天子との戦いから翌日、熱く煮えたぎる溶岩が流れる灼熱地獄そこに理久兎はいた。
理 「ふぅ………」
そして理久兎の前には黒から貰った折れた龍刀、そして柄から外し刀身だけとなった黒椿、最後にトンカチと金床に水が入ったバケツがある。
理 「久々にやるけどいけるかなぁ?」
そう呟き理久兎は溶岩に折れた龍刀を入れて溶かしそして黒椿も溶かす。そして溶かした龍刀と黒椿を金床に重ねトンカチを持って、
カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!
叩く。何回か叩き熱が冷めたらまた溶岩に少し浸けてまた叩くを繰り返す。そうして数時間して、
理 「だぁ~あっつい!!」
何百度という温度の空間にいると汗が滝のように流れる。しかも集中して打ち込むためにより一層暑い。
理 「だが後少し……」
形は出来てきた。だからこそ後少しの辛抱だ。そうしてまた
カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!カンッ!
と、叩きトンカチを鳴らす。そうして更に1時間が経過してついに時がきた。
理 「出来た!!」
ようやく完成した。自分の思いが込められそして黒の心が込められた黒椿の進化形態その名を、
理 「黒椿【影龍】だ……」
形は黒椿とたいして変わらずの細い刀身だが切れ味は黒椿より格段に上がりそして更に新たな能力を手に入れた。
理 「ふぅ!」
シュンッ!!
試しに横へ一閃して斬る。すると真っ黒いオーラが残像のように数秒残る。これは黒の体の一部だった爪を使った刀を合成させたために黒の能力である『影を操る程度の能力』を受け継ぎ全てを喰らい侵食する『光を喰らう程度の能力』が開花したのだ。
理 「ふふっやっと出来たぁ……」
もう暑さでバテそうだ。荷物をさっさと片付けて理久兎は地霊殿へと帰る。
理 「いやぁこの服でも暑いとなると本当に嫌にな
っちまうよな」
そう呟きながら地霊殿の扉を開けて階段を上り中庭へと出る。灼熱地獄の上に地霊殿が建っているため行き来は楽だがあまり行きたいと思える場所ではない。
理 「でも本当に空ちゃんは良くあんな所辛くもな
く飛べるよなぁ」
本当にそこについてはお空を尊敬してしまう。そんな事を呟いていると、
黒 「主かどうしたのだそんなに汗をかいて?」
中庭で水やりをしていた黒は自分の元へと来ると断罪神書から進化した黒椿を出す。
理 「どうよ黒♪」
黒 「どうと言われ‥‥主よ我が贈った刀を再利用す
るとか言ったがまさか合成したのか?」
理 「そのまさかだよ♪」
それを聞くと黒は黒椿【影龍】をまじまじと眺めて、
黒 「一度‥‥溶かしたのか?」
理 「あぁ♪こから鍛錬させて見事に1つにしたん
だよお前の思いと黒椿の魂は混ざり合いこの
刀を黒椿【影龍】を形作ったんだせっかくお
前から貰った刀なんだからさぁ♪」
それを聞くと黒は一瞬驚いたのか目を点にした。だがすぐに元の顔に戻ると、
黒 「クククアハハハハ本当に主は面白い♪」
理 「そこまで爆笑しなくても良いだろ……」
黒 「すまんな色々と嬉しくなってな本当に主の元
に来てから面白い事だらけだ」
と、黒はいった。このタイミングならあの時の事を話せると思い、
理 「なぁ黒………お前が封印されてる時の記憶は本
当にないのか?」
村紗、一輪が言っていた聖という人物に心当たりがないかと思い聞くが、
黒 「すまんな今も思い出せんのだしかし光を侵食
すら出来ずただの影となったかのように俺は
夢で見た女にその優しさで慈愛で俺を照らし
ていたそれしか記憶がなくてなぁそいつが誰
だったのかも分かってないんだ」
理 「もしかしたらだが聖とかいう女性はお前に関
係しているかもしれないな」
黒 「………そうなのかどうなのかは分からんがそい
つが何処にいるのか何処封印されているのか
分かってない時点で詰んでるのと同じだそれ
に違うかもしれないだろ?」
理 「まぁな………」
そう言うが恐らくは魔界の何処かにいてそして何処かに封印されているとは予測できるがやはり何処にいるのかはまでは分からないのが現実だ。
理 「運命は巡り合わせとも言うしなもしかしたら
何処かで会えるかもな♪」
黒 「そう…だな……そうだと良いかもな♪」
と、話していると黒は理久兎をじっと見だして、
黒 「とりあえず主よ風呂に行ったらどうだ?」
理 「えっ………なぁ俺って汗くさいか?」
黒 「まぁ……な…」
これは流石に申し訳ないなと思ってしまった。
理 「あぁうん風呂に行って風呂に入ってくるよ」
そう言い理久兎は風呂へと向かったが、
黒 「ん?確かさっきさとりが……まぁ良いか…」
そんな事を呟くが理久兎には聞こえるはずもなく黒はまた庭の草木に水をやり出すのだった。そうして理久兎は脱衣所へと来ると服を脱ぐ。
理 「はぁ本当に汗かいたなぁ蒸れてくせぇや」
何て呟き風呂場へと入った。風呂場は湯煙が漂い霧となっていて視界が見えにくい。
理 「はぁうぅーーーんはぁ……」
まずは桶に水を入れて体を洗おうかとした瞬間だった。
さと「あれ?理久兎さん?」
理 「ん?………さとり?」
何故だか分からないが大浴槽に浸かるさとりの目と自分の目があうのだった。