とはいえ、一体どうしたものか。
うんいやね、意気込んだは良いものの、全然魔法発動できないのよ。
発音出来ないから無言呪文になるけど、この一か月いくら試しても、うんともすんとも言わない訳で。
いや、可笑しいでしょ!?
子供が魔法力暴走させることはよくあるって言ってたじゃん。
ハリーは結構それ顕著だったじゃん!
それで、何故できない!?
『魔法力なのかなぁ』
ってモノは、もうへその下とか左胸の辺り、後は頭の中にあったのを発見したのに、そっから先に進めないのは何故なんだ~!?
うがー!!
「ぎゃー!!」
「よしよし、お腹空きましたね~。はい、おっぱいの時間よ~」
ごきゅごきゅ、げっぷ。はい、ご馳走様でした。
ん?羞恥心はどうしたのかって?
そんなモンとっくにかなぐり捨てたわ!!
精神年齢30のおっさんが、まだ20代であろう女性に乳吸わされたり、下の世話されたんだぞ!
そうでもなきゃ、やってられないぜ!
・・・・・・。
さて、話を戻そう。
完全に手詰まりだ。
杖なし、舌足らずのために呪文の詠唱もできず、魔法力の暴走も意図して起こせない。
どうしたものか?
いっそのこと、どんな魔法でも無効化できる方法とかあればな~。
ないよな~。どこぞの世界の基準点な右手でもあるまいし。
う~ん。
・・・・・・。
いや。
待てよ。
畜生、何で忘れていたんだ!
魔術厨たる僕にとって、そんなものは
昔から、非魔法使い達にも比較的よく知られていた呪文。
彼らは、これを単なるおまじない、或いは一種の願掛けとして使っていたらしい。
『19世紀に生きていながら、地動説を知らなかった』
などと言われるかのシャーロックホームズですら、この呪文のことは知っていたんだぞ。
それを、何で俺は忘れていたんだ!!
奇しくも、この世界にもそれと似て非なる呪文はある。
詠唱は、似ているが効果はまるで違う。
しかし、それにしたってこの呪文の元々の特性を考えればその呪文との関係性も分かろうというものだ。
・・・・・・、よしよし!大分進むべき。方向性が見えてきた。
まずは、この呪文の習得だ。
よーし、やる気が出てきた!!
大丈夫、この呪文は詠唱さえできれば魔法力を放出できない非魔法使いにも使える。
つまりは、今の私にだって使うことはできるのだから。
そう、詠唱さえしっかりとできるなら。
・・・・・・。
そして、猛烈に憂鬱になり、頭を抱えたくなった僕であった。
問:その呪文とは……?
正解者には盛大な拍手と賛辞をお送り致します。