ヴォルデモート(闇の帝王)と紅い美女 作:Tuuri_ecru
……コホン、どうぞ、ご覧あれ。
〜大広間(ダンスホール)にて〜
心地よい音楽が流れるダンスホールに、突然駆け込んできた少女。
音楽はぴたりと止まり、ザワザワ、辺りは騒然としはじめる。
そして、鈴のような美声がホールに響き渡った。
「失礼いたします、遅れて申し訳ございません…。…っ、お兄様」
金髪のミディアムヘアをサラリと流した姿見に、比較的幼い容姿の少女。
その少女は実に申し訳無さそうに謝りつつ、真っ直ぐヴォルデモート卿を見つめる。
「…まぁ、あの子“フランズ・ドラゴン”の……?」
「そっくり……」
死喰い人や来客者たちはその姿を見て彼女が誰だかを推測する。
「!フラン…?まさか本当に来たというのか!?」
大きな声で駆け寄るヴォルデモート。
ヴォルデモートは彼女が誰だか勿論知っていた。
「フランっ!??帰って来ていたのね!?…皆様、彼女はかの有名な魔法道具専門店“フランズ・ドラゴン”の経営者で、かつ、ヴォルの妹である”フランドール・マールヴォロ・リドル“でございます!!…あぁ、ありがとう、忙しい中来てくれて」
合わせて駆け寄るレミリア。
彼女もまた、その少女が誰だか存じているようだ。
「今まで何通ものお手紙が届いていたのは知っておりました。…ただ、休み間も無く忙しくしており、いつも断らせていただいてきました。その事は本当に…大変申し訳ございませんでした。…お兄様、お義姉様、ホグワーツ崩壊誠におめでとうございます。私はその場に居合わせられませんでしたが、陰ながら応援出来て良かったと思っております。……会場の皆様、ご紹介に預かりました私“フランズ・ドラゴン”の店長“フランドール・マールヴォロ・リドル”…正真正銘ヴォルデモート卿の妹君でございます。これからは、お兄様諸共よろしくお願いいたします。……っ!?」
そう。
彼女は有名魔法道具専門店"フランズ・ドラゴン"の経営者で、ヴォルデモート卿の隠された妹君、フランドール・マールヴォロ・リドルであった。
フランズ・ドラゴンはノクターン横丁やダイアゴン横丁、ホグズミード村など支店をいくつか出している有名店であり、杖の強化に使う道具や身体強化、魔法生物など、あらゆる分野に長けた道具作りの達人なのだ。
特に、魔法使いの中でとびきり人気なのは杖に付けるストラップ型の魔法道具で、攻撃力や耐久性、保護力など、実に様々な付属効果を発揮してくれる。
見た目も可愛らしいものから華美なもの、シンプルなものから男性に人気のドラゴンをモチーフにしたもの、ジャパンをイメージしたものまでとにかく選り取りみどりの取り扱いをしている。
「フランっ!!!来てくれたのか…!!今まで音信不通だったからどこにいていたのか心配していたんだよ…無事で良かった…!」
ドラコもまた彼女を知っている者の一人だ。
何せ、ドラコから告白してお付き合いを始めた恋人であるからだ。
大切に抱き締めて、ドラコは心配そうに声をかける。
「ドラコ…っ…ごめんなさいね、心配かけて」
謝るフラン。
店は屋敷しもべ妖精に任せっきりで、姿を現さなかったからだ。
「長期休暇の間、どこで何をしていたの?」
レミリアは訊ねる。
「材料集めと…
長期休暇の間、彼女は魔法道具に使う素材を集める為各国を飛び回り、時にはオーストラリアを、時には大西洋深海へ潜り、時にはアイスランドを訪れ、時には禁じられた森へと探し求める姿たるや、さながら冒険者ともいえよう。
そして、それだけでなく、彼女は兄ヴォルデモートと同じく魂を保存する為に
不老不死への執着は兄よりも強いものだと、後に語る。
「流石兄妹ね」
レミリアは何故か得意げに笑う。
「それから…死の秘宝を…」
フランが恐る恐る話すは死の秘宝。
死の秘宝とは強力な魔法の力を持った物体で、『死』そのものによって作られ、アンチオク、カドマス、イグノタスのペベレル兄弟という魔法界の伝説である「三人兄弟の物語」のモデルになったとされているペベレル家の3人兄弟に与えられたと言われている品々である。
そんな貴重な秘宝を、彼女は何処からか手に入れ、ヴォルデモート卿へと差し出すつもりである。
「今どこに?」
希少価値のある大切な物を手に入れたフランは興奮冷めやらぬまま、冷静を保ちつつ後で渡すことを約束する。
「お兄様、今私の手元に。後程お渡しいたします」
「ご苦労であった」
「とんでもございません。私こそ、ご心配をお掛けして申し訳ございませんでした」
「構わん。
「畏まりました」
「……フラン!」
「後で必ず来てくれるいかい?」
「えぇ、勿論」
〜大広間(ダンスホール)のすみっコにて〜
「お帰り、ドラコ…ねぇ、あの子、僕の父さんの妹なの?ドラコとも関わりがあるの?」
「あぁ、
「彼女…?」
「あぁ、すまん。言っていなくて」
「いいや…」
「凄いでございませんか!?あのフラン様が、我が君の妹様だなんて…」
「あまり戦闘に携わってなかったからね。知ってる人は
「でもね、彼女は我が君の奥様と並ぶ凄腕の持ち主なんだよ」
「ピアズ…。でも、何故店など開いているんだい?」
「これ、ジュース…」
「あ、ありがとう!」
「いいえ。彼女は魔法道具作りに長けていたっていうのと、後、聞いた話だけどね?なんか昔………すごい事件を起こしてしまったみたいで……暫く姿を現さなかった」
「…そうなのか…。…っあ、ドラコなら知っているんじゃ…!」
「…っ、すまない。この話はあまりしたくないんだ」
「あぁ。…ごめん」
「僕こそ、すまない」
「
「…!…写真か…ほう、懐かしい……」
「裏に紙の様なものが挟まっておりますが…それは?」
「あぁ、おまえにやる、後で読め。…死の秘宝を渡してもらおうか」
「はい、こちらにございます…」
「ほう…、まずは透明マントか、次に蘇りの石。…そして……ニワトコの杖!!!!」
「貴方様に…捧げます」
「これでヴォルも死を制する者へとなったのね」
「…諸君、聞くが良い!!!………この俺様は誰だ?」
《闇の帝王!!!》
「そうだ!…そして、闇の帝王に相応しい物は…?」
ザワザワ ザワザワ
「…。死の秘宝だ!この透明マントと蘇りの石とニワトコの杖さえあれば俺様は死を制する者となれる!どうだ、分かるかこの素晴らしさが!!」
「実際に振ってみたらどうかしら?」
「あぁ、レミリア!……体の底から力が湧き上がってくる…っ!」
「さぁ!この美しい夜空に…力を……解き放って!!」
ドオオオオオオオン
「!!!話には聞いていたけれど…これ程の威力とは…っ!流石だわ!!」
「お兄様のこの力……やはり素晴らしい!!」
「クックック…………フーッハッハッハッハッハッハッハッハ!!!!」
アーッハッハッハッハッハッハッハッハッハッハ
「この世に相応しい者は……この俺様だぁぁぁぁあああああ!!!」
ではまた次のお話で会いましょう♪see you♩♪
あ、ポタゲーヴォルゲットしました。