最終回詐欺絶対許さない。
海風
60ヤードマグナム。武蔵ではないです。
帰ってきたアイツ
ウルトラマンではないです。
村雨
私の出番まだですか!?
母なる深海棲艦(ver悪磨さん)が偽物だったとばれた俺は執務室に強制連行され尋問というリンチを受けていた。正座する俺の前に座るのは時雨、春雨ちゃん、海風、山風の4人。
「で?僕達に何か申し開きはある?」
「面目次第もございません」
バレてしまったらもうひたすら謝るしかない。下手に言い訳なんてしたら余計に怒りを買ってしまう。提督は学びました。
「そもそも司令官はいつの間に悪磨さんと打ち合わせをしていたんですか?あっ春雨は今凄く怒ってるので嘘はつかないでくださいね」
「この前悪磨さんが攻めて来た時にこっそり海軍Phoneを渡したのでそれで……」
海軍Phone!それは海上どこでも使える通信機!てかスマホ。
「へー僕達に黙ってこそこそと他所の艦娘と連絡とってたんだ。へー」
「ギルティですね。はい」
「海風的にもそれはないです。情状酌量の余地なしです」
「うう、、、やまかじぇ……」
「ふんっ」
やべぇ・・・なんだかんだ俺には甘い海風と山風にまで見放されてしまった。
「というか司令官の海軍Phoneまだ怪しいですね。はい。少し貸してください」
「……」
「貸してください」
「どうぞ」
俺から海軍Phoneを受け取った春雨ちゃんはぽちぽちと操作する。もちろんロックをかけているので中身は見れない。
「暗証番号を教えてください」
「いや春雨ちゃん、ほんと許してお願いだから」
「はい?」
「8670です……」
「8670ですね……時雨姉さん、海風、山風見てください。これ知らない女性の名前が入っています」
「本当ですね。お兄さん、この海風達の知らない女性はだれですか。恐らく一般人ですよね?」
「確か浜風の本名だったかな……」
「提督?」
「以前記憶喪失(嘘)の時に行ったキャバクラのお姉さんです」
「ほんとに君は一人にするとろくな事をしないね」
やれやれって風に時雨が大げさなポーズをとる。こいつ・・・いまにみてろよ。てか春雨ちゃん?俺の海軍Phone強く握りすぎじゃない?なんかミシミシ言ってない?
「提督、暗証番号の8670って榛名(867)さんのこと?」
バキッ
「あっごめんなさい。つい力が入ってしまいました……ほんとについ……」
粉々になってしまった俺の海軍Phoneを前に謝る春雨ちゃん。恐らくほんとうについ力が入ってしまったんだろう。
「やまかぜぇ……思いつきで余計な事を言うんじゃねぇ……」
「新しい海軍Phoneは海風が申請しておきますので……次は私用に使ってはだめですよ」
「はい……」
「あと今回の件は鹿島さんに報告しますので」
そういや海風と鹿島は面識があるんだったか。くそっあの時会わせるべきじゃなかったか。鹿島のやろうとこいつらが手を組んだらどれだけ面倒な事になるか……
「それで?傷ついた僕達の心はどうしてくれるのかな?君の軍服を濡らした僕の涙は一体なんだったのかな?」
時雨ぇ……こいつここぞとばかりに弱みにつけ込んできやがって、なんて汚い女だ。
「どうすればいい……」
「皆!提督が僕達の言うこと何でも聞いてくれるって!何して欲しい?」
このやろう……一言もそんな事言ってないだろうが。
「私は浮気さえ止めてもらえれば。はい」「海風もちゃんとしてもらえるだけでいいです」「アイス」
「ふむふむ。特にこれといった要求はないと。ならここは僕にまかせてもらえないかな?」
「構いません」「いいですよ」「いや、アイス」「アイスは後で僕が買ってあげるから」「ならいい」
こいつ自分の都合のいい展開に持っていこうとしていやがる。俺だって山風にアイス買ってあげたかったわ!
「提督、君お正月はどうするのかな?」
「……特に予定はないが」
嘘だ。本当は実家に帰省することになっている。もちろん脱走する可能性があるからと取り外し不可のGPSをつけられるがそれでも久しぶりの自由、今からウキウキだ。ちなみにこいつらに話すと面倒な事になりそうなのでまだ隠している。
「嘘だね。実家に帰る事になってるでしょ」
「な、お前何故知って」
この事はこの鎮守府の誰にも話してないはず……まさか鹿島!?
「はい?私初耳なのですが」
「春雨、この提督は僕達に黙って実家に帰省しようとしていたみたいだよ」
「今日は本当にぼろぼろと司令官の隠し事が明るみにでますね。はい」
「ちゃうねん……」
「そこで僕達からのお願い!僕達も一緒に提督の実家に連れてってよ!」
「いいですね!」「海風も賛成です!」「山風も」
「まさか断るとは言わないよね?」
「わかった……」
さらば俺の自由な時間。さらば俺の乱れた生活。こうなっては断る方が難しい、向こうでトラブルを装ってこいつらと別行動をしよう。そう俺が自分に言い聞かせているとドタドタと部屋の外で誰かが走る音が聞こえてきた。
バンっ!
扉はゆっくり開きなさいね。
「提督いるっぽい!?」
部屋に飛び込んで来たのは駄犬……夕立だった。珍しく息を切らせて慌てた様子だ。
「おう、いるぞ。何か用か」
「涼風が帰ってきたっぽい!」
「なに!?」「「「ほんと!?」」」
あいつが帰ってきたか。いつもより少し早いな。
「お前ら!5人がかりでいい涼風を捕まえて来い!絶対に逃がすんじゃねぇぞ!」
「「「「「了解」」」」」
「俺はその間にアレをとってくる!」
「逃げちゃだめだからね!」
「涼風が帰ってきたタイミングじゃ流石の俺も逃げねぇよ!!」
良心が痛むからな。
次回、最も愛の重い?白露型登場。