定期会議から一週間が経った。6月になり本格的に梅雨のシーズンへと突入し、今日雨が降っていた。まるで、深月の心の涙のように止むことは愚か、どんどん強さを増すばかりだった。深月は今日も学校を欠席した。あれ以来頭痛と精神の不調が続き、飯も満足に食えない状況だった。そんな深月を見かねてか、最近つぐみは放課後は必ず深月の元を訪問していて、今日も向かっていた。
「みーくん大丈夫かな…」
中々状態が良くならない幼馴染の心配をしながらインターホンを押すと、本人が出て来た。
「つぐか…いいよ…入って…」
「え?」
これまでは訪問してもすぐに追い返されていた。だが、今日は珍しくすんなりと中に入れた。
「ねぇ、つぐ。家族ってなんなんだろうな。温もりってなんなんだろうな。温かいってどういうことなんだろうな。教えてくれよ、つぐ」
「お、落ち着いて…みーくん」
「愛ってなんだ?絆ってなんなんだ?教えてくれよ!なぁ!つぐ!」
つぐみの肩を両手で掴みながら深月は更に続ける。
「家族がいるお前ならどういうことだかわかるよな?だったら早く俺に教えてくれよ!どういうことなんだよ!」
「……っ」
次の瞬間、つぐみが深月を抱き締めていた。まるで泣いてる赤子をあやすかのように。
「ごめんね…」
「え…?」
「私ね、みーくんの事わかった気になってた。昔からずっと一緒にいて、君のいろんなとこを見てきたから…。でも、実際は君は私が思ってたよりもずっと酷く苦しんでたんだね。でも大丈夫だよ。これからは私がいるし、私のお父さん、お母さん、蘭ちゃんに、ひまりちゃん、巴ちゃん、モカちゃんのみんなでみーくんを支えていくから…。だから、安心していいんだよ。君は一人じゃないから…」
「つぐ…」
「ほら!もう泣くのはおしまい!今日はしっかり食べて寝て、明日ちゃんと学校に行ってね!朝迎えに行くから!」
「ああ…」
「あっ、それとも今日はうちで食べてく?」
「いや、いいや。つぐの両親に悪いから」
「そっか…。じゃあ、私は帰るね!」
「あっ…つぐ!」
「ん?なーに?」
「今日はごめんな。つぐのお陰で気持ち的にだいぶ楽になったよ。だから…その…ありがとう!」
「困ったときはお互い様だよ!じゃあ、また明日ね!寝坊したらダメだからね!」
「わかってるよ!」
つぐを見送る頃にはあれだけ降っていた雨は止み、綺麗な夜空が広がって今。家に入り居間の引き出しから1つのネックレスを取り出した。
「懐かしいな…」
銀色の音符の形をしたそのネックレスは兄がいつも身に付けていた物だ。鏡で確認しながら、ネックレスを着けてみる。綺麗に輝く銀色のそれは夜空に光る星のように微弱だが、はっきりとした輝きを放っていた。
次くらいに新ヒロイン出そうかな…