第271話 またまた依頼です
数ヵ月が過ぎて地上では蝉の鳴き声が聞こえ始める夏の季節の地底では、
理 「この季節になっても対して地霊殿は変わらな
いよな」
地底では基本温度は一定である。特に地霊殿は灼熱地獄が近くにあるため年がら年中で暑いため対して変わらない。
亜狛「まぁ居心地が良いんですから良いんじゃない
ですか♪」
お燐「父さんや理久兎様はそう言いますがもう地上
は暑いし所によっては寒いしでやってられま
せんよ?」
耶狛「えっ外って夏だから寒いはなくない?」
お空「おぉ揃った♪」
ダイニングルームで4人はトランプをしながらそう言う。種目はトランプの絵札が見えないよう裏面にして散りばめられひっくり返してはまたひっくり返すを繰り返していることから神経衰弱だと理久兎は思った。
お燐「いやそれなんですけどね死体を探していたら
最初は暑いと思ったらいきなり森に入ったら
大雨で湖付近に行こうも霧で前が見えないで
散々ですよ?」
理 「何だその異常気象は?」
そこまで酷い異常気象だとは予想だにしていなかった。すると耶狛が、
耶狛「そういえばマスターの能力って災厄を操る程
度の能力だったよね?」
理 「ん?あぁまぁそうだけど?」
耶狛「つまり‥‥この異常気象を引き起こしてるのは
マスターだよね?」
何という
お燐「えっまっまさか理久兎様が犯人!?」
お空「うにゅっ!!?」
亜狛「マスター………貴方なんですか?」
敢えて言おう。これは耶狛の罠だと。だが、
理 「だが俺がそんな事をしたとして何があると言
うんだ?耶狛ホームズに亜狛ワトソンやって
も得なんてないだろ?」
耶狛「うっ」
耶狛の推理にピシリと音を立てる。だが更に追い討ちをかけるかのように自分は証言を言う。
理 「それに正体を隠している身の俺がそんな大そ
れた事なんてする訳ないだろ」
耶狛「ぐぅ」
簡単すぎた耶狛の推理は音を立てて崩れた。故に自分は無罪だ。
亜狛「そうなってしまうと一体何が原因なんでしょ
うねぇ?」
理 「まぁ上で何しようが勝手だがこっちに被害が
及ぶとか映姫のご指名の時は俺が行くさ♪」
と、言うと丁度扉が開きそこからさとりとがやって来た。
理 「おやさとりお疲れさん♪」
さと「はい何とか此方も仕事が片付きましたよ」
仕事を終わらせたさとりは少しお疲れ気味の様子だ。
理 「そうだ無花果のコンポート作ったけど皆は食
べる?」
耶狛「食べる♪」
お空「私も食べる♪」
亜狛「へぇ今日はコンポートですかあっ勿論頂きま
すよ♪」
お燐「あたいもお願いします♪」
4人は予想通り食べることは確定だ。
理 「さとりも食べる?」
さと「えぇお願いします♪」
さとりも食べるから計5個だが風呂掃除という仕事をしている黒も入れれば6個だ。
理 「さてとお茶は何にしようかな♪」
そんな事を言いながらお茶のフレーバーを考えていると、
断罪!断罪!断罪!断罪!判決!
と、胸ポケットの断罪神書からアラーム音が鳴る。それに気がつき断罪神書を取り出してページを開くとそこのページから映姫の顔が3Dで写り出す。
理 「やぁ映姫ちゃん♪」
映姫「あっ理兎兔さん聞こえてますか?」
理 「あぁ聞こえてるよどうしたの?」
そう言いつつアッサムの茶葉が入った瓶に手をかけてポットにアッサムの茶葉を入れる。
映姫「いえ実は少し折り入ってお願いしたい事があ
りまして」
理 「お願いしたいこと?」
映姫「はい実はここ最近地獄に来る幽霊達が少ない
のでその調査をお願いしたくて」
理 「小町はどうしたんだよ?」
こういった時に小町がいるだろうと思っていると映姫は頭を押さえて、
映姫「あの子またサボっているみたいで見つからな
くて………」
理 「はぁ‥‥彼奴はまたか」
ここまで来ると呆れるを通り越してある意味で尊敬してしまう。無意味なサボタージュ尊敬はしてはいけないのだが。
映姫「なので理久兎さんお願いできますか?」
理 「分かったとりあえずは調査をしてみるよ」
映姫「お願いしますね」
そう言うと3Dに写っていた映姫の顔は消えた。断罪神書をしまいポットのお茶とティーカップそして無花果のコンポートを持ってダイニングルームへと向かう。
理 「お待たせね♪」
さと「ありがとうございます」
お空「わぁ~いスイーツ♪」
お燐「いい香りですね♪」
と、皆は食らいついてくる。そして理久兔は、
理 「悪い今から少し外に出てくるよ」
亜狛「えっ何処かに行くんですか?」
耶狛「マスターお出掛け?」
と、皆が聞いてくる。これには苦笑いをしながら、
理 「あぁまぁ映姫から連絡があってな少し外へ出
てくるよ」
亜狛「あっなら送りましょうか?」
理 「いやいいよ♪ちょっとよろず屋で買いたい物
があるからそれを買いながら行くからさ」
そう言うと亜狛はペコリと頭を下げ耶狛は笑顔で、
耶狛「ならいってらっしゃいマスター♪」
亜狛「気を付けてくださいね」
理 「おう♪」
と、2人に言うと今度はお茶を飲んで一息ついたさとりが、
さと「理久兎さんしっかり寄り道せずに帰って来て
下さいね?」
お燐「ご武運を……」
お空「生きて帰ってね理久兎様」
皆は優しく言ってはくれる。優しくは言ってはくれるのだが敢えて言おう。
理 「なぁ‥‥死亡フラグを建てるの止めてくんない
かな?」
明らかに皆は何故か自死亡フラグを建てていっているのだ。これにはツッコミせざる得ない。しないと本当にフラグを回収してしまいそうだ。
さと「ふふっ気を付けてくださいね♪」
理 「はぁ分かった行ってくるよ♪」
そう呟き地霊殿を後にするのだった。