理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第41話 救いの神は現れた

理 「どうしよう………」

 

今、自分は人生の瀬戸際を歩いている。そう財布を失ってしまい食べた団子の料金を払えないのだ。

 

神子「どうかしましたか?」

 

そう言い理久兎に神子が近づくと、

 

理 「いや財布をカラスに持ってかれてお勘定が

   払えなくなった……」(´・ω・`)

 

3人「………………………」

 

そんな理久兎を哀れんだのか神子が提案をしてきた。

 

神子「えと……私が払いますよ………」(;・∀・)

 

理 「いや悪いって………」(ー_ー;)

 

見ず知らずの他人に払わせるのもあれだと思い理久兎は断るが、

 

神子「いえこの食い逃げ犯を捕まえてくれた

   のでその報酬ということで…えといくら

   ですか?」

 

ついでに前回この食い逃げ犯は、理久兎の背負い投げを受けそして横腹に思いっきり蹴りを入れられ気絶している。

 

店員「え~と646円だね」

 

神子「じゃ~これで………」

 

店員「ちょうどだね…まいど!」

 

理 「なんかすまん………」(´-ω-)

 

理久兎は少女にお礼を言うと、

 

神子「気にしないでください……」

 

布都「太子様に感謝するのじゃぞ!」

 

蘇我「まったく布都は………」

 

感謝と言われ理久兎はある事を思いついた。とりあえず膝をつく。3人は疑問符を浮かべる。

 

神子 (・_・?)?

 

屠 「なんだ?」

 

布  ( -_・)??

 

疑問符を浮かべている3人特に神子に向かって、

 

理 「オー神よ!その慈悲に感謝いたします!」

 

と、大きく言い叫ぶ。なおこの世界だと理久兎が神様で立場的には理久兎の方が何倍も偉い。

 

神子「ちょ!こんなところで辞めてください!」

 

一般「ヒソヒソヒソヒソ」

 

因みにここは街道だ。そんな事をすれば目についてしまう。町の一般人はヒソヒソと此方をチラチラと見ながらこそこそと話を始めた。

 

布都「ほう!太子様を崇めるとは!その心意気

   気に入ったぞ!我も負けてはおられぬ!」

 

そして、布都自身も膝まずいて、

 

布都「太子様!いつもありがとうなのじゃ!」

 

自分と同じように神子を崇め始めた。

 

神子「布都もやめてください!」

 

蘇我「なんでだろ…布都が2人に見える」

 

そんな感じで軽く神子を弄ること数分後、

 

神子「はぁ恥ずかしかった………」(´д`|||)

 

神子は滅茶苦茶恥ずかしかったのか顔がまだ紅かった……

 

理 「にしては楽しそうだったけどな?」

 

神子「楽しくないです!」(*`Д´*)

 

言ったことに少しだが否定をされる。

 

布都「ワシは楽しかったぞ!」《*≧∀≦》

 

なお布都は結構楽しかった模様。

 

蘇我「やれやれ………」┐(´д`)┌

 

そして理久兎は今のやり取りをしていてまだ自己紹介をしていなかった事に気がつき自己紹介をする。

 

理 「あ~そういえば、まだ名乗ってなかったね

   俺の名前は……」

 

この時、もう時代的に自分の名前を知っている奴は対していないだろうと思い省略名で答えることにした。

 

理 「深常理久兎だよろしく……」

 

神子「ご丁寧にどうも……私は豊聡耳神子です

   で、こちらの2人が………」

 

布都「物部布都じゃ!」

 

蘇我「蘇我屠自古だ……」

 

理 「よろしくえと神子ちゃんに布都ちゃんに

   屠自古ちゃんね……」

 

理久兎がそう言うと布都は自分に、

 

布都「ちがう神子ちゃんではない!太子様じゃ!」

 

注意された。どうやら呼び名にはそれなりに気をつかっているようだ。

 

理 「あっはい………」

 

何を言えば言いのか分からずそう言ってしまう。そして布都の言動を聞いて神子は、

 

豊 「こら布都…失礼ですよ……」

 

と、言う。そして理久兎はある事が疑問に思い3人に聞くことにする。

 

理 「そういえばさっき報酬とか言ってたけど

   まさか偉い人?」

 

理久兎の言葉を聞いて屠自古と布都は驚きの顔をして、

 

蘇我「お前、知らないのか?!」

 

理 「うん分からん!」

 

理久兎は清々しいぐらいに知らないと言い張ると、

 

蘇我「そこまできっぱり言い切るとは………」 

 

布都「ならば聞くのじゃ!この方こそこの都の王

   聖徳太子様じゃ!」

 

それを聞いた理久兎は、

 

理 「王様だったんだこれは失礼しました…」

 

どうやら王様だったようだ。聖徳太子……だから太子様かとようやく分かった。

 

神子「いえお気になさらず………そうだ理久兎

   さんよければ私達のところに来ません

   か?」

 

突然は神子は自分の家に来ないかと提案をしてくる。それを聞いて理久兎も何故か分からなかった。

 

理 「えっ何で?」

 

神子「だって今、貴方はお金ないでしょ?それに

   お金が無ければ宿も泊まれませんから………

   なのでこれも何かの縁で良ければという事

   です………」

 

神子の言葉を聞いて理久兎は感謝という言葉が久々に出たかもしれない……とりあえずまた膝まずいて、

 

理 「………ここに女神様が!!オー神よ!」

 

神子「そのネタはもういいです!!」(`□´)

 

蘇我「やっぱりこいつも布都と同じ感じがする…」

 

布都「理久兎よ!女神ではなく太子様じゃ!」

 

布都はもう一度理久兎に注意すると理久兎はあることを思い付いた。その企みはもはやゲスだ。そしてゲスの笑顔を向けて、

 

理 「なら布都ちゃんお手本みせて?」

 

そう言われた布都はまんまと理久兎の口車にのってしまう。

 

布都「お手本はこうじゃ!」

 

理久兎の口車に乗ってしまった布都は、また膝まずいて、

 

布都「太子様!私はいつまでも太子様と共に!」

 

神子「布都もいい加減にしてください!」(`□´)

 

そしてその光景を見た一般の人達はまた耳に手を置いてひそひそと話し始める。

 

一般 ヒソヒソヒソヒソ

 

蘇我「まさかもう布都をうまく誘導しているだ

   と……でも太子様も楽しそうだしいっか」

 

そんなこんなでカラスに財布をとられた理久兎はしばらく神子ちゃんの家でお世話になることになりました。

 

 

 

 


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