ロクでなし魔術士と赤い目を持つ義弟   作:ポポポンのポン

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戦闘描写が下手くそすぎ…


9話

「すごい…こんな高等魔術を使うなんて」

 

グレン兄のイクスティンクション・レイを見てシスティーナはそうつぶやく

 

「ぐはっ!」

 

「先生!」

 

血吐きながら倒れるグレン。その顔は血の気がなく真っ青になっている

 

「これは…マナ欠乏症」

 

「裏技で身の丈に合わない魔術を無理やり使ったからなぁ」

 

「しっかしグレン兄。前使った時よりもひどくなってない?ここまで症状ひどくなかったでしょ」

 

「当たり前だっつーの。ちゃんとした魔術使うなんて1年ぶりぐらいだぞ…そりゃ効率も悪くなるさ。さて、急いでここから離れるぞ」

 

そう言ってグレン兄は無理やり立ち上がる

 

しかし廊下の先から足音が…

 

「残念、グレン兄。敵は見逃してくれないみたいだよ」

 

そして歩いて来た敵の男。周りには五本の剣が浮かんでいる

 

「イクスティンクション・レイまで使えるとは。三流魔術師と侮っていた。まさか2人もやられるとはな」

 

「1人やったのはおまえだろ。人のせいにすんな。しっかし、浮かぶ剣ってだけでもやな予感がするなぁ」

 

「ここまで粘ったことは褒めてやろう。だが、マナ欠乏症のお前と使えない生徒が2人。お前らはもう終わりだ」

 

「使えない生徒ね〜流石の俺でもカチンと来たわ」

 

そう言って俺は男の前に立つ

 

「ダメ、カイン!貴方じゃ勝てない」

 

フィーベルさんが俺を止める

 

「いーや大丈夫だ白猫。ここはカインに任せる」

 

「で、でも先生!」

 

「大丈夫だよフィーベルさん。グレン兄下がってて。今の状態でもフィーベルさんを守ることはできるでしょ」

 

「あぁ、頼んだ。すまん…またお前にこんなことさせてしまって」

 

そう言ってグレン兄とフィーベルさんは下がる。さて、グレン兄なら大丈夫だ。俺は目の前の敵に集中するとしよう

 

「作戦会議は終わったか?」

 

「なに?待っててくれたの?」

 

「ふん、ただの魔術学院の生徒の最期の悪あがきだ。余興にのってやろうと思ってな」

 

「そっか〜じゃあ遠慮なく行かせてもらうよ」

 

『この眼に力を』

 

 

そして俺の固有魔術 写輪眼が発動する

 

 

「紅い眼…なんだその眼は?」

 

「なに、ただの魔術だよ。俺専用だけどな」

 

「固有魔術か?その年で使えるとは大した者だ。それなら遠慮はいらないな。容赦なく行かせてもらおう!」

 

すると五本の剣が俺に迫ってくる

 

早い上に数が多い。そして不規則な動き…普通ならかわせないだろう

 

だが、写輪眼は全てを見通す眼

 

こんなものなど余裕で見切れる

 

右 右 左 上 後 左 下・・・

 

様々な方向から繰り出される剣を俺は全て避ける

 

「くそ!何故だ!何故当たらない!」

 

動揺しているな…二本の剣筋がぶれて来ている。二本は手動か…

 

剣を全て避けながら隙を伺う…そして一緒の隙を見つけた。ここだ!

 

「雷槍よ!」

 

俺はライトニング・ピアスを放つ。

 

「なに⁉︎くそ! 霧散せよ!」

 

しかし、男はとっさにそれをトライ・バニッシュで無効化した

 

俺への攻撃は止まり、剣はまた男の周りを漂う

 

「俺の攻撃を全て交わし、一瞬の隙をついてライトニング・ピアス…そしてそれを行える身体能力に判断力。貴様何者だ?」

 

「外道魔術士を許すことができないただの一般生徒だよ。さて、時間が惜しい。ここで終わらせてもらうよ」

 

俺はそう言って 右手に魔力を貯める

 

「叫べ雷鳥・走れ雷・我が望むは神の矛なり」

 

 

チッ チッ チッ チッ

 

 

俺の手に魔力が集まる。まるで千もの鳥の地鳴きのような音を立てながら。

 

「なんだ!その目に見えるほど魔力は」

 

「千鳥…俺の固有魔術だよ。さて…いくぞ!」

 

そう言って俺は走り出す。

 

「正面から突っ込むとは血迷ったか!」

 

そう言って男は剣を俺に飛ばしてくる。

 

 

 

 

この千鳥はいわゆるただの突きだ。

 

威力とスピードは申し分ないが、移動速度が早すぎて相手のカウンターを見切ることができない。最初にこの魔術を使った時、それに気づき必至に打開策を考えた。そして完成したのが今の俺の目 写輪眼。この2つが合わさるおかげでようやく術が完成し、誰にも止められない最強の矛となった

 

だからこの程度のスピードの剣など障害にもならない

 

俺は敵の剣を紙一重でかわしていく。そして敵に右手を突き出す。男は二本の剣をクロスし受け止めようとする。

 

 

 

 

 

 

しかしそんなものでは千鳥は防げない…

 

俺は敵の剣を破壊し、相手の心臓に右手を突き立てた

 

 

「ぐはっ……はぁ、はぁ、思い出したぞ…数年前に我が組織の傘下が凄腕の魔術士に壊滅させられた。その敵は紅い目を持ち、雷を右手に纏っていたという…そしてつけられた名前が『死神』…お前がそうだったのか・・・」

 

そう言って男の命がつきた。俺は右手を男から引き抜く

 

俺はまた人を殺してしまったな…

 

そして俺はグレン兄のもとに向かう

 

 

 

 

「終わったぞグレン兄」

 

「あぁ、お疲れさん。またお前に人殺しをさせてしまったな…」

 

そう言ってグレン兄は下を向く

 

「気にしなくていいよグレン兄。俺はなんとも思ってないからさ。俺は何があっても外道魔術士を許すとができない。知ってるでしょ」

 

「そうか………んじゃ、ルミアを助けに行かとするか」

 

そう言ってグレンは歩き出すが、力の抜けたように倒れてしまった

 

「くそっ…体がうごかねぇ」

 

「久しぶりに大魔術を使うからだよ。マナ欠乏症だ。とりあえず寝てろ。あとは俺がやる」

 

そう言って俺は立ち上がる

 

「カイン…すまねえ」

 

そう言ってグレン兄は目を閉じた。そしてすぐに寝てしまった。寝息が聞こえる

 

 

「任せろグレン兄。ティンジェルさんは俺が助けるから。フィーベルさんグレン兄をお願い」

 

「わかったわ」

 

俺の言葉にフィーベルさんは頷く

 

 

「そうだ。グレン兄が起きたら敵は多分転送方陣のとこだって伝えといて。あぁ、あとこれ」

 

そう言って俺は魔力結晶を取り出した

 

「これに俺の予備の魔力が入ってる。フィーベルさんを通してグレン兄に流し込んであげて。効率は落ちるけどグレン兄を少しでも早く回復させたいんだ」

 

「え、えぇ!それってたしか結構高度なことなんじゃ」

 

魔力結晶を自分で取り込むのは簡単である。しかし一旦自分で取り込みそれを他者に与えるのは、かなり高度なことなのである。しかしフィーベルさんは天才だ。多分大丈夫だろう

 

「フィーベルさんなら大丈夫だよ。あ、そうだ少しでも効率の上がる体制なんだけど、首を少し高くして鼻の上の方に魔力を送り続けるかんじがいいよ」

 

「え…それができる体制って…」

 

フィーベルさんはロボットのように ギ ギ ギ って音が鳴ってるような動きで俺を見た

 

「そ、膝枕してあげな」

 

俺は笑顔でそう言って転送方陣に向かう

 

フィーベルさんがグレン兄のことを少し気にしているのは知っているので、俺は少しいたずらをすることにした。実は、体制などは別に関係ない

 

後ろでフィーベルさんが慌てている声が聞こえるけど無視だ無視w

 

さぁて、起きた時のグレン兄の反応はどうなるかなぁ

 

 

俺はそんなことを考えながら急いでティンジェルさんのもとに向かった

 

 

 

 

 

 

 




カインは自分のことは鈍感ですけど、他人のことは気づくというありがちなタイプの人です

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