理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第23話 力の覚醒そして新たな能力

無となった都市。いやもうゴーストタウンと言った方が良いのかそんな無人となった都市で、

 

理 「死に去らせ!!」

 

ダス!

 

妖怪「アギャー!」

 

今現在、理久兎は永琳達を逃がし1人で孤独の戦いをしていた。

 

理 「はぁ…はぁ…はぁ…数が多すぎるっての…」

 

妖怪「グヘヘヘ!」

 

まだ理久兎の周りにはまだ何千何万の妖怪達がわんさかいる。この状況は絶望そのものだ。そして1匹の妖怪が理久兎の背後から攻撃を仕掛けてくる

 

妖怪「ぎゃはーーー!!」

 

ドン!

 

理 「がはっ!」

 

珍しく理久兎は相手の攻撃をくらったのである。それもその筈だ。何せ1人で何時間と戦い続ければ疲労もたまってくるだろう。

 

理 「ちきょうしょうが…俺は負けるのか……」

 

理久兎は死を覚悟していた何せ「死んでも蘇るのだから」その言葉が頭の中くどくどと響いてくる。もう諦めろと言っているように。

 

理 「俺は死ぬのか…死んでもまた蘇るしな……」

 

しかし理久兎はある1人のたった一言の言葉を思い出した。「自分が悲しむような死にかたはするな」それは、自分の母親である千の一言でありもっとも理久兎の中では最も重い一言の言葉だ。

 

理 「たく…おふくろには参るぜ……」

 

その言葉は理久兎が立ち上がらせる言葉には充分だった。

 

理 「まだだ…まだ負けるわけにはいかねぇんだ!」

 

ガキン!

 

その時だった。自分の中にある何かを縛っていた鎖が壊れる音が聞こえた。そして強烈な障気が辺りを覆う。そして自身の周りに黒い力が溢れてきたのであるこれは『霊力』とは逆の性質の力。そうこれは、

 

妖怪「何で人間が『妖力』を使えるんだよ!」

 

妖怪が言った通りこれは『妖力』だ。そして理久兎は妖力を纏い、

 

理 「知るか~~!」

 

ザシュ!!

 

妖 「グギャーーー!」

 

理久兎は妖怪を引き裂いた。だがここで突然……

 

ポタポタ……ザーー!!!

 

急に雨が降り始めそれは豪雨となる。だがこれはただの雨ではない。

 

ゴロゴロロロ……ビカ!

 

強い雷雨だ。そしてその雷雨は落雷として落ちてくる。

 

妖怪「ギイヤーーー!」

 

そして更にありえないことに、

 

グララララ!!!

 

妖怪「動けねぇ!」

 

巨大地震までもが発生して妖怪達は動くことができなくなっているのである。

 

理 「何だ…これは!?」

 

理久兎は、今の現状が理解できていなかった。そして突然頭痛がしだし理久兎の頭の中に不思議な文字が見え始めた。その文字はこう書かれていた。

 

理 「っ!『災厄を操る程度の能力』……?」

 

そう、この力こそかつて伊邪那美が言っていた不吉の力だ。読者様も解るだろうがここで言っておく『災厄』それは災いである。そして災いとは絶望でもある。例えると自然災害などの自然的災い。疫病などの感染。それが災厄である。つまりその災いを自由に操れるようになったのである。

 

理 「これが俺の2つ目の能力……」

 

理久兎に妖力が覚醒したと同時に能力まで覚醒した。まさに奇跡だった。今もなお妖怪達は雷に打たれ地震によって出来た地割れで落ちていっている者この光景はさながら地獄絵図だった。だがこれで終わりではなかった。

 

シューーーーーン……

 

今度は何と大きな巨大爆弾が落ちてくるのである。

 

理 「あれは俺の能力とは関係ない何なんだ

   一体……いやまさか!!」

 

永琳達とした作戦会議の内容を思い出した。最後の抗いとして落とした原子爆弾だ。そして自分の直感はこう告げていた。すべてを無に還す光の嵐がくると。

 

理 「この距離じゃ避けるのも無理だな……」

 

そして原子爆弾は地面に落下して大爆発をおこした。

 

グウーーーン!

 

光の嵐は全てを飲み込んでいき塵へと変えその塵をも消滅させる。

 

妖怪「アギャー!」

 

妖怪「ギイヤーーー!」

 

妖怪達も消滅していく。そして自分は逃げずその場で両手を広げ、

 

理 「くくハハハ!俺は妖怪達に負けなかったぜ

   母さん!それから俺の初めての友…永琳よ」

 

笑顔でその言葉と共に妖怪達共々理久兎も光の嵐に巻き込まれ体は塵1つたりとも残すことは無く消滅したのだった。


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