貯まりに貯まった仕事を片付け始め5日が経過しついに、
理 「お‥‥終わった………」
自分の仕事を何とか終わらせることに成功した。長かった。長期休みの最後の方になってまとめてやろうとする学生の気持ちを味わった。
さと「理久兎さんは終わったんですか‥‥」
理 「あぁさとりの方は後どのくらい?」
さと「このぐらいはありますね」
見ると書類の山が2つあった。これなら今日1日あれば終わるだろう。
理 「なら1つやるよ」
さと「えっでも‥‥」
理 「速くやって速く出さなきゃならんだろ?」
さと「‥‥そうですねお願いします」
理 「はいよ」
書類の山を1つ受け取り机に起き仕事を始める。さとりの主な仕事業務は財務なためそういった種類が多いのは従順承知はしてはいるが記載されている請求金額を見るとあまりの額で一瞬意識が飛びそうになる。
理 「‥‥これは旧都の修繕費用額か面倒だからおふ
くろに負担してもらうか」
ズコッ!
さと「りっ理久兎さん‥‥」
ズッコケをしたのはさとりみたいだ。しかも珍しい事に苦虫を噛み潰したような苦笑いしていてポーカーフェイスが出来ていない。
理 「どうしたよ?」
さと「それは駄目なんじゃ」
理 「良いんじゃない?だって宴会の時の言葉は壊
れた物はワシが負担するとか言ってたじゃん
だからお言葉に甘えるのさ♪」
さと「汚い理久兎さんを見るのは久々な気がします
ね………」
とりあえずおふくろの手印でも良いから必要だな。おふくろが寝ている所に侵入して手印を勝手に押そうかと考える。なおこれは犯罪なためでやっていけないと言うのは言うまでもない。
さと「相談はした方がいいですよ変な誤解を生まな
いためにも」
理 「………しなきゃダメ?」
さと「えぇその方が良いですというかして下さい」
理 「へいへい」
仕方ないと思いながらこの書類は後回しに別の書類に手をつけていく。そうして数時間が経過してようやく書類が終わる。さとりの方をチラリと見るとさとりも今書いている書類がラストっぽい。そしてさとりの筆が止まり机に置くと、
さと「終わった」
理 「お疲れちゃん」
さと「えぇ………」
返事をしたさとりは楽な体勢になる。これで何とかと思うが自分の机の隅に置いてある書類に目がいく。そうだおふくろと相談しないと。
理 「やれやれ‥‥」
さと「何処へ行くんですか?」
理 「おふくろの所さ」
さと「あっならついていっても?」
理 「構わないけど大丈夫か?恐らく近くには怠惰
がいるぞ?」
さとりは怠惰が苦手なため念のために話すがさとりは首を横に振り立ち上がる。
さと「いいえ行きます」
理 「そう‥‥なら行こうか」
そうしてさとりと共におふくろの元へと向かう。そうしておふくろを探し探しを繰り返し第一リビングルームに辿り着く。
理 「ここか?」
と、呟いていると、
千 「良いのやはり♪」
亜狛「あうんっ!!?」
耶狛「だっだめぇだって」
怠惰「そう言うなって♪」
声が聞こえるためやはりここにいるっぽい。というか何やってんだこいつらは。扉を開け中に入ると亜狛と耶狛は怠惰とおふくろに撫でられまくっていた。
耶狛「やっ!しょこりゃめぇぇ!」
怠惰「ほう良い尻尾だこと♪」
亜狛「殺す絶対にぶち殺‥アウンッ!?」
千 「これこれそんなに尻尾を振るでないわ♪」
何これ。声だけだと凄い誤解を生みそうだが目で見てるとただ動物好きな奴が触れあっているだけのような感じだ。
亜狛「まっマスターたっ助けあぐっ‥‥」
耶狛「みょうダメェ‥‥」(×ー×)
怠惰「おいおい格好よくゲーム仕掛けてこれかよ」
よく見てみるとトランプがそれぞれの絵柄で1~13まで並べられていた事から7並べ辺りをしていたのだろう。そして2人に負けた亜狛と耶狛はモフられていたといった感じか。
千 「して理久兎よ何用かの?」
理 「あぁ‥‥実はおふくろに頼みがあってな」
千 「ほう頼みとは?」
理 「資金援助してくんない?」
と、言うと暫くの沈黙が続く。そして、
千 「……貴様は…ワシがやると思うか?」
理 「だって数日前におふくろ確かに言ったよな?
修繕費用は出してくれるってさ」
怠惰「確かにそれは言ってたねぇ千ちゃん♪」
千 「そそそそうじゃったか!?」
おふくろの顔が苦虫を噛み潰した苦い顔をする。更においうちをかけるかのように、
怠惰「千ちゃん何時も言ってるよね?言ったことに
関しては必ず守れよってさ♪」
千 「くぅ‥‥確かに」
どういう訳か珍しい事に怠惰が味方をしてくれているような気がした。
千 「分かった‥言ったことは事実じゃしのぉ‥‥で
いくらじゃ?」
理 「約200万」
千 「まぁ安いもんか分かった帰り次第でやってお
くわい‥‥そのくらいか理久兎?」
理 「あぁ‥‥良いのか本当に?」
ある意味で脅迫紛いなやり方だが本当に良いのかと聞くとおふくろはニコリと微笑む。
千 「うむ♪あまり親に頼みごとをあまりしてこん
息子からの頼みじゃしな♪」
さと「そうなんですか?」
千 「うむ‥‥昔からこやつは頼み事などはしてこん
し更には何時も喧嘩を売ってくるともう散々
じゃっわい‥‥まぁ今は地上の者達そしてそな
た達のお陰で理久兎もだいぶ丸くはなっては
おるがの♪」
理 「うるせいやい」
丸くなどなってはいない自分は昔から自分の筈だ。
千 「さとりよ今後もこのバカ息子が迷惑をかける
とは思うが‥‥頼めるか?」
さと「えぇ勿論ですお義母さん♪」
千 「本当に気の早い奴じゃがまぁ良いわいじゃが
理久兎よ援助してやるんじゃ少しワシ達との
遊び相手になれい!」
怠惰「そいつは良いね♪君の従者達2人は弱すぎて
話にならなかった所だ♪あっそうだ!さとり
ちゃんもやろうよ♪理久兎と組んでくれても
構わないからさ♪」
負けたら何かされるのは目に見えるが援助してくれるためやらないと失礼ではある。つまる所の拒否権なんてものはない。それを知っていたのか怠惰は嘲笑うかのように笑っている。
理 「いいぜやってやるよ」
さと「亜狛さんと耶狛さんの仇は取らせてもらいま
すよ」
怠惰「なら7並べでいこうか?」
千 「いいやそれじゃったら!」
と、長話が続きに続いたが結局は7並べとなった。
怠惰「パス1♪」
千 「ぐぬぬパス2」
さと「パス2です‥‥」
理 「パス2」
もう最終局面となりダイヤの10から先が進まない。
怠惰「パス2で俺の勝ちね♪」
そう言えと残り1枚の札つまり止められている10の札を見せられる。
千 「おのれ汚いぞ怠惰!!」
怠惰「勝負は勝てば良いのだよ勝てばな♪」
理 「まだ負けてたまるか!」
さと「っ!」
こうしてその後も怠惰とおふくろそしてさとりの3人と勝負しある時はババ抜きある時は大富豪となったが結局、怠惰の1人勝ちが続き自分、おふくろ、さとりはコテンパンにされた。
理 「くっ‥‥」
千 「こやつは!」
さと「イカサマしてませんよね?」
怠惰「してないよれっきとした運の力さ‥‥でどうす
る?止めるかい?」(人´3`*)
こいつのこの嘗めきった顔が凄いイラっとくる。ゲームでここまでイラっとしたのは久々だ。
理 「やってやるよ‥‥こいよ!」
怠惰「なら花札で勝負しようか♪因みに1試合で
五文とって理久兎が逃げに成功したら俺は
1枚服を脱いでやるよ俺は縛りとして十文
稼ぐまでこいこいしてやるよ」
理 「いいぜのった吠えずらかくなよ!」
そうして今度は1VS1での戦いが始まった。始まったのだが、
怠惰「猪鹿蝶~赤短~計十二文♪」
理 「なっ!?」
とんでもない運が彼奴に見方をしているのかさっきからボロ敗けが続いた。やがて、
理 「怠惰……俺の敗けだ…だから流石に」
怠惰「逃げるのは無しだぜ理久兎君♪そんじゃこれ
で止めな理久兎君‥‥五光~更にカスで一文~
二文~で計十二文で上がり♪」
理 「あっありえねぇ」
敢えて言おう。今のこの現状はパンツ1枚だと言うことを。つまり丸裸にされた。
理 「……さっさとり…おふくろ‥‥後ろを向いててく
れねぇか?」
さと「‥‥はっはい」
千 「容赦ないのぉ」
怠惰「あっいいやむさ苦しい男の下半身とか治療以
外で見たくねぇや」( ̄∇ ̄*)ゞ
やべぇこいつに対しての怒りがマジで混み上がってくる。脱衣花札の意味あったかこれ。
さと「りっ理久兎さんが珍しく怒ってますね」
理 「はっはっ怒ってなんかねぇよさとり‥‥」
怒ってなんかいない。ただ何時かこいつをボコすと言うことしか考えてないよ。
怠惰「まぁでも学んだでしょ理久兎‥‥相手を考えて
勝負するって事がさ♪」
理 「覚えてろよ怠惰‥‥月の出てねぇ夜は気をつけ
ろよ♪」
怠惰「あぁ気を付けるよ♪」
千 「物騒な会話じゃなぁ‥‥」
いつかこいつを色々な意味で絶対に叩き潰すと心に決めたのだった。
怠惰「そんじゃ今回はここまでな♪」
千 「うっうむ」
怠惰「そんで身ぐるみ剥がされた理久兎感想は?」
理 「何時かボコすから覚悟しておけよ!」
怠惰「うわぁ~まぁ良いか」
千 「そなたの運は何処から来るんじゃ?」
怠惰「まぁほら悪い事が起こるとその次は幸運が
降るものだよ♪」
千 「ほう‥‥」
怠惰「運ってね良いことも悪い事も紙一重で起こ
るんだよね………」
ゴンッ!
怠惰「いってぇ~!足の小指やった~!!?」
千 「本当じゃ幸運の後に悪運がきたの‥‥」
怠惰「いてて‥‥まぁそんなもんさ」
千 「皆も良いことがあると必ず悪い事があると
言うのを忘れるでないぞ!」
怠惰「今回の話を教訓にしてみてね‥‥それじゃ今
回はここまでね」
千 「うむまた次回の!」
怠惰「サラダバ~いてぇ‥‥」