やはり俺がウルトラマンジードなのはまちがっている。   作:焼き鮭

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彼らの明日に待ち受けているのは、絶望の暗雲なのか。(B)

 

 総武高校目指して急行していたゼナたちであったが、AIB専用車両の車内から出現したダークオーヴァーゼットンの威容を目撃して、そろって息を呑んだ。

 

『遅かったか……!』

 

 悔やむゼナ。ダークオーヴァーゼットンからおぞましい気配を感じ取って思わず震え上がるペダン星人。

 そして陽乃は、底の見えないほど暗い瞳で、ダークオーヴァーゼットンを見つめていた。

 

 

 × × ×

 

 

 八幡たちはレイデュエスの変身したダークオーヴァーゼットンのあまりの威圧感に身体が自ずと震え、思わず後ずさっていた。その漆黒の巨体から醸し出されるプレッシャーは、それまでの融合獣の比ではないことがすぐに感じられた。

 ペガが大きく目をひん剥きながら叫ぶ。

 

「あ、あいつ! 宇宙でリクが戦った奴だ! 間違いないッ!」

「あの時の……だったらとんでもなくまずいわよ……!」

 

 ゴクリと息を呑むライハ。そのこめかみには、ひと筋の冷や汗が垂れていた。

 結衣はふと空を見上げて、驚愕で絶叫した。

 

「そ、空が! さっきまで晴れてたのに……!」

 

 快晴だった秋の空が、いつの間にか暗雲で閉ざされて夜が来たかのように辺りが暗闇に覆われていた。この異常現象についてレムが告げる。

 

[融合獣の肉体から発せられるエネルギー濃度が高すぎて、周囲の環境に影響を及ぼしています]

「そんな無茶苦茶な……!」

 

 脂汗が額に浮かぶ雪乃。ただ立っているだけで環境に影響するなど……どれだけのエネルギー量だというのか。

 オーヴァーゼットンの中から、レイデュエスが八幡たちを見下ろしながら言い放つ。

 

『「さぁジード! あの時の続きをしようか! 早くフュージョンライズしろ!!」』

「……!」

 

 装填ナックルとカプセルホルダーに手を伸ばしかける八幡だが、それをレムが呼び止めた。

 

[フュージョンライズしてはいけません]

「ど、どうして!?」

 

 聞き返す結衣。レムがその理由を語る。

 

[現状の勝率は、何度計算しても1%にも届きません。戦うのは危険すぎます]

 

 そのひと言に思わず硬直する八幡たち。レムの分析能力の優秀さはよく知っているので、それは確かな真実なのだろう。1%も勝率がない戦いに、命を張れるだろうか?

 しかし当然ながら敵は待ってはくれない。

 

『「どうした! フュージョンライズしないならば、お前らの代わりにこの町を焦土にしてやるぞッ!」』

「……ッ!」

 

 恫喝してくるレイデュエス。それでも八幡は、奥歯を噛みしめたまま立ち尽くしている。最近まで一介の高校生だった身で、死の恐怖をぬぐい切れるはずがあろうか。

 そこに、ジードが声を絞り出す。

 

『たとえ可能性が、1%もなくても……』

 

 ジードも強く逡巡していることが声に表れていたが、それでも彼は宣言した。

 

『ジーッとしてても、ドーにもならねぇ……!』

「……!」

 

 その言葉に八幡も背中を押され、装填ナックルに手を掛けた。

 

「雪ノ下、由比ヶ浜……! 頼む……!」

 

 呼び掛けられた二人も意を決して、ウルトラカプセルを受け取った。

 そして三人が融合し、フュージョンライズを決める。

 

[ウルトラマンジード! プリミティブ!!]

「ショアッ!」

 

 変身したジードが飛び出していき、音を立てて着地。それを目の当たりにしたレイデュエスがニィッと口の端を吊り上げた。

 

『「ようやくか。それじゃあさっさと始めるぞ」』

 

 ウルトラマンジードへの変身まで待っていたダークオーヴァーゼットンが、足を一歩前に出して動き始めた。

 

「ゼットォーン……! ピポポポポポポ……!!」

「シュアッ!」

 

 ジードは動き出したオーヴァーゼットンに飛び膝蹴りを繰り出す。それをオーヴァーゼットンは、あえてガードもせずにそのまま食らった。

 ジード渾身の一撃が綺麗に入ったが、オーヴァーゼットンは一歩たりとも揺るがなかった。

 

「ハァッ!」

 

 ジードはめげずに平手打ちやキックを連続で仕掛けるが、どれだけ打ち込んでもオーヴァーゼットンにはまるで効いている様子がない。

 

「ピポポポポポポ……!!」

 

 逆に、オーヴァーゼットンの鉤爪の一撃だけでジードは軽々と吹っ飛ばされる。

 

「ウワァッ!」

 

 地面に叩きつけられながらもジードはすぐに起き上がり、今度は光線技を繰り出す。

 

『レッキングリッパー!』

「ピポポポポポポ……!!」

 

 両腕を振って光刃を飛ばしたが、オーヴァーゼットンはバリアを展開。それに当たった光刃がもろくも砕け散った。

 プリミティブの如何なる攻撃も通用しないことに、ジードが焦りを見せる。

 

『駄目だ……! カプセルを交換しよう!』

『「ええ……!」』

 

 ジードの呼びかけに雪乃がうなずき、八幡たちはカプセルを交換。

 

[ソリッドバーニング!!]

「ドォッ!」

 

 プリミティブからソリッドバーニングに再変身して、頭部のジードスラッガーに手を掛ける。

 

『サイキックスラッガー!』

 

 猛然とスラッガーを投擲。だがオーヴァーゼットンに鉤爪で簡単に弾かれた。

 戻ってきたスラッガーをキャッチしたジードは脚部にコネクトして、高々と跳躍する。

 

『ブーストスラッガーキック!』

 

 ジェット噴射で勢いをつけた飛び蹴りを、オーヴァーゼットンは腕一本で受け止め――易々とジードを投げ捨てた。

 

「グワァッ!」

 

 ソリッドバーニングのパワーでもオーヴァーゼットンには全く敵わない。だがジードたちはまだあきらめてはいない。

 

『「だったらこっちで!」』

 

 結衣が叫び、八幡たちは二度目のカプセル交換をした。

 

[アクロスマッシャー!!]

「ハァッ!」

 

 スピード重視の形態、アクロスマッシャーになると手を掲げてジードクローを召喚。

 

『ジードクロー!』

 

 武器を片手に高速でオーヴァーゼットンに肉薄し、クローを振るう。

 が、オーヴァーゼットンは黒い筋が空中に残るほどの高速テレポートによって全く食らうことなく斬撃から逃れる。

 

「フッ!?」

「ピポポポポポポ……!! ゼットォーン……!」

 

 オーヴァーゼットンはあっさりとジードの背後を取った。ジードは懸命にオーヴァーゼットンを追いかけて一撃でも浴びせようとするも、オーヴァーゼットンは連続テレポートによって完全に翻弄する。明らかにもてあそばれている。

 

「ピポポポポポポ……!!」

 

 とうとう顔面から放たれた暗黒火炎弾を食らって、ジードはまたも吹っ飛ばされて大きく地面に叩きつけられた。重なる消耗とダメージによって、カラータイマーが赤く点滅し出す。

 融合獣の出現によって緊急避難をしている総武高校の生徒たちは、大苦戦しているジードの姿を目にして蒼白となっていた。

 

「どーなってんだよ!? ジードが手も足も出てねぇじゃんッ!」

 

 あまりのことに戸部が頭を抱えて絶叫した。オーヴァーゼットンはあえてジードの各形態の利点と勝負し、あっさり破ることで絶望的な力の差を見せつけているのだ。

 

「ウゥ……!」

 

 それでもジードは立ち上がる。ここで倒れては、この千葉の土地に暮らす人たちの未来がないのだ。

 

『「もう後がねぇ……! こうなったら奥の手だ……!」』

 

 八幡は意を決して、切り札を行使する。

 

[マグニフィセント!!]

「ハァァッ!」

 

 現ジードの最強形態マグニフィセントとなって立ち上がり、オーヴァーゼットンへと突撃。

 

「ドゥアァッ!」

「ゼットォーン……! ピポポポポポポ……!!」

 

 変身直後にメガスライサークロスを飛ばして攻撃を仕掛けたが、これもバリアで受け止められた。それでもあきらめずにジードはマグニストラトスで攻撃するものの、これでもバリアを破ることは出来なかった。

 

「ピポポポポポポ……!!」

「ウオォッ!」

 

 ジードはバリアごと押し返されて姿勢を崩す。

 

(♪ジード戦い‐劣勢1)

 

 肩で息をするジードに対して、未だかすり傷すらないオーヴァーゼットンから、レイデュエスが哄笑を上げる。

 

『「ハッハハハハハ! どうした! お前の力はこんなものなのかぁジード!」』

 

 オーヴァーゼットンの鉤爪がジードに襲い掛かる。必死に防御するばかりのジードに、レイデュエスは侮蔑の言葉を投げかけた。

 

『「まぁそれも無理のないことかもな! 何せお前は――紛い物のウルトラマンなのだからなぁ!」』

「ッ……!」

『「!?」』

 

 途端、ジードの表情が強張り、八幡たちはそろって絶句した。

 

『「……何訳分かんないこと言ってんの!? ジードんが紛い物だなんて、馬鹿にするのもいい加減にしてよっ!」』

 

 結衣が激昂して怒鳴りつけたが、その反応にレイデュエスは余計に面白がる。

 

『「ん? ふふ……お前さてはそいつらに自分のことを話してないな? つれない奴め、だったら俺から教えてやろう!」』

 

 語る口ぶりに十二分の悪意を含ませながら、レイデュエスが八幡たちへ、ジードの身の上を話した。

 

『「ウルトラマンジードは自然に生まれた、純正なウルトラマンではない。ウルトラマンベリアルが、野望を達成するための駒として己の遺伝子を用いて作らせた人工生命体、ベリアルの劣化コピーなのさッ!」』

『「なッ……!?」』

『「人工……!?」』

 

 初めて知る真実に驚愕する八幡たち。悪のウルトラ戦士の血を引くと聞いた時点で、出生には何か秘密があるとは思っていたが……予想をはるかに超える話であった。

 

『「……劣化コピーなんてあんまりな言い草じゃない。ジードは立派な戦士よ!」』

 

 雪乃がレイデュエスのひと言に言い返すも、レイデュエスはますます嘲ってくる。

 

『「立派!? こんな情けないウルトラ戦士を、俺は見たことがないぞッ!」』

「グオォッ!」

 

 オーヴァーゼットンの鉤爪の殴打がジードの頭部を打ち据えた。

 

『「俺がこの星に狙いをつけた時、一番警戒したのはウルトラ戦士の存在だ! 奴らはすぐにしゃしゃり出てくるからな。だが俺の前に現れたのがジード、お前で助かったくらいだ!」』

『な、何だと……ぐわぁぁッ!!』

 

 ジードの腹部にオーヴァーゼットンの膝がめり込み、ジードは蹴り飛ばされる。

 オーヴァーゼットンはフラフラなジードを執拗に殴り倒していく。

 

『「カプセルを二つ使わないとウルトラマンの姿になれない! 一度変身したら再変身までに二十時間ものインターバルが必要! そんな出来損ないはお前だけだぁッ!!」

「ウオアァァ―――ッ!」

 

 オーヴァーゼットンのアッパーがジードを吹っ飛ばし、ジードは仰向けに倒れる。

 横たわったジードを見下しながら、レイデュエスが傲然と言い放つ。

 

『「所詮お前は本物じゃない、偽物のウルトラマンだ! 挙句女どもの力がなきゃろくにフュージョンライズ出来ないようなクズを選んで……ヒーローもどきのお前にはお似合いだがなぁ!!」』

『「う……うぅ……」』

 

 オーヴァーゼットンの攻撃の威力が高すぎ、雪乃と結衣にまでダメージが響いて二人がうめき声を上げた。一介の学生には、耐えがたい苦痛。

 

『「ふ……ふざけんなよ……」』

 

 しかし懸命に起き上がるジードの中で、八幡が苦しみをこらえてオーヴァーゼットンを強くにらみつけた。

 

『「比企谷くん……」』

『「ヒッキー……」』

『「ああ?」』

 

 ジードがフラフラとよろめきながらも立ち上がるとともに、八幡は必死の形相でレイデュエスへと叫んだ。

 

『「生まれがどうとか、そんなもん関係あるかよ……! ジードは俺が出会った中で、誰よりも真っ当な性根の人間だ! それがいつも命がけで戦ってんだ! それがヒーローもどきなんて……そんなことがあるはずねぇだろぉッ!!」』

『――八幡……!』

 

 いつも斜に構えた態度で、ひねくれた物の見方や発言をするばかり。そんな八幡が、ジードのために全力で真っ向から反論している。

 だがレイデュエスは鼻で笑い飛ばす。

 

『「はッ! それはこれから分かることだ!」』

 

 オーヴァーゼットンが暗黒火炎弾を飛ばしてくる。ジードはその攻撃を耐えながら両腕にエネルギーをスパークさせる。

 

「オオオオ……!」

 

 腕をL字に組んで、全エネルギーを込めた最大威力の光線を発射!

 

「『ビッグバスタウェイ!!」』

 

 緑に輝く光線の奔流がオーヴァーゼットンへまっすぐに飛んでいく!

 が、オーヴァーゼットンの正面にブラックホールが出現し、光線はその中に吸い込まれてオーヴァーゼットンに届かない。

 

『「ま、負けるかぁ……! 他は負けられても……これだけは負けられねぇッ!」』

 

 それでもブラックホールを破ろうと、八幡は力を込め続ける。雪乃と結衣も、自分たちの力を枯れるまでジードに注ぎ続けた。

 ――しかし、限界まで光線を放出し続けても、ブラックホールを破ることは出来なかった。

 

「ピポポポポポポ……!!」

 

 オーヴァーゼットンは吸収したエネルギーを自身の暗黒光線にして撃ち返し、ジードにとどめを刺す。

 

「オアアァァァァァッ!!」

『「わぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――――――!!!」』

 

 きりきりと宙を舞い、うつ伏せに荒れ果てた地表へ叩きつけられるジード。カラータイマーの点滅の間隔が極限まで早まり、最早一歩も動ける力が残っていない。

 レイデュエスはその様に冷笑する。

 

『「終わりだな。結局、お前らには何も守れるものなどない。見ろッ!」』

 

 オーヴァーゼットンが暗黒火球を飛ばした。ただし狙う先はジードではない。

 総武高校の校舎であった。

 

『「あぁっ……!?」』

 

 絶句する雪乃たち。彼女たちの見ている前で、総武高校は爆音を立てて木端微塵に吹き飛ばされ、炎上する。

 

『「あ、あたしたちの学校が……」』

 

 学び舎と、奉仕部の部室と、皆が作っていた文化祭の準備が、燃えていく。その様子に、結衣が絶望に染まる。

 

「ピポポポポポポ……!!」

 

 オーヴァーゼットンは更に暗黒火球を無差別に飛ばしていく。それらが比企谷家や、雪乃のマンションなどにも命中して破壊。千葉の町並みは瞬く間に火の海に変わっていく。

 

『「や、やめろ……」』

 

 八幡はもうそんなひと言を発することしか出来ず――ジードのカラータイマーの輝きが、とうとう消え去った。

 同時にジードの肉体が霧散して消滅。その跡に、失神した八幡たち三人の身体が横たわった。

 

 

 × × ×

 

 

 八幡たちの地球から遠く銀河を隔てた、M78ワールドに浮かぶ光に溢れた惑星、ウルトラの星。

 宇宙警備隊本部で、紅いマントを羽織った三人のウルトラ戦士がある波長を感じ取って空を見上げていた。

 

『今の声は……!』

『確かに聞こえた。あの時と同じ声……だが今は悲鳴だった……!』

 

 ウルトラマンとウルトラセブンが顔を見合わせて確認し合うと、二人の前に立つ、宇宙警備隊大隊長ウルトラの父が重々しくうなずいた。

 

『ウルトラマンジード……彼の身に何かが起きたに違いない』

 

 

 × × ×

 

 

『「ハハハハハハハハ! これで本当におしまいだ!」』

 

 レイデュエスは八幡たちの息の根を完全に止めようと、暗黒火球を作り出す――。

 が、オーヴァーゼットンの肉体が不意によろめき、輪郭が揺らいだ。

 

『「ん? ちッ、オーバーヒートか。力が強い分、過熱速度も他のカプセルとは比較にならないって訳か」』

 

 フュージョンライズの限界が近いことを悟り、レイデュエスは八幡たちの抹殺を取りやめた。

 

『「どうせ結果は変わらん。もうしばらくは生かしておいてやろう。ただしその代わり……」』

 

 オーヴァーゼットンは変身が解ける前に、ジードの消えた跡に手を伸ばして――雪乃と結衣をその手中に捕らえた。

 

『「こいつらは人質だ。その方が盛り上がるだろう? ジード、貴様の最期の舞台を飾るのになッ! ハァ――――ハハハハハハハァッ!!」』

 

 二人を捕まえたダークオーヴァーゼットンが背面に悪魔の如き両翼を生やし、暗黒火炎を噴射しながら暗雲の中へと飛び上がって消えていく。

 八幡たちを救出しようと走っていたライハとペガだが、あと一歩のところで間に合わず、闇の中へ去っていくオーヴァーゼットンを見上げるしかなかった。

 

「た、大変だぁッ!」

「雪乃……結衣……!」

 

 悔しがる二人だが、やむなく八幡だけを救出して星雲荘のエレベーターに運んでいく。

 燃えていく町は、ダークオーヴァーゼットンが去っても厚い暗雲に閉ざされたままであった――。

 

 

 

『ウルトラストーリーナビ!』

 

結衣「今回は『ウルトラマンメビウス』第四十九話「絶望の暗雲」だよ!」

結衣「地球に対して総攻撃を開始した暗黒皇帝! メビウスが必死に立ち向かうんだけど、長く苦しい戦いのせいで、その身体はもうボロボロ……。GUYSもインペライザー軍団に追いつめられてもう後がない、そこに今までメビウスたちが出会った宇宙人たちが助けに来てくれたの! だけどとうとう、暗黒皇帝エンペラ星人が降臨して、太陽までが闇に閉ざされてしまう……。地球は一体どうなるの!? っていう話だよ」

結衣「『メビウス』最終回三部作の第二章だよ。終盤からその存在がほのめかされた物語全体の黒幕、エンペラ星人がとうとう姿を見せたの。その強さは今までの敵とは格が違うレベルで、メビウスたちはどうやって勝つのか……」

結衣「エンペラ星人の名前は『タロウ』の時点で、ウルトラ大戦争の怪獣軍団の大将として語られてたの。それが『メビウス』で正式なデザインとなって登場したんだよね。M78ワールドの世界観の物語を締めくくるのにもってこいな悪役だった訳だ!」

ジード『エンペラ星人の影響は大きく、その後のメビウス外伝やウルトラマンベリアルにまで様々な形で関わってるんだ』

結衣「それじゃ次回で……ってあたしたちがどうなっちゃうのぉ!?」

 




「もう私たちに、明日はないのでしょうか……」
「学校も、部室も、町も、みんな燃えちゃった……」
『ウルトラの星が、明日を照らしてくれる……』
「助けて……ヒッキー……!」
「纏めて仲良く死にたいのなら、望み通りにさせてやろうじゃないか……」
[ウルトラマンジード! プリミティブ!!]
『「やるんだ……立ち上がるんだッ……!」』
『「テメェなんかに進めるはずがねぇぞぉッ!!」』
『「お前が何と言おうとも!」』



次回、『さらばウルトラマンジード……などと言うにはまだ早いぞ。』



『「俺は! 本物になるッ!!」』


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