理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第65話 そして語る

美須々達の一件から数分後、3人は自分にお礼を言ってきた。

 

美 「ありがとうな理久兎……」

 

勇儀「本当に助かった……」

 

萃香「もうダメかと思ったよ……」

 

理 「まぁ気にするな……」

 

理久兎達がそんな話をしていると、

 

紫 「ふわぁ…うぅ頭が……」

 

理 「おはよう紫ちゃん♪」

 

紫 「おはようございます御師匠……」

 

紫が起きてきた。その他にも、

 

風雅「うぅ気持ち悪い~」

 

はた「あれ?私部屋で寝てるんじゃ……」

 

文 「ううぅ夢でしたか…」

 

狼牙「わんわんおでは……あれ?ここは?」

 

どうやら天狗達も起きはじめてきた。それも皆、二日酔い気味で、

 

華扇「あれ?4人共そこで何を?」

 

起きてきた華扇は自分達に問う。それに対しての返答は、

 

理 「うん?世間話だよ♪」

 

美 「あぁそうだな……」

 

萃香「うんうんそうだよ!」

 

勇儀「間違いないね……」

 

華扇「あっあぁそうですか……」

 

華扇は納得したようだ。そしてまた忘れていた事を思い出した。

 

理 (そうだあの事を風雅に聞きに行くかそれ

   と紫も連れていくか……)

 

そう考え紫の元に向かう。

 

紫をつれて風雅に話しかけることにした

 

理 「紫♪少しついてきてもらって良い?」

 

紫 「へっ?えぇ構いませんが御師匠様どちらへ

   行くのですか?」

 

理 「行けばわかるよ♪」

 

紫 「はぁ?」

 

そうして紫を連れて次に起き出した風雅の元へと向かう。

 

理 「あぁ風雅……」

 

風雅「ん?どうしたんだ?お前達?」

 

理 「あの話どうなった?」

 

それを聞き紫の顔は驚きの顔となった。恐らくその表情から話をつけてくれたのかと思っているようだ。

 

風雅「あぁあれか………私はお前達の夢に賛同

   しようと思う……」

 

理 「本当か!」

 

風雅「うお!頭に響くから静かに頼む……」

 

理 「おっとすまない……」

 

二日酔いのためか頭に響くらしい。そのためもう少し静かに話すことにする。

 

風雅「あぁ本当だ実はもう他の天狗達にも話し

   てはおいた……」

 

理 「何時…話したんだよ?」

 

風雅「お前が華扇様に案内されている間だ……

   話の続きに戻るが他の天狗達も賛同

   してくれたよ……実際は理久兎が勝たな

   きゃこの話も無しになる所だったけど

 

どうやら自分が負けていたらこの話は無しになっていたかもしれないと言うことだ。勝って良かった。話を戻して、

 

理 「つまり……」

 

風雅「私ら天狗達もお前らの力になろう」

 

まず天狗達は協力してくれる事が決定した。

 

理 「だとさ紫……」

 

紫 「風雅さん今回のことは本当にありがとう

   ございました」

 

風雅「気にするな……私らは理久兎と言う男の

   大きな背中に引かれた…ただそれだけだ」

 

大きな背中に引かれたと言うが自分はそこまで大きくはない。至って普通の背中だ。すると、

 

美 「ほう天狗達は理久兎達の夢に参加する

   のか?」

 

理 「おや?美須々……」

 

風雅「美須々様?」

 

美 「理久兎お前らの夢とやら説明してくれ……」

 

美須々は真剣な面持ちで聞いてきた。自分はその夢の説明をしようとするのだが、

 

理 「え~と…………」

 

何処から話すか悩む。そこに紫のフォローが入った。

 

紫 「私が説明します御師匠様……」

 

理 「あぁ頼んだ……」

 

紫 「え~とですね……」

 

そうして紫が美須々に説明した。そしてそれを聞いた美須々は興味深そうに、

 

美 「成る程ね………まさか理久兎と紫の夢が人間

   達や修羅神仏達そして妖怪などの共存が出

   来る世界の創造とはね正直夢がでかいね…」

 

理 「夢が大きいほど叶えたときの達成感ある

   でしょ?」

 

美 「ちげぇね♪あははははは♪」

 

美須々は楽しそうに笑う。そして、

 

美 「そして私もその船に乗船させて貰うよ

   理久兎それに紫♪」

 

美寿々も自分達の夢に乗ってくれた。

 

理 「そうかありがとうな美須々♪」

 

紫 「ありがとうございます美須々さん」

 

美 「ハハハ♪良いってことよ♪」

 

そして2人が乗ることが分かり2人に頼むことにした。

 

理 「とりあえず美須々そして風雅……」

 

美 「ん?どうした?大将?」

 

風雅「何だ?理久兎殿?」

 

理 「大将それに殿って……まぁ良いやとりあえず

   鬼や天狗達を集めてくれるか?」

 

と、集めてくれるようにお願いをする。

 

風雅「お前らの夢を話すのか?」

 

理 「うんそれも含めてこれからの事をね……」

 

美 「承知した!少し待ってな!」

 

風雅「こっちも集めておくよ」

 

そう言うと2人は全員を集合されるために離れた。

 

紫 「御師匠様?」

  

理 「紫、君の考えを皆に発表してほしい」

 

紫 「えっ!?」

 

理 「それまでどう説明するか頭で考えてくれよ

   参謀♪」

 

紫 「え!参謀て……おっ御師匠様!」

 

紫はただ困惑するのであった。そしてそんなこんなで天狗達や鬼達が総動員で集まった。

 

鬼 「新大将が何の話をするんだ?」

 

鬼 「さ~?」

 

鬼達は何なのかと思っている一方で、

 

狼牙「あの話をするのか……」

 

文 「あの話ですね……」

 

はた「みたいね……」

 

天狗達は大方の流れが分かるためそう呟く。そしてその呟きを聞いて、

 

萃香「あれ?天狗達は知ってるの?」

 

勇儀「何の話をするんだ?」

 

華扇「何を話すんですか?」

 

と、萃香に勇儀そして華扇が聞いてくる。

 

文 「あ、萃香さんそれに勇儀さんに華扇さんも」

 

はた「え~と多分理久兎達の最終的な目標かと」

 

華扇「目標?」

 

文 「えぇ………」

 

はた「多分聞いてれば分かりますよ……」

 

萃香「なら聞くとしますか……」

 

勇儀「そうするか……」

 

華扇「何の話なんだろ?よ

 

そんなことを言っていると理久兎が壇上に上がった。

 

理 「あぁ皆さん昨日は楽しめたかな?」

 

鬼 「それなりにな!新大将!」

    

鬼 「あんた!良い飲みっぷりだったぜ!」

 

と、鬼達は皆で誉めてくれる。だが天狗達は苦い顔をしていた。もう散々だったと言う顔を。天狗達がこう思っている理由は鬼達に酒を飲め飲めと強要されたからであったためである。

 

理 「そうかまぁでは今から真面目な話をする

   心して聞いてくれ!」

 

鬼 「何の話なんだ?」

 

鬼 「何だ何だ?」

 

理 「天狗達は天魔を通して聞いているだろう

   が再確認と言うことで聞いてほしいでは

   話そう……これは俺らの最終的な目標だ…」

 

鬼達「目標…………?」

 

理 「それは人間達や妖怪修羅神仏達との共存

   する世界の創造だ!」

 

鬼達「…………マジかよ!!!」

 

勇儀「なっ!」

 

萃香「嘘でしょ!」

 

華扇「まさか…これを考える妖怪がいたなんて」

 

理 「まぁ~驚くのも無理はない正直こんな事を

   考える奴は頭は大丈夫か!と言われても何

   らおかしくはないだが俺はこれを心から言

   っている無論…嘘偽りはない!」

 

鬼達「……………………」

 

理 「もし俺らのこの最終的な目標が気に入

   らない奴がいればそれも構わないでも

   どうか……」

 

そう言いながら頭を下げる。

 

紫 「御師匠様!?」

 

全員「大将自ら頭を下げるだと……!?」

 

理 「頼む!

 

心から願う。すると、

 

鬼達 「クハハハハ」

 

と、鬼達から笑い声が聞こえてくる。頭をあげると、

 

鬼 「やめてくださいよ大将♪」

 

鬼 「俺らもあんたの夢を見たくなりましたよ!

   その夢のために萃香さんや勇儀さんそして

   鬼子母神様とも戦ったんだその夢とやら俺

   らにも見せてくれよ大将!」

 

と、鬼達から聞こえてくる。だがそれだけではない、

 

勇儀「私も賛成だね!こいつは戦った私らにも

   手をさしのべる奴だ!だからこいつなら

   私らにもその夢を見せてくれるはずだ!」

 

萃香「勇儀の意見には私も賛成だよ!普通に戦

   った相手に手を差し出せるんだ!それに

   こいつには少し借りができたからね!」

 

華扇「私も賛成です!彼なら私達を任せれます

   彼の夢を私も見てみたいです!」

 

と、3人は言ってくれる。だが萃香の借りとは下着の事だろうが黙っておくことにした。

 

理 「お前ら……」

 

美 「だっそうだぞ大将?」

 

理 「くく…アハハハハ♪そうか……ありがとう

   な!じゃこれからの事を紫がまとめてお

   いてくれたからそれを聞いてくれ!そん

   じゃ頼むよ紫………」

 

そう言うと理久兎は紫にバトンタッチした。

 

紫 「頑張らなきゃ……ここまで御師匠様が

   繋いでくれたんだ!」

 

そう決心して紫は理久兎がいた位置に立つ。

 

紫 「すぅ~~はぁ~~………」

 

紫は少し深呼吸をした。そして話し出す。

 

紫 「では、皆さん!これからの事について

   話します!今のこの山の大将になった

   深常理久兎さんはこの山の大将であっ

   た美須々さんを撃破しました…」

 

全員「それはそうだな…………」

 

紫 「そしてここからです…理久兎という総

   大将を筆頭に今の鬼達や天狗達を複合

   して妖怪達の一代勢力を築きつつあり

   ます……」

 

全員「うんそれはわかるな……」

 

また全員から一斉に言葉が出る。それでも紫は話し続けた。

 

紫 「そうなるとこの事を聞き付けてある事が

   起きます……」

 

全員「あること?」

 

紫 「一つ目…としてはまず妖怪達がこれから先

   理久兎のもとに集う事になりますそれ即ち

   今よりも、仲間が多くなり私達のこの目標

   を共に成就させようとする同士が増えます」

 

全員「なるほど……」

 

紫 「そして二つ目ここは少し厄介になります

   この目標を気に入らない妖怪も勿論いま

   すしそれも増えてきますその相手が妖怪

   はたまた人間も例外ではありませんそれ

   らがもし襲ってきたら貴殿方鬼達や天狗

   達そして理久兎さん達で倒すという訳で

   す………」

 

全員「つまりいざとなれば戦うといくとか」

 

紫 「これが私が考えたことです……」

 

全員「うん実にシンプルだ!」

 

紫の説明に皆はシンプルと答えた。自分もそう思うが逆に飾っていないため分かりやすい。

 

紫 「もし詳しく聞きたいなら私のもとに来て

   下さいそしたら説明をします」

 

全員「説明をありがとうな!」

 

紫 「えとじゃ御師匠様に代わります御師匠

   様……」

 

理 「お疲れ様ね紫♪」

 

紫 「ありがとうございます」

 

紫に代わりまた自分が前に出る。そして皆に叫ぶ。

 

理 「聞いた通りだこれから先少し忙しく

   なる……でも君らがやっていた事はこれ

   からも続けてくれ……俺がどうこう言う

   筋合いはないからねではここまで!今

   回はありがとうな!じゃ~解散!」

 

全員「お疲れ様でした!!」

 

こんな感じで、この話も終わったそして現在は夜となり鬼達の住みかでまたちびちびと酒を飲む。

 

萃香「いや~まさか理久兎達の夢があんなん

   とはね♪」

 

勇儀「正直驚いたよ♪」

 

理 「アハハハだろうね……」

 

驚かれるのは当たり前だ。こんな事を言うのは本当に前代未聞レベルだ。

 

紫 「でもこれからが忙しいですね……」

 

理 「あぁそうだね」

 

美 「でも戦いなら私らを呼んでくれよ!」

 

理 「頼もしいね!」

 

風雅「ほどほどにな理久兎殿……」

 

理 「わかってるよ♪」

 

こうして見ると美寿々や風雅が本当に頼もしい事この上ない。

 

紫 「でも妖怪の種族関係なくこの場にまと

   まっているとすごい光景ですね」

 

華扇「そういえば理久兎さんと紫さんの

   種族はなんですか?」

 

と、自分達の種族について聞かれる。それには正直悩む。

 

理 (そう言われると俺は神なのだろうかそれとも

   おふくろ同様に龍神か……)

 

華扇に言われた質問に結構な程に悩んでいると、

 

華扇「理久兎さん?」

 

華扇がまた話しかけてきた。そのため仕方なく、

 

理 「うん?あぁ~~分からないな紫ちゃん

   はあるの?」

 

紫 「私ですか?う~ん……」

 

美 「私らも色々な奴と戦ったり見たりした

   があんたらは初めてだよ……」

 

萃香「でも美須々様も知らないと私らも分から

   ないしね……」

 

勇儀「そうなんだよな……」

 

と、言われる。もう考えるのも面倒くさくなってしまったため、

 

理 「もういっそのこと俺らで決めるか」

 

紫 「そうなりますね……」

 

理 「なんかない?」

 

風雅「私達に話を無理矢理パスしたよこの人」

 

仕方がない。自分はだけではどうつければ良いのか分からないから。

 

美 「う~ん紫は確か私らと会った時に

   使ったあれはなんだい?」

 

理 「あれはスキマっていう紫ちゃんの

   能力を使って出来たものだよ」

 

美 「ならスキマ妖怪で良くね?」

 

風 「すごいバッサリ……」(;´Д`)

 

確かにばっさりとだが結構しっくりとくる。

 

理 「結構しっくりくるね……」

 

紫 「確かにそれは意外にしっくりきます

   ね……」

 

理 「それじゃそれで良い?」

 

紫 「はい♪構いませんよ♪」

 

とりあえす紫は決まった。次に自分だ。

 

紫 「え~と最後は御師匠様ですね…」

 

理 「なんかある?」

 

全員「……………………」

 

全員黙る。どうやら理久兎に思いつきそうな妖怪種族名は中々思いつかないようだ。すると紫がその時に口を開けた。

 

紫 「妖怪達の先頭に立ち続け皆を先導する

   最強の妖怪そして、百鬼夜行の主……

   『ぬらりひょん』………」

 

理 「う~ん……ぬらりひょんね……」

 

どうするべきかと悩んでいると周りから、

 

風雅「中々あってる……」

 

美 「私らもしっくりくるね」

 

萃香「私もしっくりするよ♪」

 

勇儀「いいじゃんか……」

 

華扇「本当に違和感がないわ……」

 

と、周りからの反響が良かった。ならもうこれで良いや。

 

理 「皆がそう言うなら俺の妖怪種族名は

   ぬらりひょんでいいかな…… ありが

   とうね紫ちゃん♪」

 

紫 「こちらもありがとうございました♪」

 

とりあえずこれで自分の妖怪種族は決まった。

 

美 「でもこれから色々な妖怪達が仲間に

   なるかもしれないのか……」

 

理 「そうだね♪」

 

紫 「そうなると百鬼夜行は本当にできそう

   ですね♪」

 

理 「そうだねこれが俺達の絆の形さ♪」

 

そんなこんなで俺と紫のまず一つ目の課題、天狗そして鬼を仲間にすることが出来て紫と自分の妖怪種族名が決まったのであった。


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