ライブ終了後、二人はそれぞれの知り合いのところへ労いの言葉をかけに楽屋へと行った。
ハロハピside
「お疲れ、みんな」
幸二郎がハロハピの楽屋へ行くと、ライブ直後なのにも関わらず弦巻こころ、北沢はぐみ、瀬田薫のハロハピ3バカは元気で対する美咲と松原花音は疲れてぐったりしていた。
「二人とも大丈夫か?」
「わ、私は大丈夫です…」
「これが大丈夫に見える?それよりあの3バカを止めてよ…」
美咲に言われて3バカの方を見るとまたわけのわからないことをやっていた。
「あぁ…なんて儚いのだろう…!」
薫は何か変な言ってるし、
「こころん!帰ったらソフトボールしよ!」
「ええ!やりましょ!」
こころとはぐみに至っては何かしら動いてないとおかしくなってしまうのだろう。
「はいはい、みんなさっさと片付けて帰るよー」
幸二郎が催促すると、さっきまでバカやってた3人とぐったりしていた二人もテキパキと片付けや荷物の搬出をしはじめ、幸二郎も手伝ったおかげで20分ほどで終わった。車等はこころの家が出してくれたので、家が反対方向の幸二郎と美咲を除く四人は車で帰った。こころも二人のために車を出すと言ってくれたが、それだとこころに悪いので今回は断り二人は徒歩で帰った。
「まぁ、なんだ。とりあえずお疲れ、美咲」
「うん…ありがと幸兄」
「どうだ?バンドには慣れたか?」
「ぼちぼちかな…。3バカは相変わらずだけど…」
「そっか」
「そういえば幸兄さ、友達連れてきてたでしょ」
「正確には高校の後輩だよ。桃山ってやつなんだ、結構いいやつだぞー」
「ふーん…ん?桃山?」
「どうかしたか?」
「いや、なんでもない……ねぇ、幸兄。その人と近いうちに会わせてもらえることできるかな?」
アフグロside
「みんなお疲れ様ー」
流石に疲れたのか、みんなソファや椅子に座り、ダラーッとしていた。さっきまであんな迫力満点なライブをしていたバンドとは思えないほどに。
「大丈夫か?ひまり」
「うん…でも…ちょっと今日は…疲れすぎたかも…」
「あんまり無理しなくていいからな。機材の運び出しとかはやっとくから」
「うん…ありがと」
「他のみんなも大丈夫?どっか具合悪いとかない?」
「あたしは大丈夫だよ」
「あたしもだ」
「モカちゃんも平気だよ~」
「ごめん、私ちょっと気分悪いかも…」
「わかった。ひまりとつぐはゆっくり休んでて。残りのメンバーで片付けするから」
しかし、いくら手伝ったってくれるといっても蘭、モカ、巴の3人は女の子、巴も女子の中では力がある方だが、男子の深月には到底敵わないため以外と時間がかかってしまい、全て終わる頃には辺りは暗くなりだしていた。流石に俺がいると言っても夜道は危険だし、ひまりとつぐも体調が万全ではないのでみんなそれぞれ親御さんに迎えに来てもらうことになった。しかし、つぐの家である羽沢珈琲店が営業中のため、両親がどっちも手が放せない状態だった。幸いにも俺達の家がここから一番近かったため、二人で歩いて帰ることにした。
「つぐ、大丈夫か?」
「うん…大丈夫…」
口ではそう言ってるが、さっきから足取りが重そうだしふらついている。どうみても大丈夫じゃない。深月はため息をつきながら
「つぐ、ほらおぶってやるから」
「え?そんな…大丈夫だよ!」
「大丈夫じゃないだろ?……別に変なことで意地張らなくてもいいよ。俺は気にしないから」
「わ、わかった…」
屈んでる深月につぐみがゆっくりと身体を預ける。
「重くない…?」
「全然重くないよ」
「ほんと…?」
「ほんとだって」
「「………」」
二人して沈黙のまま少し歩いているとつぐみが口を開いた。
「そういえばさ、昔もこうしてみーくんにおんぶしてもらったことがあったっけ」
「え、そんなことあった?」
「あったよ。私が小学生のとき、転んで膝擦りむいちゃったときみーくんこうしておんぶしてくれたよね」
「あー、あったなそんなこと」
「うん、だから落ち着くんだよね。みーくんの背中。なんだかお父さんみたいで…」
「あ、ああお父さんね…」
また少し歩いていると羽沢珈琲店の看板が見えてきた。
「つぐ、もうすぐ着くよ……つぐ?」
「………」
どうやら寝てしまったようだ。とりあえず、店はまだやってるので、裏口から入って予めつぐから預かっていた鍵で家に入り、ベッドに彼女を降ろしてから帰ろうとしたら、つぐの両親に見つかり、滅茶苦茶からかわれてしまった。帰った後も蘭などからつぐみに変なことはしてないかなどの連絡がめっちゃ来てどっと疲れたのはまた別のお話。
ちょっと無理やりすぎたかな…。