今回クッソ短いくせに内容がくっそうすいです。
いやー、単純におもいつかなかったよねうん。しょうがないねこんな日もあるさHAHAHA
眩しい光が顔を照らす。それを不快に感じながら、重たい瞼を持ち上げた。空いた窓から差した光が自分を照らしている事に気が付くことに数秒かかりながら、気だるい体を無理くり起こした。
やけに痛む頭を抱え、おぼつかない足をかばいながら今いる場所を確認する。
「おれ、あれ? ここ、は」
揺らぐ視界の端に最近見慣れてきたくすんだ青色の髪。それを認識できたと同時に胃の奥から込み上げてくる気持ち悪さ。咄嗟に口を両手で塞いだ。外の光が漏れている扉を、無理やり押し開け、外に飛び出ると同時に胃の中のものをぶちまけた。
ひとしきり吐き戻した後、むかむかする胸を不快に思いながら現状を整理する。
やけに水っぽい吐瀉物は土で軽く埋め、地べたに座り込む。
「家、だよな。くっそ、あたまいてぇ」
夢なのかとも思ってしまうが、それにしては体に起きている不調はやけにリアルだ。
ぐわんぐわんと直接揺らされているかのような錯覚を覚えつつも、昨日の記憶を思い出していく。
「俺、昨日何してたっけ……、確か、妖怪の山に行ったはずなんだよ。そう、厄神様の髪とか貰いに。それで、それで……、小屋を見つけて、赤い煙が出てきて、犬走椛とあって、中にいた、誰かを助けたんだよ。だれかを……誰だっけ」
意外と思い出せて入るものの、途中から記憶が途切れ始めた。原因はやはりあの赤い煙なのだろうか。と、痛む頭と格闘していると、後ろから声を掛けられた。
「おはよ、まつり」
まだ寝ぼけているのか、声に覇気がない。しかし、しっかりと鼻をつまみながらこちらを半開きの瞼で見据えていた。夢ではなさそうだ。
「ふわぁ…………ん。取り敢えず、水でも浴びてきたら? すごい臭いだよ。お酒臭い」
「酒臭い、どうりでこんなに気持ち悪いわけだ」
紫苑の指摘に従い、池へと向かい頭から被る。容赦のない刺激が強制的に頭を叩き起こした。
「つっめた」
頭痛が治ることはなかったが、完全に目が覚めた。手早く体を拭い、服を着る。風に当たりすぎて風邪をひいたら元も子もない。外に大きめの釜戸とか作れたり出来れば肩まで浸かれる風呂の準備も出来そうなものだが。近くにもう一つ小さな池を作るって手もあるのか? ちょっと考えてみよ。
「にしても、酒臭いか。ってことは、酔っぱらったまま帰ってきたってことだよな。それも、記憶が混濁するほど。てか、目的のものは手に入れて帰ってきてるのか?」
「目的のものって何さ?」
「そりゃあ、厄神様の髪の毛とかなわけだが……あー、なるほど?」
おーけーおーけー、何のリアクションも取れなかったが一発でほぼすべての状況を飲み込めたぜべいべー?
服を着て、さあ帰ろうとしたときに出た独り言。それに、さも当然のごとく返事が返ってきたため、ごく自然に返事を返した。するとどうだろうか? 瞬きをした瞬間、目の前には麗しい幼女の姿が!!
背はかなり低く、小鈴といい勝負をしている。白のノースリブで華奢な腕は相手が誰であるか知っているがゆえに信じられないの一言しか出てこない。腰と両手首には鎖が巻き付けられ、その先に丸、四角、三角の分銅が釣り下がっている。薄い茶色の髪は腰にまで届き、頭には大きな赤いリボン。そして、頭の大きさに不釣り合いで、その存在を絶対的強者であることを証明する角。大きく捻じれた二本の角。
幻想郷最強種、鬼。それも、鬼の四天王の一角。鬼の頭領とされ、鬼の中では一番の実力者とも考察されるほどの存在。
その名は、伊吹萃香。
あの吸血鬼にすら果敢に立ち向かった天狗が、立ち向かうことすらせず尻尾を巻いて逃げ出してしまうほど、といえば多少はそのヤバさが伝わるだろうか。
恐らく抑え込んでいるであろう重圧は、幼女状態のレミリアの本気に近い気がする。むっちゃにっこにっこしながら呑気に瓢箪あおってるけど、割ときついのでさっさとどっか行ってくれませんかね?
「厄神、雛のことか。そういえば昨日もそんなこと言ってたような言ってなかったようなー。どうだったけ? おもいだせないやあっはっはっは!!」
「あっはっはっは!! いや、あの、何しに来たんです?」
「何しにって、アンタが言ったんだろ?」
雲行きが怪しくなってまいりました。状況飲み込めたぜとか言っときながらまさかのまさかですかこれ?
最初の予想としては、河童の工房で河童を救出。その後、伊吹萃香を主犯とした萃夢想勃発。それに巻き込まれ、大量の酒を飲んで記憶もなくなっちまったぜてへぺろ。だと思ってた。が、目の前の幼女の口ぶりからすると…………
「宴会が少なかったら自分で始めればいいってさ!! 昨日は妖怪の山の連中だけだったが、今度はもっと範囲を拡大して賑やかにしたいな!!」
目をきらっきらさせつつ、子供のようにはしゃぐ鬼の頭領。具体的になにが起きたのかまでは把握は出来なかったが、恐らく思い出せない記憶の中で余計なことを口走ってしまっているのだろう。
正直、断りたい。理由としては二つ。一つは、俺が提案してしまっているといこと。記憶はないがな!
もう一つは、下手に断って反感かってもイヤじゃん? わんちゃん死よ? これ、死よ?
「そうと決まれば、早速行くぞ!!」
「あ、今からっすかそうですかはいわかりました」
体格さなんてものともせず小脇に抱えられた。帰ってくるのが遅くて心配になったのか紫苑が木の影から顔を覗かせているが、時すでに遅し。軽く跳ねるような跳躍で僕は既に雲の上。見えているかは分からないが親指を立ててサムズアップだけはしておいた。
「あのー、一体どこ向かってるんですかね?」
「そうだなぁ、今年は宴会そのものだが、何より花見が少ない!! 花見がしたいな!!」
「花見っすか」
優雅に空を飛びながら、豪快に酒を飲む伊吹萃香。いや、車とかじゃないんで何も言えないんですけどぉ、マジで安全運転でよろしく。二日酔いで頭痛いからマジで。
「そうと決まれば、神社か山か。山だな、うん」
「山ってーと、妖怪の山です?」
「そうだよ。元は私の縄張りだから文句も言われないだろ。言ってきてもぶっ飛ばすけど」
天狗さんご愁傷様でーす。素直にそう思うしかなかった。
だが、桜ももう散り掛け。異変の関係で完全には散ってはいないにしても、花見をすると言うと迫力に欠ける気がする。
「そこは、私の力でちょちょいのちょいさ。後で見せてやるよ」
手をぐーぱーぐーぱしながら意地悪な笑みを見せる。この辺りだけを切り取れればなんと可愛らしいことか。少なくとも成人男性一人を抱えながら見せるものではない。
「さて、到着だ」
妖怪の山、中腹より上辺り。大きな湖畔の近くに、一本の大きな木。既に美しい緑の葉をつけており、桜とは全くの関係を持っていなさそうである。
だが、目の前の鬼は言ってのけた。私の力でと。
伊吹萃香の能力。原作基準で書くならば『密と疎を操る程度の能力』
分かりやすく簡潔に説明すると、物体の集合、拡散を操る。その能力で、自身の体を山よりも巨大に、あるいは塵よりも小さくし、時には霧のように薄く、時には多重影分身も真っ青な分裂をしてのける。
勿論それは、自身に限ったことではない。集めて集めて集めて集めてブラックホールの出来上がり。
別けて分けて別けて分けて分子レベルまで細切れに。
具体的に、この世界の伊吹萃香がどの程度まで出来るかは分からない。ただ、一つ言うなれば──―
「さーぁあて、宴会の始まりだ!!!!」
──―俺の目の間に咲くそれは、紛れもなく満開の桜だったってこと。
お読みいただきありがとうございます。
いやー、うん。次は頑張る。
…………ここからどうしようか(困惑)
まあ、来月の私がどうにかしてくれることでしょう。
そう、信じて
ばいちゃ~