ここはある森の中いつもは静かなのだがそこに全力疾走している少女がいた。
? 「はぁ~はぁ~っ!そこに隠れよう!!」
少女は茂みの中に身を隠し息を潜める。
妖怪「どこいった!あのガキ!」
妖怪「早く見つけないと親方がうるさいぜ……」
妖怪「あっちの方か?」
そう言い妖怪の1匹はその少女の隠れている茂みへと近づいていく。
? (このままだと見つかる……)
行きを殺しながら少女はこのままだと自分の未来そのものが終わると感じという絶望を味わう。だが突然、
ガサ!
と、自分のいる位置とは反対の草むらが音をたてた。
妖怪「そっちか!」
妖怪「手間取らせやがって!」
そう言うと妖怪達は反対側の方に走っていった。
? 「運が良かった…それより早く逃げなっ!?」
そして少女は走ろうとした瞬間体に疲労がたまったのが仇となり体から力が抜けていった。
? 「も……う無……理………」
バタン!
そして少女は倒れた。朦朧とする意識の中で少女に近づいてくる男性が見える。
? 「私の命もここまでね………」
そう考えて意識を手放したのだった。視点は変わり、現在の理久兎の状況へと移る。神子ちゃん達と別れて約100年ちょいが経過した。理久兎は森の中で修行し続けそのおかげか魔法も前より扱えれるようになっていた。そして神力も何故か前より格段に上がっていた。そして理久兎は歩いていると運が良かったのか小さな家を見つけた。家の中には誰も住んでなく本当にものけの空だったようで今理久兎はそこを拠点にしていた。
理 「どうするかな晩飯………」
今日の晩飯を考えていた。すると外を見ると無数の竹が生えていたので、
理 「そうだ!今日の晩飯は筍の煮付けにし
よう!」
そう考えて外に出るのだが突然だった。
? 「どこいった!あのガキ!」
? 「早く見つけないと親方がうるさいぜ…」
理 「なんだ?とりあえず様子をみてみるか」
とりあえず木上に登って様子をみることにした。すると、
理 「あの子か………」
理久兎が上から覗くと小さな女の子が草むらに隠れていた。そしてそれを探すように妖怪達が辺りを探っている。しかも妖怪達はこん棒などの武器を常備していた。それどころか妖怪達が女の子隠れている草むらに近づいて来ていた。このままでは見つかってしまう。
理 「しょうがない助けてやるか………」
理久兎は、そう言って断罪神書から昔作った刀の材料の余り(鉱石の端材)を妖怪達が向いている方とは後ろの方に投げつけた。そうすると妖怪達の後ろの草むらがガサッ!と音をたてた。
妖怪「そっちか!」
妖怪「手間とらせやがって!」
そう言うと妖怪達は女の子が隠れている草むらから遠ざかっていった。
理 「とりあえず回収しよう……」
そう言って木から降りて下に着地し少女のもとに歩いていくとその少女は見た感じ疲労のせいか倒れていた。
理 「この子からは弱いけど妖力を感じるな
妖怪か…………いや今は関係ないな回収
して小屋に連れて帰るか………」
状況を分析してその女の子をおんぶした。だがおんぶして尚更気づいた。
理 「何だこの子…軽過ぎる見た感じ疲労も溜ま
っているし傷も酷い…………しょうがないか
ら晩飯のメニューを変えておかゆでも作る
か後この子の傷の手当てもしないと」
そんなことを言いながらその女の子を連れて帰宅することにした。