先程までの和やかな空気から一変し場は張り積めたような空気へと変わる。これから菫子の運命が決まろうとしていた。
神子「せっかく帰したというのになぁ」
聖 「どうしましょうか」
理 「‥‥‥‥‥‥」
正直な話でこうなるのだったらさとりを連れて来れば良かったと後悔する。さとりの読心術でこの場の者達の考えを読み取り判決ってのが簡単だからだ。こうなると1人1人と意見を聞いていくしかないんだよな。そう思っていると、
? 「その話に私も参加させろ!!」
聞いたことのある声が聞こえてくると空から何かが降ってきて土煙を上げた。土煙に浮かぶシルエットそして先程に聞いたことの声からしてもう定番となりつつある魔理沙だ。
霊夢「また面倒なのが」
霧雨「誰が面倒だと霊夢」
菫子「あんたこの前の!」
霧雨「よっ久しいな♪まったく受けた傷を癒すのに
時間をくったぜ」
受けた傷って何だよ。また懲りずに魔理沙はドンパチしていたのか。そう思うと相変わらずだし考えるのはよそう。土埃を払いながら自分の方へと歩き、
霧雨「こいつの処分について考えているんだろ」
理 「あぁ俺はどうでも構わないが皆の各々意見を
まずは聞こうと思っていてな」
霧雨「ほう」
どうやら魔理沙も参加したいみたいだな。なら先にこの真実の異変を片付けた蓮と霊夢そして勇気ある乱入をしてくれた魔理沙から意見を聞くか。
理 「まぁ色々と聞きたいわけだがそうだな乱入し
てくれた魔理沙それから蓮くんに霊夢ちゃん
君達の意見を聞かせてもらおうか♪あっ皆に
も聞くけど決して多数決とかでは決めないよ
意見を言い理由を述べ納得させるのが大切だ
からね♪」
と、緊張させずに微笑ながら聞く。こいつらの事だからそうすれば変な誤解を勝手にして慎重に意見を述べてくれるだろう。すると蓮は口を開き、
蓮 「僕は帰したいと思っています」
そう答えるとそれに続き、
霊夢「私的にも帰した方がいいと思っているわ」
霧雨「おっ奇遇だな私もだぜ」
霊夢と魔理沙もそう述べてきた。どうやら3人は帰す側みたいだな。
理 「ほうなら3人共にその理由は?」
帰したい理由を聞くと霊夢そして魔理沙は互いに顔を合わせて、
霊夢「元々、私は帰すつもりだったのよそれに彼女
は外来人よ外来人は自分が残りたいと言うな
ら話は別だけど基本は帰還させるそれが巫女
であり人間の味方である私の仕事よ!」
霧雨「私はこいつと2回だけだが弾幕ごっこしてい
るがここ幻想郷での弾幕ごっこでこいつビク
ビクしながらしていてよ本当は家に帰りたい
のかなんて思っちまってな‥‥」
つまり霊夢のその巫女という立場から魔理沙は菫子の様子を見てって事か。
理 「なるほど‥‥蓮の理由は?」
蓮 「僕は‥‥菫子は外の世界での未来を尊重して帰
したいと思っています菫子にはまだこれから
先で輝かしい未来があるだから僕は彼女を帰
したいんです」
そして蓮はこの後の未来を考えてか。確かに霊夢の言う通り本人がここにいるのを望まずに縛るのはどうかと思うし魔理沙の話を聞き菫子を見ると目を泳いでいて恐怖している感じはある。そして蓮の言う未来、それを考えれば確かに帰すのが得策ではあるな。何せこちら側とあちら側ではルールが違うってのが理由だ。
理 「なるほどなるほど‥‥となると聖に神子ちゃん
君達の先の話的には菫子を外界へと帰すとい
う考えで良いんだよね?」
先程、聞いた話的にはこの2人は菫子を現世に帰したと聞いていたためあちら側に帰す気があるつまりは蓮達と同じ意見という事だろうから聞くと、
神子「えぇそのために帰したんで」
聖 「蓮さん達の言う通り彼女のこれからを考えれ
ば‥‥」
理 「なるほど」
華扇「それは同意見ですね」
マミ「元々はそうじゃったしな」
聖と神子に続き華扇とマミゾウも意見をのべる。どうやらこの4人は菫子を帰すという意見に賛同みたいだな。ここまで来ると多数決的には「帰す」という意見になるのだが、
亜狛「マスターよろしいですか?」
理 「おう、どうした?」
亜狛「彼女の処分についてです」
亜狛は自分に宣言してきた。どうやらこの感じからして反対意見を述べるつもりかな。それは楽しみだ意見の話し合いにおいて必ず反対意見があった方が意見を言う場としては面白い。亜狛ペコリと頭を下げると、
亜狛「自分的には帰すよりかはここにいて貰った方
が良いとは思います彼女は確かに利用されて
いましたしかし利用されていてもこの幻想郷
の結界を壊そうとしたのは相違はない筈です
それに関しては蓮さんや霊夢さんそして黒幕
の菫子さんそして御3方共に相違はあります
でしょうか?」
蓮 「ないです」
霊夢「ないわよ」
菫子「あっありません‥‥」
理 (-_-;)
おいおい亜狛にこっぴどくやられているぞ。せめて何か言えよな。
亜狛「そして自分や耶狛は見ました彼女のその力を
それはマスターも同じ筈です」
自分と耶狛を見て意見をという顔をしてきた。ここはまぁ正直に述べるか。
耶狛「うん凄かったよねあんな重たい金属を浮かせ
たりとか」
理 「確かに常人じゃ無理だわな‥‥」
亜狛「えぇ力も並みの者の力ではないそうなってく
ると彼女を野放しにはできかねますというの
が私の意見ですまた結界を壊されそうになっ
てこっちから赴く事になったら面倒でもあり
ますしね」
立派な反対意見で素晴らしいな。これに対してどう対処するのか。
菫子「もう壊さないわよ!」
亜狛「あくまで可能性としての話ですそうと言いき
れるかが分からない所ではありますから」
言ってはおくが亜狛の言っている事は確かに正論バカかつ要らぬ直球しやがってと思うが亜狛なりに心配して言っているのは事実だ。そこは分かっては欲しい。すると、
霊夢「確かにこいつがやった事はとんでも行為では
あったわただそんなのこれまでの異変になれ
ばまだ可愛いものよ中には反省の色すら示さ
ず未だに何処かで逃亡している天邪鬼だって
いるんだから」
亜狛「まぁそれは言えますね‥‥」(¬_¬)
理 「おう何だ亜狛それについて文句があるならば
是非とも聞こうじゃないか♪」
亜狛「いっいえ文句なんてないです!」
まぁでも確かに正邪のやったことに比べればまだ可愛いと言えば可愛いな。現に悪意はなく蓮を探すのが目的っぽいしな。ならここは少しカマをかけてみるか。
理 (耶狛‥‥聞こえてるか)
耶狛(聞こえてるよ♪どうしたの念話なんかして?)
理 (あぁ内容を話すから少し菫子を試してほしい)
耶狛(良いよ♪)
とりあえず話してほしい内容を速やかに分かりやすく話す。
理 (とまぁこんな感じだいけるか?)
耶狛(合点♪)
理 (そんじゃ頼んだぜ)
そうして念話を止めると耶狛は口を開き、
耶狛「まぁまぁ‥‥でも菫子ちゃん的にはどうなのか
な?」
菫子「えっ?」
耶狛「残りたいのか残りたくないのかだよ」
耶狛にそう言われた菫子は黙る。そして耶狛は更に話を続けていく。
耶狛「でも帰っちゃうとしたらもう蓮君には会えな
いかもしれないんだよ?」
菫子「どういうことそれ‥‥蓮お兄ちゃんは帰るよね
ねぇ帰るよね!」
蓮 「‥‥‥‥‥‥‥‥」
これこそ菫子の意思を測るものだ。菫子の目的は蓮を外界へと連れ戻すというのが考えであり理想だったのだろうが蓮はそれを望む筈がない。何せ蓮はもう幻想郷の住人でもあり捨てれない者達が多々といるそれ故に蓮は残る。ならばそれが叶えられないと知った菫子はどうでる。その意思を知りたいがためにカマをかけたさせたのだ。
理 「蓮お前も言うことは言えよ?」
蓮 「分かってますよ‥‥」
これはもう菫子ただ1人の問題ではない。蓮の意思表示も大切だ。だからこそ蓮には覚悟を決めてもらう必要がある。でなければ菫子は一生の後悔をし続ける事になるからだ。蓮は菫子の方を向き、
蓮 「‥‥菫子ごめんね今の僕の居場所はここなんだ
だから現世に帰ることはない」
菫子「そん‥‥な‥‥‥」
耶狛「菫子ちゃんが求めた理想それは蓮くんを連れ
て帰ることだったかもしれないけどね真実と
なった今それはもう叶わぬ夢それでも帰りた
い?」
流石はこういうカマかけに関しては耶狛の方が上ではあるな。純粋だからこそこうした事が言えるからな。
菫子「‥‥‥‥蓮お兄ちゃん私は」
蓮 「菫子お前は帰るんだお前ならまだ外の世界で
も生きてはいける」
菫子「それなら蓮お兄ちゃんだって!」
蓮の奴さっさと自分の思いをぶつけろよな。お膳立てはしてやったんだから。そんな事を思っていると蓮は首を横に振るう。
蓮 「人は決めた事には真っ直ぐに貫くんだそれは
僕だってそうだもう僕にとって外の世界での
生活は息苦しくてねそれに‥‥」
霊夢の方を向き蓮はニコやかに微笑み、
蓮 「ここに残りたい理由ができたから」
チラリと隣を見ると霊夢はポーカーフェイスを装うとしてはいるが赤面しているのがバレバレだ。本当、熱々なことでまいるよな。だが合格だ蓮はしっかりと自分の思いをぶつけれたのだからな。
菫子「そう‥‥蓮お兄ちゃんはやっぱり蓮お兄ちゃん
だよねはぁ‥‥本当に蓮お兄ちゃんが消えてか
らのこれまでしてきた私の苦労は何だったの
かなぁあぁ~あ‥‥‥‥」
菫子は泣くのを我慢して満面の笑顔で、
菫子「連れていくことは出来ないけれどでも会えて
嬉しかったよ生きていてくれてありがとう蓮
お兄ちゃん♪」
もうあまりこれ以上はカマをかける必要もないな。
理 「それで決まったのか公式メガネ?」
菫子「誰が公式メガネよお爺ちゃん!」
全員「ふぁ!!!?」
菫子「‥‥‥‥はっ!?」
言いたいが何故にそんなビビるんだよ。まったく仲があまり良くない奴にお爺ちゃん呼ばわりされたのは少し気に触るがそこまでキレないってのにな。失礼しちまうぜ。
理 「大人だからキレはしないよおいおい何をそん
なに驚いているのさ♪それで帰るで良いのか
菫子」
その結論について間違いないか聞くと菫子は頷き、
菫子「うんそれで良いわ‥‥」
理 「そうかい‥‥なら後は巫女の仕事になりそうだ
な‥‥なら判決を言い渡そうか菫子お前、後で
神社の裏な♪」
と、軽く冗談を交えて言うと菫子は顔を青くさせ、
菫子「ボコボコにせれるの!?」
っておいおい冗談だって。別にそんな驚かなくても良いのにな。そうだ折角だしあれには参加させても良いかもな。
理 「な~んてな冗談だよ‥‥まぁ折角だしせめても
宴くらいは参加したらどうよ?」
霊夢「えぇそれは良いわね」
菫子「宴?」
蓮 「うん凄い楽しいよ参加しようよ菫子♪」
菫子「そっそういうなら」
せめて最後の思い出を作には良いかもな。もう蓮には会えないだろうしな。
理 「決まりだな‥‥さてとそろそろ俺も帰るとしま
すかねぇあんまり待たせるとさとりが怖くて
怖くて‥‥」
亜狛「アハハですね‥‥」
耶狛「うん」
黒に任せているけれどさとりがマジで怖いんだよな。それにさっきからこっちの様子見している奴と話さないといけないしな。
理 「そんじゃ俺達は帰るよ宴会の日程が決まった
ら知らせてくれよ楽しみにしてるからさ♪」
そう言うと理久兎は翼を広げて空へと羽ばたき消えていった。
亜狛「って裂け目は使わないんですかマスター!」
耶狛「あぁ待ってよ!」
亜狛と耶狛も空を飛び追いかけるのだった。そして空では、
亜狛「マスター待ってくださいよ!」
耶狛「待ってぇ~!」
理 「‥‥‥‥ここまで来ればいいな」
その場で滞空し2人を見て、
理 「お疲れさん亜狛に耶狛お前達の活躍でもう菫
子もあんなことはしないだろう」
2人に労いの言葉をかけると亜狛は照れ臭そうにうつむき耶狛は苦笑いを浮かべる。
亜狛「いえ自分は述べたい事を述べただけですし」
耶狛「私の場合はもう訳わかんないからね♪」
亜狛「えっお前さっき良い事を言ったろ!?」
耶狛「残念マスターの指示で~す♪」
亜狛「嘘だろ!?」
それを聞いた亜狛のこの顔はついつい笑いたくなっちまうな。さてこっちも最後の仕事をしますかね。それを感じたのか亜狛と耶狛もキリッとした顔に戻る。どうやらこの2人も気づいていたみたいだな。
理 「おい‥‥さっきから覗き見するとか良い趣味と
は言えないな紫?」
と、言うと自分の背後にスキマが現れそこから、
紫 「やはり御師匠様は凄いですわねぇ‥‥」
まいったような顔をして紫がスキマから出てくるのだった。
怠惰「ではでは今回はここまで」
千 「うむ‥‥怠惰よ」
怠惰「ん?」
千 「深淵の青眼龍を是非とも‥‥」
怠惰「高いからダメ♪」
千 「ケチじゃな!?」
怠惰「あのさぁお財布の事を考えてもらって良いで
すかねぇ?あれだけで財布の金が一気に消え
るからね?」
千 「むぅ‥‥ならばデュエルでワシが勝てば買って
くれ!」
怠惰「えぇ!?‥‥それなら俺が勝ったら?」
千 「次回までワシの名前を好きなように変える権
利をくれてやろう!ポチでも何でも好きにす
れば良い!」
怠惰「おぉ強気だねぇ‥‥ならまぁやるかその高い鼻
を折ってあげる♪」
千 「こい!デュエルじゃ!!」
数分後‥‥
怠惰「スターヴ・ヴェノム・フュージョンドラゴン
の攻撃」
千 「おのれぇぇ~ー!!?」
怠惰「‥‥‥‥千ちゃん諦めたらもう3連敗してるんだ
けど‥‥」
千 「まだじゃ!これでラストじゃ!!」
怠惰「はぁ‥‥やれやれ千ちゃんがしぶとそうなんで
今回はここまで」
千 「読者様よ応援を頼むぞ!」
怠惰「それではまた次回バイバイ♪」
千 「ではワシが先行じゃ!」
怠惰「って汚ぇ!?」