FGO-ファイナルデッド・ゴルドルフ-   作:アマシロ

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タイトル回収……?


Final dead GO rudolph 4

 

 

 

 

 

 

 

『サーヴァント大激突! チキチキっ! カルデアお料理フェスティバルー!』

「………」

 

 

 

 

 ぱんぱかぱーん。

 妙にポップな音と共にクラッカーが鳴り響き、突然ライトアップされるカルデアスの近くに置かれた解説席。

 

 

 

『どうも皆さんこんにちはー! わたしは実況、シロウの姉のイリヤスフィール・フォン・アインツベルンですっ! 皆さん周回してるー? 今年も後わずかですねー』

 

『どうも。解説担当、冬木のマーボーこと言峰綺礼です。年越し麻婆の準備は如何ですか』

 

 

 

『年越し……麻婆? さ、さて今回は新所長を料理で歓迎することになりましたー!』

『では新所長、一言お願いします』

 

 

 

 

 言峰神父が言うと、いつの間にか一緒に来たはずの兵士が黄金の波紋に飲み込まれて消えて一人になったゴルドルフがライトアップされる。

 

 

 

「――――――…死んで、たまるか」

『う、うわぁ……』

『なかなかいい具合に目が濁っていますね。では、参加サーヴァントの紹介です』

 

 

 

『エントリーナンバー一番! エリザベート・バートリー!』

「――――さあ、ライトを当てなさい!」

 

 

『エントリーナンバー二番! エリザベート・バートリー・ハロウィン!』

「ポップでキュートに血祭りね!」

 

 

『エントリーナンバー三番! エリザベート・バートリー・ブレイブ!』

「戦闘開始! 一気に決めるわよ!」

 

 

 

「ほ、ほう―――――待て待て待て!? 全員同じではないか!」

 

 

 

『これだから素人は困りますねー』

『よくご覧下さい、クラスと名前と服装が違います』

 

 

「いや、それは同一人物だろう!?」

 

 

 

『彼女たちは料理が大好きですからねー』

『では次、エントリーナンバー四番。静謐のハサン』

 

「――――全て、全て、主の御心のままに…」

 

 

 

『エントリーナンバー五番! 俵藤太!』

「美味しいお米がどーん、どん!」

 

 

『エントリーナンバー六番! メルトリリス!』

「―――――まとめてゼリーにしてあげる!」

 

 

『エントリーナンバー七番! アビゲイル・ウィリアムズ!』

「いあ……! いあ……! っふふふふ」

 

 

 

「じ、人選に殺意が高すぎる…っ!」

 

 

 

 

 

 

 

『おっと、今回は完成した料理が既に用意されています!』

『まずはエリザベート・バートリーからです』

 

 

「――――まず私は、朝のフルコースよ!」

「ほーう、朝から……フルコース!?」

 

 

 

 例えるならそれは……赤い。

 一面が、赤い……。

 

 

 

「ほら、覚悟を決めて食べなさい。天国に行くような体験が待っているわよ?」

「……ぐっ、ほ、ほーう。見た目は悪くないではないか……」

 

 

 

 異臭もしない。

 だが、もう嫌な予感しかしない。

 

 それでも、それでも私は、既にカルデアに大金を注ぎ込んだのだ……!

 こんなところでは諦めんし、絶対に死んでもやらん…!

 

 よし、食う!

 

 

 

 

 

 

「―――――――!!!!」

 

『おーっと、激しく痙攣しています!』

『今、椅子の上で三回転半しましたね』

 

 

「おえええええぇえええっ!?」

 

 

 

 ひどい。これは、酷い。料理とは何なんだ。食べ物を兵器にすることなのか。

 

 思わず、全くの無意識に、生存のために、口からその異物を吐き出す。

 その瞬間、どこからともなく妙な音が聞こえてきた。

 

 

 

 

 

―――――――デデーン! ゴルドルフ、アウトー!

 

 

 

「………げっほ、げっほ、おえっ……な、なんだ…!?」

 

 

『女の子の手料理を吐き出すなんてサイテー! やっちゃえ、バーサーカー!』

 

 

「■■■■■―――――!!!!」

 

 

 

 

 ズシン、ズシン、一歩ごとに大きな振動が床を揺らす。

 そして咆哮と共に現れるのは―――――巌のような、狂戦士。

 

 

 

 

「ま、待て――――何をするつもりだ!?」

『えっと、ルールに従いケツバットです!』

 

 

 

「■■■■■■■―――――!!!!」

「死ぬだろうがーーー!」

 

 

 

 巨人である。強靭である。そして、手に持つのは岩を削り出したかのような斧剣である。

 逃げ出そうとするゴルドルフだが、その瞬間どこからともなく白い布を被った小人というかメジェド様が大量に現れてゴルドルフを拘束する。

 

 

 

「やりなさい、バーサーカー!」

「■■■■■■■■■―――――!!!!!!」

「ぎゃあああああっ!?」

 

 

 

 

 

―――――――ぐしゃり。

 

 

 

 

 血溜まりに沈んだゴルドルフは、自分の足が見えた。吹き飛び、地面を転がっていく下半身が。ああ、私は―――――。

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「食えばいいのだろう、食えばぁああああっ! この程度で死ぬものかあああ!」

「そんなブタみたいに食べて……よほど私の料理が美味しかったのね!」

 

 

「くそマズイわ!」

 

 

 

 その暴言を吐いた瞬間。

 またしても先程の音が鳴り響く。

 

 

 

――――――デデーン! ゴルドルフ、タイキック!

 

 

 

「は…?」

「バーサーカー! タイキック!」

「■■■■■■■■■―――――!!!!!!」

 

 

 

「ア゛――――――ッ!?」

 

 

 

 バーサーカー放ったタイキックは、ゴルドルフを錐揉み回転させるとそのままカルデアスに激突させ。なんか凄まじい痛みと共にゴルドルフは死んだ。

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

「畜生がぁああああっ! 食ってやる! 食ってやるとも!」

「そんなブタみたいに食べて……よほど私の料理が美味しかったのね!」

 

 

 

 顔の血管が張り裂けそうなほど膨張するが、それでもゴルドルフは耐えた。

 時には耐えることも必要だと知っていたから。というか身をもって知らされたから。

 

 

 

『では次、エリザベート・バートリー・ハロウィンです!』

「昼のフルコースよ! 味わって感涙に咽び泣きなさい!」

 

 

 

 

 赤い。赤い。赤い。

 最早さっきの料理と何が違うのかというほどに赤い。

 

 しかし、それでも食べねば―――――。

 

 

――――――――――――まずい。ひどい。えぐい。どろい。ぐろい。

 

 

 

 

 最早、言語で表現するのが憚られる痛ましい味。

 ゴルドルフは口に入れた瞬間エーテル的な何かを盛大に噴射してエリザベートの顔面にぶっかけ、そしてあの音が聞こえた。

 

 

 

 

――――――デデーン! ゴルドルフ、アウトー!

 

 

 

 

「ぐ、け、ケツバット如きでそう何度も死んでやるかああああっ!」

『――――いいわ。バーサーカーは最強なんだから――――!』

 

 

「■■■■■■■■■―――――!!!!!!」

 

 

 

 

 

 現れたのは、赤く輝き、筋肉が膨張し、湯気が立ち上る―――狂化状態のヘラクレス。

 ついでに、手にしているのは剣斧っぽいものではなく、斧である。刃物である。

 

 

 

 

「死ぬわ―――――!」

「殺っちゃえ、バーサーカー!」

 

 

 

 

 

 

―――――――――ぶしゃり。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

―――――――――――――――――――――――――――

 

 

 

 

 

 

 三つの金星料理を超え、毒でしかないスープを飲み干し、無限に出てくる米をそれ以上の速度で食べて完食し―――――そして、食べるとゼリーにされるメルトリリスの毒でゴルドルフは悟った。ケツバットは通常版なら一撃くらいは耐えられるが、これは無理だ、と。

 

 

 

 

 

「も、もう無理だ………帰る………」

 

 

 

 

 そうして、ゴルドルフは今日―――――12月23日も諦めた。

 

 

 

 

 

 

 

 しかし、しかし―――――。

 真っ青な顔で出発中止を告げるゴルドルフに対して、カルデアを守ろうとするサーヴァントたちも限界がもう間近であることを悟った。

 

 

 

 

 コタツに陣取り、手を組んで座る天草。

 

 

 

「不味いですね。あの料理は普通、一つだって耐えられるものではありません。バーサーカー、ヘラクレスのケツバットなどなおのことです」

 

 

 

 熱に浮かされ、それでもなお旗を振るジャンヌ。

 

 

 

「―――――主よ、我が……同胞を………守り給え……」

 

 

 

 目の下に濃い隈ができたホームズ。

 

 

 

「ふむ。察するに悪夢に耐性が付きつつあるようだね」

 

 

 

 

 もうなんか凄い顔になっているアラフィフ。

 

 

 

「………いやー、これは参った! 寄る年波には勝てないネ!」

 

 

 

 

 相変わらず、此処にはいないマーリン。

 

 

 

『知っているだろうけれど、私の夢魔としての特性は夢だと気づかれてしまえば限りなく脆いものだ。人間相手だから多少悪夢を維持するくらいはできるけれど、的確に心を折らなければもう突破されてもおかしくはないよ』

 

 

 

 

「……マスターは、まだ?」

『25日になる瞬間には間に合うと思うよ? つまりは――――明日が勝負だ』

 

 

 

 

 

 人類最後のマスターはまだ、冥界の女神にプレゼントを届けていない――――。

 熱病は続き、そして、一日早い限界が訪れようとしていた。

 

 

 

 

 

 

 

 




逆行だと思わせることで夢から意識を逸らすという。
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