ゼロの使い魔導書   作:すぴんど

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まだ絵はない
少しはっちゃけて好き勝手


第19話 手に掴む自由と剣

「ほんなら私も…何か新しくやりたい。」

 

ヴィータの話を聞いて感極まっていたはやてが、落ち着くと不思議なことを言いだした。

 

それを見てルイズは固まる。何故って、はやてが黒かったんですものと…後に彼女は言う。

 

そう、はやてが今度はどこか悪い顔をしていたのだ。ヴィータも後に言う。はやての頭から狸の耳が生えていたと。

 

「……仲間のしたいことは、なるべくさせてあげたい。」

 

びくりと、ヴィータの肩が震えた。なぜその発言をはやてが知ってんだ!? そう思い唯一流れそうな情報源、泉の騎士の方を見ると彼女はそっぽを向いた。あの後に内緒とした話は、はやてがヴィータを怒らない所を見ると検閲をかけてくれたようだ…が、どうやらある程度のやり取りも中継していたようだ。

 

「ええ言葉やって、しみじみ私も思うた…そこでや。」

 

黒い笑顔のままに、車椅子を動かしながら彼女は言う。

 

「私も何か、新しい家族や、自分より弱い人の為にそうしたいって思うんよ。ねえ…ルイズお姉ちゃん?」

 

「そ、そそそそうね! そ、それはとても素晴らしい事だと思うわ!?」

 

言っていることは正にその通りなのだが、はやてに張り付いた黒い頬笑みからは何を考えているのか、真意が読めない。

 

私のはやてにしたい事、してほしい事は…はやてには、なるべく綺麗なと言うよりは、ちい姉さまの様に無垢なままで居て欲しい事だと、そう考えているルイズだが彼女の顔は恐らく、その反対の事を言うのだろう。そうとしか思えない顔だった。

 

「そうやんね? 流石ルイズお姉ちゃん…話がわかるわぁ♡」

 

はやてがぎゅ~っと、ルイズに抱きついた。顔をお腹辺りに埋めてきたその行為。それはルイズにはまさに甘える妹の理想像で、本来ならばとても嬉しいはずのものだった。

 

しかし、この時ばかりはそんな思いなど微塵もない。

 

まるで今の発言をしたルイズを逃がさないような、抱きつくというよりは捕まえる行為にしか、ルイズには感じ取れれなかった。

 

「はやーーてっ…!?」

 

案の定。

 

「うーふふ♪」

 

上目使いでお腹から出てきた顔の瞳は、ぎょろりとどこまでも冥い。

 

「言質とったかんね、お姉ちゃん♡」

 

そういって彼女は体を離し、また車イスを器用にターンさせて別の方を向く。

 

「げ、言質を例え取ったって、無茶なお願いは認められないわよ!?」

 

「うん、ちゃあんと…解っとるよ? 私だって大した力なんて無い。でも何も出来ない家族になら、してあげられそうやなって思うただけやもん。」

 

その言い方に、かちんと来るルイズ。かわいく頬を膨らますのではなく、鋭くはやてを睨んだ辺りに怒りの度合いがみてとれる。

 

「なによその言い方。まるで私がはやてから施しを受けないと、何も出来ないみたいじゃないのよ。」

 

ゼロのルイズであろうと、力を示す事が今日にようやく出来た彼女に、その言い方は強く響くいていた。

 

いくら義妹でも限度がある。しつけが本当に必要かとルイズが思ったその時、背中を見せていたはやてがクスリと笑ったような気がした。

 

「ルイズお姉ちゃん、何勘違いしとん?」

 

「えっ。」

 

振り替える彼女の手には、自信の身長と同じくらいの大剣。

 

「私が助けてあげるのはこの子…デル君やで。」

 

ぼんやり光っていたガンダールヴのルーンを手から眩く光らせて、軽々とデルフリンガーを持ち上げるはやてがそこには居た。

 

「おう!? 俺かい?」

 

思いもよらなかった人選に本人、もとい本剣すら驚いた声をあげる。

 

「せやで? だってデル君は剣なのに、私とルイズお姉ちゃん守るためだけのレーダーで、振って貰えないなんて可哀相やわあ。」

 

そういって演技のようなしぐさでひしっと束と鞘を抱いてから、頬をデルフの鞘にあてて頬擦りするはやて。

 

「あんまりやと思わへん? デル君は足どころか手もない。自分で動くことさえ出来んのに、そのまま動かしてあげないなんて!」

 

「おぉ…ちっこいの、いや…相棒! そこまで俺の事を……!!」

 

単純なのか、それとも握られているからはやての考えが解るのか。デルフリンガーは彼女の進めようとする物語の舞台上に、自身を置いていく。

 

「せやから私が振って訓練して、強くなったらきっと…ちゃあんと剣としてもな? 働けるようになると思うんよ。」

 

「え、えっと…はやて?」

 

それは今後頼まず、自分でどうにか出来ることはしてしまおうという事ではないだろうか…これはまずいと、思わずルイズがはやての独立運動の下準備へ待ったをかけた。

 

「そんなのダメ! はやてが自分から闘いに行くなんて事、私は許さないわ!!」

 

「おやぁ? ルイズお姉ちゃんせっかちさんやで。私は何も闘いに行くなんて、ひとことも言っとらんのに、物騒やん~♡」

 

また演技じみた仕草を取りつつ、なーデル君? と狸娘が剣に話しかける。

 

「そうだなぁ…俺っちとしてはやっぱ戦場で使って欲しいけどよ、ちゃんと俺っちに合う力を磨いてくれて、桃色娘っこの護衛でただ振ってくれるってだけでも、今の所は大満足、大感激だぜ。」

 

二人して露骨にそんなことはしないというアピールをとる。だが、ルイズには…いやルイズでなく誰であろうとも、それは仮初の誓いに過ぎないというのは目に見えて明らかだろう。

 

せっかちとか、今の所はとか…本音が隠しきれていないのよ! ルイズはそう思った。これが思考と判断をルイズから奪い、怒りと慌てる心を呼び覚ます、そんなはやての作戦と気づかないままに。

 

「だ、ダメよ…駄目ったら駄目!」

 

そんなひくついたルイズを見て、今だとはやては爆弾を一つ放つ。

 

「あらあら、ええのん? ヴァリエール家とあろうものが、使い魔のお願い一つも聞かない狭量な人で。」

 

都合の良い形なので、今は妹から使い魔の立場になり、さらに一つ。

 

「何よりも…自身の使い魔を猫かわいがりして戦わせんなんて…貴族やメイジとしてどうなんかなぁ?」

 

黒い陰こそ顔から薄れても、いまだはやての目はにまにまと悪戯っ子の顏のままに、ルイズにと向き合う。

 

「まぁ…それでも、どうしても駄目ってお姉ちゃんが言うのなら…せや、仕方ないから――」

 

そう思案するはやてに、ルイズは思わず折衷案か、妥協案。最高のパターンとはいかずとも、自分から折れてくれるのではないかという幻を脳裏に描いた。

 

「この子達と共に実家に帰らせてもらいますわ。」

 

しかし、帰ってきた言葉は全く逆。

 

「あんたは実家に戻ったらこの子達は牢屋なんでしょうがああああ! 大体っ、どおやって帰るって言うのよ!?」

 

落ち着きや心の優しさを得て、精神が安定していたルイズでも流石に怒鳴り散らした。それはもう、初めてであった日かそれ以前の頃の彼女の様だ。目を吊り上げて、叫んだ後に肩で息をする。あまりの怒気が熱を伝えたのか、後ろ髪がわなわなと逆立つかのように揺れている。

 

「あははは、違うでお姉ちゃん。今のはな? 夫婦が別れる時に出て行きますいう時に出てくる決まり文句や。まあ、せやかてなあ…。」

 

ふっと溜息をひとつついて、はやては遠くを見る目をする。

 

「やりたいこともできんまま…ただ可愛がられて終わる世界なんて、悲しすぎるやないの。」

 

今度は正攻法で訴えるはやて。そんなことを言った後に彼女は諦観した目を窓の星空へと向けた。

 

「それくらいならいっそ、みんなと一緒に私も封印された方が…幸せや。」

 

そうしてはやてはさめざめと泣きだしてしまっう。どこまで本当かは解らないが、その目尻には一粒の涙が浮かんでいる。これが小学生の演技だとすればまさに狸娘である。

 

これは流石にまずい、何とかしろとヴィータが一方通行な念話をルイズに飛ばし、ヴォルケンリッターやリインフォースといった八神家の面々も渋い顔になっていく。

 

勿論ルイズだってそこまでされてしまうのは論外な話だ。

 

メイジと貴族としての誇り、家の名誉、自分という人間の器量、使い魔とその従者の権利、そして守るべき民をみすみす不幸にしてしまう事…はやて自身の身柄さえはやてに人質にされ、どうしたら良いかと悩みあぐねていたルイズだが、直前の発言にわずかなほころびを見出す。

 

ヴィータ達まで心配させるのは良くないわの、そうでしょうはやて! こう思い、そしてなんとか妹をそのままにしたい思いで動揺しつつも、ルイズは言葉を紡ぐ。

 

「ま、待ちなさいよはやて…。私だって別に全部しちゃ駄目なんて言ってないのよ? ただね、ほら。危ないことはヴィータ達に代わりにさせてる以上、使い魔のはやてにはさせなくても良いのよ。彼女たちもあなたが戦うのは心配しているし、だからほら別の事を…ね?」

 

そんな決意から出てきたもの、ルイズが取った行為は、まるで欲しい玩具の前で駄々をこねる子供に、少し安い玩具を買って宥める母親の様な作戦だった。まさしくこれこそ妥協案である。どちらかと言えば…ルイズがはやてに折れている構図ではないだろうか。

 

「じゃあお姉ちゃんは、デル君はそのままでいいって言うん!? さっきの言葉も嘘なん!?」

 

しかしそんなことは置いておかれ、はやてに新たに別角度から、更に剣の人生(?)を問われて人質(?)にとられてしまう。

 

「そんなことないわよ? ほら、シグナムとかみんなに…そうよ、リインだって基本的にはやてにくっついて一緒に居るんだから、彼女に振ってもらえば良いじゃない? 何もはやてが救わなくたって、いくらでも方法はあるわっ。」

 

なんとか、案を咄嗟に浮かべ反論するルイズ。ヴォルケンリッター達もある意味今は味方…ではなくとも、静観に近い立場に変わった今、ならこれでもうどこにも逃げ場はないと思った。

 

「嫌だね、オイラを使うのは「使い手」の、ガンダールヴって昔から決まってんだ。」

 

尤も、そんな思いは介護先の者から抗議が上がり、打ち砕かれてしまったのだが。

 

「我が儘言えた立場かしらこのボロ剣! 選り好んでんじゃあ無いわよぉっ!!」

 

「うるせー! そこのレバ剣だってその姐さん以外に振られるのなんて嫌だろうが!!」

 

"勿論です。"

 

レヴァンティンへと思われる抗議をあげる、自称伝説の剣に炎の魔剣は、さらりと素直に答えてしまった。戦闘に思考が特化気味のアームド・デバイスではなく、インテリジェント・デバイスならもう少しルイズと持ち主の肩を持ってくれたかもしれない。

 

「ちょっ…。」

 

「へっへーん、持ち主が剣を選ぶように剣もまた、主を選ぶんだよ!!」

 

「このっ…。」

 

ぴくぴくとルイズのこめかみの欠陥が脈打つ。怒り爆発数秒前。これはさすがに危ないとはやては判断して、さっとデルフを手元に引き寄せた。

 

「それに俺っちの希望を飲まねえなら、桃色の娘っ子の時だけ狙われてても助けてやんねー!」

 

「デル君、そこまで言うたらあかん!」

 

プチりと、何か嫌な音が聞こえた気がする。

 

「ふ、ふふ…。」

 

そこには先ほどの狸娘とは質が違うが、同等かそれ以上の黒い笑みを携えて、桃色の小鬼が立っていた。

 

「なぁんか、勘違いしているみたいねぇボロ剣? ねえあなた、解っているのかしら。」

 

「な、何を言ってーー」

 

「私はね?」

 

すっとルイズの杖が掲げられる。

 

「あんたは、別に! はやてほど大事な存在と思ってなんてないのよぉ!! 壊す! 私の錬金であんたを叩き壊してあげるわ! そうすればほら…はやてだってもう、誰かのために何かをする必要なんて…なくなるでっしょうがぁっ!!」

 

「あかん、デル君…逃げるで!」

 

そういってはやてはーー

 

「主はやて!?」

 

「我が主!?」

 

ルーンの力を働かせてーー

 

「はやてちゃん!?」

 

「はやて!?」

 

窓から何と車椅子でジャンプして飛び降りた。

 

「は、はやてええぇっ!?」

 

振り上げた大切な杖を、床に放り出すほどに狼狽したルイズが窓から見下ろすと、そこにあるのは一枚の白い魔法陣。

 

「えっ…!?」

 

それははやてが生み出した、スプリングのように跳ねて落下の衝撃を軽減する…ミッド式の魔導師が、空から落ちた時の受け身に使うものに似ていた。

 

それもそのはず。何も彼女は咄嗟に今、それを感覚で生み出したのではない。

 

「ふ、ふふ…や、闇の書の力はある程度なら…別にリイン介さなくても、わ、私でも使えるんやで。」

 

その手には闇の書。そしてガンダールヴのルーンは武器の情報を引き出す。それは戦闘機に触れただけで付随する機銃の使い方まで理解できるのと同じように、闇の書に触れてそこに蒐集して刻まれた魔法までも、同じようにはやてに理解をさせたのだ。良くみると、その魔法陣は丸いミッド式魔法陣。つまり似ていたのではなく、蒐集された全く同じ魔法だったのである。

 

蒐集行使…これは本来の世界では、はやてにとってとても大切な贈り物なのだが、どうやら武器である闇の書から引きずり出したらしい。

 

だが当然、そんなあらゆる意味であんまりな使い方を、不安定かつ機能障害に近い形のリンカー・コアで用いて、はやてが平気なはずもなく、額には脂汗が浮かんでいる。なんというか、女の子としてちょっとどうかと思うような、薬を決めちゃったのを誤魔化しているような、酷い顔をしながら笑っていた。

 

「ふ、ふふふ。これくらい、どうってこと…あ、あああ、あらへん…よ。」

 

「いや、すっげーやばそうな顔になってるじゃんはやて! 何考えてんだよ!!」

 

ルイズの上に乗り出すようにしてはやてを見ていたヴィータが、それでも強がるはやてに思わずつっこんだ。

 

「何って…決まってるやろヴィータ。わ、私の…大切な、守るべき子を守った。それだけ…や。」

 

はぁはぁと肩で息をしながらも、はやてはまだ強がるのをやめないままに、ルイズに向けて指さした。

 

「け、決闘やで、ぜー、はー…る、ルイズお姉ちゃん!」

 

「は、はああぁ~っ!?」

 

そしてはやては、更に自分から謎めいた死地を作っていく。ルイズはこのはやての、どうしてここまで逆らうのかしらという、理解しがたい行動に開いた口が塞がらない。こちらもまた、女の子としてはどうかという顔になっていた。

 

「ルールは簡単や。もうすぐ日がくれるまで、私が逃げる。それを捕まえるか、動けなくさせらればお姉ちゃんの勝ちや。さっき言うた事は私の力不足と思って諦めたる。」

 

日は大分傾いて、日没まであと30分もあるかどうかと言った感じである。

 

「…そのことに、嘘偽りはないわね。」

 

「勿論やで。でもそれまで逃げ切れたら、私にもちょっとは才能があるってことで、デル君握って少しは頑張ることを認めて欲しい。」

 

「良いわよ、解ったわよ。二言はなしよ、良いわね。」

 

「ええよ、ほんなら…」

 

スタートや、そういった直後にはやての横から何かの門が開いた。

 

「相棒、左後ろだ!」

 

「な!? とととっ!」

 

ガンダールヴの腕力で普段の何倍もの力で素早く、そしてアクロバテイックに車イスを動かしてはやては緑の紐を回避した。

 

「今のは、シャマルの!? …ルイズお姉ちゃん!?」

 

窓からルイズは身を乗り出したままだが、その顔はしてやったりと言った顔をしている。

 

「もう、何を驚いているのよはやて。私はね? メイジなのよ。なら…メイジはメイジらしく使い魔で戦わせてもらうわ。」

 

「なっ…。」

 

あっさりとルイズがそれを引き受けたのは、どうやら必勝の見込みがあったからのようだ。それは使い魔の行使、そしてはやてが出来ないことをする…使い魔の代行たる者の一人、シャマルの力を借りた半ばいかさまじみたものだった。

 

「な、なら…私も騎士達の主として同じ事する! シグナム!」

 

"お断りします。"

 

「え゙!?」

 

念話から帰ってきたのは、まさかの拒絶。しかもあのはやてには何でも…それこそ胸を揉ませてと言えば、直立して胸を差し出すような、そんなことまでさせてしまう。あのシグナムの拒絶である。

 

「じゃ、じゃあヴィータ!」

 

"やだ。"

 

拒絶。

 

「ザフィーラ!」

 

"申し訳ありませんが…。"

 

拒絶。

 

「えっと…シャマル?」

 

"ごめんなさ~い。"

 

拒絶。

 

「な、なら…リインフォース!!」

 

"え、えっと…シャ、シャマル! 何をする…も、もがー!!"

 

「捕まっとる! そしてパニクっとる!? 念話までモゴモゴ言うてるやん!」

 

騎士による四面楚歌+主+捕虜が一冊。

 

「あ、あれ~? もしかして、大ピンチやったりする?」

 

"正直さ…はやてに怪我してほしくない。"

 

ヴィータのまさかの我が儘。しかしそれもまた、主思っての意見のぶつけ合いだった。

 

"私も同意見です。傷つくあなたをみたくはありません。"

 

"本当に実戦まで考えてるのならちょっと、私も今回は…。"

 

何処かでキュルケと、シルフィードから逃げているザフィーラと、すでに臨戦態勢のシャマルが続く。

 

"主はやて、あなたはまだ若い。そういった義務や努力は…この世界でも、もとの世界でもまだ早いと私は思います。ですから…。"

 

最後に、シグナムが本気で心配する声で、はやてへ念話を送った。

 

「そんな…それがみんなの意見なん? 私には…みんなの輪に入ること、させてくれへんの?」

 

それが、本当のはやての狙い。自己解決のための鍛練も、人助けも、すべては口実。

 

どうしようもなく頼った時も後ろで無事を祈り、危ない時に指を咥えているだけではなく、はやてもそこへ混じり全員で支え合って笑い合う。それが彼女が欲したこの世界でやりたい事だった。

 

だが闇の書の事や、はやての力量の未熟さや不安定さに危うさを考えれば、ルイズの戦地へ赴くこと同様、二つ返事で許可して良いことではないものでもあった。それが、まさかの騎士達の反抗へと繋がっている。

 

くたびれたボロ剣以外、誰一人味方の居ない状況で…それでもはやては笑った。

 

「上等やないか…っ!」

 

「ちょ、相棒マジかよ!? 俺っちとしては嬉しいが…こいつは下手すりゃその辺のメイジを相手にするより遥かにきっついぜ?」

 

「構わへん。みんなかそう疑ったり、心配するんなら私は…主としても使い魔としても、そんなことないって皆に勝ってそれを証明したる!!」

 

はやては車椅子の電源をオンにして、更にその車輪を強く手で回すと、どれ程の力と思いで回しているのか、バイクのような速度で駆け出した。

 

かくして守りたいものを守るためと、届けたい思いを貫き通すための戦いが始まる。

 

「相棒、こんどは斜め右前だ!」

 

「よっ、ほいっ…!」

 

旅人の鏡から出てくるクラール・ヴィントをかわしつつ、はやては車椅子で外をかけていく。

 

「ちょ、何なのあの子! あんなに素早く動くなんて!!」

 

「おそらく、ルーンの力かと…。」

 

「でも、車椅子は武器じゃないのに! なのに何でよ…!?」

 

車椅子は果たして武器なのか…と言われれば、はやてにとってそれはない。

 

しかし、武器以上に彼女にとっては慣れ親しんだ、体の一部に近いのだ。

 

パラリンピックの選手が、普通の人間より素早くそれぞれの器具で、人の動作をするように…はやてもまた、動かす力さえあれば人間顔負けの動きをしただろう。ガンダールヴの力を用いているそれが今である。

 

「正直、窓から飛び出てたりするなんて…あの子がこんなにやんちゃとは、ちょっと思ってなかったわ。」

 

それは、ひょっとしたら先も見えず、はしゃぐことも出来なかった地球での反動かもしれない。それでもルイズは、一度もしたことないであろう事を咄嗟にするその胆力と、今の状況でも逃げ出さないで立ち向かう、はやての勇気に少し感嘆の念を抱いていた。

 

「シャマル、もっと捕獲の縄を増やせないのっ!?」

 

「出来なくはないですが…ルイズ様。」

 

シャマルはちらりと、もうひとつの手で使っているクラール・ヴィントのバインドで、喋れなくなり物理的にも魔術的にも拘束されている者、リインフォースを見た。彼女は少し暴れながらも二人を睨んでいる。

 

「以外だな、正直お前が一番…主はやてに反対すると思っていたぞ。」

 

"確かに以前の私ならば、そして死の運命から逃れられない頃の我が主なれば…囲われた鳥籠の中の幸せを与えたり、まどろみの中安らぐ夢へと連れていっただろう。しかし、今の我が主は生を謳歌できている。問題の解決こそまだ出来てはいないが…ヴィータ、お前が先程言ったように、いろいろな思い出が作れるのだ。ならば頭ごなしに歳だけで否定することなど、私にはできない。お前達と対峙した…あの少女の魔導師達もまた、我が主の歳で誰かやお前達を、救おうとしていたのだからな。"

 

「………。」

 

音速のような速度で駆け巡り、自信の目をもってしても見切ることができない事もあった。地球でのライバルと認めた少女の話が…シグナムの決心を鈍らせる。

 

そしてこの言い方から、どうやらリインフォースはこちらにつくことはなく、下手するとはやて側につきかねない。ともすれば、シャマルはクラール・ヴィントから解放するわけにはいかなかった。彼女がはやて側につけば、最悪負担こそ強くても日没までなら保つだろうと、ユニゾンさえも今のはやてはしてしまいかねない。

 

「さて、んじゃあそろそろ…あたしも行ってくっか。」

 

"ヴィータ、お前も我が主の思いに反対なのか?"

 

「…反対って訳じゃねえ。確かにお前のいう通りに高町なんとかも、金髪のやつも戦ってた。あたしだって…どっちって言われたらだけどよ、はやてが横にいたり一緒に戦えたりしたら、すっごく嬉しい。守らなきゃって…きっと力も沸いてくる。でもなリインフォース。」

 

そう言って窓から出る前のヴィータの顔は、物悲しそうに見える表情だった。

 

「それ以上にはやてが痛いのも、苦しむのも嫌なんだ。あたしの嬉しい事のために、偶然だけど手にいれたこの世界で、はやてがまた危ない立場になったりするなんて、嫌なんだよ…。」

 

たとえそれが、はやても望んでいることかもしれなくても、あえてそうしない。そんな心苦しさがヴィータにはあった。だから今回は止めると彼女は言い、窓から飛んでいく。

 

「ヴィ…ヴィータっ!」

 

「ごめん、はやて! でもあたしは、はやてが危ない目に遭うのは嫌なんだ!!」

 

「ふふっ、ありがとさんな…でも、勝負は勝負! 私が買ったときはちゃんと認めてもらうで!!」

 

「うん、そこまで出来たなら…してもいいって思うし、ちゃんとあたしが守って見せるさ!」

 

しかし、いざ襲来したものの、ヴィータは攻めあぐねていた。

 

実体弾じゃ替えの利かない車椅子まで直せないほどに壊しかねねぇ…と、そんな苦悩を抱えていたのだ。ヴィータの得意とする質量や物量を活かした戦法が、この鬼ごっこでは使えないのである。

 

「ちょっと苦手だし…あいつみたいでなんか嫌だけど、仕方ねえ。」

 

そう言ってヴィータが作り出したのは、魔力弾。

 

「はやて、ごめん…これでおしまいだ!」

 

手は抜かない。そんな気持ちでヴィータはアイゼンをそれに叩きつけて、魔力弾を全速力で撃つ。

 

非殺傷による魔力によるノックアウト、そして捕獲とするつもりらしい。所詮早くとも100キロにも満たないはやてに、この弾を避ける術はない。

 

「思い出したあ!」

 

はずだった。

 

「相棒、俺をあの弾に向かって構えな!!」

 

「で、デル君?」

 

「時間がねぇ、急げ!!」

 

「う、うん…解った!」

 

そう言ってはやてが、ヴィータの魔力弾にデルフリンガーを向けると、辺りを閃光が包んだ。

 

そして視界が晴れると、何もなかったかのように魔力弾が消え去り、被害を受けていないはやてと…彼女が持つ光輝く、美しい片刃の魔剣がそこにはあった。

 

「へへ…相棒があんな必死に心を震わせてるってのによ、俺っちだけあんな姿で怠けていたら…バチが当たるってもんだぜ。」

 

「で、デル君? その姿どないしたん!?」

 

「これが俺っち、ガンダールヴの盾ことデルフリンガーさまの本当の姿よ! いやー、使い手には巡り会えねえし? 世界の剣士はどいつもこいつもつまんねえ心の持ち主ばかり。振るわれるのが嫌になって、握られないために自分から錆びてたのをすっかり忘れていたぜ!!」

 

ガンダールヴのはやての心に動かされて、デルフリンガーが本来の姿へと戻ったのだった。

 

「へへ、安心しな相棒。さっきの弾みてえな軽い魔法の攻撃なら、 全部おいらが吸いとってやらあ!」

 

「な、なぁにぃ~っ!?」

 

「っと…危ねえ。止まんな相棒、下だ!」

 

そういわれたはやては咄嗟に片輪を回し、ターンをする。そして下から伸びた、シャマルのバインドにデルフリンガーを思わず一閃。緑の縄はまたたく間に、デルフリンガーの刃へと吸われ消えていった。

 

「おわっとと…すっごいなあデル君!」

 

せっかく怪我をさせない道という隙間を通して、安全に捕まえる策をとっているのに、それを塞いできた思わぬ強敵に、ヴィータはまたも攻撃の手段を考えさせられていた。

 

「くっそ、シャマルのバインドも斬るのかよ…どうする!?」

 

「ーーならば、直接この手でとらえるしかあるまい。」

 

ぞくりと、悪寒がはやての背筋に走った。

 

「シグナーー」

 

「紫電一閃。」

 

言い終わる間もなく空から手を開き、はやてを掴もうとシグナムが降ってきた。

 

…とても危ない技の発言をしていたように思えるが、どうやらあくまで型のようであり、レヴァンティンがもうひとつの手にあるわけでもなければ、魔力変換による炎を帯びた拳もなかった。

 

「くうっ! ああっ…!?」

 

間一髪避けることには成功したはやてだが、ほぼ詰みである。シグナムが降ってきた時に車椅子が跳ね、その瞬間にグリップにできる部分を手に取ることが出来ず、その身が地面へと投げ出されてしまったのだ。

 

「げほっ…こほっ!」

 

「相棒…しっかりしやがれ、まだだ!」

 

咳き込みながら、はやてはこうなる瞬間にあのシグナムが抱き止めてくれなかった事が、信じられなかった。普段の彼女ならばはやてを弾き飛ばしつつも、傷ひとつつけないで彼女を捕まえただろう。そんな余裕がない全力ではやてを止めに来る彼女など、はやてへ手をあげる彼女など…一度も見たことがなかった。

 

そんなシグナムの行動にはやてが感じたものは、嬉しさ。口角を少しだけあげつつも、眉に力は入れたままにして、冷や汗をかきながらシグナムを見た。シグナムにとって大事と思うもの…はやてがこの世界の揉め事へ参戦する事を止める為に、それと比べて小事と思うもの…主であるはやてに手をあげないという戒めを、彼女は自ら破りとても苦しそうな顔をしている。

 

「こないな鬼ごっこなんかで、そないな顔しながら、そうまでするなんて…ふふ。」

 

私は本当に皆から愛されてるんやなあ。

 

その思いがたまらなく嬉しい。心苦しくも言いたいことや思いをぶつけ合う…腹を割って話をする人達のようでもあり、ルイズがはやてに向けたような愛情のようでもある。そんな形をシグナムがはやてにとってくれたこと。そんなことがあっただけでも、この戦いには彼女には意味があったと言えるだろう。

 

「…綺麗な顔が台無しやな。」

 

だがそうする事がはやてには嬉しくても、根っからの武人気質なシグナムにとっては、とても苦しいものだ。そんなになるまで苦しむシグナムに申し訳なさを思いつつ、それでも憎まれ口を彼女は言ってみた。

 

それがはやてにできる相手の思いへの、最後の抵抗だった。シグナムは、ヴィータやシャマルのように気を使っていない。足がなければ、彼女という鋭い意思を避けることは出来ず、防ぐこともまた出来ないのだから。

 

「申し訳ありません、主はやて。主に対する無礼な行いの罪は後ほどいくらでも…ですが、どうか今だけはーー」

 

拳法の正拳突きのような構えをシグナムが取り、一足飛びではやてを捕まえようと迫り来る。

 

「私の願いを…貴女に平和な日々を過ごしてほしいこの思いを、届けさせて頂きます。」

 

ああ、こんなにも強い思いになら負けてもいいか。

 

そうはやてが思い、ガンダールヴのルーンの光が弱まりかけたその時、最後の札が切られる。

 

「相棒、諦めんじゃねえ!」

 

せやかて、デル君…これは無理や。

 

「こいつらが相棒に辛い目に遭って欲しくないのとおんなじ様に…てめえもこいつらが傷ついたり、力を振るうのが嫌で、少しでも平和でいて欲しい。負担を減らしてやりたい。そう思ったから、自分も強くなろうって考えたんだろ!」

 

その通りや。私かて自分が輪に入りたいだけやない。

 

「だったら諦めんな! そんな相棒になら、俺っちも相棒に力をかしてやらぁ!!」

 

言われたことは、守ろうとした剣からの助け。そして、その声に再びはやての意思が戻り、ルーンが光を放った瞬間に体が勝手に動いた。

 

「なっ…!?」

 

はやてが体を後ろにそらして低く寝かし、シグナムの腕をかわすと服の襟を掴み…投げた。

 

「えっ…?」

 

「は…!?」

 

その光景を見ていた者、仕掛けた者、全員が驚きを隠せなかった。

 

何故ならばこの投げの形は、巴投げ。足を用いて行う投げ技なのである。

 

「私、今…わわっ!?」

 

更なる驚愕が彼女達を襲う。

 

投げの姿勢から足を素早く回して勢いをつけながら、再び剣を構え直す。そう、はやては自分の足で立ち上がったのだ。

 

「はやてが…立って、る。」

 

「主はやて…いったい何が……。」

 

突然のあり得ない事態に誰もの時が止まり、世界の時だけが流れていた。

 

「私…立っとる!? な、何で? どしてや!?」

 

「へっへっへっ。」

 

したり顔のような声が、はやての手元から聞こえた。

 

「俺っちの吸いとった魔力はどこに行くと思う?」

 

「デル君…。」

 

語り、全員の時を戻したのは先程力を取り戻した伝説の魔剣。

 

「これが俺っちのもうひとつの能力。吸った魔力の分だけだが…俺を振るう奴が例え死にかけていたって、全力で逃げさせたり動かすことが出来んのさ!!」

 

それはいわば、デルフリンガーの奥の手。

 

はやての足は無いのではない。ただ蝕む力による締め付けが、彼女からの命令を伝えることを阻害しているにすぎない。血も神経も通っている。

 

でははやての意思を介さない、つまりは外から動かしたのならばどうなるのか。当然誰かが強く足を引けば伸びるし痛い、強く押せば膝から曲がってお腹が苦しいだろう。

 

ならば、瀕死となった体の人間では出来るとは、とても思えない行動を起こさせる…つまり操り人形の如く動かすとさえ豪語したデルフリンガーの力を使えば、はやての足を動かすことは、決して不可能ではないのだろう。

 

「ま、動かしているのは俺なんでな。相棒に足の感覚はないだろうし、好きに出来るわけでもないんだが…とにかくこれで俺っちたちの勝ちだな!」

 

「あはは、信じられへん…本当に勝ってしもた。それに…世界がいつもより高いところから見えとる。これ、夢やないん?」

 

いくつもの涙の粒がはやてからこぼれて光り、そして消えた。

 

日が沈んだ瞬間だった。

 

「まさか…本当に逃げ切るなんて。」

 

シャマルに抱えられて空から降りてきたルイズが、はやての前に立つ。

 

「えへへ…私たちの勝ちやで。ルイズお姉ちゃん。」

 

「ええ、そうね。ここまで出来るのなら、もう言わないわよ、約束だし…ただし! あんたが言ったことも守ってもらうわよ!!」

 

あくまでデルフリンガーを用いた、身の回りの用心のために剣を振るうこと。それは事前にはやてが言っていたこと、破ることは許されない。

 

「それから皆に迷惑かけたり、それで心配かけさせるのだってダメなんだからねっ! わかった!?」

 

練習の時も一人で行動しないこと。護衛の際、敵がどこかへ向かってもそれを一人で追わないこと。とにかく誰かの監視下のもとで剣を振るう、そんな色々な制約も課せられたがはやては構わなかった。立っていられる喜びと、勝ち取った権利の喜びが彼女を満たしていたからだ。

 

「うん、うん…わかった。えっと、みんなごめんな?」

 

そんな彼女を見た面々は、仕方なくもどこか力量を認め心許す顔をしている。

 

「…こっちも約束は約束だしさ。ルイズの言ったことを守ってくれるのなら…はやての事はあたしが守ってみせるよ。」

 

「根本的不安は消えないけれども…ヴィータちゃんが言うように一人で動かないなら私も、はやてちゃんを応援するるわ。」

 

"…頑張ってください主はやて。移動のお力が必要な時はなんなりと私に。"

 

「……正直、予想外でしたが勝負は勝負。力添えはあったとはいえ、あれだけの事がお一人で出来るのでしたらば…私も……。」

 

四人の騎士達が祝福の声をあげてくれることを喜びながらも、はやては見抜いていた。本当はまだまだ不安な烈火の将と、静観していたが盾の守護獣もまた、自分の上にいない時は不安で仕方がなさそうだということを。

 

「あはは、そんなこと言いながらザフィーラ、今何処におんのや? シグナム、不安で仕方ないですって顔のままやで?」

 

"ぐっ…。"

 

「うぐ…。」

 

からかわれ指摘されて、言葉のつまる二人をに微笑むはやてだが、どうやら限界を迎えたのか、力が抜け倒れていく。

 

「悪い、相棒。魔力切れだ。」

 

「主はやて!」

 

ぺたんと尻餅をつくはやてを、慌てて駆け寄ったシグナムが抱きあげた。魔力切れで立てなくなっただけではないのだろう、うっすら汗の浮かぶはやての顔に血の気がない。初めての激しい運動や魔力、ルーンの行使、純粋にあらゆる面で疲れたのだろう。

 

「あはは、やっぱシグナムの抱っこは落ち着くなぁ。」

 

体の力を抜いて、シグナムに預ける。そんなはやての信頼し甘えてくるような動作に、シグナムの心も少しだが平静を取り戻した。

 

「シグナム達には苦しい思いをさせてしまうけれど、これが私のこの世界でしたいことなんよ。」

 

「はい…解っております。」

 

「でも約束する。」

 

「約束、ですか?」

 

「そう、約束や。私はそれでも…絶対にみんなを悲しませることはせえへん。」

 

そういって、頬をシグナムにすり寄せるはやては、疲れながらもハッキリとした目と口調で告げた。

 

「みんなが心配するように、私もみんなを心配する。みんなが倒れたら悲しむように、私が倒れたらみんなが悲しむ。だから、私はそれだけはしないって約束する。」

 

「主はやて…。」

 

「皆がそうならないよう、私の思いに応えてくれるように…私も皆の思いに応えて無理は絶対にしないから…信じて欲しい。これでも、シグナムはまだ不安やろか?」

 

主の、騎士への約束という珍事。しかしシグナムはそれが自信の不安を取り去っていくのを感じていた。ここまで頑固な、思いを貫き通したはやてが言うのだ。信ずるには十分だった。

 

「いいえ。そういうことでしたらば…信じましょう。」

 

「あはは、主の誇りにかけて、や。」

 

「そ、その形だと…私たちのようにいずれ裏切られてしまうのですがっ!」

 

「あははは、勿論…絶対にこれだけはーー破らへん…よ。」

 

そういうとはやては眠りに落ちた。限界だったのだろう。

 

「全く…なんでお説教からこうなるのよ。」

 

ルイズはシグナムに抱かれたはやての顔をつついた。

 

「言ったこと…守りなさいよね。私も悲しませたら、許さないんだから。」

 

説教、ふざけあい、喧嘩、そして全力勝負と目まぐるしく、激しくなっていった時間は終わりを告げた。

 

 

 

その夜のフリッグの舞踏会、フーケを倒した主役の一人は、室内でのダンスに参加せず…剣を携えドレスを着た不思議な格好の使い魔と共に、テラスで楽しく踊っていたという。




これで一巻分おしまい(`・ω・´)
難産と生活苦による時間のとれなさがたありましたが…これでなんとか続きへ進めます
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