法界へ向かって歩くと数10分ぐらいが経過する。
耶狛「え~と臨時!」
亜狛「じ……事実」
黒 「つ……つゆくさ」
理 「さ…さとり」
ただ歩くのも暇なのでしりとりをしながら歩いていた。下らないと思うかもしれないがこれがまた結構楽しかったりする。だが、
耶狛「また
理 「ほれ速く答えろよ♪」
因みに結構意地悪な事をしていた。最後が出来るだけラ行で終わるものばかりを耶狛に回していた。勿論そんな事をすれば言葉を失っていき苦しくなるのは明白だ。
耶狛「……りり…リリパット!」
理 「ド○クエやってる奴しか知らない敵を………」
亜狛「とか………トラン
亜狛は格好良く言ったつもりだか結構笑える。その証拠に、
黒 「ぷっWむ……むむ…無情くく……♪」
黒に限っては笑いのツボに填まっていた。そしてまた自分の出番だ。
理 「瓜」
耶狛「また
絶望過ぎるこのやり方に耶狛は叫ぶのだった。だが耶狛が叫んだせいなのか、
魔獣「ガルルルルル!!」
と、猫に近い魔獣が此方に威嚇しながら歩み寄ってきた。
理 「耶狛が叫ぶからだぞ?」
耶狛「だってマスターがラ行しかこっちによこさ
ないからだもん!」
亜狛「えっとどうするんですか?」
黒 「俺に任せておけ」
そう言うと黒は前へと少し歩くと自身の魔力を辺りに漏らす。
黒 「消えろ………」
魔獣「キシャーーー!!?」
微々ってしまったのか魔獣はすぐさま茂みへと入ると消えていった。
黒 「よしさっさと進もう」
理 「こういう時に黒は強いよね」
魔獣避けとしては万能な黒であった。そしてまた暫く歩いて行き近くに丁度良い岩があったため、
理 「少し休もうか♪」
その一言で少し休むことにした。そして岩に座ると、
理 「にしてもよぉ中々遠いなぁ」
亜狛「能力を使います?」
自分の事を思って言ってくれたのだろう。だが、
理 「いや現世じゃ中々見れない景色や生体なんだ
から目的が終わるまではゆっくりと眺めては
いたいからいいかな?」
亜狛「そうですか♪」
黒 「魔界の景色が良い所なんてあるのかが分か
らん」
黒はそうかもしれないが自分はそうでもない。逆に珍しいものがあるためついつい見てしまう。すると、
耶狛「ん?」
耶狛の耳がピクピクと反応した。
亜狛「どうしたんだ耶狛?」
耶狛「何か北の方が騒がしいんだよね」
理 「北……なぁ黒…確か北だったよな法界って」
黒 「あぁ方角的にはそうだな」
どうやら北の方角で何かが起きているらしい。絶対にこれは行かないと何か大変な事が起こりそうな感じだ。
理 「お前ら急ぐぞ」
亜狛「はい!」
耶狛「オッケー!」
黒 「………………」
4人は急いで北の方角へと向かうのだった。
神様、神使移動中……
走ること数十分が経過する。その時だった。
魔獣「ガァーーーーーー!!」
と、雄叫びが聞こえ空を見上げるとそこに無数の魔獣が飛んでいた。見た目は獅子なのだが尻尾は蛇そして背中には山羊の頭がついていた。
黒 「ありゃキマイラか」
理 「キマイラ?」
黒 「あぁ魔界だと危険度Sで厄介者として魔界人
達からも知られる魔獣だな」
耶狛「因みにどのくらい厄介なの?」
耶狛がどれくらい厄介なのかと聞くと黒はとても分かりやすく説明してくれる。
黒 「そうだなぁ現世で言うと古い木造建築に白蟻
が住み着くのと同じぐらい厄介だな」
理 「あぁそれは厄介だなぁ」
耶狛「厄介だね」
亜狛「何か格が下がった!?」
確かに格は下がったが考えてみて欲しい。古い木造建築に白蟻が住み着こうものならその家は白蟻をすぐに駆除しない限り家を支える柱を食い散らかされ最後は柱が折れて倒壊は待ったなしだ。
黒 「しかしキマイラを怒らせるって何したん
だ?」
理 「どういうことだよ?よ
黒 「キマイラは基本最初は威嚇だけしてくるから
その間に逃げれば何もされないが無視してキ
マイラを攻撃またはテリトリーに侵入しよう
ものなら群れで襲いかかる習性があるから基
本は何もしなければ問題はないんだがなぁ」
理 「成る程ねぇ」
黒の説明を聞きながらキマイラ達が飛んでいく方向を見る。その先には何と空飛ぶ船があった。しかもその船は見たことがあるしそれでいて船の後ろからは無数の弾幕が飛び交っていた。
理 「なぁあれ………」
黒 「間違いないなあれは水蜜だとかの船だ」
やはり血の池地獄であった村紗や一輪、雲山の船だ。どうやら血の池地獄から抜け出したらしい。
理 「彼奴らもよくやるなぁ」
頑張っているなと思っていると目を凝らして一転集中させて船を見ていた亜狛は険しい表情をしながら、
亜狛「まっマスター………」
理 「ん?どうした?」
亜狛「あの…あの船に葛ノ葉 蓮も乗船してます」
理 「何!?」
その言葉は驚く。まさか蓮が此方に来ていたとら思わなかったからだ。
亜狛「それに博麗の巫女、黒さんのお気に入りの
魔女そして守矢の巫女が乗ってますね」
耶狛「巫女ちゃん達も乗ってるの!?」
黒 「霧雨も乗ってるのかよ」
理 「まったく彼奴らは………しょうがない救いに」
と、理久兎がいったその時だった。突然自分達の目の前に大きな気が生えてくる。その木の幹には見ていて嫌悪感を覚える禍々しい顔がついており触ったらアウトな毒液?を蔦から染み渡らせていた。
理 「なぁ彼奴は?」
黒 「こいつは木樹の王……危険度SSランクだ」
先程のキマイラよりも上のランクが出てきた。しかもその木樹の王は此方を見るとニヤリと不気味な顔で笑う。それはまるで餌を見つけたときの顔のように。
理 「どうやらやる気みたいだなだがあっちも
何時まで持つか……仕方ない亜狛」
亜狛「なんですか?」
理 「黒をあの船の上空に送れ」
黒 「なっ!まさかこいつを主達だけで倒すと言う
のかそいつは危険………いや主達の方が危険だ
ったな」
よくお分かりで。まずこんな独活の大木に負ける気がしない。
理 「ふんっ♪さっさと行ってきてくれ彼奴らを
頼むなこっちも終わり次第加勢するからよ」
黒 「分かった」
亜狛「それじゃ行きますよ黒さん」
そう言うと亜狛は黒の足元に裂け目を作り出す。その裂け目に黒は落ちていった。そして残った理久兎、亜狛、耶狛は、
耶狛「大木の伐採しちゃおう♪」
亜狛「そしたらマスター美寿々さん達に渡して何か
作って貰いましょうか?」
理 「そりゃ良い王って名のつくぐらいだから良い
材木が手に入るよな♪」
木樹「ウゴーーーーーーム!!!」
そうして理久兎達は木樹の王と戦うのだった。そして裂け目に入っていった黒は村紗達の乗る船の遥か上空から裂け目を通じて出てきた。
黒 「これまた凄い数だ………」
これだけのキマイラを相手するのは何億年ぶりかと考える。すると船がキマイラ達に襲われそうになっていた。
黒 「飛ぶ影槍!」
その言葉で船に乗船している者達の影を操り槍にしてキマイラを刺し殺し刺し殺されたキマイラ達は地面へと落ちていった。
黒 「よし………あれだけのキマイラはこの姿では
少しキツいか……」
この姿では限界があるそう感じた黒は、
黒 「影の覇竜!」
黒は自身の能力を使い影を竜の形にする。すると黒の体は徐々に変化してい。数秒も経たぬ内に黒の姿はかつての影の暴虐の姿へと変化した。そして、
黒 「グガァーーーーーーーー!!!」
景気付けに大きな咆哮で回りを響かせるのだった。
千 「さてさて読者様…今回もありがとうの!」
怠惰「キマイラか~あれには手を焼いたなぁ」
千 「またおんしの実験生物か!」
怠惰「ん?うん♪当時は魔族の言うことを聞く
ように設計してたんだけどもう何年と経
過したせいか野生化してるね♪」
千 「それは最早意味がないじゃろ!?」
怠惰「当時は防衛戦や侵攻戦でも使われた万能
生物だったんだけどねぇ………」
千 「………あれが使われたとなると天使やらも
頑張っておったんじゃな………」
怠惰「まぁ中級レベルとどっこいだったから
そんなって感じだけどね」
千 「いやぁ……おっとそろそろ時間じゃぞ!」
怠惰「おっとでは読者様、今回もありがとう
ございました」
千 「次回もよろしくの!」
怠惰「では読者様!」
千 「さらばじゃ!」