理久兎そして怠惰のクソ悪魔の拳がお互いに当たるギリギリの寸前で止まる。
怠惰「………あぁ~疲れた…」
先に拳を解いたのは怠惰だった。それに続いて自分も拳を解くのだが、
怠惰「うっぷ………」
と、突然怠惰の頬が膨らむ。するとおふくろがビニール袋を持ってきた。
千 「ほれ怠惰これに………」
怠惰「すっすま……オロロロロロロロロロロロ!」
と、ビニールに思いっきり嘔吐し出した。戦っていた身からすると突然どうしたのかと思い心配になってしまう。
理 「おっおい大丈夫か?」
怠惰「えぇ……?あぁ大丈…オロロロロロ!!」
明らかに大丈夫ではなそうだ。
千 「すまんなこやつ昔から体力は貧弱でのぉ少し
動いただけでこれなんじゃよ」
理 「いや!?こんだけ貧弱とかありえなさ過ぎる
だろ!?」
そんな事を言っていると黒や亜狛に耶狛がやって来る。
亜狛「あの魔法が使えるって凄い魔術士なんですよ
ね?」
黒 「あぁ…その筈なんだが……」(;ーωー)
耶狛「ねぇ貴方大丈夫?」
耶狛は優しく怠惰の背中を擦る。すると真っ青な顔をしてグロッキーな怠惰の顔が振り向く。
怠惰「ありがとう…お前さん優しいん…うっ!オロロ
ロロロロロロロロロ!」
また嘔吐し出した。これには自分は勿論だがおふくろや他の神やらも呆れる。
千 「まったくそなたは少し運動をせい大体何時も
部屋で引きこもっとるからそうなってしまう
のじゃぞ?」
怠惰「うっさいなぁ‥‥心は少年なんだよ~遊びをし
たい年頃なんだよ~精神的にさぁ~」
千 「おんし年齢を考えんか!」
怠惰「見た目は高校生、頭脳は小学生、体力年齢高
齢者、精神的年齢は幼稚園児その名も~怠惰
のクソ悪魔!……うっぷ…」
亜狛「4チャンネルの少年探偵よりも酷い!?」
亜狛のツッコミが入る。本当にサッカーボールを蹴り飛ばす少年探偵よりも酷すぎる。
黒 「……なぁお前は本当は何だ?魔族…にしちゃ神
綺と同等の魔力いやそれ以上の魔力を持つ奴
なんていたなら有名人なんだが?」
黒の核心的な発言に怠惰という男は顔をひきつらせる。千に限っては苦笑いというか少し動揺していた。
千 「あっあれじゃ!フリーなフリー………いやニー
トじゃなフリーなニートじゃ!」
怠惰「誰がニートだ!自宅警備員だっての!」
理 「それをニートって言うんだよ」
ツッコミを受けた怠惰は苦笑いをしながら苦しい言い訳を答えた。
怠惰「まっまぁあれだよ元クラスのメンバーで同窓
会しようって事になっても影が薄くて忘れ去
られて同窓会に招待されないみたいな感じな
n…何でだ……何でか心が痛い」
理 「もういいそれ以上の事を言うな!?」
あまりツッコミをしない自分も流石にこんな苦しいボケにはツッコミをしてしまう。
耶狛「でもマスターがツッコミを入れるなんて相当
何だね」
亜狛「言われてみると………」
イギ「確かに兄上がツッコミにまわるなんて珍しい
ですね」
黒「ボケ担当のマスターがツッコミなぁ」
自分でも驚いている。何故だか分からないがこいつのその腑抜けてるというか天然といか心に闇を抱えているというか何だか分からないがツッコミを入れたくなって仕方がないのだ。
千 「分かるぞ理久兎のその気持ちはこやつはこの
うざさのせいで本来はワシがボケなのじゃが
ツッコミにまわるという事になってしまって
いるんじゃ」
怠惰「ちょっと俺がツッコミを出来ないとでも言う
の!?」
千 「いやそなたはツッコミよりもボケじゃな」
理 「悪いが俺もそう思うぞ………」
これにはおふくろに同意するしかない。本当に怠惰はボケの方がしっくりくるのだ。
怠惰「何か言い方が酷いなぁ………あっ所で甘味はあ
るんだよな?」
千 「あぁそれなら………」
月読「お祖母様持ってきましたよ♪」
そう言いながら月読が何か持ってくる。その後ろには須佐能が月読の倍もの量の皿を持ってきて天照は大きなおぼんに幾つもの湯飲みを乗せてやって来る。
千 「甘味とはこれじゃよ♪」
月読「どうぞ♪皆様もよければ♪」
月読から薄い黄色でカピカピに乾燥している物を貰う。
怠惰「これって………」
理 「干し芋だな」
どうやら甘味とは干し芋だったらしい。というか甘味と言えるのか不安になってくる。
理 「なぁお前これに納得して………」
怠惰「モグ…どうしたモグ…食わないのか?」
普通に噛んでいた。というかこれに納得しているようだ。周りを見てみると、
亜狛「美味しいですね♪」
耶狛「本当だね♪」
黒 「自然の甘さって奴だな」
と、3人は噛み締めながら味を楽しんでいた。
イギ「兄上も食べてみてくださいよ♪」
理 「……じゃ…いただきます」
そうして食べてみた。するとさつまいもの自然の甘さが口に広がる。噛めば噛むほど甘さが滲み出てくる。
理 「うめぇなこれ」
イギ「今ここ高天ヶ原だと何故かブームになってい
るんですよね」
天照「叔父さん温めの玉露茶もどうぞ♪」
と、天照がお茶をくれた。というか叔父さんは流石に少し抵抗がある。
理 「別に叔父さんとか言わなくても普通に名前で
いいんだぞ?」
天照「いいえどんなに嫌われていようが私達の叔父
である事には代わりないので良いんです♪」
そう言うと天照は他の皆にもお茶を配りに向かった。
理 「いい娘を持ったな伊邪那岐」
イギ「貴女の姪でもあるんですよ♪」
理 「だな………」
そんな光景を見ながら干し芋を噛るのだった。そうして数時間経ち皆はまたお茶から酒へと変えて騒ぎ始める。そんな中、理久兎はその光景を静かに見ている怠惰へと近づいた。
理 「隣いいか?」
怠惰「構わないよ………」
怠惰の隣に座りどんちゃん騒ぎする神達を眺めながら、
理 「なぁお前さっきの技のトリックを教えてくれ
ねぇか?」
実はというと怠惰の技のトリックの種が気になっていたのだ。そのため近づいたとも言ってもいい。すると怠惰は少し笑いながら、
怠惰「そうだな~これは俺の能力でね『怠惰を背負
う程度の能力』って感じかな?
理 「怠惰を背負う?」
言っている意味が分からないため聞いてみると、
怠惰「そうまぁ簡単に言えば君らは60秒が1分の
定理で生きているよね?」
理 「あぁそうだな」
怠惰「だけど俺からすれば30秒が1分という感じ
で自分の周りの時間を早くしたり遅くしたり
することが出来る能力って感じかな?」
理 「つまり体感時間って事か?」
怠惰「まぁ言っちまえばな♪あの時の注射器の投擲
も回避もそして移動もそれの応用って感じだ
な♪」
と、簡単に種を教えてくれた。それなら何故、命名的に『体感時間を操る程度の能力』にしなかったのかが疑問だ。
理 「なぁあんた能力の名前間違え………」
怠惰「良いんだよこれで♪俺が背負ったこの罪を確
認できる名前なんだし♪」
罪という単語を聞くと理久兎はある事を思い出した。それは7人の罪を背負った悪魔達の話。七つの大罪の悪魔の事を。
理 「怠惰…いやお前の本当の名前…は…」
怠惰「おっとその単語は伏せておいて欲しいかない
くら分かってもいてもね♪」
と、怠惰が言った時だった。
千 「怠惰よ!さっさとあれをするぞ!」
怠惰「あぁ~はいはいそれじゃあね理久兎君」
怠惰は立ち上がり千の元へと向かった。そして残った自分は夜空となりつつある空を眺めながら、
理 「………まぁ俺も言えた義理じゃねぇよベルフェ
ゴール」
と、誰かの名前をただ呟くのだった。