【Another Story】仮面ライダー大戦GP 仮面ライダー3号   作:結城亮亮

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「スーパーヒーロー大戦GP」をリメイクする二次創作小説です。
劇場公開時の感想を書き留めていたものが出てきたので、
それをベースに書いてみようと思いました。

※要するに「俺得 仮面ライダー3号」です。
尺とか対象年齢とかを抜きにしたときに、
仮面ライダー3号がこういう作品だったらよかったな、という
個人的な感覚で書いていきます。


※※※原作以上に、敵味方が複雑になります。
また、それ故にライダー同士が殺しあう場面も多く、
死亡するライダーも少なくありません。
そのような描写が苦手な方はブラウザバックを推奨します。


第9話 真相

「黒井……」

正面から近づく男に対し、進ノ介は驚きを見せなかった。

「……ほう。俺が敵だといつから気づいていた?」

感心した様子で、黒井が進ノ介に問う。

「ほとんどついさっきだ。まず、この作戦は奇襲作戦のはずだった。

だが、蓋を開けてみれば本部でもないにも関わらず、

配備されていた怪人や仮面ライダーは精鋭揃いだった。

さらに、アンチライダーマンは『待っていた』と言ったんだ。」

進ノ介は努めて冷静に述べている。黒井を始め、周囲の誰もが黙って耳を傾けていた。

 

「不審な点はもう1つあった。反デストロン同盟のメンバーたちは、3号を警戒していた。

だが、俺はあんたから奇襲作戦の話を聞いたんだ。

じゃあ、あんたはどこから作戦について知ったのか、ということになる。

考えられるのは、あんたに作戦の話を漏らした第三者がいて、

そこからデストロンに伝わってしまったか、そうでなければ……」

「……俺自身が敵、か。結構頭が回るんだな。

お前を同行させて、行動を制限して正解だったようだ」

黒井がまた感心を示した。

 

「黒井、ギャレンはどうしたんだ?」

今度は進ノ介が尋ねた。

「フン、それも既に予想がついてるんだろ?」

「……つまり」

進ノ介は息を飲んだ。

「そうだ。俺が始末した。この手で……」

黒井は右腕を震わせ、拳を握って見せた。進ノ介はその手を見ていた。

「……もう1つだけ聞かせてくれ。ここに置かれていた歴史改変マシンは剛が破壊した。

だが、状況はこの通りだ。歴史改変マシンの話も嘘だったのか?」

あくまで冷静に、進ノ介がまた問う。

「いや、歴史改変マシンは確かに存在する。」

そう言いながら黒井は、右手の親指で自らの胸を指した。

「……ここに、な」

「何だって!?」

進ノ介が冷静を装っていた表情を崩して驚いた。

 

「3号!!喋りすぎだ!!」

アンチライダーマンが怒鳴る。

「問題ないだろう。冥土の土産で教えてやるだけだ」

黒井は抗議を意に介さず、さらに続ける。

「ショッカーの残党は、歴史改変マシンという究極の装置を完成させた。

そして、その運用と防御のため、ショッカー最大の宿敵、仮面ライダーをモデルに

新たな改造人間を生み出した。それが俺、仮面ライダー3号だ。

歴史改変マシンは俺の体内で稼働し、俺は唯一その力を使うことができる、というわけだ」

繕っていた表情が一度壊れた進ノ介は、驚いたまま黒井の話を聞いていた。

「実際に俺は歴史改変マシンを二度使用している。

一度目は、1973年に自分を送り込むことだった。

そこで俺は、ゲルショッカーを滅ぼした直後の1号と2号を倒した。そして二度目は……」

黒井は遠くにいる水のエルを顎で指した。

「ロード怪人たちをデストロンの勢力にすることだ。

奴らも昨日までは、打倒デストロンを掲げる勢力だった。

だから、その事実を改変した。結果、反デストロン同盟の殲滅は上手くいったようだな」

黒井がニヤリと笑う。一方の進ノ介の表情は、驚きから怒りに変わりつつあった。

 

「ちなみに歴史改変マシンは、装置の限界で3回しか改変ができない。

だが、言い換えればまだ1回、俺は歴史を思うままに変えることができる。

そして……」

黒井は息を吸い、進ノ介だけでなくその場の全体に意識を向けた。

「大きな反抗勢力は滅んだ!今この時をもって、デストロンは勝利を納めたのだ!!!」

「「「うおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」」」

その場にいた怪人とライダーたちが一斉に勝利の雄叫びを上げる。

アンチライダーマンも口元が笑っていた。

カニレーザーは斧を振り回し、ヒルカメレオンは万歳を繰り返している。

ソーサラーとダークキバは顔を見合わせ、ゴルドラとシルバラはハイタッチを交わした。

ロード怪人たちは武器を握る腕を天井に突き上げ、

その他の怪人たちも、思い思いの方法で喜びを表現していた。

 

 

「…………じゃない」

「?」

黒井が小さな声を聞き取り、全体に「静まれ」の合図を出した。

「何か言ったか?進ノ介」

「……まだ終わりじゃない、と言ったんだ」

進ノ介は真っ直ぐ黒井を見据えていた。

「ほう。その根拠は?」

黒井が尋ねる。

「まだ、俺がいる!」

進ノ介が強い口調で言った。

「フ、ハハハハッ……何を言うかと思えば……

お前のベルトはそこで残骸となっているだろ」

黒井が進ノ介を嘲りながらドライブドライバーを指差す。

「最早ライダーでさえないお前に、一体何ができるというんだ?」

「レースだ」

「……何?」

「俺とレースをしろ」

進ノ介が言い放つ。黒井の表情から嘲りの笑みが消えた。

「黒井、あんた言ったよな?この世界じゃ、速さが強さの代名詞だと。

それに、徹底的に叩きのめさなければ、勝ったとは言えないんだろ?」

「……」

今度は黒井が無言で、進ノ介の言葉を聞いていた。

「俺にはまだトライドロンが残っている。

あんたと俺の決着は、まだついちゃいない。黒井、俺と戦え」

 

進ノ介は最後まで強い口調と眼光で、黒井に戦いを挑んだ。

その姿に、周囲の怪人やライダーはどよめき、中には息を飲む者もいた。

「……馬鹿な!3号!そんな挑発に乗る必要はない!」

アンチライダーマンが3号に向かって叫び、その後進ノ介を見下ろす。

「貴様などこの場で始末して」

「いいだろう」

「!?」

黒井の言葉にアンチライダーマンが驚愕する。

「お前の言う通りだ、進ノ介。お前を叩きのめし、

その減らず口を封じてやらないことには、勝利とは言い難い。その勝負、受けて立つ」

黒井も進ノ介を真っ直ぐ見据えて、誘いに乗る意志を示した。

「3号!!何を考えているんだ!!そんな勝手が通ると思っているのか!?

首領に話を通してもいないんだぞ!!」

 

「……話は聞かせてもらった」

「「!?」」

突然部屋中に、威厳と恐ろしさを併せ持つ声が響き渡る。

進ノ介を含め、一同驚いている。

「何だ!?誰だ!!」

進ノ介が周囲を見回し、その他の者は膝をつき、頭を下げた。

「……初めまして、泊進ノ介。私こそが、デストロン首領だ」

声は部屋の奥、玉座が置かれたその上のショッカーエンブレムから響いていた。

「……全て見せてもらった。まずは大幹部諸君」

「「「はっ」」」

アンチライダーマン、カニレーザー、ヒルカメレオンが返事をする。

「此度の迎撃戦の結果は、実に素晴らしい。その功績を称えよう」

「「「勿体ない御言葉を賜り、大変光栄でございます」」」

「ふむ。して、3号よ」

「はっ」

「ドライブとのレース、実に興味深い。

この機に最速の仮面ライダーを決定するのも良いだろう。」

 

「デストロン首領の名の下に命ずる!!

1週間後、国立サーキットにてライダーグランプリを開催し、

ライダー最速の称号に相応しい者を決せよ!!!」

 

 

 

つづく

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