俺の元に紫が弟子入りしてから早約200年が経った。
紫 「………………」
理 (うん二百年でここまでいくとはね紫ちゃんは
天武の才を持ってる妖怪だよ♪)
紫の成長についつい微笑んでしまう。200年前はミカンと同じぐらい小さくて薄い黒の妖力の玉も今では西瓜と同じぐらいの大きさだ、しかも妖力の質も上がって黒紫の色になった。更には『境界を操る程度の能力』の副産物?でもあるあの裂け目いや今はスキマといった方がいいだろうか。それも自在に操ってるしで本当にこの子は才能がある。しかもそれだけでもなく彼女の努力は自分の想像を遥かに越えていた。修行が終わって夜に寝たと思ったらこっそり起きて外でスキマの練習もしていたり修行の復習までも行っていた。自分は知らない振りをしていたが本当は誉めたかったのが事実だ。それでいて学問にも積極的に取り組んで覚えるのが本当に楽しそうだった。そのせいなのか読み書きもほぼ教えることが無くなってしまった。自分からすると自慢の弟子いや娘かもしれない。
理 「そこまで!」
紫 「はぁ~はぁ~」
理 「うん本当に成長したな…紫♪」
紫 「ありがとうございます御師匠様!!」
今では妖力を出し続けても3時間近く妖力を出し続けれるようにった。
理 「ここまで来ると教えることが何もないなぁ」
紫 「そうですかね?」
理 「うんアハハハハ♪多分今の紫ちゃんなら
中堅妖怪ぐらいなら楽勝かもね……」
紫 「ご冗談を……ふふっ♪」
いや冗談なんかじゃない。事実をしっかりと述べた。
理 「とりあえず小屋に帰るかね♪」
紫 「はい!!じゃスキマを開きますね♪」
紫はスキマを開くと理久兎と紫とでスキマへと入るのだった。そしていつの間にか自分達の住処へと帰還した。
理 「本当に便利だねそれは」
上記のとうり紫は、今ではスキマを使っての移動もできるようになった移動には本当に便利だ。
紫 「御師匠様が教えてくれなかったら今ごろは
使えませんよ♪」
理 「おだてるのが上手くなったね♪」
紫 「いえいえ♪」(゜▽゜*)
いや本当に言葉使いも良くなった。それに出会ったばかりの昔の弱々しい紫と比べると今はガリガリではなくなり健康的で良い肉体となり気持ち胸も少し大きくなったような気がする。そして丁度良いことに夕飯時のため、
理 「飯にしようか?」
紫 「そうですね♪」
理 「とりあえず外の縁側で待ってて………」
紫 「はぁ…分かりました……?」
紫に指示を出して自分は台所へと向かいある物を取りに行くのだった。そしてある物を取って縁側へと出ると、
理 「やっぱり夏は暑いね~」
紫 「そうですが月明かりが綺麗ですよ所で
御師匠様それは?」
理 「これは七輪だよ♪」
ある物とは七輪だ。折角の夏の夜。昼よりも涼しいため外でも外で料理を食べようということだ。
紫 「それで何に使うんですか?」
理 「こうやってね炭火で味噌をつけたおに
ぎりを焼けば……」
そう言いながら味噌を着けたおにぎりを七輪の網に乗せる。暫くすると味噌が焼かれ香ばしい匂いが出てくる。
紫 「芳ばしくていい香りですね♪」
理 「ほい俺特製の焼おにぎりね熱いから
気を付けてね♪」
紫 「いただきます………ハフハフ熱いけど
美味しいです!!」
理 「そうか」( =^ω^)
幸せそうに食べる紫の顔を見ながら自分は満足するのだった。暫く料理を食べると
紫 「ご馳走さまでした」
理 「御粗末様ね………」
料理を食べ終え自分は七輪の炭火を消す。すると、
紫 「御師匠様………」
理 「うん…どうした?真剣な顔をして………」
紫は真剣な顔をしてきた。何事かと思っていると、
紫 「私の過去を少し話します………御師匠様が
知ってのとうり私が酷い生活だったのは
知っていますね…?」
理 「あぁ知ってるよ………」
紫 「実は私はその前に生まれて間もない時
ある人間達に出会って色々なことをし
てくれました………御飯を貰ったり歌を
聞いたりとですが直ぐにあの妖怪達が
現れてその人達を殺してそのまま捕虜
にされました………」
理 「………………………」
紫 「そしてその後は知ってのとうり捕まって
鬱憤を晴らすためにムチ打ちや掃除等や
らされ御飯はろくに食べれずそして妖怪
の親分が私が成長したらにこいつを俺の
嫁にして俺が死ぬまで楽しむとそれが嫌
で命辛々で逃げ出してそして偶然御師匠
様に出合い本当に幸せでした………」
やはり聞いていると悲惨な生き方をしている。自分よりも何倍もの過酷な生活についつい心を打たれてしまう。
理 「そうか………」
紫 「でも捕まる前に出会った人間達やあの時
の御師匠様が私をつれてってくれた都の
人間達のやり取りをみていると思ったん
です………人間と妖怪が共存できる世界が
実現できたらと」
理 「共存…ね……」
紫 「変ですよね笑ってくれてもいいんですよ?
妖怪がこんなイカれた言うのは可笑しいの
は知ってますから」
と、紫は言うが自分がそんな事で馬鹿にしたかのように笑う筈がない。むしろ、
理 「いや素敵な夢だと俺は思うよ♪」
紫 「御師匠様…………」
その夢を応援する。誰よりも紫のその夢を応援したい。
理 「俺はその人の夢や努力を笑わないそれに
向かって行けるのは並大抵の努力では出
来ないからだよ………」
紫 「……………………」
理 「その夢を心に抱き続けなさい紫…………」
紫 「御師匠様ありがとうございます!!」
紫は頭を下げた。だがこれは紫の夢であり叶えたいという願望だと感じた。そしてそれらの条件は揃った。
理 「ハハハハ♪なら紫………」
紫 「なんですか?」
縁側から立ち上がり紫の前に立つと、
理 「俺とその夢を実現させてみないか?」
紫 「え?御師匠様…………」
理 「妖怪達はそんな簡単にまとまらないのは
分かるよな?」
紫 「はい…………」
理 「だから俺がその妖怪達をまとめよう」
紫 「え!!」
願いを持つのは誰しも人間だけとは思わない方が良い。動物や妖怪はたまた自分だって時々ある。そして何よりも紫のその夢は自分が興味を持ちそして叶えたいという意思を感じた。ならば神としてその願いを叶える後押しがしたいとそう思った。
理 「簡単な話だよ俺が妖怪の頂点に立てばいい
そうすれば俺を元に妖怪達が集まる」
紫 「確かに……」
理 「それに、俺と紫の夢を共感出来る奴を
探すのも楽だしね♪」
紫 「御師匠様…………」
理 「だから紫、君に頼みたい……」
紫 「え?」
理 「俺と紫………君のその夢を実現するために
共に行かないか?」
理久兎は紫に手をさしだす。紫の考えはもう決まっていた。
紫 「共にその夢を叶えましょう御師匠様!!」
紫はその手を繋いだ。
理 「ああ!!今日はこの門出を祝おう!」
紫 「はい御師匠様!!」
こうして俺と紫の夢を実現する戦いが始まったのだった。