仮面ライダーハルコニー First and First 作:Ohm
車を止めてMark-XXを取り出して戦闘場所に向う。
戦闘はパンデミックスケアフェルを誘導して
山中で行われている。
息を切らしながら登りきるとMark-XVで戦っている二人がいた。
パンデミックスケアフェルはもはやMark-XVの攻撃が
全く効いてなかった。
「渡してる時間は無い。
それに、俺は俺のやり方で戦う」
ドライバを装着してボタンを押す。
Mark-XXの発声と同時に
赤色の二重の輪が展開された。
だが意識を黒いものが染め上げる
ビーストリングを使った時と同じ破壊衝動
「俺は、負けない。
戦い続ける!」
二重のリングから放たれた赤い稲妻が装甲を作り上げる。
その装甲は黒い色をしており、今までのHTVシリーズとはかなり印象が変わっていた。
装甲が体の各所に配置されると、その下から黒いアンダースーツが広がり
赤い雷が落ちた。
「優徳・・・さん?」
装甲には赤い色が付き
各部はトゲのように鋭く尖っていて、湧き上がる破壊衝動は勇士へと変わる。
これが、Mark-XX
雷の落ちる音を聞いて向かってきたパンデミックスケアフェルを見て
ドライバのボタンを押す。
<END Active Loading>
体から放出された赤い光が右手に収束していく。
赤い炎のような光
そうか、Mark-XXにはビーストリングの技術が使われているのか。
体を屈めてパンデミックスケアフェルの攻撃を避けて
下から上へボディブローをお見舞いする。
予想以上の破壊力でパンデミックスケアフェルを吹き飛ばした。
「凄い、これがMark-XX」
前まで使っていたMark-XIVより何倍も強くなっている。
Mark-XVの攻撃が効いてなかったパンデミックスケアフェルが
一発のEND Activeで怯んでいる。
「優徳さん、やっと来たんですね」
「遅いぞ間抜け」
限利と晴人が近くに来た。
装甲はもうボロボロで、最近作られた物だと思えなかった。
叫び声をあげながら突っ込んできたパンデミックスケアフェルを避けて
三人で周りを囲む。
「終わらせよう!」
「はい!」
「もちろんだ!」
<END Active Loading>
三つの音声が鳴り響く。
赤い光が右足へと集まっていく。
晴人が走って近づいて蹴り上げ、次は限利が浮いているパンデミックスケアフェルを
殴ってこっちに吹き飛ばした。
吹き飛んできたパンデミックスケアフェルを全力で蹴り飛ばす。
強い衝撃が伝わってきてパンデミックスケアフェルは肉片をまき散らしながら
地面を転がっていく。
「まだ死なないなんて!」
「待ってくれ、晴人。
俺にやらせてくれ」
ドライバのボタンを押してから
パンデミックスケアフェルに向って走り出す。
右足に赤い光が収束していく。
立ち上がったパンデミックスケアフェルは針を飛ばしてくるが
今の俺を止められるほどの物じゃない。
近づいて至近距離で発射された針を上に弾いて殴ってから赤い光の無い左足で蹴る。
パンデミックスケアフェルは少しだけ後ろに下がったがすぐに向かってくる。
降ってきた針が目線の高さに来た瞬間に右足で蹴りこむ。
赤い光は針に伝わってパンデミックスケアフェルを貫通して
一緒に吹き飛んでいった。
「もう出てくるなよ」
パンデミックスケアフェルは何を思ったかガスを放出したが
倒れると同時に派手に爆発した。
これで終わった
本当に長かったな。
>>病室<<
パンデミックスケアフェルを倒した俺に待っていたのは
秘密組織アンジェでの精密検査だった。
雷刃もパンデミックスケアフェルを倒したからか容体が安定していた。
「いんですか優徳さん、パンデミックスケアフェルを倒したのに謹慎って・・・」
Mark-XXは晴人と限利が使う予定だったが
それも無断で使用したことで減給と謹慎を言い渡された。
重すぎる気もするが今はどうだっていい。
それに
「減給はいつもの事だ。
それに、いい休みが出来た」
「優徳さんが良いなら、何も言いませんけど・・・」
しばらくは、またパンかな。