理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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こんばんは読者様、卒業研究のテーマが決まらない怠惰のクソ悪魔です。しかもテーマの提出日が明日という悲劇です。書くだけなら良いさ。これに加えてパワポで発表もあるんやで。何でこんな下らなくも嫌なものがあるんだろ。失礼それでは本編へどうぞ。


第498話 再戦 憤怒の魔王

爆発、轟音それらが仄暗く不思議なフィールドで起こる。その原因となっている自分と憤怒は激しくぶつかり合いをしていた。

 

理 「仙術四式鎧砕き!!」

 

憤怒「ふんっ!!」

 

憤怒のガントレット覆われた左拳と自分の右拳がぶつかり合い爆発を起こし自分は空中へと吹っ飛ばされる。

 

憤怒「ガハハハハ!良いぞ!!そうでないとな!」

 

大きく鋸鉈を斬り上げ大きな衝撃波を放ってくる。翼を広げ体制を立て直し、

 

理 「空紅、黒椿!」

 

断罪神書から2刀を取り出し回転斬りを行い衝撃波を相殺する。そして空紅を発火させ炎の斬撃波を飛ばし見事、憤怒に直撃させるが憤怒は傷一つ負うことなくその場に立っていた。

 

憤怒「良いねぇもっとだもっと熱くさせろ!!」

 

鋸鉈を地面へと突き刺し地面を砕くととそのまま振り上げ瓦礫を投げ飛ばしてくる。手に持つ黒椿を振るい真っ二つにするが、

 

憤怒「がら空きだぜ!!」

 

瓦礫の影に隠れていた憤怒が鋸鉈を振るってくる。

 

理 「断罪神書!!」

 

すぐさま断罪神書でブロックするが凄まじい衝撃でそのまま断罪神書ごと吹っ飛ばされる。

 

理 「ちっ!スナッチ!」

 

誰も入っていない鉄篭に着地しすぐさま断罪神書を手元にワープさせる。

 

憤怒「ボサッとしてる暇があるのか理久兎!」

 

ガントレットが覆う左手を掲げ巨大な炎を作り出し自分に向かって投擲してくる。

 

理 「仙術十三式 空壁!」

 

空紅と黒椿を鉄篭に刺し込み空気を圧縮した壁を作りあげて大きな火玉を防ぐが1発で空壁を破壊される。やはり憤怒の一撃は特別とんでもない威力だ。長期戦になればこっちが不利だ。

 

憤怒「そらよっ!」

 

また火玉そして瓦礫を飛ばしてくる。足に力を込め、

 

理 「瞬雷」

 

一気に駆けて憤怒を囲うように回避し鉄篭から鉄篭へと移動をしていく。

 

憤怒「っ‥‥風?」

 

風なんかじゃないこれは、

 

理 「能力解放 竜巻よ起これ!」

 

竜高速で駆け抜け風を起こし竜巻を起こし憤怒を閉じ込めたのだ。そしてタイミングを見計らい、

 

理 「魔力‥‥堕落の雷!」

 

魔力の雷を竜巻に向かって放つと無数の雷が竜巻の中で荒れ狂い光の槍となって憤怒へと向かっていく。

 

憤怒「中々に面白い芸当だ‥‥だが甘い!」

 

そう言うや否や憤怒は思いっきり地面を踏み抜くと大きな衝撃波が発生し竜巻を消し飛ばす。だがそんなのは分かりきっているんだよ。一気に間合いを詰めより、

 

理 「仙術十六式内核破壊」

 

並大抵の事じゃこいつは死なない。それならば臓器の1つや2つは破壊するぐらいでいかないとな。それにこれはさっきのお返しだ。

 

憤怒「させるかよっ!」

 

ガントレットに覆われた左拳で迎え撃たれ拳と拳が激突する。そしてガントレットの異様なまでの堅さに鱗に覆われている自分の右拳から血が吹き出る。

 

理 「ぐっ!」

 

憤怒「ふっどんなもんだっ!?」

 

だが内核破壊は外皮を貫通し内部破壊を起こす。証拠に憤怒のガントレットから不快な機械音が鳴り響き手首から先が破壊され地に落ち歯車やパーツが飛び散った。

 

憤怒「マジかよ」

 

理 「っ!」

 

流石に負傷した状態でラッシュをかけても手痛い反撃を受けかねないためバックステップで後退する。

 

憤怒「………やるじゃねぇかこれで7人目だぜ俺の

   この左手を壊したのはよ」

 

理 「それは義手だったのか」

 

てっきりガントレットの中に腕があるかと思ったら完璧な義手だったみたいだ。

 

憤怒「やれやれまた怠惰に調整してもらわねぇとな

   ‥‥本当によぉ!!!!

 

突然、荒々しい怒気を含めた口調へと変わる。更に憤怒を中心にとてつもない殺気そして圧が入り一瞬、全身を震えさせ鳥肌が立ち冷ややかな汗を流す。

 

憤怒「あぁ~久々だぜ俺を怒らせた奴はよ理久兎‥‥

   簡単にくたばるんじゃねぇぞ簡単にくたばっ

   ちまったらつまらねぇからなぁ!!!」

 

理 「!!!?」

 

叫びと共に自分が立つ地面が大きく揺れる。どうやら憤怒はガチになったようだ。自分の右手を動くかどうかの確認をすると傷も治り鱗も生えていた。このまま地面に立っていてもまにならないため翼を羽ばたかせ浮遊する。

 

憤怒「はぁ………」

 

深く大きな呼吸する音が響いた次の瞬間、憤怒は自分の前に突然現れる。

 

憤怒「ぶっ潰れろ!!」

 

理 「っ速い!」

 

軌跡が残る速度で鋸鉈を振り下ろしてくる。だが動きが単調なため当たる前に左に回避をするが流れるような動作で憤怒の回し蹴りが炸裂し自分の左大腿に直撃する。

 

理 「ぐっ!!?」

 

ミシリバキンッと聞こえてはならない音が聞こえながら吹っ飛ばされ鉄篭に激突する。

 

理 「ガハッ」

 

左大腿は折れてしまっているのか激痛が走り動かない状態になってしまった。やはり1発が本当に危険だな。だがそんな事を思っていると憤怒は追撃をするためか片翼となっている翼で羽ばたき右手に鋸鉈を構えながら間合いを詰め寄ってくる。

 

理 「断罪神書、天沼矛!」

 

断罪神書のページが開かれ天沼矛が飛び出してくる。それを手に取り翼を羽ばたかせ憤怒を迎え撃つ。

 

憤怒「俺と差しでやる気か上等だぜ理久兎!」

 

鋸鉈を一閃してくるがすぐさま天沼矛でガードし太刀の両様で振り下ろし右肩に見事に命中するがあまりの堅さに弾かれる。

 

憤怒「効かねぇなっ!!」

 

理 「なっが!!?」

 

思いっきり頭突きを顔面で受けてしまい頭がふらつき体が動かない。

 

憤怒「しゃぁぁぁ!!!」

 

鋸鉈を構え思いっきり自分の胴体は斬られ血が大きく吹き出す。

 

理 「ぐっ!!」

 

だが今のでふらつきが消えたため距離を取り天篭の上に立つ。

 

理 「痛ぇ!!」

 

殴られるよりも遥かに痛い。それに傷の治りがあまりにも遅すぎる。そうか憤怒の鋸鉈は切れ味が半端ないぐらいに悪く鋸状の刃がギザギザしているため肉や鱗を引き裂いた一撃になる。そのため鋭い刃で斬られるよりも傷の治りが遅くなるのか未だに勢いよく出血してる。

 

憤怒「理久兎まさか怖じけついた訳ねぇよな?」

 

理 「そんな訳ねぇだろ」

 

天沼矛を構えまた一気に詰める。

 

憤怒「また同じ手など通用すると思うな!!」

 

とんでもない圧が襲いかかり吹っ飛ばされそうになる。耐えよとすれば斬られた箇所から出血する。貧血になって意識が遠退きそうだ。

 

憤怒「耐えてばかりじゃ意味ねぇんだよ!!」

 

憤怒の一撃が迫ってくる。何とかガードをしようと天沼矛を構えたその瞬間、

 

? 「ねぇ」

 

不思議な声が聞こえる。そして辺りを見渡すと自分は何もない無のような世界にいた。

 

? 「ねぇ」

 

後ろを振り向くとそこには見たことのある少年が立っていた。

 

? 「君は無茶するよね」

 

理 「………やるからにはやるのさ皆を守るぐらい

   になるまでな」

 

自分は常々と思っていた。オセやケルベロスの出現そして迎え撃った自分があまりにも非力だった事を痛感した。敵の策に嵌まり皆を傷つけた事をまだ許せないでいたのだ。だからこそ絶対的な力も欲しいには欲しい昔はそう思っていた。だが今はそんな力なんかよりも皆を守れる力の方が欲しいそう思っているのだ。

 

? 「ふぅ~ん聞いてると下らないね生憎な話で

   僕はそんなに熱くはなれないなぁ」

 

理 「何とでも言えよ俺は俺の道を進むだけだ」

 

? 「何が守る力だ圧倒的な力こそが僕達に相応し

   いと思わないの君は?」

 

それを聞き皆が恐れた自分を想像してしまう。首を横に振り、

 

理 「圧倒的な力‥‥そんな身に余る力を持てば力に

   溺れてしまうだけだ‥‥過去にそれで罪を犯し

   たからな‥‥」

 

? 「怖いの?」

 

理 「あぁ怖いさだがな‥‥それでもその恐怖を越え

   なきゃならないんだ」

 

? 「君は変わってるよ僕とは真逆だよね」

 

理 「‥‥」

 

前々から常々と思っていたがやはりそうかこいつは、

 

理 「………お前の名前を聞かせてくれよもしかして

   お前は俺なのか?」

 

それを聞くと少年はニコリと不気味に笑う。

 

? 「今なら聞こえるのかな?僕は理久兎‥‥狂神・

   理久兎乃大能神」

 

やはりそうか。こいつは自分であり自分はこいつだ。そして狂神の意味は恐らく、

 

理 「お前は俺の能力の災厄を操る程度の能力から

   生まれた存在だろ」

 

狂理「そうだよそして君は理を司り扱う程度の能力

   つまりは」

 

理 「理神だろ」

 

俺はあまり知らないが俺自身には2つの顔があるというのを聞いたことがある。1つは秩序の理神としての表の顔そしてもう1つは災いを起こす禍神としての裏の顔があると。恐らく裏の自分こそがこいつのなのだろう。

 

狂理「僕達はある時を境に2つに別れたそして僕は

   君を取り込もうとしたけど君は抗い中途半端

   に混じりあったがために色々と不具合が起き

   てしまったのさ」

 

理 「何を言っているんだよ」

 

狂神「だけれど君を思う者達のお陰で混じり合った

   僕達はまた別れたそして今、またどちらが理

   久兎として存在するのかという分かれ道にい

   るのさ」

 

つまりはこいつが出れば皆に迷惑がかかるという事か。

 

狂理「いいやもう僕は興味ないのさ君のお友達にも

   迷惑をかけるつもりはない君の覚悟そして僕

   は見てしまったからね君を思う者達を‥‥だか

   らもういいんだ‥‥ねぇ一度‥‥混じり合い1つ

   になろう僕♪」

 

不敵に言うが嘘とは思えなかった。何故だか分からないが俺はこいつだからなのか分かるのだ。

 

理 「俺はお前」

 

狂神「僕は君だ」

 

粒子となって小さな自分は自分の中に取り込まれていった。そして暗転した世界は仄暗い世界へと変わる。自分は天沼矛を握りしめていた。そして目の前には憤怒が鋸鉈を振るってくる。皆が自分の名前を呼ぶ。今なら分かる狂神が1つなった事がそして彼の戦い方が。

 

理 「踊れ空紅、黒椿!」

 

と、叫ぶと空紅と黒椿がまるで意思をもったかのように憤怒へと斬りかかる。

 

憤怒「邪魔だ!!」

 

回転斬りで弾き飛ばすがその隙を突き天沼矛で憤怒の右肩に目掛けて突く。

 

憤怒「お前程度の一撃で何になる!!」

 

理 「ルールを制定する俺はこの戦いの間のみ堅さ

   に関係なく全ての一撃は必ず通る!!」

 

両翼から思いっきり血が吹き出る。代償の木板がないためかどうやら翼が代償を負ったみたいだが関係ない。

 

理 「うぉーーー!!」

 

ザシュ!!

 

天沼矛による一撃は見事に憤怒の肩を突き刺した。

 

憤怒「っ!やるじゃねぇかよ!!」

 

とんでもない圧が更にかかる。だがこの至近距離でこいつが避けれるかな。

 

理 「レクイエム!」

 

断罪神書から聖銃レクイエムが飛びだす。天沼矛を離しレクイエムを握り、

 

理 「天女の讃美歌よ魔なる者を浄化しろ!!」

 

バキュン!!

 

天女の口から銃弾が放たれ憤怒の胴体に着弾する。

 

憤怒「ぐってめぇ調子にのるなぁ!!!」

 

理 「っ!!」

 

とてつもない気迫で吹っ飛ばされる。すぐさま体制を立て直し、

 

理 「仙術十九式 理久兎乃大能神!」

 

持てる力を使い自分の分身である巨龍を作り出す。そして右人差し指で憤怒を指差すと作り上げられた巨龍は憤怒へと襲い掛かる。そして左手を動かし弾き飛ばされた空紅、黒椿、天沼矛を動かし憤怒へと攻撃を仕掛ける。

 

憤怒「しゃらくせぇ!!」

 

圧倒的な魔力で巨龍はおろか投擲した武器を全て弾き飛ばす。だがかき消されと思われた巨龍は再び形をなして憤怒の右肩に食らいつく。

 

憤怒「こいつ!」

 

それは俺の分身だ。故にしつこさもまた同等だ。レクイエムに込めれるだけの魔力を弾倉に込め憤怒に照準を合わせ、

 

理 「禍理神(まがつりしん)の審判を受けろ!!」

 

引き金を引き圧縮した自身の気を一気に打ち出す。それは弾道は軌跡となって残るその弾丸は光の速さを越え全てを貫き確実に相手に命中させる。

 

憤怒「っ!!」

 

被弾すると同時に大爆発が起こり爆煙が上がる。流石にこれでやっただろう。そう思ったが本当の恐怖はのここからだとすぐに知る事になる。爆煙が止むとその光景に驚く。何と憤怒はススだらけなりながらも仁王立ちして立っていたのだ。そして気迫と怒りを持った目で此方を睨んでくる。

 

憤怒「中々の一撃だったぞ理久兎なら貴様に敬意を

   払い全てを無に返してやる技を見せてやろう

   じゃないか!!」

 

そう言うと憤怒は鋸鉈を放り投げ足を曲げて思いっきり跳躍する。何をする気なのだ。

 

憤怒「世界よ!全ての生きとし生きる者共よ!壊れ

   てなくなり無となれ!!」

 

何だ本当に何をする気なのだ。

 

憤怒「GAMEOVER【憤怒】!!!」

 

と、大きく叫ぶ。その瞬間、怠惰が自分の前に現れる。

 

怠惰「あの脳筋バカが‥‥理久兎!最大出力で結界

   なり障壁を出せ!!」

 

理 「はぁ!?何でだよていうか邪魔をす‥‥」

 

怠惰「良いから早くしろ!!あれだけは流石に俺も

   放置は出来なねぇんだよ!」

 

怠惰がそこまで言うとは本当に無視できない技なのだろう。

 

理 「ちっ!!仙術十三式空壁!!」

 

仕方ねぇと思いながら空壁そして更に重複させ結界を出すと怠惰も何重にも障壁を展開したその瞬間、遥か空から何かが降ってくる。見てみるとそれは怒りに身を焦がす程の力に包まれた憤怒がミサイル‥‥いや隕石のような速度で足を構え降ってきていたのだ。

 

怠惰「踏ん張れよ理久兎じゃないとてめぇの仲間達

   が悲惨な事になるからな!」

 

理 「てめぇは本当にな!!」

 

そして憤怒の一撃と自分達の結界がぶつかり合い光の嵐がその場を包み込むのだった。




暴食「それでは今回はここまでです」

千 「おい待て!理久兎はどうなったんじゃ!」

暴食「そこは次回になるんじゃないかな?」

ロン「しかし彼は凄いですね憤怒さんの怒りを最
   高潮にさせるとは」

暴食「あぁ本当にね」

千 「どういう事じゃ?」

暴食「憤怒くんは怒りによって強さが変わるんだ
   けど所謂レベルが6つあるんだよ」

千 「レベルが6つ?」

暴食「怒りのレベルが上がれば上がる程に周りに
   も大きな影響を与えていくんだよ例えばで
   言えばレベル1は睨みを効かすだけで相手
   を圧倒させるのに対してレベル4とかにな
   ると周りの圧で押し潰されるみたいなね」

千 「おっおいおい‥‥」

ロン「何よりも恐ろしいのは憤怒様は怒りレベル
   が6に到達したその瞬間に問答無用で最終
   技のGAMEOVERを放ってくるんです
   よね」

暴食「別名は星砕きなんて言われる技だね」

千 「名前からしても洒落にならんぞ」

暴食「まぁでも基本的にはレベル6にはならない
   のが現状なんだよねあくまでも怒りレベル
   が上がる条件は身体へのダメージ蓄積量で
   大きく変わるからね」

ロン「憤怒様は元々から体が凄く頑丈な方ですの
   でダメージがないんですよね」

千 「つまり相性はそんなによろしくはないとい
   う事かの?」

暴食「まぁ普通はそうなるけど相手が自分よりも
   強ければ簡単に撃てるんだよ?そうでない
   雑魚は一瞬で蹴散らされるだけだしね」

千 「それを聞くとのぉ‥‥」

暴食「だから強いんだよね憤怒くん‥‥さて時間も
   時間だし今回はここまでにしようか」

千 「じゃな」

ロン「それでは読者様」

千 「さらばじゃ♪」   

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