夜も更け外は闇に包まれる。そんな中、夕食を食べ終えた。
3人「ごちそうさまでした!」
理 「お粗末さま………」
と、言い理久兎は各自の皿をまとめる。
布都「美味しかったのじゃ!」
蘇我「本当だな♪」
神子「ふふっ♪」
神子は喜ぶ布都と屠自古の顔を見て笑っていた。
理 「気に入ってくれたなら幸いだな」
蘇我「理久兎、旅話をしてくれないか?」
屠自古に言われた理久兎は旅話をするのを思い出した。
理 「あぁそうだな……」
実際の所、旅話をするのを軽く忘れかけていた。流石に忘れてたなんて言えない。すぐさまやってきたを事を思い出す。
神子「面白い話を期待しますよ♪」
布都「ワクワク♪」
理 「いや面白い話っていわれてもなぁ俺の
経験談でよければね♪そうだな…」
理久兎は、復活してからの50年の話をした。
時には修行した話や自分にがどう生きているのか。そしてここに来るまでの仮定なども含めて出来るだけ伝わりやすいように努力をしながら話をした。
理 「こんな感じかな……」
理久兎が話を終えて神子達を改めて見ると3人は黙っていた。
3人「……………………」
理 「やっぱり面白くないかな?」
理久兎は面白くなかったかと聞くと神子が黙っていた口を開いて、
神子「いやただ気になったことがあります……」
理 「気になること?」
神子「はいえっと理久兎さん年齢いくつですか?」
神子ちゃんから質問がくる。理久兎にとってこの質問は意外だったのだ。何故かというと今まで聞かれたことがないからだ。そのため頭の中では、
理 (どうこたえるか………実際の年齢とか言う
訳にもいかないしな………俺が復活して
からたった年を言えばいいか…)
そう考えた理久兎は復活してから経過した年を答える。
理 「多分50歳ぐらい?」
だがそれは逆効果となる。理由は簡単で見た目と年齢が合わないからだ。
3人「は!?」( ̄□ ̄;)!!!!
理 「どうした?」
蘇我「いやおかしいだろ!」
屠自古がそう言っている隣では神子は口を開け唖然としていて恐らく常識という物が崩壊していた。
神子 (;゚Д゚)
布都「だって我らから見ても理久兎は二十歳
ぐらいじゃ!」
そう読者様も思うとうり理久兎の見た目は、ざっと二十歳ぐらいの好青年だ。しかもイケメンの部類でもある。流石の自分もヤバイと思い、
理 「さぁ俺もよくわかんないんだよね……」
と、言い答えをはぐらかす。
神子「妖怪だとしても妖力も感じませんしね……」
理 「まぁ気づいたらそんなに経ってたから」
心の中ではもう億越えと思ってると神子は「はっ!」と驚きそして、
神子「まさか!理久兎さんあなたは仙人ですか?」
と、聞いてきた。というか仙人なんかではないしそれ以前に仙人って誰だ。
理 「いや多分違うな」
神子「違いますか………」
理 「実は俺からも聞きたいことがあるん
だけど」
3人 (・_・?)?
理 「君ら能力持ち?」
そう言うと3人は驚いた顔をした。どうやらビンゴのようだ。
神子「……何故…分かるのですか?」
理 「だってさ神子ちゃんさっきから耳を意識
してるし……‥それに結構辛そうなのを見
ていると少し厄介な能力と推測できるね
そして神子ちゃん以外の2人は神子ちゃ
んを護衛するぐらいだから、相当な手練
れもしくは能力持ちと推測できるんだよ
ね……」
蘇我「この一瞬で私達のことや………」
布 「太子様の能力まで………」
布都や屠自古も感服せざるえなかった……そして神子達は自身の能力を語る。
神子「なかなか鋭い洞察力ですね確かに私は能力
持ちです私の能力は、『十人の話を同時に
聞くことができる程度の能力』です」
蘇我「私の能力は『雷を起こす程度の能力』だ」
布都「我の能力は『風水を操る程度の能力』
じゃな」
3人が自身の能力を言い終えると神子は、
神子「理久兎さん貴方も能力があるのでしょ
う?」
と、自身の能力について聞いてくる。勿論、3人が話してくれたのだから言わなければ平等とは言えない。だから何時ものように1つ目の本命の能力は名乗らずに答える。
理 「いいよ教えてあげるよ俺の能力はどちら
かと言うと屠自古ちゃんに近い能力だね」
それを聞いた屠自古は興味ありげに、
蘇我「どんな能力だ?」
理 「俺は『災厄を操る程度の能力』
だよ♪」
そう答えると屠自古は驚く。
蘇我「私よりヤバイじゃないか!」
理 「アハハハハハよく言われるよ♪でも………
聞いた感じだと神子ちゃんの能力は便利
で不便だね多分ノイズ いわゆる雑音が
聞こえるんだよね?」
理久兎がそう聞くと神子は顔を青くして、
神子「そうなんですよ………昨年から雑音が
酷くて」
表情から見ると結構参っていることがわかる。
布都「のう理久兎よ………太子様の悩みを解決
する方法はないか?」
蘇我「流石にそこまでは………」
屠自古がそう言うがふと前に拾った耳当てを思い出す。自分の胸ポケットをあさり手帳の大きさになっている断罪神書を取り出す。
豊 「手帳?」
蘇我「何だ?」
布都「何に使うんじゃ?」
3人は疑問符を浮かべる。そして手帳もとい縮小した断罪神書を、
ポイッ!
上に放り投げた。するとどうだろう小さな手帳はやがて大きな本になった。
パシ!
理久兎はそれをキャッチしたこれを目の前で見た。3人は目を疑った………
豊 「手帳が書物になった……」
布都「屠自古よ我の頬をつねってくれ」
蘇我「私も頼む………」
そう言うと2人は頬をつねあった。
布都「痛いぞ屠自古!」
蘇我「夢ではないな……」
だが理久兎はそんなことは無視して、
理 「え~と確か………」
パラパラパラパラ
理久兎は本のページをめくっていると、
理 「あった!」
そう言うと理久兎は本のページをめくるのを止めて開いたページの中に突然手を突っ込んだ。またそれを見てしまった3人は……
神子「嘘!?」
布都「奇術じゃ!?」
蘇我「そんなレベルじゃねえよ!」
もう常識が通用しないことにどう対処すればいいか悩むしかなかった。そして本から手を抜き出す。
理 「これこれ♪」
本のページから取り出したのは昔に拾ったヘッドフォンだ。
理 「神子ちゃんほれ!」
そう言うと理久兎は手に持っているヘッドフォンを神子に投げる。
神子「おっと……これは?」
理 「頭につけてみて♪」
神子「えっえぇ」
そう言われた神子は頭に着けた。つけ心地よくちょうど耳にフィットしたのかずれてはいなさそうだ。
理 「大きさは調度いいかい?」
神子「えぇ問題は……あれ?雑音が聞こえなく
なった……」
なんと驚くべき事にヘッドフォンを着けたら音が聞こえなくなったというのだ。それを聞いた布都や屠自古は歓喜した。
蘇我「なっ!本当ですか太子様!」
布都「太子様……良かったのじゃ!」
理 「それはあげるよ……」
神子「え!?いいんですか?」
理久兎は神子にヘッドフォンをプレゼントした。
理 「うん泊めてくれたお礼だよ」( ^ω^)
神子「泊めただけでは割にはあいません……」
そう言われは少し悩む。正直な話で欲しいものはあまりないのだがと。ならば、
理 「う~んならさ……もうしばらく泊めてくれ
ない?それなら丁度いい対価になるよね」
神子「それで良ければ喜んで!」
布都「我も賛成なのじゃ!」
蘇我「異議なしだ!」
理 「ならもう少し世話になるよ……」
そんなこんなでまだしばらく理久兎はこの家で居候することになった……