理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第66話 やはり自由

理 「う~ん……」

 

理久兎は、考えていた……ちなみに今、理久兎がいる場所は天狗達の里の近くの小屋の外(家の玄関の前)だ。

 

理 「そろそろ紫ちゃんにしばらくここを

   任せても大丈夫かな?」

 

自分はあることを考えていた。それは紫にを少しの間ここを預けようかとだ。何故かというとそれは自身の寿命だ。もうかれこれ何百と生きているまたいつ死ぬかも解らない。だからもし自分が途中で死んだら紫に全てを預けようかとも考えている。彼女にならこれを引き継いでくれると思っているからだ。そのために少しでも馴れさせおこうと思っていた。

 

理 「それにしてもやっぱり時が経つのは

   早いなぁ」

 

そもう鬼達との戦いは今からかれこれ約50年ぐらい前になる。本当に色々あった。家がないからと代わりにこの小屋を天狗が貸してくれたりまた自分のもとに集って来た妖怪達は自分達が考える夢を話してそしてそれについての承諾も受け仲間が増えたりそのうち仲間になった種族は、河童などがそうだ。あの子達は人間と仲良くしたいと思っているから本当にお互いの話を共感出来た。他には戦いを挑んでくる妖怪もいたが全員返り討ちにしてやったりもした。とりあえずそろそろ話を戻そう。

 

理 「ふ~む……」

 

と、どうするべきかと悩んでいると、

 

? 「おや総大将何考えているんだ?」

 

理 「おやゲンガイどうしたんだ?ここは川

   じゃないぞ?」

 

ゲン「いや総大将が何か考えているようでして

   ね……後ここに来たのは胡瓜のおすそ分け

   です…………」

 

彼の名前は河城ゲンガイ上記の河童達の総まとめ役の男で自分達に協力してくれる妖怪の1人だ。

 

理 「そうか…そんな顔に見えたか君の言う通り

   少し考え事をね……後、胡瓜ありがとうね」

 

ゲン「そうですか……それとまた胡瓜のおすそ

   わけしますね」

 

理 「ありがとうな」

 

ゲン「いえいえ……」

 

理 「ゲンガイ、君も含めて美須々それから

   天魔にここに来てくれるように頼んで

   くれるか?」

 

ゲン「了解!」

 

そう言ってゲンガイは2人を呼びに行った。

 

理 「紫いるか~!」

 

理久兎は、誰もいないこの場で叫ぶ……

 

紫 「なんでしょう御師匠様?」

 

そう言いながら紫がスキマから顔をだす……

 

理 「紫に話したいことがあるんだけど……」

 

紫 「なんでしょう?」

 

理 「え~と」

 

紫に現在言いたいことを話そうとした時、

 

美 「うす!理久兎いるか?」

 

風雅「こんにちは理久兎殿!」

 

ゲン「呼んできましたよ総大将」

 

理 「速いな~おい!」(゚Д゚;)

 

ここまで速いとは予想値にしなかった。まだ1分も経っていない。

 

ゲン「たまたま近くにいたもんでね」

 

美 「遊びに行こうと思ってな」

 

風雅「私は美須々さんに連れられて……」

 

各々で理由はあるようだ。

 

理 「そうか…ならちょうど良い機会だね紫も

   含めて君ら4人に話したいことがあるん

   だよね♪外もあれだから中へどうぞ」

 

4人「おじゃまします?」

 

そう言いながら4人は疑問符を浮かべながら中へ入っていった。そして早速、

 

紫 「で、話とは?」

 

紫が聞いてきた。だからありのままを話すことにした。

 

理 「あぁ~俺…明日から少し旅に出るね♪」

 

紫 「そうですかいってらっしゃ……え?」

 

暫く4人は固まる。そして、

 

4人「はぁ~ーーー!?

 

4人の声は物凄くこだました。

 

紫 「ちょ!御師匠様急すぎます!」

 

美 「おいおい急にどうした!」

 

風雅「何この破天荒……」(T_T)

 

ゲン「噂で聞いていたけどここまでとは…」

 

理 「う~ん紫ちゃん俺が急なのは昔からだよ♪」

 

紫 「もうそれは分かってますよ!」

 

流石は長い付き合いなだけあってそこの所は理解してくれていた。

 

理 「何て言うかね暫く自分についての修行を

   怠ってきたと実感してねそれでしばらく

   修行をし直そうと思ってな………」

 

紫 「それならば私も行きます!」

 

理 「それはダメだ…………」

 

これに紫を連れていく事は出来ない。その理由がある。

 

紫 「どうしてですか!」

 

理 「紫ちゃんには俺がいない間ここを任せよう

   と思ってね………」

 

紫 「え!?」

 

理 「これまで俺は紫ちゃんに色々なことを

   教えてきたよね?」

 

紫 「はい……」

 

理 「その中には俺が経験してきた事が入って

   いる……皆を導くことも含めてね♪」

 

これまで紫には数々の事を教えてきた。そしてこの夢を唱えたのは紛れもない紫だ。それならば紫自身もその理想を叶えるために努力をして貰うしかないのだ。

 

紫 「えっ!?」

 

理 「紫にしか頼めないから言っているんだよ」

 

紫 「……………………」

 

これには紫は黙ってしまう。すると美須々が否を唱えるように、

 

美 「それなら私がまとめれば!」

 

理 「美須々………確かにそうかもしれないけどね」

 

美 「ならよ!」

 

理 「でも紫ちゃんには色々な経験をさせたい

   から言ってもいるんだよ……」

 

風雅「しかし理久兎殿!」

 

と、もう皆は大反発だ。どうしたものかと考えていると、

 

紫 「大丈夫です皆さん!」

 

3人「へっ?」

 

紫が声をあげた。そして自分が言って欲しい事を言ってくれた。

 

理 「…………」

 

紫 「私が御師匠様………いえ総大将の代わりに

   ここにいる妖怪達を導いてみせます!」

 

と。その言葉こそ自分が聞きたかった言葉だ。

 

理 「そうか…………」

 

美 「ほう……」

 

風雅「大丈夫かな……」

 

ゲン (*゜Q゜*)  

 

紫の覚悟に皆は黙る。そして自分に聞いてくる。

 

紫 「御師匠様いつ戻るのですか……?」

 

理 「普通で50年…遅くて100年だ」

 

紫 「分かりましたそれまで私が代理として

   皆を導きます!」

 

理 「そうか立派になったな紫……」

 

立派になった紫にそう呟いてしまう。しかも嬉しくてついつい涙を出しそうになるが頑張って堪えた。

 

紫 「御師匠様のそういう所は馴れましたよ」

 

理 「アハハハハ♪そうか♪」

 

美 「まっ紫がそう言うなら私は何も言わない

   よ……」

 

風雅「私からも何も言いません……」

 

ゲン「自分からも何もないです」

 

理 「そうか……そうだ後3人にも頼みたい事が

   あるんだよね♪」

 

この時に思ったのは3人にある手伝いをしてほしかったのだ。

 

美 「何をだい?」

 

理 「3人には、紫を手伝ってほしいんだよね」

 

風雅「具体的には?」

 

理 「紫ちゃんにとって今回は、色々と戸惑う

   こともあるからね♪」

 

ゲン「なるほどそれで自分達を……」

 

美 「確かに私らは鬼達をまとめたり」

 

風雅「天狗達をまとめもしたり……」

 

ゲン「自分は河童達をまとめたりしてます

   からね……」

 

3人には共通する所がある。それはまとめ役という事だ。そのため紫を手助けするにはそういった経験がある奴がいるのが本当に助かるのだ。

 

理 「そういことだよ♪だから手伝ってもらい

   たいという事なんだよね♪」

 

美 「はぁ分かったよあんたの頼みだ」

 

風雅「その頼み慎んでお受けさせてもらいます

   理久兎殿……」

 

ゲン「自分等も承知しました!」

 

3人は承諾してくれた。本当に助かる。

 

理 「すまないね無理言って……」

 

風雅「理久兎の規格外にはもう馴れたよ」

 

美 「まあ私らはあんたのそういう所を含めて

   ついてきたしね」

 

ゲン「自分等も総大将達の夢にひかれましたし

   ね………」

 

と、いった感じで協力は得ることができた。

 

理 「そうかこれなら紫も心配しなくても

   大丈夫だな♪」

 

紫 「えっ?」

 

理 「この場にいるのは皆仲間だ悩みがあったり

   したら1人で考えずに皆に相談なりしなさ

   いそれが一番だから……♪」

 

紫 「分かりました御師匠様!おまかせ下さい

   そして皆さん色々と迷惑をかけるかもし

   れませんがよろしくお願いいたします」

 

美 「任せとけ」(゜∇^d)!!

 

風 「問題は、ありませんね……」

 

ゲ 「自分でよければ!」

 

と、紫の言葉に皆は笑顔を返してくれるのだった。

 

理 「ハハハ♪期待しているよ」

 

紫 「御師匠様もお気をつけて……」

 

理 「安心しな簡単には死なないよ♪」

 

そんなこんなで理久兎は旅に出ることになったのだった。


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