光に包まれてから暫くして光が止み目を開けるとそこは先程の風景とは逸していた景色が広がっていた。
耶狛「わぉ!」
マミ「成功じゃな♪」
亜狛「‥‥‥‥来たんですね外界へ」
無数に建ち並ぶビルの摩天楼と薄暗い夜空はとてもマッチしていた。この光景はかつてマスターが地上の者達との戦いの場として描いた楽園のエレホンにとても酷似していた。しかしマスターの描いたエレホンの方が昔ながらの風景も取り入られたりしているためあっちの方が好みだな。
耶狛「せっかくだし外の世界のお洋服を見てみたい
なぁ♪」
亜狛「耶狛これは遊びでもなんでもない仕事だから
な?そこは忘れるなよ」
耶狛「はぁ~い‥‥‥‥」
本当なら粗方片付いたら買い物とかもさせてはやりたいが忘れてないだろうか。ここは幻想郷でも地底でもない。そのため通貨が全然違うから買い物なんてものは出来ない。せめてマスターがいたら外界の通貨を持っていたんだろうけどな。
マミ「ほう服に興味あるんじゃな」
耶狛「あるよ女の子だもん‥‥まさかマミゾウちゃん
はないの?」
マミ「じゃっじゃから何じゃ」
耶狛「それは現代の女の子として終わって‥‥」
亜狛「コラッ!」
ピシャリと耶狛の頭を叩きすぐさま頭を下げさせ自分も頭を下げる。それは失礼すぎるだろ。
亜狛「すいません!本当にすいませんでした!」
耶狛「いったぁ~い‥‥」
マミ「いっいや‥そうか‥‥‥‥終わってるか」
遠い目をして闇夜の空の先を眺め動かなくなる。あっこれダメなやつだ。
亜狛「終わってませんからもっと気を持ちましょう
マミゾウさん!」
耶狛「マミゾウちゃんお兄ちゃんですら女装したん
だから頑張ろうよ!大丈夫だよ私これでもね
コーディネートに自信あるんだから♪
マミ「そうか‥‥って何か不審なワードがなかったか
の?」
亜狛「ってちょっと待てぇぇ!?何時どこで知った
その永遠に封印したいその黒歴史を!?」
本当にその黒歴史をどこで知ったんだ。マスターにはあれ程なまでに口封じするように言った筈なのに。耶狛はニコリと楽しそうに笑い顔をそらす。
亜狛「なっなぁそれを本当に何処で知ったんだよ!
なぁ耶狛さ教えろよ」
耶狛「え~とね‥‥」
と、耶狛が話そうとしたその瞬間、どこからか風を切る音が聞こえだす。
亜狛「何の音だ」
マミ「音?」
全神経を耳に集中させて神経を尖らせ耳を澄ますと何かが風を切る音を立てて向かってきていた。
亜狛「待避!!」
マミ「なっ!」
耶狛「ふぇ!?」
と、指示をし耶狛とマミゾウはすぐさま避けた瞬間、真横から長い何かが飛んできて自分の頬をかすめた。
耶狛「何なの今の‥‥ってお兄ちゃん大丈夫!?」
亜狛「あぁ平気だ」
何だったんだと思っていると、
? 「あちゃ今のを避けちゃうか」
そう言いながら1人の怪しい奴が自分達と同じように空を飛びながら出てきた。その風貌はマントに眼鏡そして大きな黒い帽子を被っていた。何よりも声からして女性だ。
亜狛「お前か異変の黒幕は?」
? 「黒幕?何を言ってんの私は秘封倶楽部そして
その初代会長、宇佐美菫子その人よ!」
と、高々に話す。それを見た耶狛は菫子と名乗った子を指差して、
耶狛「ねぇお兄ちゃん変人だよ変人がいるよ」
亜狛「こら指差したらダメだよ変人が移るから」
あんなのを指差したら変人が移る。ただでさ耶狛は不思議キャラなんだこれ以上、変な属性が増えても困る。
菫子「誰が変人よ!?」
耶狛「えっとなら‥‥彼処に厨二病の痛い子が」
菫子「厨二病じゃないわよ!」
マントをなびかせるとその内側に見慣れた文字が見える。あれはマスターの断罪神書の文字と同じルーン文字だ。つまりそれを知って書いているとするなら相手はなりの手練れか。気を引き締めないとな。
菫子「それよりもよあなた達を見た感じ巫女と忍者
と‥‥商人かしら?あれあっちの世界は江戸時
代か何かなの?」
亜狛「言っておきますが江戸時代は既に終わってい
ます」
耶狛「そうだよ」
マミ「それと儂は商人ではないの‥‥」
菫子「ふぅ~ん‥‥ならその格好はコスプレなのかし
らその服といい耳と尻尾といい?」
コスプレな訳がないだろ。コスプレだったら仕込み暗器だとか出ないだろ。それから尻尾と耳がないとか動物としてキツいだろ。
亜狛「コスプレじゃないですよ証拠にほら」
耳と尻尾を動かすと菫子は眼鏡をクイ上げしてまじまじと見つめる。
菫子「へぇ‥‥それじゃちゃんとした妖怪なんだ」
マミ「ほうお主は儂達を見て妖怪とは中々に察しが
良いではないか」
菫子「そりょあねぇさっきも魔女だとか白髪の不老
不死の娘だとか小さくて可愛い一寸法師の娘
とかも来てたしね」
魔女に白髪の不老不死‥‥恐らく空き巣常習犯の魔理沙と人里で戦った妹紅そして針妙丸までもが来ていたのか。というか妹紅はボールがないとか言っていたし針妙丸は自分達に負けてボールがなくなった筈なのにも関わらず自分達よりも速く集めたとでも言うのか。
耶狛「それよりもさっきの危ないじゃん!当たった
らどうしてくれるの!」
菫子「それはほらあんなのに当たるレベルだったら
戦う価値もない雑魚って事になるじゃない」
マミ「ほう雑魚とは戦わぬと?」
菫子「えぇ雑魚に構っていても時間の無駄なのよ私
は謎を解き明かすのよあなた達の住む世界の
謎を!そして見つけるの消えたあの人を!」
そう言うと菫子は不適に笑ったかと思うとビルの建設途中となっている場所に手を向けると無数の鉄骨が菫子へと引き寄せられ宙にふわふわと浮きだす。
菫子「さぁて結界が壊れれば私はあなた達の世界へ
と行けるその邪魔をするならここで塵にでも
なりなさい」
不適に笑い強者の余裕を見せてくる。人間にしてあそこまでの余裕は称賛に値する。蓮さんですらあんな余裕はなかったのだから。
マミ「分かっておるな?」
亜狛「えぇお任せを‥‥」
耶狛「マミゾウちゃんには後々の交渉をしてもらう
から下がっててよ」
マミ「なら任せるぞ」
そう言いマミゾウは煙と共に消える。
菫子「あら?3人で来ないの?」
亜狛「貴女程度なら妹と自分だけで充分なので」
そう言い自分達は臨戦態勢をとる。
菫子「そうなら異界の者に敬意を称しここで果て
なさい!」
菫子はそう言い無数の鉄骨を此方へと放ってきた。
耶狛「‥‥この常闇の空と」
亜狛「光輝く摩天楼を見つつ‥‥」
耶狛「異界へと足を」
亜狛「踏みいることなく」
そこまで言い自分と耶狛は呼吸を整えて、
2人「「ここで散れ!!」」
と、言い自分は二刀を耶狛は錫杖を構え向かってくる鉄骨へと突っ込む。そうして菫子との外界での弾幕ごっこが幕を開けたのだった。
怠惰「ではでは今回はここまで」
千 「うむ」
怠惰「やっと出てきた菫子ちゃん実は狐組の方だと
少し名前が出ていたり」
千 「そうなのか!?」
怠惰「まぁね♪菫子ちゃんは龍組よりも狐組との絡
みが楽しみなキャラの1人だったするんだよ
ね怠惰さん的にはだけど」
千 「ほうしかし狐組の方が色々と絡み合い多い気
がするんじゃよなぁ」
怠惰「まぁあっちは地上だから仕方ないね」
千 「それは、そうなんじゃがなぁ」
怠惰「まぁそれでも理久兎を目当てで来たりする客
も多いけどね」
千 「旧都の住人達から始まり地上だと‥‥今の所で
客人として来たのって若造と天邪鬼とかゲス
な河童達とかエセ新聞記者ぐらいな気がする
のは気のせいではないよな‥‥」
怠惰「理久兎の人望は理禍畏異変で落ちたからねぇ
仕方ないね」
千 「止めんか!?」
怠惰「その時は死んだ扱いだったさらある意味で神
聖視されてたけど生きてましたからのさとり
の折檻やらでカリスマブレイクしたからね‥‥
しまいなは止めと言わんばかりに千ちゃんが
乱入して更にキャラ崩壊を加速させたのが原
因だからね?」
千 「うっ‥‥悪かったの!?」
怠惰「まぁでも付き合いだったり元来の性格は変わ
らないから皆揃って尊敬してるんだよ?」
千 「本当かの‥‥」
怠惰「まぁそこは人それぞれだからね‥‥さてそろそ
ろ頃合いだからここまでね」
千 「それではまた次回もよろしくの!」
怠惰「それでは読者様!」
千 「さらばじゃ!」