魔術厨のハリポタ転生   作:daith

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 目が覚めた。

 

 うぐぉ、く苦しい。

 

 「おぎゃー!!おぎゃー!!」

 

 「ハリー!!良かった、生きてた!!」

 

 なんだ、リリーか。びっくりした。まだ、ヴォルデモートが居るのかと思ったじゃないか。

 

 「リリー!!」

 

 なんて思っていたら、ドタドタッと煩い音が聞こえ、扉が外れてしまった部屋の入口から蝙蝠のような男が入って来た。

 

 「リリー!無事か?怪我はないか?」

 

 「え、ええ、私は大丈夫よ」

 

 「そうか、良かった」

 

 そう言って、その男――セブルス・スネイプは安堵した。

 

 その後は、ダンブルドアやハグリット、シリウスなどの沢山の人が押し寄せて来た。彼らは僕とリリーの無事を知って驚き、次いで喜んだ。

 念の為、聖マンゴに俺達は二人して運ばれたものの、特に異常はなく数日入院した後、退院した。

 

 数日というのは、リリーが聖マンゴにて事情聴取された際に話した内容があまりに荒唐無稽だったため、ヴォルデモートによる記憶操作がされたのではと疑われ、その検査をしたためだ。

 

 無論、結果は白だったが、彼のヴォルデモート卿がたった1歳の俺に倒されたのが、それだけ信じ難い内容だったということだろう。

 ちなみに、これが後に生き残った男の子と騒がれ、イギリス魔法界を沸かせた話である。

 

 退院した後は、まずはジェームズ・ポッターを始めとする親類たちの葬式だった。

 ヴォルデモートや死喰い人は、逆らった者やマグル生まれの者をその家族や親戚含めて皆殺しにしていたらしい。

 ポッター家とエバンズ家もジェームズやリリーへの見せしめとして殺されたらしい。

 いつもは騒がしくしている僕も、この時ばかりは控えることにした。

 

 その後は、取り敢えず今後の住む場所探しである。

 正直、これは難航すると思われた。

 何せ魔法界であれば、死喰い人の残党による報復に巻き込まれることを恐れて、皆あまり手を貸したがらない。

 かと言って、マグル界ではそもそもリリーはほとんど学歴、経歴を持たないのだ。

 

 親類たるダーズリー家の方も重度の魔法嫌いで受け入れてくれず。

 どうしたものか?と悩んでいた所で意外なところから声がかかった。

 

 リリーの母方の祖父、つまりは私の曾祖父である。

 

 ジェームズの親類やリリーの親類はほとんどヴォルデモートや死喰い人に殺されていたが、海外で暮らしていた曾祖父だけは生きていたらしい。

 何でも、定期的にしていたエバンス家との連絡が、何度電話をかけても通じず、不審に思ってリリーの方に連絡したらしい。

 

 事情をいくらか掻い摘んで話したところ、「なら、オレのところに来ねぇか?」と誘ってくれたのだ。

 本人の弁では、最近辛くなってきた農作業を手伝える人材が欲しかったらしい。

 

 そんな訳で、私とリリーはダンブルドアの支援の下、曾祖父の家があるフィンランドに引っ越すことと相成った訳だ。

 

 まず、着いてからリリーが真っ先にしたのが、魔法についての説明だった。

 理由は、僕の魔法力の暴走がいつどんな風に起こるか分からなかったかららしい。俺は既にヴォルデモートに対して一度それらしいことを起こしているから尚更だった。

 

 曾祖父も、最初は疑っていたものの実際にそれを目にすると最後は納得したようだ。

 

 という訳で俺が、魔法の練習をするのにも憂いは無くなった訳である。

 

(色々、試したいこともあるし)

 

 さて、精一杯足掻いてやろうじゃないか。

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