仮面ライダーハルコニー First and First   作:Ohm

15 / 18
13話:強さ と 強さ

通常のスケアフェル処理が終わり

秘密組織アンジェ本部へと戻って来た。

あの後から戦闘に集中できなくなっていた。

雷刃も未だに復帰出来ていない。

 

「大丈夫ですか、優徳さん?」

 

「大丈夫だ」

 

後輩の晴人にまで心配されるとは・・・

早く元の調子に戻さないとな。

だがそう思っても改善されることはない。

限利も今回は同行しているが

終始イライラしているようだった。

戦闘に集中できていない俺のせいかもしれない。

端末に通信が入ってきた。

取り出して電源を入れると、すぐに声が聞こえてくる。

 

「パンデミックスケアフェルが現れた。座標を送る」

 

「パンデミックスケアフェルですか・・・」

 

「どうした?」

 

「何でもありません」

 

端末の電源を切って

心のモヤモヤを無視する。

振り返って晴人と限利にパンデミックスケアフェルの事を話して

車に向かおうとするが限利に掴まれて引き留められる。

 

「なんだ、限利?」

 

「お前はここにいろ、邪魔だ」

 

「邪魔?」

 

「前にパンデミックスケアフェルと戦って後から

 戦闘に集中してないよな?

 そういう奴は戦力にならないんだよ。

 てか邪魔だ」

 

限利はそう言って車のほうへ歩いて行った。

やっぱり・・・俺が悪かったのか・・・

分かってはいたが面と向かって言われると辛い。

 

「あの優徳さん・・・」

 

「いいんだ晴人。

 二人で行ってくれ」

 

「あいつはただ苛ついてるだけで」

 

「俺が戦力になってないのは分かってるんだ。

 戦闘に集中できてないのも分かってる。

 だから・・・良いんだ。」

 

「早く来い!晴人!」

 

遠くから限利の声が聞こえる。

晴人に大丈夫だと言って、あてもなくどこかに行く。

他の人から言われると

思ってたよりも傷つくな

しかも邪魔だってさ

 

「はぁ・・・」

 

ひとしきり歩いて近くにあった椅子に座る。

邪魔だという言葉だけが頭の中を駆け巡る

 

「こんな所で・・・何してるんですか?」

 

聞きなれた声に引かれるように顔を上げると

寝ているはずの雷刃が壁に寄りかかって立っていた。

 

「雷刃?起きたのか!?」

 

「ここで、何をしてるんですか?

 パンデミックスケアフェルが出たって聞きましたよ」

 

「俺は行かなくても大丈夫だ」

 

「は?」

 

「自分でも分かってるんだ。

 俺が行ったところで意味なんて無いんだ。

 俺は晴人や限利や雷刃みたいに強くない。

 だから」

 

いきなり雷刃に掴みかかられて壁に背中からぶつかる。

雷刃は俺に寄りかかるようにして、辛そうに立っているが

その目には怒りが浮かんでいる。

 

「強くない?

 だからどうした!?

 あんたは守る為に戦ってるんだろ?

 勝つためじゃない!」

 

「でも勝たないと、守れない。

 俺は屍さんみたいに強くなれなかった」

 

「俺は屍さんと同じくらいにあんたの背中を見続けた!

 勝てなくても戦い続けることを学んだ。

 戦い続ける強さをあんたから学んだんだ!

 そうやって守ってきたんだろ!?」

 

「戦い続ける?」

 

「スケアフェルよりもしぶとく戦い続ける

 それがあんただ!

 ほかの人が逃げても守る為に戦い続ける

 俺があんたから学んだことだ!!」

 

何かを言う前に

雷刃の腕から力が抜けて倒れていく。

 

「雷刃」

 

端末の電源を入れて

医療部門へと電話をかけて雷刃を任せる。

やってきた医者の様子を見るに

かなり大変みたいだ。

雷刃が見えなくなるよりも早く端末に通信が来た。

化学部門の室長、優雅 龍氏からだった。

 

「こちら優徳」

 

「パンデミックスケアフェルの処理はどうした?」

 

「それは・・・」

 

「いや、いまは都合がいい。

 Mark-XXが完成したんだが

 醜きエピデミックのせいで人が足りていない。

 だから君が晴人に届けてほしい。」

 

「わかりました!」

 

化学部門まで走って行ってMark-XXを受け取って

車に乗って急いで向かう。

戦い続けるか・・・

確かに今まで通りだ。

それで上手くいっていたんだ。

だからそれでいいんだ

悩む必要なんてない、出来ないなら任せればいい。

そのために誰かと組むんだ。

俺は自分ができることをやる

戦い続ける

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。