マテリアルⅣでなんかちょっとだけ情報が出たと聞いて。作風迷子シリーズ新企画。
以下、前書きにネタバレっぽいもの注意。 本編:妄想爆発注意
*人理編纂の犯人の名前が5文字だと聞いて、ありえない人を犯人にした場合を考えてみたパターンその1:なぜかそれっぽくなった。
あえてなさそうなものをそれっぽくしている悪ふざけなので、そういうのが嫌いな方は本当に気をつけて下さい。まあ現実になる可能性は微粒子レベルでしょう。
「ぐわああああああっ!?」
「ゴルドルフ新所長!?」
――――それは、炎だった。一面の炎。それが青かったカルデアスを一瞬で真紅に変え、ゴルドルフ新所長を火だるまにする。その火力は凄まじく、一瞬で倒れた新所長に拳をきつく握りしめた。
誰も、誰一人敵なんていなかったはずだった。
カルデアに残ったサーヴァントもわずか。危機を招くのは“外敵”であるはずだ、と思い込んでいた。
「そ、んな………まさか―――――何故だ―――――確かにこの人の考え方は危険だった! でも、殺すことは!」
『―――――貴様は、サーヴァントの裏切りを考慮していない』
賢王が遺した忠告が、今更ながらに頭を過る。
けれども、それは遅すぎた。遅すぎたのだ―――――既に、それは致命的なところまで進んでしまった。
「――――なぜだ、ガウェイン!」
誰が思うだろう。
あの円卓の騎士――――太陽の騎士、ガウェインが、人理編纂を手引していたなど!
「――――全てのポテトは、収穫されるためにある――――。申し訳ありません、マスター。此度の契約には先約がありまして」
その言葉に応えるように、ハッキングされたモニターに表示されるのは――――金髪の、少年王。
『どうも。――――僕が新たなる月の王、ムーンセルの主レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイです。すみませんが、2017年より先、2018年から人類は加速度的に衰退することが確定しています。故に、これよりムーンセルを用いてその地点より先の歴史を編纂させてもらいます。人類存続のため――――滅ぶ貴方がたの未来を、滅ばない貴方がたのために差し出して頂きたい』
人類が、滅ぶ―――――!?
ムーンセル……まさか、BBが来た未来から―――――。
『BB、ですか? それは聞いたことがありませんが―――――そういう可能性もあったのかもしれませんね。僕がいるのは2030年、君たちから見た未来です。ムーンセルは万能の観測機にして願望器ですが、瞬間的に不可能な事象改変は過去に遡って実行される。そして、人類救済が可能な最終地点がたまたまその2017年の年末でした』
「レオは現代、いえ。未来において望むべくもない完璧な王と言っていい――――必ずや、編纂後の世界は平和であると騎士として誓いましょう」
「―――――――そ、れは」
世界が滅ぶから、世界を救う。
そのために歴史を書き換える。自分たちの進むはずだった、訪れるはずだった歴史は消えるけれど、自分たちは生き続ける。
何も、何も問題はない――――そう思えた。
だが―――――だが、一つだけ。どうしても聞かねばならないことがあった。
「何故――――――何故、今なんだ……!? 一体、何が人類を滅ぼす!?」
『……此処、2030年では、全ての魔術が、神秘が消失しかけています。いや、もう消失したと言っていい。生態系のバランスを保持していた見えない機構も崩れ、奇病は蔓延し、人類は大地を鋼に変え尽くすでしょう――――その原因は、ムーンセルが割り出しました。2016年に実行された特大の神秘―――――サーヴァントによる宝具です』
それは、それは、まさか。
『魔術王、ソロモン。彼が実行した指輪の返還の逸話に根ざした宝具『アルス・ノヴァ』は、魔術が人間にとっての悪となった時にそれを滅ぼす抑制機構でもありました。それは、確かに人類悪であるゲーティアを滅ぼすために必要だったようですが――――
――――君たちカルデアにソロモン王に関する記憶が残っている限り、効果は不完全だ。英霊は、その時代に記憶が残っている限り完全に座から消えることは“出来ない”! 消しても消えないソロモン王に宝具の効果は暴走し、魔術のみならず、全ての神秘を食い尽くして停止する。それこそが、最終的に人類を滅ぼす』
「そ、んな―――――ならどうするって言うんだ!?」
『魔術王ソロモン、その存在を完全に貴方がたの記憶から抹消する。それだけが、人類を救う、現状考え得る最善の手段です』
「それは―――――他に何か、必ず方法が――――!」
『………残念です。応じていただけないのでしたら、一度眠って頂くしかない』
「――――くっ、令呪を以って命ずる―――――来てくれ、マシュ――――!」
「―――――マスター! くっ、サー・ガウェイン…!?」
「………最早、言葉は不要! これは、もう一振りの星の聖剣――――!」
「…っ、それは全ての疵、全ての怨恨を癒やす、我らが故郷―――――顕現せよ!」
「―――――あらゆる不浄を清める、焔の陽炎!」
「―――――
「
灼熱の焔を、白亜の城が防ぎ切る。
しかし、しかし―――――。
『レガリアにより魔力を供給します―――――ガウェイン、再び聖剣を開放して下さい』
「承知…! これは、もう一振りの星の聖剣! あらゆる不浄を清める、焔の陽炎!」
「くっ――――マスター! 密室内でこれ以上は、マスターの身体が持ちません!」
直接的な攻撃は、全てマシュが受け止めてくれる。
しかし既に灼熱地帯と化したカルデアス周辺は、ただの人間である自分にはあまりにも暑すぎる―――――!
「逃げて下さい、マスター! ここは私が――――」
「ぐっ、ここで退いたら、カルデアスが―――ドクターが!」
カルデアスを失えば、もう彼らを止める術はない。
例え命懸けになったとしても―――仲間を、Dr.ロマンを諦めるわけには――――!
「
瞬間、どこからともなく飛んできたロケットパンチが、ガウェインの聖剣開放を阻止する。そして、現れるのは万能の天才。いつか『地球と同じくらい大切』だと言ったトランクを抱え、マシュの横に降り立つ。
「ダ・ヴィンチちゃん!?」
「―――――そうとも! 逆に考え給え、『魔術王ソロモンが完全に消えていない』のならば、ソロモン王に何とかさせればいい――――そして、きっと彼らも想いは同じさ」
トランクが光り輝き、中から現れるのは、黄金に輝く―――――。
「―――――ハッ、神秘が尽きた程度で人類が滅ぶだと? それは滅ぼされたのではない、ただの自滅であろう。それを仮にも、無様な自爆とはいえ自らを犠牲に世界を救った一人の男に押し付けようなど、片腹痛いわ!」
「ガウェイン、そして月の王よ。滅びゆく国を救おうという貴方がたの気持ちは理解します。――――ですが、まだ諦めるには何もかもが早すぎます」
「ムーンセル。聖杯とは異なる万能の願望機ですか、興味深いですね」
「問おう、汝は圧制者か――――?」
「―――――月の王ですって? ふーん、まあいいわ。全部まとめて経験値にしてあげる」
「み、皆さん…! 座に帰還されたのでは……!?」
英雄王、騎士王、聖者、反逆者、そしてアルターエゴ。
かつて、彼とともに戦った――――あるいは真実人類を救える聖杯が欲しい――――あるいは圧政を許せない――――あるいは、月の王という言葉を捨て置けない。
理由は違う。彼を知らない者もいる。
けれども、目的は違えど、共に戦う英霊はまだ、確かに此処に在った―――――!
『――――いいでしょう。ならば未来のため、我らが月の総力を以ってこれに応じます。ガウェイン!』
「承知!」
『ヴラド三世!』
「我が槍の供物となるがいい――――」
『イスカンダル!』
「此処に覇道を示さん―――!」
『呂布!』
「■■■■■――――!」
『無銘!』
「―――――これは、壮観だな」
『アルキメデス!』
「取るに足らない、実に取るに足らないとも!」
これは、世界を救う戦いではない。
もしかすると、これは間違いなのかもしれない――――。
けれど、これは―――――。
「―――――
「「「「「「応ッ!!!」」」」」」
PVの声がガウェインっぽいので、これはガウェイン犯人ですわー(棒)
実は魔神柱を歓迎してたのは無限パンケーキでブリテンを裕福にするためだったんだよ!
新所長はサーヴァントを全退去させようとする有能な所長だったので……うっ、惜しい人を亡くした…。