酒の入った容器が軽快に鳴り響く音そしてそれを肴に笑いあう神の声それらが入り交じる高天ヶ原。宴が始まりもう早2週間ぐらい経過していた。
理 「………彼奴等楽しそうだなぁ」
亜狛や耶狛は皆と楽しく酒を飲んでいたりしていた。かれら曰く自分のイメージUPのためらしいが楽しんでいるのは事実であろう。
黒 「なぁ主よそこの柿ピーをくれるか?」
理 「ほら」
隣に置いてある柿ピーを黒に渡すと黒は柿ピーを貪り始める。黒は自分と共に酒を飲んでいた。だがいるのは黒だけではない。
千 「ほれ怠惰よもっと笑わんか♪」
怠惰「はぁ家に帰りてぇな布団へgoしてぇよ~」
天照「本当に貴方はダメ男って感じですね………」
千に怠惰そして天照もいて5人で飲んでいた。
理 「そういえば天照お前から見て伊邪那岐ってど
う見える?」
どんなに嫌われていようが私達の叔父であることには代わりはない。それは正直嬉しかった。なら父親であろう伊邪那岐や祖母の千はどのように写っているのか気になったのだ。
天照「そうですね………お父様はとても優しくて何時
も皆の事を考えてくれますが正直に言ってし
まうと少しヘタレですね♪」
理 「ハハハ彼奴らしいや♪」
自分の父親に対してヘタレと言うとはある意味で天晴れだ。言っていることは合っているのだが。
千 「のう天照よワシはどうじゃ?」
天照「えっ………えぇとお祖母様はとても明るくてま
るで太陽のように何時も晴れ晴れとしていて
私の憧れですね♪」
千 「うむよう言った♪」
理 「いや止めておけっておふくろが憧れの対象に
するとか無謀だぞ?」
千 「おい青二才よ貴様どういう意味じゃ?」
空気がまた代わり不穏な空気になる。
理 「あれ分からないか永遠の3歳児?」
千 「どうやら死にたいようじゃのう………」
理 「やってみろよロリBBA」
2人は喧嘩する気で立ち上がろうとした。それを見た天照や黒は慌て出す。だが理久兎と千の体に有刺鉄線が巻き付けられた鎖が体を絡めとった。
怠惰「お前らやるならせめて十光年先の所でやって
くれじゃないと皆が死ぬから」
千 「理久兎が挑発してくるんじゃ!!」
怠惰「言わせておけば良いだろうそう言うのが子供
とか言われるんだから大人の対応をしなよそ
して理久兎君もいちいち挑発をするな止める
のダルいんだからさぁ」
そう言われ仕方なく自分は座る。そして千も座ると有刺鉄線付きの鎖は無くなる。
黒 「そういえばよお前の父親とか婆さんは分かっ
たんだが母親はいるのか?」
天照「えっ………えぇと一応は私や月読そして須佐能
乎はお父様の体の一部から生まれているんで
すよ」
黒 「神様の常識はずれは本当にありえんな」
理 「えっ?そうだったのか?俺はてっきり伊邪那
美から生まれたかと思ったが?」
自分と千を除いた元々の神達は伊邪那岐、伊邪那美から生まれている。だがどうやら一部例外もあるみたいだ。
天照「えぇお母様には一度もお会いしたことが無い
んですが叔父様は何かお母様の事を知ってい
ますか?」
理 「えっ?………そうだなぁ聡明っていえば聡明だ
けど何かしら伊邪那岐と喧嘩をすれば伊邪那
岐が謝るまで絶対に許さないし謝らなければ
髪の毛をむしりとったりもしていたって感じ
かな?」
天照「………お父様が会いたがらない理由も少し分か
る気がします」
黒 「主はその伊邪那美とやらに自棄に詳しいな」
理 「そりゃそうだだって末っ子の妹だからな」
黒 「いいい妹!?」
その反応からするとどうやら知らなかったようだ。
理 「あれ?言ってなかったか?伊邪那岐そして伊
邪那美は実の双子の兄妹なんだよまぁ言っち
まうと他の神達の多くは2人の濃い血を受け
継いでいると言っても過言じゃないんだよ」
千 「うむワシは自慢の娘と息子達じゃ♪」
理 「因みに俺は?」
千 「伊邪那岐と伊邪那美の愚兄じゃな♪」
それを聞くと自分と千は睨み合う。だが今度は、
ヒャン!!ザシュ
と、風をきる音が聞こえたかと思うと自分達の足元の地面に中身のない空の注射器が刺さる。
怠惰「喧嘩するなって言ってるよな?」
怠惰にまた怒られ仕方なく2人はまた酒を飲む。
黒 「あの2人を止めれるって彼奴も化け物だな」
天照「私もあんなお祖母様を見るのは初めてです」
そんな事を言っていると
バァン!!バァン!!
上空で花火が上がる。
千 「宴のクライマックスじゃ♪」
理 「へぇ~おふくろにしては気前が良いじゃない
か」
怠惰「一応は彼女もそれなにりには準備しているん
だよ♪」
黒 「たまには良いかもな……」
天照「そうですね♪」
そんな光景を見ていると、
天照「そういえば八咫烏は何処に行ってしまったの
かしら?」
理 「ん?それお前のペットだよな?」
天照「ペットじゃなくて私の神使ですよ!?叔父様
の神使達と同じように」
黒 「まぁそれは良いとして行方不明なのか?」
天照「えぇ‥‥何処に行ってしまったのかしら?」
聞いているとその神使は自由奔放みたいだ。だが天照の神使ならそこいらのたれ死んでいる訳でもなさそうだが。
理 「まぁ見つかるといいな………」
天照「そうですね………」
理 「あっそうだおふくろ俺らは明日帰るからよろ
しくな」
一応は明日帰る旨を伝える。すると千は、
千 「うむ♪それとそなたの恋仲の者をいつか連れ
て来い挨拶をしたいからの」
理 「まぁ覚えてたらな………」
そんな事を話ながら理久兎達は宴の最後のフィナーレを楽しむのだった。