第420話 従者立つ
始末書を書き提出日となった今日。
理 「ぐぇ………」
さと「だいぶグロッキーですね理久兎さん」
自分はもう死にかけていた。徹夜をして始末書を書き続けていたため手や頭がもうパンクしているのか痛い。
理 「さとり~亜狛を連れてきてぇこれ全部送るか
らさぁ」
さと「はっはい!」
そう言いさとりは部屋を出た。もう働くのはごめんだ。暫くは安寧な生活がしたい。
理 「はぁ」
無自覚で記憶には残ってはいないとはいえ閻魔殿の奴等は無理させ過ぎなんだよ。それだから人手不足にもなるしおまけに給料も低くいから就きたいと思う奴が出てこないんだよ。
理 「十王達を軽く捻って俺が新たな地獄の王にな
ろうかな」
と、そんな下らない冗談を1人でぶつぶつと言っていると、
断罪!断罪!断罪!断罪!判決!
断罪神書のアラーム音が鳴り響く。このアラームは映姫か。断罪神書を広げると3Dで映姫の顔がドデーンと大きく出てくる。
理 「もしも~し映姫どうした~」
映姫「こんにちは理久兎さん実は‥‥って!どうしま
した理久兎さんそんなグロッキーで!?」
理 「ドSな閻魔殿の奴等に言ってくれ」
映姫「………てことは始末書ですか?」
理 「あぁ今さっき終わらせてな‥‥で用件は?」
また仕事か。もう勘弁してくれと思いながら映像の映姫の顔を見ると、
映姫「えぇ実は地上で何か起きているようなので報
告をと思いまして」
理 「てことはまた異変か?‥‥はぁ良いなぁガキ共
は呑気でさぁ」
羨ましいなあんまり責任がない奴等だけあって本当に羨ましいな。もうこの仕事を止めようかな‥‥いや止めたら生活に困るか。
理 「で何?調査しろって?」
映姫「いえここは小町に調査させようかと思ってい
ますそれに理久兎さん今謹慎処分中ですから
そこは忘れずにお願いしますよ」
理 「あぁそうだ謹慎処分中だっけ」
忙しくて忘れていたが謹慎処分中だったけ。こんな楽しいイベントを取り逃がすとは、だが映姫が連絡してきたって事は恐らく、
理 「でもよぉ映姫ちゃんどうせ小町が見つからな
いんだろ?」
映姫「えぇまた何処かでサボっているみたいで」
理 「はぁ‥‥だろうと思ったよ」
まぁ小町だから仕方がない。ならどうするか探すやこの異変の調査としても謹慎処分中だしな。すると、
ギィー!
と、扉が開きさとりと亜狛が入ってきた。
亜狛「マスター書類郵送しますね」
理 「あぁ頼むそれと挨拶はしなよ」
亜狛「えっ?あぁ映姫さんこんにちは」
さと「どうも」
映姫「えぇご苦労様です」
理 「待てよ………」
そうか。何だ簡単じゃないかこんなのも思い浮かべれないとは年をとったな。自分がダメならば亜狛達を使えば良いんじゃないか。
理 「亜狛この後に予定はあるか?」
亜狛「えっあぁすいませんこの後はペット達の健康
管理が」
理 「そうかなら黒は?」
亜狛「黒さんは今買い物に出掛けていますよ♪」
2人は無理か。となると耶狛なら何とかなるか。
映姫「理久兎さん?」
さと「何を考えているんですか?」
理 「いや‥‥なら耶狛は?」
亜狛「耶狛はそうですね多分大丈………」
と、亜狛が言いかけると扉が勢いよく開かれ耶狛が出てくる。
耶狛「マスター呼んだ♪」
理 「うわっ!?良いタイミングで来るなぁ」
亜狛「耶狛失礼だろ!」
理 「いや丁度良い耶狛は予定は空いてるよな?」
耶狛「うんまぁそうだね♪まぁやっても掃除ぐらい
かな?」
ならば良しだ。掃除とかなら俺がやれば良いだけだからな。
理 「映姫ちゃん確か閻魔殿の奴等はこう書いたよ
ね?俺は謹慎処分だって」
映姫「確かに理久兎さんは‥‥成る程そういう事です
か………」
さと「‥‥言っている事から大体は予測できますね」
映姫やさとりも理解したか。そうそう言うことだ。
理 「あぁ耶狛お前に指命を言い渡す!」
耶狛「えぇ!?」
理 「地上で起きている事を調査してこい生憎な話
で今俺は謹慎処分で出れないそして亜狛や黒
も同様に仕事で無理だだからお前に頼みたい
が出来るか?」
亜狛「マスターそれは流石に耶狛には重すぎません
か!それなら私が!」
と、亜狛が言いかけるが亜狛の肩を耶狛が掴む。
耶狛「お兄ちゃん‥‥この仕事やりたい!」
亜狛「耶狛………」
理 「そうか‥‥そう言うことだ映姫ちゃん」
映姫「分かりましたならそちらは一任しますそれで
は‥‥」
そう言い断罪神書の映像は消え自分は断罪神書をしまう。
理 「耶狛ならば頼むぞそれと今回は俺や亜狛それ
から黒も誰もいない孤独的な任務になるやも
しれん故に何かが起こっても救えないからな
覚悟はするんだぞ?」
耶狛「うん任せてよマスター!深常耶狛はこの任務
をこなしてくるよ!だからお兄ちゃんも応援
してね!」
亜狛「耶狛‥‥大きくなったな‥‥」( ;∀;)
耶狛「うん!」
亜狛は涙目になりながら耶狛の頭を撫でる。何この嫁ぎに行く娘を見送る父親みたいな雰囲気。
さと「理久兎さんたかが地上に行くだけですよね」
理 「まぁそうなんだけどさ基本的に耶狛は亜狛と
殆ど一緒なんだよね」
さと「あぁつまり1人任務は初ですか」
理 「そう‥‥」
とか言っていると亜狛は耶狛を離す。
亜狛「頑張るんだぞ!」
耶狛「うん行ってくるね!お兄ちゃんさとりちゃん
マスター!」
そう言い扉から出ていった。やっとこの茶番も終わったか。
理 「さてと亜狛この書類を郵送してくれ本当に期
限が危ないんだよ」
亜狛「………」
理 「亜狛?」
さと「っ!理久兎さん耳を塞いで下さい!」
理 「なっ!?」
すぐに言われた通りに耳を塞ぐと、
亜狛「ワォーーーーーーーン!!」
亜狛は大きな遠吠えをした。知ってはいたがどんだけ妹大好きなシスコン野郎なんだよと思った。
亜狛「ぐっ‥‥耶狛に何かあったら溶岩に沈もうそし
て冥界で楽しく‥‥」
理 「おいおいお前ら死なねぇだろというかさっさ
と運べ亜狛お前らの食費とかが稼げなくなる
ぞ!」
亜狛「はっはい………」
そうして書類を郵送し終え自分は耶狛のやりべき仕事だった掃除へと移るのだった。そして地霊殿を飛び出した耶狛は、
耶狛「今お兄ちゃんの遠吠えが聞こえたような‥‥?
まぁ良いか♪さぁて頑張っていくよ!」
こうして耶狛は異変解決?に向かうのだった。
怠惰「てな訳で次の投稿から耶狛視点での冒険記
が始まる訳だけど」
千 「大丈夫かのぉ」
怠惰「まぁ耶狛だからねぇ」
千 「因みに何故に理久兎ではないんじゃ?」
怠惰「たまには従者達にも視点を当てていきたい
かなぁってさ」
千 「成る程のぉ」
怠惰「それに皆様も見てみたいでしょ耶狛の実力
ってやつを」
千 「‥‥凄いのか?」
怠惰「うんとんでもなく例で言えば霊夢と魔理沙
を思い浮かべてほしいかな♪」
千 「む?巫女と魔女をか?‥‥思い付かぬが?」
怠惰「まぁ簡単に言うと霊夢は才能派で全然特訓
なんかしてなくても強いという天才そんで
一方の魔理沙は逆の努力派で努力を費やし
て霊夢達と肩を並べる秀才なんだよそれを
亜狛や耶狛に当てはめると亜狛は魔理沙と
同じ努力派の秀才で耶狛は霊夢と同じで才
能派の天才って事かなまぁ‥‥耶狛の場合は
バカと天才の紙一重だけど」
千 「うっうむ‥‥じゃが耶狛に才能なんてあるの
か?」
怠惰「あるよ♪ある意味で理久兎や霊夢と同じで
人や妖怪や神を引き付ける才能がね♪」
千 「ほう~それが見れるという事かの?」
怠惰「まぁそこはお楽しみにね♪てな訳で長くは
なったけど今回はここまで次回は前書きで
書いた通りで再来週の月曜日からまた投稿
しますのでお楽しみにね♪」
千 「ではの読者様♪」
怠惰「再来週までサラダバー♪」