理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第281話 何時もの日常へ

時刻はもう夕方頃、異変も大方は片付きようやく旧京都へと続く薄暗く怨霊達がはびこる道を歩いていた。

 

理 「ようやく終わったぁ長い1日のような気がす

   るなぁ」

 

そう呟きながら道を歩いていくと突然ヒューンと上から音が聞こえたかと思うと突然頭上に少し大きい桶が落ちてきた。

 

ガシッ!

 

落ちてきた桶を難なく左手でキャッチすると、

 

理 「キスメ何してんだ?」

 

キス (/-\*)

 

桶を地面に下ろすとキスメが恥ずかしそうな上目使いで見てくる。すると今度は、

 

? 「あれやっほ理久兎さん」

 

理 「あぁヤマメか‥‥てかアメコミヒーローか?」

 

上下逆さまに糸を使ってニコニコと此方を見てくる。まるでスパ(ピー)ダーマンのようだ。

 

黒谷「それ言ったらダメだよ!?」

 

理 「あっあぁ……」

 

黒谷「まぁそれよりもお帰りなさい♪」

 

キス コクコク(^.^)

 

しかしこうしてお出迎えしてくれるのは素直に嬉しいがキスメのお出迎えは自分もしくは亜狛と耶狛、黒だとかじゃないと頭かち割れて死んでいただろう。

 

理 「アハハハありがとうよ♪そんじゃ俺はそろそ

   ろ行くよ美須々達の所に行かないといけない

   しな♪」

 

黒谷「アハハまたね理久兎さん♪」

 

キス  ( ´∀`)/~~

 

そう言うとヤマメ、キスメと別れて旧都への入り口の方へと向かうのだった。そうして数分歩きようやくパルスィが管理している橋の近くへと着いた。

 

理 「やっと着いた………」

 

コートを脱いで元の定番服となっているアロハシャツと短パンそしてサンダルを履いて橋へと歩いて行くと、

 

理 「よぉパルスィ♪」

 

橋の手すりに腰かけているパルスィに挨拶をする。パルスィの翡翠色の目が此方を見る。しかし何故たが不機嫌だった。

 

水橋「あら理久兎お帰りなさい」

 

理 「どうかしたのパルスィ見た感じ不機げ‥‥あぁ

   ~うんまた彼奴らか」

 

パルスィが座っている手すりより先が見事に壊れていた。大体こんな事をするのは美須々ぐらいだ。

 

水橋「…本当に酒を控えるべきよ彼奴……」

 

理 「アハハハハ………そう言うなって彼奴のお陰で

   地底の治安は昔よりかはマシにはなったんだ

   からさぁ」

 

言っていることは事実だ。昔と比べると治安は良くなった。美須々や勇儀を恐れてなのか理由はよく分からないが妖怪達の悪さは減ったのだ。

 

水橋「そうね…それにも一理はあるわね……」

 

理 「まぁ彼奴らにこれから会うからついでに叱っ

   ておくよ」

 

水橋「お願いするわ………」

 

理 「そんじゃパルスィまたね♪」

 

水橋「えぇ………」

 

そうしてパルスィに通されて旧都のよく美寿々や勇儀のお気に入りの居酒屋へと向かう。

 

理 「うぃ~す美寿々か勇儀はいる…わっと!」

 

バリンッ!!

 

突然、皿が此方へと飛んできて理久兎はそれを当たる寸前で避けた。そして飛んできたの方向を見ると、

 

妖怪「げふ……」

 

ボコボコにされた妖怪がいた。その先には、

 

美 「その程度かい」

 

勇儀「美須々様、迷惑になりますよ」

 

と、美須々を勇儀がなだめていた。ボコされた妖怪は何かしでかしたのは明白だ。

 

理 「おっす2人共♪」

 

美 「ん?おぉ理久兎か!」

 

勇儀「あれお前が来るなんて珍しいな?」

 

理 「あぁ♪お前らに贈り物をやるよ♪」

 

戦利品として取ってきた要石を断罪神書から出してテーブルの上に置く。

 

美 「ほう何だいこれは?」

 

理 「要石っていう物だよ♪」

 

勇儀「要石か‥‥確か地面に刺せば地震が起きないと

   かだったよな?」

 

美 「何!?」

 

どうやらこの要石は地面に打ち込めば自然に発生する地震が起きなくなるそうだ。恐らく地脈に要石という杭を打つことで地震を防ぐという品だろうと思った。

 

理 「ふ~んまぁそれはあげるよ」

 

美 「マジか!これさえあれば家が倒壊しなくて済

   みそうだなぁ♪」

 

勇儀「貴重な品をありがとうよ」

 

理 「あぁ気にんすんなよ♪それと壊すのも程々に

   しておけよ?特にあの渡り橋だパルスィが怒

   ってたぞ?」

 

これまでの報告書やパルスィの管理している橋を壊した事について軽く文句を言う。

 

美 「おうよ♪まぁ気を付けるよ♪」

 

と、美須々はまったくもって反省していない。それよりも要石にご執心だ。

 

勇儀「まぁ理久兎、出来るだけ美須々様を止めれる

   ようにするよ…」

 

理 「あぁ頼むよ彼奴が暴れるとまた何か被害が起

   こるからなぁおっと時間も時間かなそんじゃ

   あな♪」

 

美 「おうまたな♪」

 

勇儀「また飲もう理久兎♪」

 

理 「あぁ♪」

 

そう言い理久兎は居酒屋から出ると地霊殿へと帰った。

 

理 「ただいま~」

 

玄関を開けてそう言いながら辺りを見渡すと、

   

亜狛「あっマスターお帰りなさい」

 

黒 「帰ったのか主よ」

 

と、2人が偶然 玄関にいたため出迎えてくれる。

 

理 「おう♪皆はどうしたの?」

 

亜狛「皆さんはお風呂に入ってますよ」

 

どうやら皆は風呂に入っているようだ。自分も早く風呂に入ってさっぱりしたいと思った。

 

理 「いいなぁ入りてぇな………」

 

亜狛「皆さんが出たら入りましょうか?」

 

黒 「なら俺も入るか」

 

男だけで華がないと思ったら負けだ。そんな事を言っていると奥の扉が開かれさとりが出てきた。

 

さと「理久兎さん帰ってきていたんですかお帰りな

   さい♪」

 

風呂上がりで濡れた髪を拭きながらおかえりと言ってくれる。

 

理 「あぁただいま♪なぁさとり皆は風呂から出た

   か?」

 

さと「えっ?えぇもう全員出ている筈ですよ?」

 

すぐに大きな風呂でゆっくりと浸かれると思うと嬉しくなった。

 

理 「そうかそんじゃ俺は風呂に行くよ行くぞお前

   ら♪」

 

亜狛「あっはい!」

 

黒 「そんじゃあな」

 

そうして理久兎達は風呂へと向かうが1人残ったさとりは、

 

さと「………また地上で暴れたってことはもうじき正

   体が明かされるのかもしれません」

 

と、呟くが理久兎達には聞こえるはずもなくただその一言は虚空へと消えたのだった。


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