理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第53話 仲間作りもとい不法侵入

紫ちゃんとの夢を実現するために今俺は山に来ていた。

 

理 「紫ちゃんの情報だとここか……」

 

紫は情報を集めるために自分と別々行動している。ここで少し回想が入りこれは夢を叶えようと言ったその翌日だ。

 

理 「紫ちゃん………」

 

紫 「何ですか御師匠様?」

 

理 「まずはどの妖怪を仲間にする?」

 

紫 「そうですね………なら妖怪の山に住む

   天狗達なんてどうですか?」

 

と、紫は言ってくれる。だが肝心な事がある。それは、

 

理 「天狗ってどういう妖怪?」

 

ズコッ!

 

天狗という妖怪は何だという事。元々妖怪といっても紫は別だが自分からすれば全部同じとしか思っていないため天狗と言われてもよく分からない。

 

紫 「御師匠様…知らないんですか………?」

 

理 「うん知らん!」( `・ω・´)

 

紫 「そんな胸を張って言わないで下さいよ……

   え~と説明すると妖怪達の中でも唯一で

   空を飛べてなおかつ妖怪達の中では一番

   縄張り意識の強い妖怪です………」

 

理 「うわ~面倒くさいタイプだ………」

 

縄張りを意識が強いという事は大抵の場合は仲間意識も強い傾向が多いということだ。故に面倒くさいのだ。

 

紫 「ですが仲間にしたら彼らのスピードや

   制空権を手に入れられますよ………」

 

理 「制空権は分かるけどそんなに速いの?」

 

紫 「はい……カラス天狗などの速い部類も沢山

   いますしね……」

 

そんなに速いというのならそのスピードを見てみたい。

 

理 「成る程そのスピードなら俺に対しての

   噂も流してくれそうだね………決めた!

   ならそこから行くか」

 

紫 「大丈夫ですか?御師匠様…………」

 

理 「大丈夫だよ後…紫ちゃんに頼みたいことが

   あるんだけどいいかな?」

 

紫に頼みたいことがあると伝える。それを聞き紫は疑問符を浮かべる。

 

紫 「何ですか?」

 

理 「紫ちゃんには少し妖怪の情報等を集め

   てきて欲しい…………」

 

紫 「なぜ情報を?」

 

理 「俺は妖怪に対しての情報は疎いだから

   それを知るためにもっていうのと情報

   は戦いを左右するからだよ♪」

 

自分は妖怪に対しての情報は未だに疎い。これが何の妖怪や弱点なんてのも良く分かっていない。だからそれを探らせるために紫に調査させたいのだ。

 

紫 「………分かりました!御師匠様との夢の

   ために情報を集めてきます!!」

 

理 「頼むよ♪でも無理はするなよ?」

 

紫 「はい!」

 

理 「後、俺は修行しながら行くからここで

   お別れになるけど何かあったら直ぐに

   俺のところに来なよ♪」

 

紫 「わかりました!!」

 

こうして理久兎と紫は計画を実行に移した。これが回想だ。因みにその話からもう1ヶ月も経過している。ゆっくりし過ぎた。そして現在の理久兎は、

 

理 「さてと山に突撃しますか………」

 

そう言って理久兎は、山の中に足を踏み入れた。暫く歩いていると、

 

? 「止まれ!そこの男!」

 

犬のような妖怪の男に止められた。理久兎はその犬みたいな男性に親しみをこめて口を開く。

 

理 「何ですか?厠ならあっちですよ♪」

 

これはトイレに行きたいのだろうと思い木に向かって指を向ける。

 

? 「あぁこれはご丁寧に………てっ違う!

   そして俺はマーキング等しない!」

 

良いノリツッコミだ。ツッコミにキレがある。

 

理 「どうした?青春に花を咲かせていこう

   とする青年のような叫びをあげて……」

 

? 「この先は天狗の縄張りの妖怪の山だ!」

 

と、叫んでくる。だが自分には軽くこう聞こえた。

 

理 「え?妖怪の山田さん?」

 

? 「ふざけるな!」

 

理 「ふざけてない!遊んでるんだ!」

 

この妖怪で遊んでいるだけだ。ふざけてなどいない。というか妖怪の山田って誰だよ。

 

? 「こ…こいつ我ら白狼天狗をここまでバカに

   しやがって…………」

 

理 「え?狼なの?犬じゃなくて?」

 

? 「違う!」

 

理 「どう見ても犬にしかみえない……」

 

それを聞いてこんなにうるさいと犬しか見えない。そこまで狼と言いきるのなら狼ならやらなさそうなことしてみたくなった。そのため男のすぐ近くに来ると、

 

理 「お手!」

 

? 「ワフ!…………………はっ!?」

 

理 「やっぱ犬じゃん尻尾まで振っちゃって……」

 

尻尾をパタパタと振っていた。だがこの白狼天狗はとうとうキレた。

 

? 「野郎ぶっ殺してやる!」

 

シュン!

 

そう言って白狼天狗は刀を抜刀して自分に向けて切りかかったが、

 

理 「遅いね♪」

 

だが彼より実践を経験している理久兎にはそんな攻撃たいしたことでもない。

 

ガシ!

 

理久兎は普通に刀を片手で掴んだ

 

白狼「なっ!?」

 

理 「少し寝ててね♪」

 

ドス!

 

そして理久兎はその白狼天狗の腹を思いっきり殴った

 

白狼「ガフ!うっ…犬走狼牙……一生の不覚………」

 

バタン!

 

そして狼牙は気絶した。

 

理 「いや~楽しかったさ~てそんじゃ入るか!」

 

そう言ったがいつものお約束だ…。

 

白狼「さっきここで大きなツッコミが………」

 

白狼「これは!隊長!!」

 

と、狼牙のツッコミを聞いて妖怪達が駆けつけてきた。それ以前にこいつが隊長だったみたいだ。

 

理 「こいつが隊長かよ!?」

 

白狼「貴様!!ただで帰れると思うな!」

 

白狼「隊長の仇!」

 

理 「殺してねぇよ!」

 

そして、いつものように殴りあいが始まった。そして草むらの中では、

 

? 「あやややたっ大変!急いで天魔様に

   伝えないと!」

 

この光景を見ていた一人の小さな少女の影は消えた。

 


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