理の神様は何を見る   作:怠惰のクソ悪魔

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第81話 理久兎が語る昔話

今現在天狗の里では色々な妖怪達で賑わっているそれもそのはず理久兎が帰ってきたことによる宴が開かれていた。

 

鬼 「ギャハハハハ♪」

 

鬼 「うめぇ!」

 

天狗「アハハハ♪」

 

天狗「楽しいな!!よ

 

河童「ですね!」

 

河童「もっとぐびぐび行こう!」

 

等々、色々な妖怪達が騒いでいる中で、

 

美 「ゴク!ゴク!ゴク!………プハ~ー!!

   うまい!」

 

萃香「これは飲んだことのない酒だよ」

 

勇儀「焼酎もいいがこれもいいな!」

 

鬼達は楽しそうに飲んでいるが特にこの3人が一番楽しそうに飲んでいた。

 

理 「おいおいもっと大事に飲めよ………」

 

風雅「でも聞いたとうりフルーティーだな」

 

紫 「珍しいお酒ですわね♪」

 

ゲン「果実の味がするね!」

 

ちなみに今自分達が飲んでいるのはワインだ。本当に現代でいうイタリアから買ってきた代物だ。因みに買った樽の合計数はざっと1000樽近くだ。それを飼うお金が少し足りなくなりしょうがなく鉱山に行って金を発掘してきたのは良い思い出だ。

 

文 「中々美味な味ですね!」

 

はた「本当ね♪」

 

耶狛「プハーーたまらん!」(*≧∀≦*)

 

亜狛「耶狛程々にな………」

 

亜狛が耶狛に注意している一方で理久兎は自分達の上で輝く満月を見ていた。

 

理 「今日は満月か………」

 

紫 「どうしたのですか御師匠様?」

 

理 「ん?あぁ月が綺麗だなと……」

 

紫 「はぁ~?」

 

理 「そうだみんなにちょっとしたお話をしてやる

   よ♪今日は特別だからね♪」

 

そう言うと理久兎の周りで酒を飲んでいた皆は、

 

美 「どんな話だ?」

 

風雅 (・_・?)

 

ゲン「何を話してくれるんだい総大将?」

 

萃香「おっ大将が自らどんな話をしてくれるの

   かな?」(о´∀`о)

 

勇儀「面白いのを頼むよ理久兎!」

 

華扇「どんな話?」

 

周りにいる全員は自分の話に聞き耳をたてると自分は話し出した。

 

理 「俺らの上に輝く月は分かるよね?」

 

美 「まぁな………」

 

風雅「えぇそれは分かりますよ………」

 

ゲン「それがどうしたんだい?」

 

理 「あの月に人が住んでいる………と言ったら

   どう思う?」

 

理久兎が聞くと皆の反応は楽しそうに考える者もいれば顔をしかめる者も出てくる。

 

紫 「それは幻想的な話ね♪」

 

美 「確かにな!」

 

風雅「う~んなんとも言えないな………」

 

ゲン「よく分かりませんね………」

 

萃香「確かにね………」

 

勇儀「仮に住んでいるとしてそれがどうかした

   のか?」

 

華扇「そうよね……」(・_・?)

 

どうかしたのかと言われ更に話を続けていく。

 

理 「なぁに昔聞いた話だよあの月には古代人が

   住んでいてそしてその者達は高度な技術と

   不死に近い生を持っているから何億と生き

   ているってね♪」

 

今の話を聞いた全員は軽くだが驚いた。

 

美 「億って………」

 

風雅「ありえないな……」

 

紫 「本当ね……」

 

理 「でっ今から話すのがその時にいた月の

   住人達を救ったとされる男の話だよ♪」

 

と、昔の自分の活躍を昔話っぽく話そうと思った。だから上記の事はその前ぶりだ。

 

萃香「中々面白そうだね♪」

 

勇儀「ほう早く聞かせろよ!」

 

文 「記事の材料になるかも!」

 

はた「まったく文は………」

 

理 「じゃ話すな………昔々……」

 

理久兎は自身の体験した話を昔話風にそして自身のことを詳しくは語らずある男がいたその男が月の民を救ったと結構簡潔に語った。

 

理 「そしてその男はその女性との約束を破り

   1人この地球に残って妖怪達と戦ったと

   されている……」

   

紫 「御師匠様……その後妖怪達と戦ったその

   男性はどうなったのかしら?」

 

理 「確か……その月の住人達の高度な技術で

   作った全てを無に返す光の嵐に巻きこま

   れて死んだとされいる筈だよ♪」

 

あの原子爆弾の苦い思い出を語る。実際に原爆投下で本当に1回理久兎は死んでいるためバカに出来ない火力だ。

 

美 「なんともまぁ幻想的な話だな……」

 

風雅「でもその男が生きていたらいったい年齢

   はいくつなんだの話だな………」

 

華扇「本当ね………」

 

と、言っている中、心では、

 

理 (もう10回ぐらい死んでからは数えてな

   いよ風雅……億越えなのは分かるけどさ)

 

自分は心で呟く。今の現状で年齢が幾つか何て残念ながらもう分からないが確定で億越えなのは間違いない。

 

ゲン「高度な技術か………自分としては是非とも

   見たいものなんだがな……」

 

理 「でもね聞いた話だとその月の住人達は昔に

   比べるとそのすごい技術を更に進化させて

   いる筈だ………仮に挑んでも負けると思うよ

   てかそれ以前にまず月への進行は俺が断固

   として許さないけどね♪」

 

紫 「どうしてですか?」

 

理 「もしそうだとしたら敗北確定だから……」

 

自分はそういうがそれはあくまでも建前だ。本当は昔に世話になった事なによりも月読が統治する国のため伯父として迷惑はかけたくないというのが本心だ。

 

美 「私らや理久兎がいても勝てないのか?」

 

理 「うん無理だね………」

 

風雅「どんな強さなんだ………」

 

まず自分は絶対に月への戦いには参加しない。そのため確定で妖怪組が負けるだろう。自分がいたらまだ分からないが。

 

理 「とりあえず話はこれでおしまいかなてっ

   寝てるし……」(|||´д`)

 

亜狛と耶狛を見ると、

 

亜 「グゥーZZグゥーZZZ」

   

耶 「スヤzzスヤzzスヤzz」

 

2人は酔いつぶれ気持ち良さそうに寝ていた。そして他の妖怪達も、

 

鬼達「グガ~グガーー!!」

 

天狗「ス~ス~………」

 

河童「むにゃむにゃ………」

 

全員疲れたのかそれとも酔いつぶれたのか理由はそれぞれだろうが皆眠っていた。すると美須々が突然騒ぎだした。

 

美 「何てこった!気づいたら酒がもうねぇ!」

 

美須々は空になった酒樽の中身を見て絶望した。

 

風雅「あっ本当ですね……」

 

風雅も確認のために中を覗くと酒がすっからかんになっていた。そしてその悲報を聞いて、

 

萃香「そんな~~!」

 

勇儀「話に夢中になりすぎた畜生!」

 

萃香と勇義はガクリと膝をついて悔しそうに嘆く……それを見ていた鬼の中でも常識人の茨木は頭を押さえて……

 

華扇「良い話だったのにこの3人のせいでもう

   台無しね………」

 

華扇の言う通りだ。自分も3人を見て呆れ返っていると他の皆も、

 

ゲン「話に夢中になりすぎたな……」

 

文 「あややや……」

 

は た美味しかったのにな………」

 

と、ちょっとばかりか残念だと思っていた。だから仕方なく念のためにと隠しておいた酒を出すことにした。

 

理 「大丈夫だよ♪」( ^∀^)

 

全員 (・_・?)

 

そう言い断罪神書からまたいくつかの酒樽(ワイン)を取り出した。

 

理 「俺の話に付き合ってくれたんだお礼は

   するよ♪」

 

その言葉を聞いた全員(主に大酒飲みの3人)は笑顔になった。

 

美 「理久兎!気がきくな!」

 

萃香「ありがとう理久兎!」

 

勇儀「よっしゃ!また飲めるぜ!」

 

そう言っていると風雅は自分の本を改めてまじまじと見ると、

 

風雅「本当に便利だな……その本……」

 

風雅の言葉に紫が更に話を付け足す。

 

紫 「御師匠様の刀もその中にあるのよね……」

 

理 「まぁそうだね♪」

 

華扇「理久兎さんって武器持ってたんだ何時も

   素手で戦っている姿しか見たことがなか

   ったけど」

 

理 「あぁ持ってるよ一応ね♪」

  

偶然だが華扇が戦っている時に空紅や黒椿を使っていなかったのだ。それなら知らなくて当然だ。因みに自分の仲間の妖怪達は全員この本のことは知っているだが昔イザナギの所から拝借した天沼矛は誰も持っていることを知らない。その理由は下手に使いすぎると正体がバレるからだ、すると新たに酒を飲めると聞いて意気込んでいる大酒飲みの3人もとい美須々、萃香、勇義は……

 

美 「そんなことはどうでもいい!」

 

萃香「重要なことじゃない!」

 

勇儀「今はただ一心不乱に酒を飲む!」

 

もう酒の事しか頭に無いことが分かる。そしてそれを見ていた他の皆は軽く呆れてしまう。

 

風雅「アハハ…止まらね~

 

ゲン「いつも規格外の3人だな………」

 

はた「なんと言うか………」

 

文 「鬼らしいですね………」

 

そういっている最中で華扇はまた額を右手で押さえる。

 

華扇「あの3人は………」(/ ´Д`)

 

華扇に限ってはもう完璧に呆れていた。そして紫が理久兎に提案をする。

 

紫 「とりあえず飲み直しましょうか?」

 

理 「そうだな飲み直すか……♪」

 

そうして理久兎も加わりまた酒を飲むのだった。そんなこんなで皆で酒を飲み直した。そして残りの酒樽を飲み干して宴会はお開きになると皆は全員外でいびきをかきながら寝るのだった。

 


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