Aクラス
「以上でHRを終わります。次に本日の時間割ですが・・・」
流石は文月学園、初日から授業とはなんという鬼畜さだろう
「一限は(prrrrr)はい高橋です。はい、はい・・・分かりました、では失礼します(ピッ)」
急に電話か、なんかあったのかな?
「FクラスがDクラスに試召戦争を仕掛けたようなので本日の授業は自習とします。各自、学習を怠らないで下さいね」ガラガラ、パタン
自習!?つまりは・・・
「寝よう」
「明久寝るの?」
「だって自習だよ?寝なきゃ損でしょ」
「うーん、そうだね!私も寝る!」
「いや、自習なんだからしっかり勉強しなさいよ」
寝ようと思って目を瞑ろうとしたら声をかけられた。声のした方を向くと僕がよく知っている顔が視界に入った
「ん?秀吉?なんでAクラスに・・・って違うか。もしかして秀吉のお姉さん?」
「えぇ、アタシは木下優子よ。秀吉と被るでしょうから私のことも名前で呼んでちょうだい」
秀吉じゃなくてお姉さんの方だったか。にしても本当に秀吉と瓜二つだなー、なんとなく雰囲気が違うから気づけたけど、確証は持てなかったし初見で見分けるのは至難の技だよ。
「分かった。よろしくね、優子さん。あ、僕のことも明久でいいよ」
「私はフランだよ!」
「よろしく、明久くん、フラン。それから自習中に寝ちゃダメよ」
「あはは、善処します」
「お、優子はっけーん!ボク達も混ぜてよ♪」
「・・・私も入る」
「楽しそうだね。僕も入らせてもらおうかな」
なんだなんだ、優子さんと話してたらぞろぞろ集まってきた
「なんか集まってきちゃったわね」
「私は楽しいからいいよー♪」
「とりあえず自己紹介だよね。改めて、僕は吉井明久、こっちはフランドール・スカーレットだよ」
「よろしくね!」
「僕は1年の終わりに転校してきた工藤愛子だよ。よろしくね、アッキー、フランちゃん♪」
見覚えないと思ったら転校生だったのか。ていうかアッキーってなに
「・・・霧島翔子。久しぶり、明久」
うん、短くて簡潔でよろしい...って違う!流石に短すぎでしょ。翔子さんは私の悪友である雄二の幼なじみ。2人とは高校に入る前からの付き合いで私がこっちに来た時はちょくちょく顔を合わせてたんだけど、高校に入ってからはクラスも違ったから会う機会は減っていった。まさか2年で同じクラスになれるとはね
「久しぶり翔子さん、元気だった?」
「うん、ありがとう明久。それより、学年首席おめでとう」
「自分が一番びっくりしたよ、てっきり翔子さんが代表だと思ってたから」
「・・・私じゃ相手にならない。明久も、フランも」
「明久はチートだもん」
「フラン、僕は不正なんかしてないよ」
「そういう意味じゃないよ」
「?」
「本人は気づかないものよ」
「だね〜♪」
「なんなのさ・・・それより、最後は久保くん、だっけ?」
「あぁ、久保利光だ。よろしく、代表」
「うん、こちらこそよろしく」
なんかみんないい人そうだな。観察処分者の肩書きなんか気にせず接してくれるし、この1年間楽しめそうだな。さて、自己紹介も終わったし
「寝よう」
「学ばないのは明久のクセね。少しは改善の努力をした方がいいんじゃない?」
「ん?咲夜、Aクラスだったんだ。全然気づかなかったよ」
また寝ようとしたら声をかけられた。ここまで邪魔されるといい加減厄日なのではと疑う(違う)。ま、冗談はさておき、声をかけてきたのは十六夜咲夜、紅魔館のメイド長、つまり幻想郷の住人だ。ただ、メイドと言っても紅魔館の住人にとって立場は形だけのものなようで、住人はみな家族という認識らしく、確かにそこには家族の温かさがあった。ちなみにフランも紅魔館の住人で、館の主の妹だ。今度向こうに戻ったら寄っていこうかな、みんなに会いたいや
「明久はもう少し周りに目を配るべきね。私は妹様がいらっしゃるからAクラスに来たのよ。文はDクラス、幽香と妹紅はFクラスに入ったわ」
「へぇ〜、そうなんだ・・・ってDクラスFといったら」
「これから試召戦争やるクラスだね」
「全く、初日から戦争を仕掛けるなんてFクラスの代表は何を考えてるのかしら」
「・・・Fクラスの代表は雄二」
「え?翔子さん、雄二ってFクラスなの?」
「(コクッ)やりたいことがあるって」
雄二は頭がよく回る。やる気のないFクラスを焚きつけるなんてアイツにとっては朝飯前だ。そして試召戦争を起こした理由は予想がつく
「狙いは、ここか」
「ここ?FクラスがAクラスを目指してるってことかい?」
「本気でそんなこと考えてるのかしら」
「その前にDクラスに勝つことを意識した方が良くないカナー? 」
「Dクラスは相手にならない、雄二達は必ずここに来るよ、工藤さん」
「愛子でいいよー♪」
「分かったよ愛子さん。それで、Fクラスが勝てる理由だけど、最大の理由は姫路さんだね。彼女は多分Fクラスだ」
「そういえば姫路さんを見かけなかったな。本当にFクラスにいるのかい?」
「振り分け試験のとき退出するのを見たから恐らくは」
文月学園の振り分け試験は厳しい。体調不良、事故、いかなる理由であっても試験を受けられなかった生徒は問答無用で0点扱い、Fクラスへ招待される。流石に厳しすぎると思うけど規則な以上仕方ない
「なるほど、それじゃあ姫路さん以外の理由は何かしら」
「1つはFクラスに幽香と妹紅、僕の知り合いが2人いること。2人も単教科ならAクラスを狙える実力を持ってる。後は保健体育の帝王ムッツリーニ、そして何よりそのFクラスを指揮するのが雄二だってことだね。雄二の指揮能力はズバ抜けてる。何より負け戦はしない主義のアイツが戦争を起こしたんだ。絶対勝つよ」
「へぇ、随分買ってるのね。そういえば翔子もなんだか知ってる風だったけど」
「・・・雄二は幼なじみ」
「なるほとね、納得いったわ。そんなキレ者がいるなら私達も戦争の準備をしといた方が良さそうね、油断は禁物だわ」
優子さんの言う通り、油断はできない。Fクラスは私達に勝つための手段を揃えてくる。なら私達に出来るのはこちらの戦力を向こうの予想以上まで引き上げること。ただ、既に学年トップであるAクラスに学力面での成長はあまり望めないし、単純な学力だけで勝てるほど雄二の率いるFクラスは甘くないはずだ。召喚獣の操作は意外と難しいもので、慣れていなければ直線的で単調な動きになりがちだ。だからこそ雄二はDクラス戦を通して召喚獣の操作に慣れさせたいんだろうね、Fクラスの勝率を少しでも上げるために。でも、
「優子さん、クラスのみんなにすぐ動けるよう準備してもらっておいてくれないかな。フラン、『アレ』の許可もらいに行くから着いてきて」
「はーい!」
「え、ちょ、どこ行くのよ!?」
「Fクラスを倒すための準備だよ。じゃ、後はよろしく」
Fクラスが勝率アップに動くなら、こちらも動くのみだよ
学園長室
(コンコン)
『誰だい』
「Aクラス吉井とスカーレットです」
『・・・入りな』
「失礼します」ガチャ
学園長室に入るとそこにいたのは当然学園長・・・ではなく妖怪がいた
「えっと、妖怪に用は無いです、学園長はどちらに?」
「アタシが学園長だよ!」
「そんな馬鹿な!?」
「アンタ・・・アタシを何だと思ってるんだい?」
「冗談ですよ学園長」
気を取り直して、文月学園の学園長、藤堂カヲル。以前は優秀な学者だったらしく、試験召喚システムのもとになる原理を発見した人だ。実はすごい人なんだよね『実は』
「アンタ今失礼なこと考えなかったかい?」
「気のせいですよ。それより、今回はお願いがあって来ました」
「お願い?・・・そういえばスカーレットも居たんだったね。てことは『アレ』の許可を取りに来たのかい?」
「はい、Aクラスで操作技術を磨くために模擬戦をやりたいので、学園長にも立ち会いをお願いします」
「なーるほど、いいだろう、許可するよ。アタシも久しぶりにアンタの力を見たいしね。スカーレット、西村先生と高橋先生からも許可をもらってきな。吉井は少し残んな、『腕輪』の確認をするよ」
「「はい(はーい)」」
Aクラス
「ただいま〜」
「ただいまー!」
「邪魔するよ」
「あ!明久くんどこに行ってたの・・・って学園長、どうしてAクラスに?」
「吉井からの要望だ。今からクラス内で模擬戦をやるからさっさと準備しな」
「「「え?」」」
「・・・明久、どういうこと?」
「翔子さん、事情は後で説明するから、今は言う通りにして欲しい」
「・・・分かった。みんな、準備しよう」
「え、えぇ、分かったわ」
よかった、とりあえずは落ち着いたみたいだ。やっぱり翔子さんが代表だったほうがやりやすかったんじゃなかろうか
「メンバー分けはさっき聞いた通りでいいんだね?」
「はい、それでお願いします」
今回はあくまで操作技術向上が目的だ。この人選が一番やりやすい「キーンコーンカーンコーン」ちょうどFクラスとDクラスの試召戦争が始まったね。こちらも始めようか!
「それじゃ、Aクラス吉井、スカーレット 対 他48名の模擬試召戦争を始めるよ!」
「「「「「
『アレ』とは一体・・・?
次回からF対Dに戻りますが、そろそろ前作を更新しないとマズいのでこちらは少しの間お休みという感じで(すいません)
また次回お会いしましょう