理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第33話 試合が始まるまで

諏訪子の修行は、順調に進んだ神力も以前とは比較にならないほど上がり体力や能力のコントロール等も上がった。

 

洩矢「はぁーー!」

 

ドバ!ドバ!

 

諏訪子の能力により土が固まって柱のような形になり理久兎に襲いかかる。

 

理 「中々いいじゃないか!」

 

出てきた土の柱と柱とのわずか間に入ってギリギリで諏訪子の攻撃を避ける。

 

洩矢「クッ!やっぱり理波は強いな!」

 

理 「なら諏訪子これは避けれるかな?」

 

そう言って理久兎は、無数の火の玉(魔力)を作って諏訪子に発射する……

 

洩矢「っ!この数は避けることができない!

   なら避けなければいい!そりゃ!!」

 

土を固めて自分の前に展開する。いわゆる盾だ。

 

ダン!ダン!ダン!

 

諏訪子の考えと判断は正しかった。だがそれを理久兎が考えないはずがない。

 

洩矢「あれ!?理波は!」

 

そう諏訪子は土の壁を大きく作ったために前を見ることができなかった。結果、理久兎を見失った。すると、

 

理 「ここだよ……」

 

洩矢「えっ!?

 

気づいたら背後をとられて首もとに手刀を寸止めされていた……

 

理 「俺の勝ちだな……」

 

洩矢「あ~う~」

 

理 「でも中々いい動きだったよ

   最後の壁の展開は、正しい判断だよ

   でもそのせいで前が見えてなかったから

   それを補うために予測をするんだよ……」

 

洩矢「なるほど!」

 

理 「とりあえず今日はここで終わらせて

   明日の試合に望もう……」

 

洩矢「そうだねじゃ帰ろうか……」

 

そうして最後の修行を終え自分と諏訪子は洩矢神社へと帰るのだった。

 

洩矢「ただいま祝音♪」

 

諏訪子が祝音にただいまを言うと祝音は嬉しそうに、

 

祝音「お帰りなさいませ諏訪子様!」

 

諏訪湖にお帰りを言うと次に理久兎がやって来る。

 

祝音「理波さんもお疲れさまです♪」

  

理 「あっあぁただいま……」

 

やけに元気な祝音にお疲れ様と言われ理久兎は少々ためらったが挨拶を返す。そして祝音は自分と諏訪子に、

 

祝音「夕飯はできているので先に食べましょう!」

 

と、提案を出すと諏訪子は幸せそうな顔をしながら、

 

洩矢「うんそうしよ♪!」

 

祝音の提案に肯定をする。そして理久兎も反対する理由も無いので、

 

理 「そうだな……なら頂くとするよ♪」

 

そうして居間へと向かうのだが1人台所へと向かう祝音は、

 

祝音「理波さんの料理には勝てなくても貴方を

   満足させてみせますよ!」o(`▽´*)

 

祝音は声に呟き張り切る。だがそれは偶然にも諏訪子に聞かれていたため、

 

洩矢「祝音がんば!」

 

と、諏訪子はひっそりと祝音を応援するのだった。そして食事が終わり自分と諏訪子は縁側に座り夜空を眺めながら、

 

理 「なぁ諏訪子……」

 

洩矢「ん?……な~に理波?」

 

理 「明日の試合の相手は大方予想できたよ」

 

理久兎の発言に諏訪子は驚きの顔をしながら、

 

洩矢「本当かい!?」

 

理 「あぁ多分相手は戦神の1人だな」

 

洩矢「やっぱり……」

 

どうやら諏訪子も戦神が出ることは予想していたようだ。

 

理 「おそらく俺の考えでは須佐能乎もしくは

   八坂神奈子のどちらかだな」

 

理久兎の言葉を聞いた諏訪湖は頭を押さえながら、

 

諏 「どっちも強敵だよ……」

 

と、少し絶望に浸ったがそこに理久兎と言う救いの言葉がさしのべられる。

 

理 「諏訪子自分の力を信じろ………お前の努力

   は絶対に無駄にはならないさ」

 

そう言われた諏訪子は頭を押さえるのを止めて自分の方を向いて、

 

洩矢「うんもちろん頑張ってみるよ!」

 

理 「その意気だ♪」

 

と、楽しそうに言う。だが心の中では、

 

理 (さて俺も準備しておくか俺の見立てだと

   恐らく侵略してくるだろうし……)

 

手紙を出した奴はもう後がない。それならばいっそのことで侵略してくるだろうと考えた。すると、

 

祝音「理波さん、諏訪子様そろそろ寝ないと

   明日に響きますよ!」

 

祝音にそう言われた理久兎と諏訪子は、

 

理 「それもそうだな…寝ようか……」

 

そう言い理久兎は祝音が用意してくれた布団に行くのだった。そして居間には諏訪子と祝音だけとなり諏訪子の呆気ない悪戯が始まった。

 

洩矢「祝音は理波の隣で添い寝しなくて良いの?」

 

諏訪子はニヤニヤしながらそう言うと祝音は顔を真っ赤にさせて、

 

祝音「すっすす諏訪子様!へっ変なことを

   言わないで下さい!!?」

 

洩矢「ふふっ…でも祝音のいつも言葉を聞いて少し

   安心したよありがとう♪」

 

祝音「諏訪子様……頑張ってください必ず勝て

   ます!」

 

諏 「うん頑張るよ祝音♪」

 

と、会話をしていると、

 

理 「2人共早く寝ないと明日に響くぞ……?」

 

寝室の布団に向かったはずの理久兎が部屋に戻ってきた。会話をしている祝音と諏訪子に言うと、

 

祝音「りっ理波さんさっさっきの話まさか

   聞いて……」(*/□\*)

 

祝音が恥ずかしがりながら聞くと理久兎は、

 

理 「えっ何が?」

 

真顔で祝音に言う。というか話とはと思っていた。それを聞いた祝音は少しがっかりしながら、

 

祝音「えっ……ならいいです!早く寝ましょう

   理波さん!」(`ε´ )

 

そう言い祝音はちょっと怒りながら寝室に向かう。

 

理 「えっえっと……諏訪子…俺は何かした?」

 

諏訪子に自身が何をしたかを聞くと、

 

洩矢「ん?何にもしてないよ理波は♪(もう少し女心を知った方)

   (がいいかな)

 

理 「えっ?何か………気のせいかまぁそれなら

   良いんだが……とりあえずさっさと寝るよ」

 

洩矢「そうだね理波♪」

 

そうして今日という1日は過ぎ翌日の試合当日。

 

神様達がお酒やつまみなどを食べてこれからおこる試合を観戦しようしている。理久兎はある神達を見つけたので近づいて声をかける。

 

理 「よっ!三貴神様方」

 

天照「こんにちは理波さん……」

 

月読「こんにちは♪」

 

須佐「おっす理波!」

 

理久兎が話かけたのは自身の甥っ子や姪っ子にあたる三貴紳の天照、月読、須佐能乎の3人だ。

 

理 「須佐能乎がいるってことはやっぱり八坂

   神奈子が出場か?」

 

理久兎は自身の推理を言うと天照達は驚いて、

 

天照「よくわかりましたね」

 

須佐「おいおい教えた覚えないんだがなぁ……」

 

月読「すご~い♪」

 

三貴紳は驚く。そして重要な事を聞きたいため三貴神に聞く。

 

理 「所で例の件どうなった?」

 

天照「残念ですがまだ分かりません………」

 

須佐「まぁ見つけ次第そいつには後できっちり

   お灸をすえてやるさ」

 

月読「やるの♪」

 

理 「そうか…おっ!そろそろみたいだぞ……」

 

理久兎がそう言うと三貴紳達も試合を観ることにした。

 

審判「では諏訪子の国の信仰を賭けての試合

   を始めます!まず諏訪湖の国の代表は

   洩矢諏訪子!」

 

洩矢「頑張るんだ…そのために努力したんだ……」

 

緊張しているのか諏訪子は少し顔を固くして出てきた。

 

審判「そして対する我らが大和連合代表は

   八坂神奈子様だ!」

 

八坂「やらせてもらうわよ………」

 

洩矢「当たってる………」

 

諏訪子は理久兎の予想が当たったことに少し驚きつつも目の前に立つ相手の神奈子を見る。

 

八坂「ほう中々いい面構えだ」

 

洩矢「それはありがとう」

 

審判「では、よろしいですね?」

 

審判が諏訪子と神奈子に聞くと、

 

八坂「あぁ問題ないよ!」

 

洩矢「こっちも問題ない!」

 

審判「では………試合開始!」

 

洩矢「行くよ!八坂神奈子!」

 

八坂「来い!洩矢諏訪子!」

 

ドゴーーン!!

 

その合図と共に2神が激突する。こうして表と裏とのゲームの始まったのだった。


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