理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第44話 神子達が決める道

俺が神子ちゃんの家でお世話になって約1週間……

 

理 「神子ちゃんそこはこうすれば………」

 

神子「確かにこれなら上手くいきますね」

 

今、自分は神子の手伝いをしていた。といっても少しだけアドバイスしているだけだけだが。そうしていると、

 

布都「太子様!!ただいまなのじゃ!」

 

蘇我「ただいま帰った………」

 

そう言いながら布都と屠自古がお使いから帰ってくる。

 

神子「ありがとう布都♪屠自古♪」

 

理 「お使いありがとうね」

 

布都「これぐらい朝飯前じゃ!」

 

蘇我「まったく布都は……」

 

屠自古はそう言ってはいるが実際は笑っていた。

 

理 「とりあえずお茶持ってくるね………」

 

そう言い理久兎はお茶を皆にいれて数分後ようやく神子の仕事が終わる。

 

神子「ふぅ~これで大方は片付いた……」

 

理 「お疲れさま2人もありがとね」

 

布都「気にするでないぞ理久兎よ!」

 

蘇我「確かにな………ズズ……」

 

理 「はははっ♪とりあえずせっかく材料を

   買って来てくれたし夕飯作ってくるね」

 

理久兎が料理を作るというと布都は嬉しそうに、

 

布都「楽しみにしてるぞ!」

 

蘇我「布都はしたないぞ……」

 

豊 「ふふっ♪………………」

 

神子はそんな2人の会話を見て笑っていたが何時もとは違い何か悩みがあるような顔をすると、

 

布都「どうしたのじゃ太子様?」

 

神子「いえ布都、屠自古後で話があります……」

 

神子はそう言うと2人は、

 

布都「わかったのじゃ!」

 

蘇我「わかった……」

 

神子「理久兎さんはなんて言うのかな……」

 

神子は自分が考えている事を理久兎にどう言おうかと考えるのだった。そんなこんなで自分は厨房に向かった。

 

理 「さ~て何を作るかな………」

 

そう言い包丁を手に持った理久兎だったが突然ため息をついて、

 

理 「はぁ………そこにいる奴コソコソしてないで

   出てきたらどうだ?ここには俺とお前しか

   いないぞ………」

 

と、理久兎は誰もいないはずの厨房に声をかけた。すると突然、

 

? 「あらあらいつから気づいたの?」

 

理 「さぁねもう覚えてないやでも俺と同類の

   臭いだから嫌でも気づくんだよな………」

 

? 「ふふっ♪そう………」

 

そう言いながら突然、壁に穴が開くとそこから1人の女性が顔を出してきた。

 

? 「始めして私、仙人をしている霍青娥と申

   します♪以後お見知りおきを♪」

 

女性ことを霍青娥は挨拶をすると、

 

理 「これはご丁寧にどうも俺は深常理久兎だ」

 

と、理久兎も挨拶を交わす。

 

青娥「よろしくね♪でもなかなか良い男ね…」

 

青娥は理久兎を見てそう言う。自分はそんな良い男ではないと思うが気にしないでおく。

 

理 「そりゃ~どうもで何の用かな?」

 

理久兎はそんなのは無視して用件について聞くと、青娥は単刀直入に話をする。

 

青娥「単刀直入に言うわね貴方、仙人になら

   ない?」

 

どうやら仙人の勧誘のようだ。まるで何処かの魔法少女の勧誘のようだ。だが、

 

理 「いや辞めておくよ………」

 

そう言い仙人の勧誘を断る。

 

青娥「そう残念」ヽ(;´ω`)ノ

 

理 「用はそれだけか?」

 

理久兎は更に何かあるのかと聞くと、

 

青娥「う~ん貴方に話してあげるわ♪」

 

理 「何を?」

 

青娥「貴方の友達の太子様のこと♪」

 

理 「神子が何だよ?」

 

青娥「実はね彼女もしかしたら仙人になって

   くれるかもしれないのよね………」

 

と、青娥はとんでもない事をぶっちゃけるが理久兎の反応は、

 

理 「そうなのかぶっちゃけるね……」

 

そんなには驚いていなかった。

 

青娥「えぇ貴方はまどろっこしいのは嫌いそう

   に見えたのよね………その前に貴方あまり

   驚かないのね……」

 

理 「まぁ~ねでも俺は神子ちゃん達の事に

   ついては反対はしないよ……」

 

青娥「あら?貴方なら反対すると思ったのに?」

 

理 「いや彼女が決めた道にわざわざ反対なんて

   しないよ……逆に俺は応援するさ……」

 

理久兎は人の生きざままで強制はしたくないという思いがあった。だからこそそう言ったのだ。

 

青娥「変わっているのね貴方♪」

 

理 「よく言われるよ……用件はそれだけ?」

 

霍 「えぇ♪じゃ私はまた様子を見るわね

   バイバイ」

 

そう言い青娥はもう一度加部の中に入ろうとすると、

 

理 「あ~そうそう」

 

青娥 (・_・?)?

 

理 「青娥ちゃん言葉の訂正をした方がいいよ」

 

突然理久兎はわけの分からない事を言い出した。

 

青娥「どういうことかしら?」

 

理 「青娥ちゃん仙人て言ったけど実際は、

   仙人じゃなくて邪仙だよね?」

 

青娥「あら?そこまで見破るとはね♪」

 

理 「俺からはそれだけね♪」

 

青娥「そうそれじゃ今度こそバイバイ♪」

 

そう言うと青娥は壁に入り込んで消えた……

 

理 「とりあえず飯作るか……」

 

そう言って理久兎は遅れた分を取り戻すために大急ぎで晩飯を作り始めた。数時間後、

 

理 「はいよお待ちどうさん」

 

ちなみに今日の晩飯は、温かい蕎麦だ布都達に鰹節を買ってきてもらって後は蕎麦粉から自分で作った。

 

布都「いつも美味しいそうじゃ!」

 

蘇我「ではいただくか……」

 

神子「………………」

 

何も言わず黙っている神子を見て、

 

理 「神子ちゃん?」

 

神子「あぁ美味しそうですね………」

 

理  (少しためらってるのかな?)

 

と、様子から見てそう見えたが理久兎はその事について触れるべきではない神子自身の口から言うまで待とうと考えたのだ。

 

理 「え~とそれじゃ……」

 

4人「いただきます!」

 

そうして晩飯を食すこと数時間後、

 

3人「ごちそうさまでした!」

 

理 「お粗末さまでした」

 

理久兎達は食事をし終わる。その時だった。

 

豊 「皆さん聞いてください」

 

と、神子はこの場の全員にそう言い静かにさせる。

 

布都「何じゃ?」

 

蘇我「どうしたんだ神子?」

 

それを見て理久兎は、

 

理  (あぁ成る程ね決断がついたんだ………)

 

と、心の中でそう思った。そしてこれから言うことも全てが予測つく。

 

豊 「私、豊聡耳神子は仙人になります!」

 

その一言は布都と屠自古を驚かせた。

 

蘇我「え!?」

 

布都「仙人?」

 

理 「………………………」

 

豊 「今この時代は我等の道教は仏教によって

   衰退の一途をたどっています!だから一

   度、私は1度死んで眠りにつきまた時が

   来たときに我等の道教を広めようと考え

   ています!そして貴方達は自分達の道が

   あります自分の意思にこれから先したが

   ってください……」

 

神子はそう言うと布都と屠自古は2秒程考えると、

 

布都「……我は太子様についていく!それが我の

   道じゃ!」

 

蘇我「私もついていく!死ぬのがなんぼ

   のもんだ!やってやんよ!」

 

神子「貴方達………」

 

と、布都と屠自古も神子についていくと覚悟をした。3人はそれぞれの道を行くと決心した瞬間だった。だから、

 

パチパチパチパチ

 

拍手をしだ。この3人の覚悟に決心を称えて。

 

理 「よく言えたね神子ちゃん君の進む道は

   しかと聞いたよ♪」

 

神子「理久兎さん?」

 

理 「そろそろ出てきたらどうだ青娥?」

 

理久兎がそう呼ぶ名を聞いて布都と屠自古は疑問符を浮かべた。

 

布都「誰じゃ?」

 

蘇我「青娥?」

 

と、いった感じだが表情をするが神子だけは、

 

神子「どうして理久兎さんがその名前を!?」

 

青娥「確かにね♪」

 

その声と共に青娥が壁から現れた。それを見た布都と屠自古は驚いた。

 

布都「誰じゃ!?」

 

蘇我「これが青娥………」

 

青娥「ヤッホー豊聡耳様♪」

 

と、青娥は壁から出た上半身で手を振る。

 

神子「なぜ理久兎さんが彼女の名前を?」

 

何故、知っていたのかと聞かれる。知っている理由は、

 

理 「さっき厨房で会った………」

 

青娥「驚いたわ♪私のことすぐに見破っちゃん

   だもの♪ねぇ貴方やっぱり仙人になる気

   はない?」

 

青娥は懲りずに理久兎をもう一度勧誘するが、

 

理 「遠慮するよ俺は今の人生を生きれれば

   良いしね」

 

青娥「残念ね………」

 

神子「理久兎さんは、今の道を歩むのですね……」

 

理 「そのつもりだよ……」

 

神子「そうですか……」

 

神子は少し寂しそうに俯く。理久兎は考えていた。また運が良ければまた会えると。蘇る事に成功すれば会えるとだから口を開いて、

 

理 「ねぇ3人とも……」

 

3人 (・_・?)?

 

理 「君らが蘇ってそして俺も生まれ変わった

   ならいつかみんなで酒を飲もう♪」

 

約束それが一押しなって蘇ってくれると信じた。だから理久兎はその言葉を述べた。

 

神子「理久兎さん……絶対蘇ってみせます!」

 

布都「我もその約束は忘れぬぞ!」

 

蘇我「その約束必ず守る!」

 

理 「君らのこれからに、祝福あらんことを!」

 

青娥「ふふっ♪」

 

そして、理久兎達は皆で酒を飲みあった。そして2週間後、彼女達3人が半永眠という眠りにつき彼女達の葬儀が始まった。

 

理 「………………」

 

青娥「どうしたの?」

 

何も言わず黙っている自分に青娥が話かけて来ると、

 

理 「いや………青娥ちゃん………」

 

青娥「何かしら?」

 

理 「せめて彼女達が迷わないように道を示して

   やってくれよ………」

 

また元気な姿で会えるようにと願いを込めて頼む。それに青娥は笑顔で答えた。

 

青娥「勿論よ♪」

 

その言葉が聞けただけで満足だった。後ろを振り向き、

 

理 「じゃ俺はもう行くよ…もし何か手伝う手が

   欲しいなら俺を頼れよ」

 

青娥「えぇ♪ではまた会えることを期待するわ

   ね♪」

 

そう言って青娥も壁に入り込んで消えた。

 

理 「また会えたらな……」

 

そう言い上を向いて、

 

理 「じゃあな………神子ちゃん布都ちゃん屠自古

   ちゃん次会うときは何時かは分からないけ

   ど……」

 

そう言って理久兎も歩き始めもとの生活に戻っていく。またいつか彼女達に会えると信じて。そしてこの出来事から約100年後、

 

 

タッ!タッ!タッ!

 

? 「はっ!はっ!はっ!」

 

少女は走っていた。自分を追いかけてくる追っ手を払うために、

 

妖怪「待ちやがれ!」

 

妖怪「あのガキが!」

 

? 「逃げなきゃ!もうあんな生活は嫌だ!」

 

その思いを胸にひめてその少女は走り続けたのだった。

 

 


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