その後、保健室でマダム・ポンフリーから対ニンニクマスクをもらえた私は、その後の防衛術授業には出られるようになった。
その後も、飛行訓練でパニックになったネビルを助けた程度のことはあった。
その他、薬草学や変身学、魔法生物飼育学や天文学、マイナーなところでは魔法史やマグル学等も概ね好成績を修めている。
そんなこんなで、この日が来た。
10月31日、ハロウィーンである。
大広間は派手に飾り付けられ、いくつものジャック・オー・ランタンが広間を照らし、テーブルの上にはカボチャを贅沢に使った料理がズラリと並んでいる。
いつもは、甘味以外然程美味しくない夕食も、今宵は逆に甘味だらけなので美味しく頂けるだろう。
まぁ、中には俺の様に胃もたれしてしまう者もいるだろうが。
「あれ? 今日はあんまり食べないんだね?」
「まあね。僕だってそういう日ぐらいあるさ」
今日は、この後トロールの騒ぎがあるから今のうちに食べないといけないのだが。
正直、こうも甘ったるい匂いが漂っているとウンザリする。
そんな訳で、用を足すと言って先にトロールの出るトイレに行かせてもらうことにした。
途中で、走ってくるクレイルと擦れ違う。
こんなこともあろうかと、ニンニクマスクを用意して置いて良かった。
幸いにも気配を薄くして、隠れると私に気付く事なく走り去って行った。
そうして、辿り着いた目的のトイレ。
その隣の男子トイレに入って時間を潰していると、やがて悲鳴が上がった。
女子トイレのドアを強くノックする。
「おい、どうした!?何があった!?」
返事がない。低い唸り声と異臭がする。
「開けるぞ!?」
そうして、ドアを開けて即時右に跳ぶ。
次の瞬間、僕が直前までいた場所に棍棒が叩き付けられる。
トロールだ。俺の声に反応してドアの方に来たのだ。
「『インセンディオ』燃えよ!」
取り敢えず、まずはそのザンバラ髪に火を付けてやる。
そうして、わたわたしている所に―――
「『ステューピファイ』麻痺せよ!」
そうして、気絶させる。
その後、「『アグアメンティ』水よ」によって火を消してから、未だトイレの入口を塞ぐトロール越しに声を掛ける。
「おーい。大丈夫か!」
「え、ええ。その声はハリーポッター?」
「ああ、そうだ。悪いがこっちからはそっちは見えないんだが、君は誰だい?」
「・・・・ハーマイオニー・グレンジャーよ」
「おお、ハーマイオニーか。久しぶりだな」
「何よ、それ。授業で偶に顔を合わせるじゃない」
「しかし話したのは入学以来初めてだろう、ハーマイオニー」
「まぁそうだけど。って言うか、いきなり名前呼びなの?」
「うん?そう呼ぶように言ってきたのは君の方だったと記憶しているが?」
「よく覚えてるわね・・・・。」
「嫌なら、よく呼び方を変えるが?」
「別に嫌とは言っていないじゃない」
「そうか、なら良かった」
そうして、喋りながらトロールを拘束していたりしたら、ロンが来た。
「何で、お前がここに・・・・?」
「隣で用を足してたら、悲鳴が聞こえて、後は成り行きで倒した」
そうしてしばらく言い合っていたら、やがて先生方も来て再度事情聴取の後この場はお開きとなった。
事件解決。めでたしめでたし。