理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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こんばんは読者様、ポケモンの追加などで少し興奮気味な怠惰のクソ悪魔です。個人的にはクレッフィー辺りが欲しかったなぁ何て思っていたりしています。失礼それではそろそろ本編へどうぞ。


第545話 旅立った後

従者達が旅立った地霊殿では、

 

お燐「にゃっこら!逃げるなぁ!」

 

お空「うにゅ!!?」

 

理 「そういえば今日って検診日だったな」

 

亜狛と耶狛が不在の間、業務を引き継いだお燐とお空だが今日はペット達の検診日で健康状態のチェックやメンタルチェックを行う日だったのだ。この手の仕事に2人はあまり手慣れてはいない感があるな。

 

理 「大丈夫か?」

 

お燐「えぇ皆やんちゃで困っちゃうよ」

 

お空「口を開けて」

 

まぁやんちゃなのって放し飼いしているのが原因なんだよな。放し飼いするなって言いたいだろうが放し飼いしておかないと旧都に悪霊が蔓延するからだ。ペット達の食事は実は悪霊達であり悪霊達を食すことによって動物は妖怪化する。そうすることでお燐やお空のようなペットが出てくる訳なのだ。まぁそれが仇になったのかやんちゃになってるけどな。

 

理 「無理はしないようにな?」

 

お空「はぁ~い」

 

お燐「勿論だよ」

 

ペットの中にはアフリカのサバンナ出身の肉食獣もいるため注意しないとガブリと即死なんてこともあるかもしれないからな。

 

理 「気を付けてな」

 

そうして次は黒の仕事をしているだろうさとりの様子を見に庭へと出ると、

 

理 「やってるか」

 

さと「あっ理久兎さん」

 

園芸用のグローブを着けて水やりをしていた。チラリと見ると隅には雑草が小さな山となって置いてあったためさとりが抜いたのだろうな。

 

さと「こうして植物を育てるのは不思議な感じがし

   ますね」

 

理 「まぁ何時も事務仕事に読書と室内でやれる事

   くらいしかしてないもんな」

 

さと「そうですねぇ‥‥しかし黒さんの作った庭は凄

   いの言葉しか出ませんね最初はあれだけ荒れ

   果てていたのに今では緑となってペット達の

   憩いの場にもなっていますしね」

 

理 「だな」

 

本当に黒は凄いんだよ。というかある意味、凄いのは黒って今の趣味は園芸だけど昔の趣味は生きてる奴を串刺しにしたり真っ二つにしたりと殺戮大好き血の気も多い趣味の持ち主だったが今では園芸が趣味になっているんだもんな。環境の変化って怖いな。

 

さと「それに凄いのは事細かく植物にあげる肥料の

   種類に水の分量が書いてあるメモが置いてあ

   ったりと相当、手を込んでいますね」

 

理 「彼奴そういう所は細かいからな」

 

本当は字ももう少し細かく書ければ良いんだけどな。

 

理 「さっきお燐やお空にも言ってきたが無理はし

   ないようにな?」

 

さと「はい♪何かあったら頼らせていただきますね

   理久兎さん」

 

理 「あぁそれじゃ俺は仕事を片付けてくるよ」

 

さと「分かりました」

 

そう言いさとりは再び水をあげ始める。自分は部屋へと戻り自分の業務を全うするのだった。そして時は遡り月へと移動した黒はというと、

 

黒 「ほう‥‥」

 

魔界とも地底とも変わるこの大地の感触そして闇夜のような空なのにも関わらず明るい世界そして果ての方には現世にしかない筈の海があったりとこの光景を見て笑みを浮かべる。

 

黒 「おっと、とりあえず都とやらに行くか骸共は

   俺の後に続け」

 

骸達「カタ!!」

 

骸達を引き連れ空を飛び都へと向かう。そして何事もなく大きな塔へとやって来る。

 

黒 「もしかしたらと思ったんだが誰もいないか等

   と言うとでも思ったか!」

 

速攻の氷魔法を気配のする方へと放つと一瞬で刃はかき消される。すると先程までいた場所に見た目は優男といった感じの男が両手に珍しい武器、トンファブレードを構えて出てくる。

 

? 「まさか見破るとは」

 

黒 「見事だった俺でなければ見逃していたかもし

   れぬな‥‥してお前は俺の敵か?それとも見方

   かどっちだ?」

 

? 「自分は月影の部隊のリーダーをしている一堂

   仲瀬と言いますそして階級についてですけど

   まだ日は浅いですが大将をしています」

 

仲瀬という名をどこかで聞いたことがあるような、ないような‥‥まぁどうでもいいか。とりあえずこいつは月の民の1人で間違ってはないだろうな。

 

黒 「ほうなら仲瀬とやらサグメとやらはどこにい

   るんだ?」

 

仲瀬「待ってください自分はまだ貴方の事を知りま

   せん貴方のお名前は?そして貴方こそ自分達

   の敵にあたる地獄の者ですか?」

 

と、聞いてきた。まぁここは地獄といっても旧地獄の者だが変な誤解を生むのもあれだから言わないでおき自身の名と敵ではないこと伝えるか。

 

黒 「俺は黒‥‥そして俺は敵ではなく言うなれば援

   軍とでも言えば良いのか?」

 

仲瀬「援軍?貴方がですか?冗談だとか下らない嘘

   は抜きにしていただけますか?」

 

とりあえずこいつは何時か殺すリストに加えておくか悩むな。まぁまだ怪しんでいるだけだろうからここは我慢しておこう。

 

仲瀬「援軍というなら貴方は何処の部隊ですか?」

 

黒 「俺は月の民ではないそして俺の主は貴様共も

   王である月読の伯父にあたる理久兎之大能神

   の神使だ」

 

仲瀬「理久兎乃大能神だと!」

 

黒 「あぁそれを知ってもなおその狼藉を働きそし

   てその物言いを言うのならば俺は今この場で

   貴様を執行官の名の元に処刑するぞ?」

 

仲瀬「お前みたいなのが神使とは理久兎乃大能神も

   地に落ちたものだな!あの妖怪に力を貸した

   事といい本当に災いしか呼ばぬな!」

 

黒 「主への侮辱は万死‥‥いや死にたいと思える程

   の絶対的な苦しみを与えてゆっくりと処刑を

   してやる!骸共お前らは手を出すなよこいつ

   は俺の粛清対象だからなぁ!!」

 

殺気を込めて言うと仲瀬はトンファブレードの刃を向けて構えてくる。自身も影を使いハルバードを作り構えたその直後、

 

? 「仲瀬さんそこは少し穏便にしてくれませんか

   ねぇ?」

 

と、声がした方を向くと何か腹立つ顔をした女が上からこちらへと降りてきつつそう言ってきた。

 

仲瀬「しかしドレミーさん」

 

ドレミーと言われた女は気取ったお辞儀をすると、

 

ドレ「失礼しましたね私はドレミースイートと言う

   者で漠です以後お見知りおきを」

 

黒 「ほうそこの奴よりかはまだマシな対応をする

   ようだな俺は黒そして‥‥」

 

ドレ「えぇ話しは聞いておりましたよサグメ様を知

   っている更には理久兎乃大能神の使いとまで

   は聞いておりますがせめて証拠となる物はご

   ざいますかね?」

 

黒 「あぁほら主からの手紙だ」

 

そう言い手紙を差し出すとそれを受け取ったドレミースイートは手紙を開けて読む。

 

ドレ「成る程‥‥仲瀬さんどうやら彼は本当に理久兎

   乃大能神の使いのようですよ」

 

仲瀬「そうでしたか」

 

そう言いトンファブレードをおろすと自分も武器をしまう。

 

ドレ「まぁここでの話もあれなのでどうぞ」

 

そう言うと扉を開ける。どうやらこの先に例のサグメとやらはいるみたいだな。

 

黒 「あぁ」

 

ドレ「ただそこの4人は少し待っていてくれるかな

   疑っている訳ではないんだけどもしものため

   に‥‥ね?」

 

少なからずで警戒しているみたいだな。まぁ骸などはおまけみたいなものだからな。自分1人で充分だ。

 

黒 「‥‥良いだろう俺1人で充分だ」

 

ドレ「ならどうぞ‥‥仲瀬さん頼みますね」

 

仲瀬「はい」

 

そうして自分は塔の中へと入るのだった。そしてまた視点は変わり亜狛と耶狛はというと、

 

耶狛「う~ん久々の月の空気だね」

 

亜狛「まぁな」

 

実に亜狛と耶狛が月へと来たのはもう数千年ぶりだろうな。

 

亜狛「さて俺達も仕事を終わらせるか」

 

耶狛「だね♪」

 

そうして亜狛と耶狛は地獄の独特な匂いを辿りつつも周囲警戒を怠らずに進むと、

 

妖精「キャハハハ」

 

妖精「わぁ~い」

 

耶狛「お兄ちゃんあれって」

 

亜狛「あぁ地獄に生息する妖精達だな」

 

やはりこっち側にいるって感じだよな。そんな事を思っていると1匹の妖精が此方に近づいてくる。その妖精はひときわ目立つ赤と青のハデハデな道化師のような服を着て片手に松明を持つ妖精の少女それは、

 

クラ「あれ?お前達ってどこかで‥‥」

 

ヘカーティアの部下のクラウンピースだ。過去に耶狛に脅迫されおごらされた時にいたのをよく覚えているぞ。

 

亜狛「お久しぶりですねクラウンピースさん」

 

耶狛「やっほ~クラちゃん元気♪」

 

クラ「あぁ!やっぱりそうだ理久兎のところの!」

 

どうやらやっと思い出したみたいだな。

 

クラ「何でこんな所にいるんだい?なに?発狂して

   来てるの?」

 

亜狛「まぁある意味で正気の沙汰ではないですね」

 

耶狛「ねぇねぇクラウンピースちゃんヘカちゃんは

   何処にいるの?マスターから手紙を扱ってい

   るんだけど」

 

クラ「おっならこっちだ着いてきな」

 

そう言うとクラウンピースは案内を始める。

 

亜狛「行こうか」

 

耶狛「うん!」

 

そうして亜狛と耶狛もまた動き始めるのだった。




怠惰「ではでは今回はここまで」

千 「うむこうみると和やかな感じじゃな黒竜の
   小僧は除いて」

怠惰「黒さんは仕方ないね元から血の気の多い男
   だから」

千 「いや血の気が凄すぎて月の者も警戒してお
   るじゃろ‥‥」

怠惰「正直な話で言うとね黒さんが一番の問題児
   だから仕方ないね」

千 「耶狛ではないんじゃな」

怠惰「あれは礼儀を覚えないだけだし亜狛は初対
   面の者には基本的には不信そして黒はムカ
   つけばすぐ殺るんだよね‥‥」

千 「いや怖すぎじゃろ」

怠惰「だから理久兎達に関わるなら出来れば耶狛
   から関わることがおすすめだよまぁやりす
   ぎると亜狛に屠られるけど‥‥」

千 「救いがないのぉ!?」

怠惰「仕方ない‥‥理久兎の従者達はどいつもこい
   つも血の気が多すぎるから‥‥さて時間もそ
   ろそろだし今回はここまでにしようか」

千 「じゃなまた次回もよろしくの!」

怠惰「それでは読者様」

千 「さらばじゃ!」

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