菫子を見事、幻想郷(人間にとってこの世の地獄)へと送ったた自分達は現在、
耶狛「わぁ~♪」
亜狛「こらあんまりでしゃばるなよ‥‥」
マミ「相変わらず元気じゃなぁ狼の妹は」
現代で言うショッピングセンターなるものに来ていた。というか時間的に、ここしか空いてなかったため来たというのが正しい。
マミ「それとそんな走り回るでない術が解けるぞ」
耶狛「はぁ~い♪」
因みに自分達の服は忍装束と巫女服のため悪目立ちしてしまうためマミゾウの術で服を現代の服へと変化させて貰っているのだ。因みに耳と尻尾は、
亜狛「耶狛‥‥尻尾を動かすのは我慢しろ‥‥」
耶狛「うぅ~ん無理だよ~」
尻尾は服のなかに隠し耳は帽子の中に隠している。そのせいか色々と窮屈だし耳を隠しているため音が地味に聞こえにくいのだ。
マミ「お主達も変化の術ぐらいは使えるようになっ
ておけば色々と便利じゃぞ?」
因みにマミゾウは変化の術のプロなのか自身の耳と尻尾を完璧に隠しておりその姿は人間と何一つ変わらない姿をし服はハイカラな着物を着ていた。これを見ると覚える価値は充分にあるよな。
耶狛「うぅ~んマミゾウちゃんやっぱり尻尾とかは
隠せないの?」
マミ「自分が変化するのは馴れておるが他人を変化
させるのに馴れてないんじゃよ」
亜狛「耶狛わがままばかり言うなよ?」
耶狛「そうだよね‥‥」
他人を変化させ馴れていないのは仕方ないだろ。何せマミゾウの周りにいるのは化け狸達だ。変化させる者がまず身近にいないのだから。
亜狛「それよりもこんな所で話してると買う時間が
なくなるぞ?」
耶狛「あぁそうだった!お兄ちゃんマミゾウちゃん
早く行こう!」
マミ「こっこれそんな引っ張るな!?」
亜狛「そう慌てるなって‥‥」
こうして耶狛に手を引っ張られながら自分とマミゾウはショッピングセンター巡るのがスタートされた。
耶狛「おぉ夜だからかお客さんが少ないね」
マミ「まぁこういう所は昼間は多いが夜に近づけば
人は減るものじゃからな」
人は少なく店の従業員達も時間も時間なのか片付けの準備に取りかかろうとする者が多かった。
耶狛「う~んとあっ!あっち行こうよ!」
手を引っ張られ連れてこられた先は男女の服を取り扱う店だった。
店員「こんばんは何かお探しですか?」
耶狛「うん幾つか見させてもらうね♪」
店員「かしこまりましたそれではごゆっくり♪」
そう言い店員は下がると耶狛はハンガーにかけられている服を漁り始める。その顔つきはまるでプロのスタイリストか何かのような顔だ。
マミ「表情の変わり方が凄いの‥‥」
亜狛「まぁ耶狛ですから」
何かを飾り付ける、何かを作る際のコンセプト作りなら恐らく地底では鬼達と並ぶ実力だろう。ただし耶狛の場合は作るもそうだが飾り付けるそれが耶狛の一番の強みとも自分は思っていたりしている。そんな事を思っていると耶狛は幾つか服を選び試着室へと入り数分すると、
耶狛「どうかな♪」
試着室のカーテンを開けその姿を見せる。半袖の何か文字が刻まれているシャツに下は短パン腿が見える程の生地の少ないジーパンに頭に帽子を着用しているファッションだ。
マミ「ほう中々に似合っておるな」
亜狛「あぁ」
耶狛「えへへ♪」
だが似合ってはいるが多方面から男(害虫)の視線を集めそうで嫌だな。そんな視線を送った挙げ句にナンパなんてしてこようとする奴は地獄への片道切符いやきさらぎ駅への片道切符をくれてやる。
耶狛「うんこれは流行りそうだよね♪」
マミ「確かに注目は集めそうじゃが幻想郷でその格
好はするでないぞ変な虫につかれるぞ?」
耶狛「わぉ!?オカンな台詞だね‥‥まぁそれもそう
だよね外行き用かなだ‥‥まぁでも今は外だし
帰るまではこれで良いや店員さん!これをそ
のまま着ていきたいからお会計よろしくね後
それから紙袋も頂戴」
店員「はいただいま♪」
そう言い店員はすぐさま紙袋を耶狛へと渡すと耶狛は試着室に入り着ていた巫女服をしまいそして変化の媒体として使われた葉をマミゾウへと返す。
マミ「うむ確かに‥‥それよりも値段は」
マミゾウは値札を確認すると黙り深く考え、
マミ「以外にも安いんじゃな」
耶狛「まぁね耶狛ちゃんのコーデはお財布にもお優
しいコーデだからね♪」
マミ「なら買う物は買ったしそれでは‥‥」
耶狛「何を言ってるのマミゾウちゃんは♪」
マミ「へっ?」
この耶狛の笑顔は何かを企んでる顔だな。マミゾウの手をすぐ掴みそのまま試着室へと連れ込む。
マミ「なっ何を!?」
耶狛「それじゃこれ着てみて♪」
そう言いマミゾウに服を何処から持ってきたのか一式渡しカーテンを閉める。
亜狛「何を渡したんだよ?」
耶狛「ふっふん見てのお楽しみ♪」
そうして暫くすると、
マミ「‥‥‥‥‥‥‥‥」
マミゾウは黙ってカーテンを開ける。その服は緩い感じの紺と白のボーダー服にレースのロングスカートそして靴もかかとが地味に高い靴にカンカン帽子といったファッションになっていた。
亜狛「へぇ」
耶狛「おぉ!似合う似合う♪元からある丸眼鏡との
相性もバッチリなシンプルかつカジュアルに
まとめてみました♪」
マミ「何か悪いとも言えぬが本当に似合ってるのか
も分からんわい‥‥」
耶狛「大丈夫♪これでも私は地底1のファッション
センスの持ち主なんだから♪」
亜狛「お~い嘘をつくなよ~初耳だぞ~」
確かにセンスはあるが先程の発言は初めて聞いたぞ。
マミ「因みにこれ値段は‥‥」
耶狛「大丈夫♪安く押さえてありますから♪」
亜狛「因みにこの全身コーデでいくらなんだよ」
耶狛「え~と私のが閉めて1万ちょいくらいでマミ
ゾウちゃんはそれに5000円ぐらい足した
感じの額だった筈だよ?」
おいおいそれは安いな。意外にもマミゾウのお財布を気遣っているんだな。
耶狛「何せここは安く良い品が揃うユ‥‥」
亜狛「名前は出したらダメだからな!?」
マミ「流石に本気で怒られるぞ!?」
耶狛「まぁでも安いでしょ?」
マミ「それはな‥‥お主と同様に外界に行ったらこの
服はまた着ようかのすまぬがこれも買うぞ」
どうやら買うみたいだな。それを聞いた店員はニコニコと、
店員「はいありがとうございます♪」
そうして服を摘めてマミゾウは紙袋を手に持つと耶狛はそれをマミゾウから奪うと耶狛の紙袋とマミゾウの紙袋を自分に渡してくる。
耶狛「お兄ちゃん持って♪」
亜狛「おいおい自分でその位は‥‥」
耶狛「こういうのは男性がエスコートするものなん
だから♪」
亜狛「はぁ‥‥やれやれ」
仕方ないなと思いながら渋々と荷物持ちを受ける。
耶狛「とりあえず店員さんお会計ね♪」
店員「かしまりました♪」
そうして会計を済ませた自分達は店を出て暫く耶狛に引かれながら歩きまた別の服屋に入る。
店員「いらっしゃいませ」
亜狛「おいおい‥‥」
明らかにあっちよりも高そうな服が並んでいる。チラッとジーパンの値段を見ると6000円レベルの物があったりと目が回りそうだ。
耶狛「う~んとこれとそれからこれかな♪」
幾つかの服を取り自分に差し出してくる。
耶狛「着てみてよ♪」
亜狛「おいおい高いだろどうみても‥‥」
耶狛「お兄ちゃんが今回で一番頑張ったからね」
亜狛「そんな‥俺は‥‥‥」
頑張ったつもりなんて何にもないのにな。仕方がないが着てみるか。服を受け取ると耶狛は紙袋を変わりに持つと自分は試着室に入り服を着る。
亜狛「どうだ?」
緩やかな白服に膝ぐらいのカーゴパンツそして皮の首飾りにキャスケット帽子とカジュアルかつ自然的なファッションだな。カーテンを開けると耶狛はキラキラした目で見てくる。
耶狛「お兄ちゃん格好いい!」
マミ「似合っておるじゃないか」
亜狛「どっどうも‥‥」
因みに値札を見ると2万以上はするんだけど。
亜狛「俺だけ高くて良いのかよ!?」
耶狛「良いの♪お兄ちゃんが一番頑張ったんだからそ
のご褒美だよ♪」
マミ「まぁ一理はあるの‥‥その位は痛くも痒くもない
わい」
ニコニコと2人は笑う。何かいがみ合っていた筈なのに耶狛が中心に立つとそんなのどうでもよくなるのかな。クスリと笑い、
亜狛「ならいただきますね」
マミ「うむそれではこれを!」
そうして自分の服も購入し元の忍装束を紙袋に入れ変装用の葉っぱをマミゾウに返す。
耶狛「ねぇねぇ折角だからスイーツだけでも食べて
行こうよ!」
マミ「金を払うのは儂じゃぞ?」
耶狛「良いじゃん♪マミゾウちゃんは器大きいんで
しょ?」
マミ「そっそれはのぉ」
ムフッと笑うマミゾウは何処か嬉しそうだ。
亜狛「ただし食べ過ぎるなよ?クレープ1つとかに
しておけよ?」
耶狛「は~い♪」
そうして自分達はほんのもう少しだけ現代を満喫するのだった。
怠惰「ではでは今回はここまで」
千 「うむこうして見るとマミゾウは保護者みたい
じゃな」
怠惰「まぁしっくりしてるからね‥‥ある意味でイヌ
科どうしで仲が良いのかもね」
千 「そういえば狸もイヌ科じゃったな」
怠惰「そうそう」
千 「そういえば怠惰よイヌ科といえば飼ってみた
い犬とかおるのか?」
怠惰「そうだね‥‥甲斐犬かな?」
千 「またリッチな犬を‥‥」
怠惰「因みに千ちゃんは?」
千 「ワシか?ワシはもう高天ヶ原に干支神の犬が
おるから満足しておるわい」
怠惰「わぁすげぇ‥‥」
千 「ほっほっほ♪因みに他の干支神の神獣もおる
からの動物天国とまでいかずとも夢見心地な
世界ではあるの♪」
怠惰「楽しそうで何より何よりさて時間も時間だし
今回はここまで」
千 「おっとそうじゃなそれでは読者様また次回も
よろしくの!」
怠惰「それではバイバイ♪」