勇儀との試合が終わり次は萃香との試合。お互いに顔を向け合う。
美 「では2人共準備はできたか?」
理 「問題ないよ」
萃香「同じくね!」
美 「そうかならこれより第二回戦!理久兎VS
萃香の戦いをとりおこなう!」
鬼達「頑張ってください!萃香さん!」
勇儀「頑張れよ!萃香!」
どうやら勇儀もこの試合を見ているようだ鬼のタフさには本当に驚く。
華扇「頑張れ!萃香!」
風雅「どちらも頑張れ!」
と、鬼の陣営は萃香を応援をする。萃香は理久兎に、
萃香「私らも負けられないんでね!」
目の前にいる自分に言う。此方も負けられない。
紫 「御師匠様頑張ってください!」
文 「頑張ってくださいね理久兎さん!」
はた「負けるんじゃないわよ!」
自分を応援する声を聞いた。理久兎も萃香に、
理 「それはお互い様だよ…でも追い込まれる
ほど楽しくなってくるよね♪」
理久兎は萃香に笑いながら言うと萃香も笑いながら、
萃香「ハハハ違いないね♪」
美 「では2人共……」
美須々が言うとお互いに黙り構える。そして、
美 「試合始め!」
美須々の一言で戦いが幕を開ける。
萃香「とりあえず勇儀の仇はとらせてもらうよ!」
そう言うと萃香は右拳を作り自分には向かって襲いかかる。
理 「しゃらくさい!」
左足を上げて萃香の右拳を受け止めた。そして一気にその拳を弾きそのまま右足で回し蹴りをおこなう。
理 「そこ!」
萃 「甘いよ!理久兎!」
そう言うと萃香は自身の能力を使って霧になった。結果、理久兎の蹴りは空振りした。
理 「ちっ萃香の能力か!面倒だな……」
そう萃香の能力は密と疎を操ることができる。それを使って密を下げて自身を気体にして攻撃を回避した。見ているととんでもチート能力だ。そして霧になった萃香は、
萃 「行くよ!」
シュ!!
萃香はそう叫ぶともとの状態に戻り理久兎に再度攻撃を仕掛けてくる。
理 「甘い!」
その攻撃を理久兎は回避した。そして今度は理久兎も反撃に出るが、
萃香「無駄だよ!」
シュン!!
また空振りすることになった。心のなかでは、
理 (マジでどうするか…………)
そう考えながら萃香の猛攻撃を避け続ける。本当に霧になってしまうと攻撃が当たらないから良知が明かない。そして観客席からは、
鬼達「萃香さん!そこです!」
華扇「萃香!頑張りなさい!」
鬼達は萃香を応援する。しかし勇儀は、
勇儀「こう見てみると理久兎の奴どう避けてん
だ?」
と、呟いた。
美 「理久兎の奴…最小限の動きで萃香の攻撃を
避けている?いや予測しているのか………?
本当に面白い奴だ!早く戦ってみたいね!」
美須々が言った事は合っている。相手の動きを予測して受けをしているのだから。
風雅「こう見ると防戦一方な戦いだな……」
紫 「御師匠様負けないで下さい!」
文 「理久兎さん!そこです!」
はた「どっちが勝つんだろ……」
と、皆はどちらが勝つのかが分からない状態だ。そして萃香は自分の攻撃を何度も避けられて段々とムカつき始めていた。
萃香「さっきからちょこまかと!」
萃香にそう言われた理久兎も、
理 「それはお互い様だ!」
萃香「ならこれならどうかな!」
そう言うと萃香の体がみるみると大きくなる今の大きさは洞窟の天井まで到達しもう少しで頭をぶつけそうな位まで大きくなる。それを見た理久兎の反応は、
理 「デカ過ぎるだろ!!」
あまりにも大きくなりすぎて驚いてしまう。そして萃香は右拳を作ると、
萃香「おらぁ!!」
巨体になった萃香の鉄拳が理久兎に迫ってくる。
理 「ちょ!」
ズドーーーーーン!!
リングに萃香の巨大な鉄拳が落ちて理久兎を押し潰す。
鬼達「おぉ~!萃香さんの一発が入った!」
紫 「御師匠様!」
勇儀「お~お~ありゃ生きてるかね?」
美 「さ~ねでもどうせ彼奴の事だから生きて
るだろさ♪」
華扇「なんですか?その自信?」( ̄∇ ̄;)
茨木が美須々に聴くと美須々は若干呆れながら、
美 「彼奴があんなんで殺られてるなら今頃は
勇儀の三歩必殺で死んでるさね……」
華扇「確かに…………」
そう美須々の言っていることは合ってる。このぐらいでは理久兎はやられない…。
鬼達「おいあれ見ろ!」
萃香「ん!?」
理 「グギギギギ!!」
そこには両手を頭上でクロスさせて萃香の攻撃を防ぎ両足に力を入れて踏ん張っている理久兎の姿があった。
理 「どりゃ!!!」
その叫びと共に萃香の鉄拳を弾いた。
萃香「うわっ!!」
シュ~ン
結果危ないと思った萃香はすぐに気体になる。
理 「あぶね~」(´゚ω゚`)
シュー~ん
萃香「理久兎!本当に化け物か何かでしょ!!」
そして萃香はもとの大きさに戻った。
理 「どうだろうね!……ん?」
この時、自分は萃香の気体から固体に戻る姿を見て思った。
理 (まてよ気体になるなら気体にさせなければ
いいのか!)
萃香「次で終わらせる!」
ダッ!
そう言うと萃香は、理久兎に特攻を仕掛けてきた。自分は息をゆっくりと吐く。
理 「ふぅ………これだけは使いたくなかった
けど」
理久兎が頭の中でそう考えると突然理久兎を中心とした回りに猛突風が吹き荒れるやがてそれは試合場全体を包んだ。
萃香「なんだ……これ!」
リングの中にいる萃香は特攻をやめて吹き飛ばされるのを必死にこらえる。そうこれは理久兎の能力だ。昔スサノオと勝負した際に使った大嵐は被害が大きいがそれを改良しこの技を作り出した。台風の目という名の技として。
風雅「なんだ!あれは!」
鬼達「中が見れねぇ!」
文 「あの風…まるで分厚い壁!?」
外から見るとその光景は風で出来た分厚い壁のように見えていた。
紫 「御師匠様の能力です……」
美 「なに!」
勇儀「理久兎も能力持ちか!」
どうやら皆は理久兎が能力を持っている事を知らなかったようだ。
華扇「にしてもなにこの風!」
はた「見たことないわよあんなの!!」
勇儀「能力はなんだ?」
勇義に聞かれた紫は理久兎の能力を答える。
紫 「御師匠様の能力は災厄を操る程度の能力
です」
美 「な!!」
美須々は驚いた。今、自分達が相手にしているのは災厄そのものではないかと思ったからだ。そして風の中では、
萃香「これじゃ霧になれない!」
この中では猛突風が吹いている。そのため霧になればたちまち飛ばされると萃香は考え気体になれないでいた。すると理久兎は笑いながら、
理 「じゃ~萃香ちゃんこれで終わりね♪」
パチン!
そう言って理久兎が指をならすと風から雷が発生し萃香に襲いかかる。
萃香「この風の中だと身動きがとれない!
ヤバイ!このままだと!」
ビイカーーーン!!ゴオン!
萃「アギャーー!!」
大きな雷が萃香に直撃した。そして雷の音がやむと静かにこの風も止んだ。
理 「おっとやっべ…やり過ぎた……」
萃香 (@_@;)……
萃香はボロボロとなり真っ黒になって気絶していた。
鬼 「おいあれ見ろ!」
鬼 「萃香さん!!?」
観客席から真っ黒の気絶した萃香が倒れていたのを確認した。そしてそれを見て美須々は、
美 「勝負あり!勝者は深常理久兎!」
美須々は自身の名を叫んだ。
鬼 「マジかよ!萃香さんまで!」
鬼 「嘘だ!?」
華扇「私たち四天王がこうもあっさりと…?…」
鬼達は大慌てで驚いていた。まさか四天王が2人もやられるとは思ってもみなかったからだ。
風雅「なんか理久兎がヤバイ奴に見えてきた……」
文 「でもこれで残るは1人ですか」
はた「でもあれはチートでしょ!」( ; ゜Д゜)
と、チートというが言いたい。完全に萃香の方がチートだと。
紫 「やっぱり御師匠様は強いな…………」
紫は理久兎の強さに憧れを抱くのだった。そして理久兎は倒れている萃香に近づくと、
理 「ほら大丈夫か?」
理久兎は萃香をおんぶしてリングから降りていく。因みにおんぶする理由は身長が合わないからだ。
萃香「まったく体がまだビリビリする……」
理 「すまん正直やり過ぎた……」(´-ω-)
萃香「でもまだ上には上がいることが良く
分かったよ………」
理 「そうか……」
萃香を勇儀と同じ感じで観客席に預けた。
紫 「お疲れさまです御師匠様」
理 「応援ありがとね紫♪」
美 「次は私かね!」
そう言い美須々は指をポキポキと鳴らす。しかも楽しそうだ。
勇儀「遂に鬼子母神様が動くのか……」
華扇「次がどうなるか予想が出来ない………」
風雅「次の戦いでこの山のボスが決まる文そして
はたて……」
文 「なんですか?」
はた (・_・?)
風雅「次の戦いはしっかり目に焼き付けろ……」
文 「はぁ?……わかりました」
はた「はい……」
と、言う。そして風雅は呟く。
風雅「次の戦いは荒れるぞ……」
荒れると。現山の頂点に君臨する鬼子母神とその部下である四天王を易々と倒してきた男、理久兎がぶつかり合えば次の戦いは荒れる。風雅はそう考え呟いた。そして理久兎は美須々に、
理 「ようやくここまで来たな……」
美 「楽しみだよあんたとやりあえるのがね!」
美須々は理久兎と戦えるのが楽しみだとういうのが言葉を通じて良く分かる、そして理久兎は紫に指示を出す。
理 「ハハハ紫ちゃんしっかり見ておきなさい」
紫 「何でですか?」
紫が理久兎に聞くと理久兎は笑顔で、
理 「この戦いは未来が決まる戦いだからだよ♪」
紫 「分かりました……」
紫の返事を聞いた自分は美須々の顔を見ると、
理 「行こうか?」
美 「あぁ!」
そう言って2人は試合場に向かった。この山の頂点を決める戦いをしにそして未来を決めるために。