旧都を静寂が包み込む。おふくろの一言で試合が終わりけっきょく勝負がつかなかった事に悔しさと憤りを隠せず怠惰を睨む。
怠惰「こんな試合で悔しがるとか理久兎君もだいぶ
お子ちゃ‥‥うっ!!」
怠惰の両頬は膨らみ一瞬で口を両手で抑える。やはり案の定でこうなったか。
千 「ほれ怠惰」
怠惰「あっありがオロロロロロロロロロロロ!!」
結局前回の高天ヶ原の試合後と同様におふくろから貰ったビニール袋にゲロリやがった。
理 「お前はいい加減体力を増やしたらどうだ?」
怠惰「断‥‥オロロロロロロロロロロロ!」
いや喋るか吐くかどっちかにしろよ。周りの奴等の顔を見てみろよ。何が起きているのか分からないのか唖然してるじゃねぇか。
千 「やれやれ‥‥そなたら締めにしても良いか?」
怠惰「あぁ‥俺はもう体力切れだから良いよ‥‥」
理 「あぁだいぶ吹っ切れた」
千 「そうか‥‥」
おふくろは両翼を広げると地底全土に伝わるぐらいの声をあげる。
千 「試合はこれにて終了じゃなお結果は双方共に
2戦中0勝0負2引きの結果となった」
と、おふくろが言ったとき地底から喝采が盛り上がりの声が聞こえ出す。
鬼 「すげぇぞ彼奴!」
鬼 「あぁ!」
勇儀「理久兎と互角とはやるねぇ」
萃香「喧嘩してみたいね♪」
美 「おいそこのゲロ大将よ早速私らともう一戦‥‥」
怠惰「うぇ‥‥丁重に断オロロロロロロロロ!」
3人 (´・ω・`; )
ゲロリながら断られた3人は何ともくえない顔をする。その他には、
文 「何なんですかあの男は!」
紫 「折師匠様と互角だなんて」
霧雨「流石は魔王!中々の戦いだったぜ最後は不潔
だが‥‥」
多種多用に様々な声がしてくる。すると大勢の人混みの中から、
さと「理久兎さん!」
理 「うぉっと‥‥さとり」
さとりが空からダイブしてきたため胸で受け止める。
さと「さっきのあの黒い霧の中に消えた時は心配し
たんですよ?」
理 「悪かったよ‥‥」
と、言うと怠惰は立ち上がりこちらを見てくる。どうやらやっと嘔吐は治まったみたいだ。だがさとりの手が震えている。怠惰が怖いのか。
怠惰「理久兎君‥‥君は結局最後まで諦めなかったね
教えてくれない?捨てたら楽なものを何でこ
うして背負いまたは持ち続けるのかさ」
理 「‥‥皆が好きだからそして友達と俺は思ってい
るからさ」
怠惰「バカバカしい回答だこと‥‥裏切られて終わり
だと思うけどね俺は」
さと「怠惰さん貴方は………友達なんていないと思っ
ているんですか?傲慢さんや他の5人の方々
だって‥‥」
そうだ。友達なんて捨てろととか言う割にはこいつには他に6人以上の友達がいるはずだ。だが怠惰はやれやれと首を横に振ると、
怠惰「さとりちゃんは何か勘違いしてるねあれらは
友達なんかじゃない‥‥歴戦の仲間だよ」
理 「歴戦の仲間?」
怠惰「あぁ仲間ってのは友達とは訳が違う友達なん
てのは所詮は口約束に過ぎないものさ‥‥だが
仲間ってのは違うまぁそりゃ裏切られるなん
てのもあるかもしれないけど真の仲間っての
は絶対に裏切ったりなんかはしないものさ話
がズレたね‥‥もう一度だけ問うよ何故に捨て
た方が楽な‥‥」
理 「言ってるだろ俺は俺の友を大切にしたいそれ
が例えお前が言うように裏切られるかもしれ
ない‥‥だがそれでも俺はこいつらを信じたい
どんな結果になったとしても」
自分よりも何10倍も生きている先輩の意見だとしても自分の信念や思いを捨てたくはない。
怠惰「そう‥‥まぁお前が歩む生の道をどうこう言う
筋合いはないがせめてもとして言っておくよ
後悔しない道を歩めよ‥‥じゃないと俺と同じ
道を辿って誰か大切な者を失うかもしれない
からさ」
理 「どういう事だよ」
さと「怠惰さん教えてください貴方は何を失ったん
ですか」
怠惰「………黙秘を貫かせてもらうよこんな大衆の面
前で言う事じゃないだろ普通?」
確かに秘密にしておきたい隠し事をこんな所では言えないか。
怠惰「まぁ頑張れよ理久兎君‥‥少なくても千ちゃん
より結構下だけどお前のこれからに少しばか
し興味があるからさクク‥‥アハハハ♪」
笑いながら怠惰は空へと駆け上がり先程の居酒屋の窓に入っていった。
理 「軽く失礼だな彼奴」
さと「‥‥何故か理久兎さんと怠惰さん似てますよね
あぁいった感じが」
理 「おいおい冗談は止してくれよさとり流石に気
持ち悪いって」
彼奴と似ているとかマジメに勘弁してほしい。根っからの性根クズ&鬼畜野郎といっしょとか。
千 「さっさてとそなたらこれにて試合は終了じゃ
好きに飲んでくれ」
おふくろの一言で見物者達は散っていく。とりあえず自分もさとりを連れて店へと戻る。
紫 「御師匠様おつかれさまです」
理 「あぁ♪ありがとうな紫♪」
紫の頭に手を乗せお礼を言う。
幽 「紫♪次はあっちのお店に行きましょうか♪」
紫 「はぁ‥‥もう幽々子は」
理 「楽しんでおいで俺が言える義理じゃないけど
さ♪」
紫 「えぇ勿論ですわ♪」
そうして紫は幽々子と共に人混みの中に消えていった。
怠惰「さてと飲み直しますか」
さと「えぇ」
自分はさとりと共にまた居酒屋に戻り飲みかけていた酒を飲見直すのだが、
理 「ぷはぁ!もう一杯!」
さと「大丈夫ですか理久兎さん?」
理 「あぁ大丈夫ださとり‥‥というかこんなの飲ま
なきゃやってられねぇんだ」
ちょっと先の席で酒を飲む怠惰を見つつ酒を飲む。
理 「次こそは勝ってやるからな‥‥」
と、怠惰に向かって呟き酒を飲み時に外の宴会で盛り上がる旧都を見ながらクスリと笑い楽しむのだった。
怠惰「そんじゃ今回はここまでね」
千 「久々の後書きじゃな!」
怠惰「ねぇ♪」
千 「して怠惰よその誰を………」
怠惰「内緒ね♪」
千 「はぁ‥‥まぁ良いわい」
怠惰「まぁでもぶっちゃけた話ねリアル怠惰さん
の身の上話もとい体験談が所々で混ざって
はいるって事は伝えておくよ」
千 「つまり本当の事実が少し含まれておると」
怠惰「うんまぁそれを小説だからちょっと大袈裟
にしてるけどね♪大袈裟にしなければ‥‥」
千 「リアルな話‥‥」
怠惰「そう♪因みに前回小説内で兄貴とか言った
と思うけどこれねリアルな話になるけれど
リアル怠惰さんの兄をモデルにしているん
だよね」
千 「何と!?」
怠惰「だからよくリアルは兄弟喧嘩もしたよね」
千 「いたんじゃな怠惰に」
怠惰「まぁね♪さてこんなカミングアウトを連発
したけどそろそろ今回はここまでね」
千 「これからもこのような話しは」
怠惰「語るとは思うよ気が向けばね」
千 「そっそうかうむ分かった!」
怠惰「さてそれじゃ次回もよろしくね♪」
千 「ではさらばじゃ!」