつの間にお前ら来てたんだ♪」

 

亜狛「あれマスターも入浴ですか?」

 

黒 「それと俺らは主が来る数分前って感じだな」

 

理 「ありゃりゃそうだったのか」

 

バスチェアに座ると石鹸で髪を洗う。

 

理 「せっかくだから背中を洗い合うか?」

 

亜狛「そうですね」

 

黒 「構わんぞ」

 

その提案で亜狛→理久兎→黒の順番で座り背中を洗い合う。

 

理 「しかし黒お前さんこう見ると逆鱗もしっかり

   とあるんだな」

 

黒 「そういう主にもついるだろ」

 

亜狛「確かにしっかりとついてますね触ったらダメ

   なやつですよね?触った瞬間竜やらになって

   襲いかかりますかね?」

 

と、触ったら確実にアウトかと聞くと理久兎と黒は笑いながら、

 

理 「ハハ♪いや別に?」

 

黒 「まぁなそんな触ったとしてもグーパンで終わ

   るさ♪お前ならな」

 

亜狛「………確実に終わるって殴って絶命の意味が入

   ってますよね?」

 

黒 「勿論だが?」

 

流石は黒だ遠回し言っている事が怖い。

 

理 「さてとそれじゃ向きを返るか」

 

そうして先程の逆向きで背中を洗う。すると、

 

理 「亜狛………お前さんらの尻尾ってよく敏感って

   聞くけどどうなんだ?」

 

亜狛「いやいやそんなまさか♪」

 

と、言った瞬間に理久兎は尻尾を握る。

 

亜狛「ちょっ!まっ勘弁してくださいっ!」

 

黒 「主が興味湧くと本当に面倒くさそうだな」

 

そうして3人は背中を洗い合うと浴槽へと浸かる。

 

理 「ふぅ~」

 

黒 「大丈夫か亜狛?」

 

亜狛「………………えぇ」

 

亜狛の顔がもはや死んでいた。相当敏感だったのだろう。

 

黒 「そういえば主よあれからどうなんだ?」

 

理 「何が?」

 

黒 「告られてからだが?」

 

因みに理久兎とさとりは誰にも言っていない。だが何故に知っているのかと疑問がわいた。

 

理 「なんで知ってんだ?」

 

黒 「いやこいしが楽しそうに喋っていたんでな」

 

亜狛「さりげなく罪をなすりつけたよ

 

黒や亜狛は実際その現場を見ているがそれらをこいしに振った。

 

理 「あっそう………まぁ程々ってところか?」

 

亜狛「マスター貴方に唯一足りない事って何か分か

   りますか?」

 

理 「何が足りないんだ?」

 

亜狛「女心や乙女心がまったくと言ってないですね

   正直に言いますと」

 

亜狛の言葉は正論中の正論だ。理久兎にそんな心など察せれる訳ではないのだから。

 

理 「そこまで言うか!?」

 

黒 「いや事実だしな」

 

亜狛「そうですね」

 

理  (´・ω・`)

 

何と優しい従者なのだろう。「超ドストレートに言ってくれるよ」と思った。

 

理 「まぁうん‥‥少し勉強してみるよ」

 

黒 「それがいい」

 

亜狛「そうですね………」

 

そうして浴槽に浸かって数分が経過すると3人は一生に立ち上がって、

 

理 「出ますかね」

 

黒 「だな」

 

亜狛「そうしましょうか」

 

そうして3人は風呂からでて各自の部屋へと帰るのだった。


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