ALO コラボイベント開催!《ナザリック地下大墳墓を攻略せよ!》   作:黒雲あるる

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第15話

10月15日《新生アルヴヘイムオンライン コラボイベント攻略スレ》Part45

 

219 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

敵のNPCの抵抗が激しすぎて進めねぇ、ていうかボス何処に行った?

 

 

226 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

防衛をNPCに任せて高みの見物かね?今までは数人のNPC引き連れて出てきてたのにな、方針変えたのかね

 

 

229 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

やまいこのツ○ッターにこんなん張られとったで→SS

 

 

231 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

ピンクのwwwwwクマのwwwwwぬいぐるみwwwwwwこれぶくぶく茶釜やろwwwww

 

 

235 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

ワロタ、流石にあのピンクの肉棒はアウトだったのか

 

 

236 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

これどういう状況?なんでアウラとマーレに運ばれてるん?

 

 

238 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

奥のほうにもメイドに持ち上げられてる奴がいるな、なんかめっちゃ楽しそうなんだけど

 

 

239 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

良いなー良いなー俺も混ざりたいよー、もう戦争なんかやめてナザリック観光イベントに変更しようぜー

 

 

244 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

今の大乱戦状態も結構好きだけどな、THE戦争って感じがして。

 

 

246 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

分かるわ、このイベントを機に多人数VS多人数コンテンツ実装してくんねーかな運営

 

 

249 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

まー基本的にこのゲームパーティ組んでボスに挑むぐらいしか多人数要素ないもんなぁ

 

 

258 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

くっそぉマーレに撲殺された、お前魔法使いじゃねーのかよwwww

 

 

261 名前:以下名無しに変わりまして黒の剣士がお送りします。

 

撲殺天使マーレちゃんか、素晴らしいな

 

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◇◆◇

 

 

 

 

 

10月16日 12時05分 帰還者学校

 

 14日、15日と妖精達との激しい戦争は連日続いていた。

 

 一進一退の攻防を繰り広げている両陣営、デスペナルティが存在しない事を活かし妖精達は死ぬ事を恐れず果敢に立ち向かうものの圧倒的な実力を持つ守護者達が一同に会した為になかなか強力な戦線を崩す事は出来ていなかった。

 

 しかしそれでも、徐々にではあるがシャルティア以外の守護者達は障壁を削られつつある。NPCを含むボス達は消耗すれば特別な回復手段を用いない限り2度と回復する事は出来ない、例えばシャルティアの持つスポイトランスの特殊効果がその回復手段に該当する。この武器は与えたダメージの何割かを吸収して回復する事が出来るのだ、そのお陰で既に障壁は破られてしまったものの未だに体力ゲージは一つも欠けていない。

 

 絶好調なシャルティアが縦横無尽に戦場を駆け巡り次々と妖精達を屠るも、倒しても倒してもゾンビの如く押し寄せてくる妖精達の前に徐々にではあるが戦線は後退しつつあった。

 

 そんなNPC達の為にいざ助太刀に行こうとする支配者達だったが…扉の前に陣取っているセバス達に頑なに止められ、ならばとモモンガの転移魔法で直接前線に飛んだりもしたが即座にアルベドが飛んできて連れ戻されてしまう始末、ならば前線ではなく第六階層に転移してから徒歩で向かうのはどうかと試してみるもやはり凄まじい形相でアルベドがすっ飛んで来て正座させられ説教されてしまう有様であった。

 

 一体どの様にして位置を掴んでいるのかと痺れる足でそんな事を考えていたらすぐに答えが浮かび上がってくる。

 

──タブラ・スマラグディナの創造した高レベルNPC、ニグレドだ。

 

 情報収集に特化した魔法詠唱者である彼女が我々を監視しているのだろうと推測する支配者達。行動を起こしたら即座にアルベドに報告するように命令されているのだろう、こうなっては大人しくしている他無いと押し戻された円卓の間で暇を持て余した支配者達は議論を重ねる、しかしなかなか良案は浮かび上がってくる事は無く一旦間を空けて頭を冷やそうと言う事でその日は解散と相成った。

 

──そして16日。

 

(うーん、ボク機械とかPCにはそんなに詳しくないんだけど…でもこのままユリと別れるのはイヤだし…)

 

 午前の授業を終え持参した自作弁当を持ちつつ陽射しの当たる場所である中庭に向かうやまいこ。歩きながら考える事は愛するNPC達を救う方法だ、しかし彼女は機械関連についてはそれほど深い知識を持っている訳ではないようで良い手段はなかなか思いつかないようだ。

 

「あれ?やまちゃん先生も中庭でお弁当ですか?」

 

 中庭へ向かう途中の通路で仲睦まじい様子の結城明日奈と桐ヶ谷和人と出くわす、どうやら2人も中庭で食事を取る為に移動していたようだ。

 

「こんにちは、結城さん桐ケ谷君。そうだよ、今日は陽射しが温かいから外に出ないと勿体無いかなって思って」

 

「じゃあ一緒にお食事どうですか?キリト君も良いよね?」

 

「ああ、勿論。ご一緒にどうですか?先生」

 

「良いの?うーんでも2人の邪魔をするのは気が引けるんだけど…」

 

「そんな…私達は気にしませんよ?ね、キリト君、ユイちゃん?」

 

「ユイちゃん?」

 

 ふと明日奈が口にした名前に反応するやまいこ、3人を出迎えたのは柔らかな日差しが心地良い誰も居ない中庭だ、当然彼女達の他に人はいないのだが、明日奈はあたかも今この場にいるかのようにその名前を呼んでいる。

 

「あー…先生、《オーグマー》はお持ちですか?」

 

「《オーグマー》?うん、持ってるけど…」

 

「装着して頂けますか?先生にも紹介しようと思っていたんです。──ユイ」

 

 よく見れば2人も《オーグマー》を装着している、そんな和人に促されるまま調べ物をする際に使う為に持ってきていた《オーグマー》を装着するやまいこ。そして装着した彼女の目に飛び込んできたのは妖精と言う言葉がぴったりと当てはまる存在、ユイが元気にやまいこに挨拶しようとしている光景であった。

 

「こんにちは!やまちゃん先生!パパとママがいつもお世話になっています!」

 

「……な、何この子!可愛い!!えっ!?妖精さん!?きゃーーっ!可愛い!!」

 

「あわわわっ!く、くすぐったいですやまちゃん先生!」

 

 普段は凛々しい表情をして真剣に生徒達と向き合っているやまいこの意外な一面を目撃する和人と明日奈、実は可愛いものには目が無く、ぶくぶく茶釜が言うには彼女の部屋には可愛らしいぬいぐるみ等が沢山置かれているらしい。

 

「ね、ねぇ桐ケ谷君、結城さん!この子は!?…それにパパとママって?」

 

「えーっと話せば長くなるんですが…そうですね、ユイとの最初の出会いはSAO…あのデスゲームの中なんです」

 

 中庭に用意されたベンチに座り和人が語り始めた、隣に座っている明日奈も和人の話に聞き入っている様子だ。悲しい事に明日奈はSAOでの出来事を全て忘れてしまっている、現在は断片的に記憶は戻りつつあるが和人とユイとの最初の出会いの記憶は未だ戻っていないのだ。

 失われた過去の話を聞く事によって脳が刺激され記憶を思い出すケースも報告されている、2人は良い機会だとしてやまいこも交え、お弁当を広げつつ昔話に没頭していった。

 

「…それで黒鉄宮地下迷宮でユイの正体が判明して…」

 

「はい!私はカウンセリング用人工知能《Mental Health Counciling Program(メンタルヘルスカウンセリングプログラム)》その試作1号機である《MHCP001-Yui》ユイと申します!」

 

「AIなの!?」

 

 その仕草や受け答え、プログラムには無い動きをするユイの姿にNPC達と似た物を感じ取るやまいこ。まるで自我を持っているかのように見えるが、ユイが言うには豊富な感情等は高度にプログラムされた模倣プログラムでしかないと言う。

 

 しかしキリト達は否定する、自分達をパパとママと呼び慕うユイの姿は最早AIではなく一つの命なのだと。

 

 今現在自分達が悩んでいる問題をこの2人は数年前に経験していたのだ。そして、やまいこ達がNPC達を愛しているように和人達もまたユイを実の娘として迎え入れこうして一緒に生活している。この姿こそ自分達が望んでいた形ではないだろうか?

 

「ね、ねえ桐ヶ谷君!こんなお願いを生徒にするのはどうかと思うんだけど…力を貸してほしいの!ボク達の子供達を助ける為に!」

 

「「えっ!?やまちゃん先生子供いたんですか!?」」

 

「あっ、いやっ!そうじゃなくて!…──えっとね…」

 

 今NPC達の身に起こっている事、そしてNPC達を救う為の方法を模索している事をやまいこが語り始める。和人達ではない他人が聞けば何を言っているのだと馬鹿にするだろう、だが和人と明日奈はやまいこ達のNPC達に向ける感情が本物であると瞬時に理解した。何故理解出来たのか?それは簡単な話だ。

 

──その感情こそ自分達がユイに向ける感情と一緒だったのだから。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

10月16日 17時41分 ダイシーカフェ

 

 やまいこから緊急の連絡を受けた鈴木悟がソワソワした様子で注文したコーヒーを飲みながらチラチラと何度も入口の方へ視線を向ける。

 

 やまいこからNPC達を救う手段を見つけたかもしれないと連絡を受けた鈴木悟は待ち合わせ場所として今や常連と化しているダイシーカフェを指定したのだ。自分の仕事をテキパキと片付けどこか元気の無い部下を心配しつつ会社を後にする鈴木悟。そして逸る気持ちを抑えつつ若干早足でこのダイシーカフェの扉を開け今に至る。

 

「おいおい、少しは落ち着いたらどうだ?」

 

 少し呆れながらエギルが自分用に淹れたコーヒー片手に空いてる席に座る、そして続けて目の前に座っている鈴木悟を視界に収めながら口を開いた。

 

「…しっかし驚いたぞ、アインズ・ウール・ゴウンの内の誰かなんだろうなとは思っていたが…まさかアンタがギルドマスター…モモンガ本人だったとはな」

 

「あはは、まぁそれはさておき…我々の会話から攻略のヒントなり聞けたんじゃないですか?それを攻略に活かせていれば…」

 

「よしてくれ、俺は客が話していた内容は決して誰にも漏らさねぇよ、それが例え今攻略中のボスキャラの中の人だったとしてもな」

 

 週末に決まって集まる4人の会話からある程度推測していたらしい、その気になれば情報を抜き取る事も出来たかもしれないがこの店に入った時点でどんな事情を持っていようがここでは皆エギルの〝客〟となる。客のプライベートな情報は決して漏らしてはならないと彼は力説する。

 

「ま、こんな当たり前の事すら出来ない店もあるっちゃあるんだがな」

 

「そうですね…その点マスターのお店は安心出来ますよ」

 

「それでも他の客がいるときは注意しといてくれよ、他の客は俺と違って口が軽いからな」

 

「ええ、勿論。口は災いの元と言いますからね」

 

 和やかな会話を続ける大人達、そこへ客の来店を告げるベルが鳴り響く。

 

「お待たせモモンガさん!ごめんね、待ったかな?」

 

 入口にはシンプルなタイトスーツに身を包んだやまいこの姿があった、少し急いできたのかブラウスは着崩しており息が若干乱れている。

 

「お、おいおい!待ち合わせっていつものあいつ等じゃないのかよ!?誰だこの別嬪さんは!?」

 

 コソコソと鈴木悟にエギルが耳打ちする、その巨体で圧し掛かって来るなと若干鬱陶しそうにしながら鈴木悟は適当にエギルの質問を受け流してやまいこに手招きを送ると、彼女はほっと一安心して店の外にいた人物へ声を掛ける、その人物こそ鈴木悟が待ち合わせしていた人物なのだ。

 

「待ち合わせ場所ってエギルさんのお店?」

 

「そうみたいだな…」

 

 入ってきたのは2人の学生、桐ヶ谷和人と結城明日奈の2人だった。

 

 

 

 

 

◇◆◇

 

 

 

 

 

10月16日17時49分 ダイシーカフェ

 

「……と言う事で、GMがゲーム内から緊急アクセスする為のシステムコンソールが必ず何処かにある筈なんです。俺達もそれでユイを救う事が出来ましたから。心当たりはありませんか?」

 

 やまいこに説明した事を再度鈴木悟に説明し、システムコンソールがある場所について心当たりは無いかと和人が問い掛ける。

 

 自己紹介を終えた彼等は早速本題に入ったのだが、その際にやまちゃん先生の正体に衝撃を受けたり、アインズ・ウール・ゴウンのギルドマスターという鈴木悟の自己紹介に驚愕したり、桐ヶ谷和人こそあのデスゲームを解決に導いた英雄だという事を知って驚くなどなかなか波乱の自己紹介となったようだ。

 

「ふむ…、NPC達が近寄らず、そして俺達もあまり近寄る事はない場所か…」

 

「うーん?黒棺は行きたくない場所だったけどもう攻略されてるし…氷結牢獄とかかな?」

 

 モモンガとやまいこがうんうんと頭を捻る、あれこれと考えられる場所を一つ一つ挙げていくのだがどれもぴんと来る場所ではなかった。

 

「……あっ、宝物殿じゃない?あそこならモモンガさんのN「ストーーーップ!!!」ど、どうしたのっ!?」

 

 突然大声を出した鈴木悟に全員が驚くが鈴木悟は意に介さずぐいっとその顔をやまいこに近づけ言い放つ。

 

「宝物殿には誰も居ない、イイネ?」

 

「あっハイ…」

 

 至近距離で迫る鈴木悟に若干顔を赤らめるやまいこ、その様子を見ていた明日奈がなにやらキラキラした視線を送っている。

 

(も、もしかしてやまちゃん先生って鈴木さんの事!!?きゃ、きゃーーー!!)

 

 1人盛り上がる明日奈、その変化に気付く事なく真剣な表情で議論を続ける和人達。

 

「…えーっと、その宝物殿が怪しいと言う事ですか?」

 

「あ、ああ、恐らくはね。宝物殿は特別なアイテムを装備しないと入る事は出来ないんだ」

 

 そう言って必要なアイテムの事を話し出す鈴木悟。そのアイテムの名は《リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン》。金の台座に真紅の宝石が嵌められておりその中にギルドマークが見えるようになっている指輪だ。《ユグドラシル》では合計100個作られており支配者達全員がこれを持っている、更に予備が宝物殿の奥に埋もれているとの事だ。

 

──宝物殿に入るにはその指輪が必要らしい。

 

「……指輪…?」

 

 その名前に聞き覚えがあった和人は何処で聞いたか記憶を掘り下げていく。

 

「ああ、その効果は装備すればナザリック内のあらゆる場所に転移する事が出来るんだが…侵入者がいる場合は転移は出来ない仕様になっていてね、今となってはこの仕様が厄介なんだ…」

 

 今のナザリックには妖精達が絶え間なく侵入してきておりモモンガ達は指輪を使う事は出来ない、その上モモンガ達はアルベド達に監視されており動く事は実質不可能だ。

 

「…参ったな、俺達はアルベド達に監視されてて動けないどころか指輪も使う事が出来ない…」

 

「どうしよう…モモンガさん…」

 

 システムコンソールを探す為には1度妖精達に外に出てもらう必要があるが妖精達がそれを承諾する筈もない、不可能と言って良いだろう、たとえ和人達が進言しても望みは薄いと思われる。

 

──希望の光が見え始めたモモンガ達を再び絶望が襲う、そんな時になにやら和人がぶつぶつと何かを考えているのに気付く鈴木悟。

 

「リング・オブ・アインズ・ウール・ゴウン…どこかで聞いたような…」

 

 和人が指輪についてどこかで聞いた事があるらしい、明日奈とユイも聞き覚えが無いか記憶を掘り起こしていく。

 

「……あっ!!あの人だよキリト君!あの音楽妖精族(プーカ)の!」

 

「──あいつか!!」

 

 2人の様子に首を傾げながらお互いの顔を見る鈴木悟とやまいこ。

 

「少し前に怪しげな音楽妖精族(プーカ)のプレイヤーが俺達のところに来たんです、そしてナザリックの情報をペラペラ喋っていって…その中に指輪の話もあったんですよ、何処かに設置された宝箱の中にその指輪が入ってるって。その時は信用出来ないといって聞き流してたんですが…」

 

──鈴木悟とやまいこの脳裏に嫌な予感が押し寄せる。

 

「えーっと、名前は…確か…ふぁ★しるだったか…?」

 

「るし★ふぁーじゃねえか!!!!!」「るし★ふぁーさんじゃないか!!!!!!」

 

 

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