【Another Story】仮面ライダー大戦GP 仮面ライダー3号   作:結城亮亮

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「スーパーヒーロー大戦GP」をリメイクする二次創作小説です。
劇場公開時の感想を書き留めていたものが出てきたので、
それをベースに書いてみようと思いました。

※要するに「俺得 仮面ライダー3号」です。
尺とか対象年齢とかを抜きにしたときに、
仮面ライダー3号がこういう作品だったらよかったな、という
個人的な感覚で書いていきます。


※※※原作以上に、敵味方が複雑になります。
また、それ故にライダー同士が殺しあう場面も多く、
死亡するライダーも少なくありません。
そのような描写が苦手な方はブラウザバックを推奨します。


第4話 反デストロン同盟

電王 クライマックスフォームの背後で大きな爆発が起こった。

その衝撃で、先ほどまでテディの身体を構成していた砂が宙に舞う。

この悲惨な光景を、マッハとゼロノスは為す術なく見せつけられていた。

 

「何だよ……これ……こんなのありかよ!?孫だったんだろ!?

家族だったんだろ!?それが何で……何でこうなっちまうんだよ!!!」

マッハが強い怒りを叫んだ。彼の心はかつてないほどに傷ついていた。

電王たちと出会ったばかりでありながら、ゼロノスに劣らないほどに悲しんでいた。

それは剛の若さ故か、それとも「家族」という部分に思うところがあったからか、

ともかく、マッハの心は荒れ狂っていた。

しかし、怒りを向けられても電王は何も答えなかった。

 

「野上!お前、本当にどうしちまったんだ……」

「俺が答えてやろう」

電王に代わって、どこからか声が響いた。

拘束されながらも、ゼロノスは周囲を見渡した。

「誰だ?どこにいる?」

ゼロノスの声に答えるように、どこからともなく仮面ライダーリュウガが姿を現した。

手にはドラグセイバーを携えている。

「電王は俺が倒した。そして彼らは、偉大なるデストロンの脳改造手術を受け、

デストロン首領に忠実な仮面ライダーとして生まれ変わったのだ!」

「脳改造手術だと!?」

ゼロノスが聞き返す。リュウガの言葉が本当ならば、

確かに電王が時間干渉を受けない存在であろうと関係はない。

「その通りだ。そして、次は貴様らに施術してやる」

「なんだと!!!」

リュウガの言葉に、マッハはまたしても怒りを露にした。

「貴様らを電王と共に献上すれば、首領もさぞお喜びになるだろう。

1人殺してしまったのは残念だが、電王の強さと、それを連れてきた俺の実力を示す

良いパフォーマンスとなったと思えば悪くない。

電王と貴様ら、合わせて3人、これから首領に尽くしてもらうぞ」

「ふっざけんな!!!」

マッハがさらに声を荒げる。しかしその感情に反して、

大量のデストロン戦闘員に拘束されたマッハの身体は一歩も動くことができなかった。

 

またどこからともなく、仮面ライダー龍騎と仮面ライダー龍玄 ブドウアームズが現れた。

<チャージアンドアップ>

<ブドウスカッシュ!>

電王の胸部の電仮面が開き、龍玄のブドウ龍砲と共にエネルギーを蓄える。

その傍ら、龍騎はドラグクローを構えた。

「やれ」

リュウガがドラグセイバーでマッハとゼロノスの方を指し示した。

それを合図に、電王 クライマックスフォームの必殺技、ボイスターズシャウト、

龍玄の必殺技、ドラゴンショット、龍騎がドラグクローを用いて

ドラグレッダーの火炎攻撃を打ち出す技、ドラグクローファイヤーが、

一斉に発射され、マッハたちに迫る。

「ちくしょう……」

マッハはリュウガの卑劣な行為と、それを前に何もできない自分に怒り、悔やんだ。

ゼロノス共々、「ここまでか……」と思った。

 

そこへいきなり、何者かが駆けつけた。

その人物はマッハたちの前で両腕を合わせて盾を作る。

すると、盾を始点に亀の甲のようなドーム状のエネルギーが展開され、

マッハとゼロノスを戦闘員ごと包み込んだ。

電王たちの必殺技がドームに着弾する。

しかし、ドラグレッダーの追突まで、ドームは一連の攻撃から内部の人物を守りきった。

 

「……ごめん、遅くなった」

そう言って防御を解除しながら、仮面ライダーオーズ ブラカワニコンボは振り向いた。

「火野!!」

ゼロノスが眼前のライダーの名を呼ぶ。それと同時に、ゼロノスとマッハの拘束が解かれる。

2人が振り向くと、仮面ライダークウガ ライジングタイタンフォームと

仮面ライダーウィザード ランドドラゴンが超怪力で戦闘員を引き剥がし、始末していた。

「とぉ!」

「はぁっ!」

リュウガと龍騎の前には、赤いヘルメットと青いボディの戦士、仮面ライダーV3が、

龍玄の前には、赤いボディに黄色の甲冑を纏う戦士、

仮面ライダーバロン バナナアームズが飛び込んだ。

V3とバロンは、すぐに眼前の敵との交戦を始めた。

<コネクト プリーズ>

ウィザードが魔法陣から鉄パイプを取り出し、クウガに渡す。

鉄パイプはクウガの手に触れるや否や、ライジングタイタンソードへと形を変えた。

「よっ。いきなりだけど、反撃開始の準備はいいか?」

マッハの隣に現れた仮面ライダー響鬼が尋ねる。

響鬼の傍らには仮面ライダーシン、ガタック ライダーフォーム、メテオ、

鎧武 オレンジアームズが集っていた。

「……当然、やってやるよ!!!」

マッハのその言葉と共に、集いしライダーたちは一斉に敵へ向かっていった。

 

<ズーット!マッハ!>

マッハは凄まじいスピードで駆け抜け、V3と戦っているリュウガを捕まえ、

一気に攻撃を叩き込んだ。そして、リュウガが怯んだところに強いキックを食らわせ、

吹っ飛んだ隙にシフトデッドヒートをベルトに装填した。

<シグナルバイク!シフトカー!ライダー!デッドヒート!>

デッドヒートマッハはリュウガへの猛攻を再開する。

その傍では、V3が龍騎を圧倒していた。龍騎の攻撃はことごとくV3に受け流され、

一方でV3の重い攻撃は龍騎の体力を一気に削っていく。

すぐ後ろで、ゼロノス アルタイルフォームはデストロン戦闘員と交戦していた。

ゼロノスは電王の相手をしようと向かっていくのだが、

次から次にまとわりつく戦闘員がそれをさせなかった。

 

「ぐああっ!」

バロンがバナスピアーで的確に龍玄を攻撃する。龍玄は既にブドウ龍砲を弾かれていた。

「フン、デストロンの強者の威光を借りなければ、貴様は俺に反撃1つできないのか?」

バロンはそう言いながら、なおも龍玄を攻めていく。

他のライダーたちは、周囲にいる大量の戦闘員を蹴散らしていた。

シンは腕のカッターで戦闘員を斬り伏せていく。

クウガとガタックもまた、ライジングタイタンソードとガタックカリバーで

戦闘員を斬り捨てていた。

響鬼は口から吐く紫の火炎攻撃、鬼幻術・鬼火で戦闘員を焼き尽くしていく。

オーズとウィザードはそれぞれタジャドルコンボとオールドラゴンに変身し、

飛行しながら戦闘員を攻撃している。

メテオはメテオストームに変身し、必殺技のメテオストームパニッシャーを

戦闘員に当てていく。

そして鎧武はスイカアームズに変身し、

その巨体で一撃ごとに大量の戦闘員を倒していった。

 

「終わりだ」

<バナナスパーキング!>

バロンはベルトを操作すると、バナスピアーを地面に突き刺した。

すると間もなく、バナナを模したオーラの槍が地中から龍玄を貫き、龍玄は爆発した。

バロンの必殺技、スピアビクトリーが決まったのだ。

「とぉ!」

V3が跳躍し、身体をきりもみ回転させながらキックの体勢をとる。

「V3きりもみキック!」

破壊力抜群の必殺キックが龍騎に命中する。龍騎は大きく吹っ飛んで、

地面に落ちると共に爆発した。

<ヒッサツ!バースト!フルスロットル!デッドヒート!>

続けて、マッハが熱を帯びながら跳躍し、空中で高速回転をする。

そのまま猛スピードでリュウガへ急降下し、必殺キック、ヒートキックマッハーを打ち込んだ。

「ぐああああっ!!」

リュウガは、着地したデッドヒートマッハの背後で大きく爆発した。

<フルチャージ>

ゼロノスがベルトからゼロノスカードを取り出し、ゼロガッシャーに差し込む。そして、

ゼロガッシャー サーベルモードの必殺技、スプレンデッドエンドで残る戦闘員を殲滅した。

いつの間にか電王は姿を消し、他の敵は全て倒されていた。

 

 

「本当にごめん、間に合わなくて……」

仮面ライダーオーズ=火野映司が謝罪の言葉を口にした。

一同はゼロライナーに乗り込み、変身を解除していた。

ただ、V3のみはライダーの姿のままだった。

「……いや、俺たちも野上の強さに甘えすぎていた。……この戦力差だ、

こういう事態も予測するべきだったんだ」

侑斗は抑えきれない悔しさを滲ませながら答えた。

 

「脳改造は、デストロンが直轄する怪人や戦闘員、仮面ライダーに行う常套手段なんだ。

……こう言っては悪いかもしれないが、あなたたちだけでも救出できてよかった」

仮面ライダーメテオ=朔田流星が言った。

実際、ゼロノスとマッハが脳改造手術を施されていたら、

デストロンと戦うライダーたちはより苦しい状況を強いられるだろう。

「絶対許さねぇ……」

仮面ライダー鎧武=葛葉紘汰がデストロンへの怒りを口にする。

「ああ。デストロンは絶対に潰す……!俺のこの手で……絶対に」

剛もまた、デストロンへの怒りを露にした。

 

「火野」

侑斗が映司に声をかける。

「こんな状況だ、一応聞かせてくれ。ここにいるライダーたちは、信用していいのか?」

不安を表情に浮かべる侑斗に、映司は微笑みを見せた。

「うん、彼らは反(アンチ)デストロン同盟。

正真正銘、デストロンに立ち向かう仲間たちだよ」

「反デストロン同盟?」

霧子が聞き返した。

「ああ。V3が立ち上げた、この世界の最後の希望だ」

仮面ライダーウィザード、操真晴人が答えた。

「最後の……」

「希望……」

霧子と侑斗は晴人の言葉を反芻した。

 

「俺たちは必ずデストロンを倒し、人間の自由を取り戻す。

それが俺たちの誓い、V3と1号、2号との誓いなんだ」

仮面ライダーシン=風祭真が静かに言った。

「1号と2号?でも、2人は死んだんじゃ……?」

剛が疑問を口にした。剛も霧子も侑斗も、ずっとそう認識していた。

「そうだ。1号と2号、本郷さんと一文字さんはもうこの世にいない」

V3が剛の問いに答えた。

「だが、2人が遺してくれたものは、今も俺の中にある」

そう言うと、V3は自らの過去を話し始めた。

 

 

1973年のことだった。青年、風見志郎はデストロンの怪人、ハサミジャガーに

両親と妹を殺害された。復讐に走った志郎は、返り討ちに遭い、瀕死の重傷を負ってしまった。

そんな志郎をギリギリのところで救った者がいた。

それが仮面ライダー1号と仮面ライダー2号であった。

2人は3号に敗北しながらも、辛うじて生きていたのだ。

志郎を救出し、手術台に寝かせた1号は、志郎に最後の言葉をかけた。

 

「風見、よく聞け。本来ならば、俺たちはお前を改造人間などにしたくはない。

人間でありながら人間でない、そんな存在は俺たちで終わりにするべきなんだ。

だが、俺たちにはもう死が迫っている。デストロンに立ち向かえる改造人間が、

このままではいなくなってしまうんだ。それだけは絶対に避けなければならない。

だから、俺たちはお前に、俺たちの全てを託す。

俺たちの全てを結集させた改造人間に、お前を作り替える。

だが忘れるな。お前はその力を、復讐のために用いてはならない。

お前は仮面ライダーとして、人間の自由のために戦うのだ!」

 

薄れていく意識の中で、志郎は2人の謝罪の言葉を何度か聞いた。

そして志郎が目覚めたとき、1号と2号は多くのパーツを失い、

生きていたときの形を崩して、手術台の下で死んでいた。

こうして、1号と2号の死と時を同じくして、風見志郎は仮面ライダーV3となった。

 

その後V3は、40年もの長きに渡ってデストロンと戦い続けた。

その途中で、X、アマゾン、ストロンガーと出会ったV3は、

4人の仮面ライダーで反デストロン同盟を結んだのだった。

その後スカイライダー、スーパー1が同盟に参加し、

6人の仮面ライダーは強い絆で結ばれていた。

だが、長すぎる戦いの中でX、アマゾン、スカイライダー、スーパー1はデストロンに敗れ、

脳改造を施されて敵となってしまった。

V3は志を共有した旧友と幾度も拳を交えた。

そして遂に、X、スカイライダー、スーパー1を自らの手で殺害してしまったのだった。

 

残る旧友、ストロンガーもまた、デルザー軍団の魔人たちを道連れに戦死してしまった。

それでもなお、V3は志を同じくする若人を率いて戦い続けていた。

1号、2号との誓いを守るために。

デストロンから人間の自由を取り戻すために。

そのために彼は、幾度となく自らの身体の再改造を行った。

今では脳以外の全てが人工物であり、既に人間の姿に戻る機能は失われていた。

 

 

「それで今もその姿なんですね……誓いを守るために」

霧子がV3を見て言った。剛も侑斗も、V3の壮絶な過去に圧倒されていた。

「……俺たちはイーヴィルライダーではない。

デストロンに従う奴らは仮面ライダーではない。

『仮面ライダー』とは人間の自由のために戦う戦士の名として、

本郷さんたちが遺してくれたものなんだ。

だから俺たちは、仮面ライダーの名と共に、人間の自由を奪い返さなくてはならない。必ず……」

 

V3は拳を握り、また沈黙した。

代わりに、仮面ライダーガタック=加賀美新が剛たちに近づいてきた。

「俺たちはこれから、デストロンの拠点に奇襲作戦を実行する。

君たちはこれからどうするんだ?」

加賀美が問う。すぐに剛が口を開いた。

「もちろん一緒に行くよ。デストロンを許しておけないし、

それに俺たち、人を探してて、この同盟に参加させてもらえれば、

何か手がかりが掴めるかもしれないし。」

剛と霧子は、進ノ介も仲間を探しているはずだと考えた。

だとしたら、反デストロン同盟に辿り着く可能性は高く、同盟に参加する意義は大きかった。

「侑斗もいいだろ?」

剛は侑斗に確認した。侑斗は力強く頷いた。

「決まりだ。行こうぜ、デストロンをぶっ潰しに!」

反デストロン同盟と決意を共有した剛たち。

彼らを乗せて、ゼロライナーは時の中を突き進んでいた。

 

 

 

つづく

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