理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第22話 出会いがあるから別れがある

都市の西側。暗雲となり唯一の光は月だけという暗い夜。だが今回の夜は何時もとは違った。

 

兵達「オーーーーー!!

 

ギンッ!ギンッ!

 

兵士達の戦いのかけ声や叫び。金属等がぶつかり合う音等が色々と聞こえ静かな夜はうるさくなっていた。

 

理 「ごらぁ!」

 

ドゴンッ!

 

妖怪「ぐばあー!」

 

目の前の妖怪は顎に掌底打をくらい顎が陥没して倒れる。理久兎は後ろでただふんぞり返るわけではなく前衛で兵士達と共に戦いを繰り広げていた。

 

兵士「はぁーー!!」

 

ズバ!!

 

兵士達も戦闘を繰り返していた。

 

妖怪「グギャー!」

 

兵士「どうだ!」

 

妖怪「ギャログ!!」

 

兵士「ひっ!うわー!」

 

妖怪が兵士にその鋭利な爪で裂こうとした瞬間、

 

ガキン!

 

御花「速く後退してください!」

 

御花が割って入って爪を刀でを受け止める。

 

兵士「あっありがとうございます!」

 

そう言って兵士が後退すると同時に誰かが御花の方に向かって走ってくる。

 

仲瀬「チェスト!」

 

妖怪「グハ!」

 

御花が対峙していた妖怪を中瀬がトンファで殴り御花の助太刀をする。

 

仲瀬「大丈夫か御花!」

 

御花「はい!問題ありません!」

 

そして別の所では、

 

力 「おりゃ~~!!」

 

力の無双が始まっていた。自身の手に持つ大剣をぶんまわして妖怪達を叩き切っていた。

 

ブゥン!ズバ!

 

妖怪「アギャー~!!」

 

妖怪を叩き斬りぶっ飛ばしていると背後から、

 

妖怪「どこをみている!」

 

妖怪にスキをつかれて攻撃される。

 

力 「なっしまった!」

 

力はブロックする体制に入ろうとするがその前に、

 

蒼 「はっ!!」

 

ズシュ!

 

妖 「ぶふう!」

 

蒼の突剣が妖怪の心臓を貫いた。そして妖怪は地に伏せた。

 

蒼 「気を付けてね力君!」

 

力 「あんがとよ蒼!!」

 

蒼 「ははっ♪いいよ仮はいつか返してね♪」

 

そしてまた別の所では、

 

幸 「おりゃりゃりゃ!!」

 

シュン!シュン!シュン!シュン!

 

そして幸は持ち前の槍術で敵を圧倒していた。

 

妖怪「ギイヤーーー!」

 

そして幸は隊長である自分に言う。

 

幸 「きりがないよ隊長!」

 

理 「っ!そっちはどうなった!」

 

理久兎はトランシーバーに声をかける。するとその答えが返ってくる。

 

放送「こちらの避難率70%西側以外の兵士達は

   至急にロケットへ避難を!!西側の兵士達

   は後、少し辛抱してください!!」

 

理 「了解した!!お前ら後少しの辛抱だ!ふん

   ばれよ!」

 

兵士達「オーーーーー!

 

守るべき者があるからこそ彼らも戦うのだ。そして理久兎の一言で更に士気は上がる。すると、

 

妖怪「死ね!雑魚が!」

 

妖怪が自分の背後を狙って襲いかかってくる。だが、

 

理 「雑魚はお前だ!!」

 

ドゴンッ!

 

理久兎は肘を上手く使い裏拳をして妖怪の頭蓋骨を叩き割る。そして妖怪は倒れ動かなくなる。そんな事が数分と続くと、

 

中1「こちら北門避難完了!」

 

と、トランシーバーから中将1の声が聞こえ出す。それに続き、

 

細愛「東門避難完了だ!」

 

中将「南門避難できました!」

 

と、細愛親王そして中将2も避難が完了したようだ。

 

放送「他の門の避難完了!西門、急ぎ直ちに

   後退を開始してください!」

 

理 「了解した!!」お前ら全員後退しろ!」

 

兵達「わかりました!

 

理久兎の言葉で兵士達は後退を始める。そして近くにいた仲瀬に、

 

理 「仲瀬!」

 

仲瀬「何ですか理千さん!」

 

理 「全員門に入ったら信号弾で合図をしろ!

   そしてそのまま門も閉めろ!」

 

仲瀬「わかりました!」

 

御花「隊長はどうするのですか!」

 

と、自分はどうするのかと聞かれる。自分は何をするかそれは、

 

理 「少し奴等を足止めする!行け!」

 

御花「っすぐに来てください!」

 

そう言い兵士達は後ろへと後退していく。しかし妖怪達が逃げている兵士達を追いかけようとするが、

 

理 「ここからは先は一方通行だ!」

 

そう言って理久兎は妖怪達の前に立ちふさがる。

 

妖 「グギャー!」

 

寄声をあげながら妖怪が襲ってくる。自分は左足を前に出しある構えをとる。そして、

 

理 「仙術 六式 刃斬(はざん)!!

 

後ろの右足を前へと大きく蹴りあげた。その結果1つの衝撃波のようなものが右足から放たれ妖怪達を切り裂く。

 

シュン ジュバッ!ジュバッ!ジュバッ!

 

なんと妖怪の内何匹かの妖怪は無惨に斬殺された。仙術六式刃斬、これは、足に霊力を一点にためそしてそれを放ち相手を切り裂く技で唯一の遠距離技でもある。そして理久兎は時間稼ぎをしていると赤く打ち上げられた信号弾が打ち上げられていた。

 

理 「信号弾か!」

 

理久兎が見上げると信号弾が空に打ち上げられているのに気づくだがその隙を狙って、

 

妖 「ジャハハハ!」

 

ブン!

 

妖怪が殴りかかってくるが、

 

理 「クソが!」

 

ガシッ! ブン! ズドン!

 

妖怪の攻撃を受け止めそして理久兎におもいっきり宙に投げ飛ばされる。そして鈍い音と共に他の妖怪達を巻き込み着地した。だがそんな事はどうでもいい今問題なのは自分が間に合うかどうかだ。

 

理 「間に合うか?いや!間に合わせる!

   ふぅ~ーーはぁ~ーー」

 

理久兎は、その言葉をいうと大きく深呼吸をして、

 

理 「仙術 十八式 瞬雷(しゅんらい)!!」

 

そう言うと足に力を感じた。そして一気に門まで走る。その速度は雷光の速度と同じぐらいに。そしてこの技は武道大会でも使用した高速移動技だ。そしてここ西門では徐々に門が閉まっていくが理久兎はまだ来ていない。

 

仲瀬「理千さん……」

 

仲瀬は理久兎のことを心配していたが、

 

シューーーン!!

 

仲瀬「うっ!なんだこの風!!」

 

突然の風が仲瀬を襲うそしてその風が止むと後ろから聞いたことのある声が聞こえだした。

 

理 「大丈夫か仲瀬!」

 

そう理久兎の声だ。仲瀬はその声を聞いて後ろを振り向く。

 

仲 「理千さん!!」

 

そして仲瀬が理久兎の名前を言うと同時に、

 

ガタン!!

 

と、音が響き門が閉まった。

 

兵達「隊長お疲れ様です!」

 

と、兵士達が理久兎に敬礼をする。

 

理 「良いからとりあえずお前ら早くロケット

   まで行け!」

 

兵士達「了解!!」

 

理久兎の一言で兵士達は大急ぎで移動を開始した。

 

神様 兵士達移動中……

 

永琳「理千……」

 

永琳は理久兎が来るまで待っていた。すると無数の走る足音が聞こえだした。それを聞いて永琳はその方向を見ると、

 

永琳「あれは、西門の兵士達!てことは……!!」

 

西門部隊がこちらに向かって走ってくるそして永琳は1人の男を注目するその男は……

 

理 「急げ!!」

 

理久兎だった。これには永琳も微笑んでしまう。

 

永琳「ふふっ♪変わらないわね♪」

 

そうして兵士達はロケットに入っていく。

 

理 「誘導お疲れ永琳……」

 

そう言いながら永琳に近づくと永琳はクスクスと笑いながら、

 

永琳「ふふっ♪貴方もね♪それじゃ~私達も

   入りましょうか?」

 

理 「そうだな♪」

 

ここで普通ならハッピーエンドなのだが、現実は甘くはない。そう運命の日が来てしまったのである。突然の事だった。

 

ガン!ガン!ガン!ダーーン!!

 

扉が壊され妖怪達がぞろぞろと入って来たのだ。

 

妖怪「グヘヘヘ!」

 

永琳「なっ!もうここまで来て!」

 

その数は約数十匹。しかも大きさからして相当の重さがある。もしこいつら全員がロケットにしがみつこうものならロケットは重量オーバーで打ち上がらないと思った。そのため、

 

理 (約束を破るけどしょうがないか……)

 

この時、自分はある決心した。友人を唯一の友を救うために、

 

理 「永琳……」

 

永琳「えっ理千なっえっ!?」

 

ドン!

 

そう理久兎は永琳をロケットの中に強く突き飛ばして、

 

バキン!!

 

外からロケットの開閉ドアのスイッチを押し壊した。結果ロケットのドアは閉まった。そう理久兎は自分の命を犠牲にして都市の仲間を守ろうとしたのである。そして閉まった扉から扉を叩く音が聞こえだした。

 

ドン!ドン!ドン!

 

永琳がドアを叩いているのだ。そしてドアの叩く音と共に永琳の声が聞こえてくる。

 

永琳「理千、何を考えているの!ここを開けて!

   開けなさい!」

 

永琳は強く言うが理久兎も決心をしていた。

 

理 「悪い永琳……お前との約束…守れそうもない

   な……だからお前らだけでも行け!!」

 

永琳「ふざけないで!!私との約束を破るの!

   後で高くつくわよ!」

 

理 「おぉ恐い恐いでもこれなら俺も守れる……」

 

理久兎は間を少し開けそして笑顔で、

 

理 「俺がもし生まれ変わってもしまた会えたら

   酒を一緒に飲もう」(*^ー^)ノ♪

 

最後の別れになるのならせめて満面の笑顔で送ると決めたのである。

 

永琳「嫌よ!!ここを開けて!!」

   

だがロケットはもう発射準備を終えて後5秒で飛び立とうとしていた。そしてそれを知らせるかのようにアナウンスからカウントダウンの声が聞こえだす。

 

4……3……2……

 

永琳「嫌~~理千!!!

 

1……発射します!

 

ブウゥ~~ゴォ~~~!

 

アナウンスの一言でロケットは飛び立って行く。

 

理 「じゃあな永琳……」

 

ロケットを見送ろうとすると、

 

妖怪「逃がすか~!!」

 

そう言って妖怪がロケットにしがみつこうとするが、

 

理 「お前はお呼びじゃねー!」

 

ドスン!

 

妖怪に理久兎の蹴りが決まり弾き飛ばされる。ここから理久兎の孤独の戦いが始まるのだった。そしてロケット内部では……

 

永琳「ぐす……」

 

永琳は泣いていた。自分の友を1人失ったことがただ悲しかったのだ。

 

永琳「理千……ぐす……」

 

そして永琳は離れていく地球に向かって、

 

永琳「ありがとう……」

 

この一言を呟いたのだった。そして永琳はこの日出会いがあるから別れがあると言うことを知ったのだった。

 


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