やはり俺がウルトラマンジードなのはまちがっている。 作:焼き鮭
町外れの天文台地下に設置された、ジードたちの秘密基地『星雲荘』。そこで八幡と雪乃が、レムから教示を受けていた。
[それではこれより、リトルスターとは何かをお教えします]
内容は、先日雪乃の胸の中に生じ、今はカプセルに移った光の結晶のことについてである。
[リトルスターとは、カレラン分子という物質が生命体の体内に宿り、宇宙を循環する幼年期放射というエネルギーを引き寄せて蓄積されることで生成されるエネルギー体です。このリトルスターを発症した生命体は、ちょうどユキノのように、初期症状として手の異常発熱が起こり、その後本来の能力にない超能力が身につきます。超能力の種類は、リトルスター毎に異なります]
「雪乃の場合は、人間離れした怪力だったという訳だね」
説明に立ち会っているペガがつぶやいた。しかし、今の雪乃の腕力は元の通りに戻っている。
[リトルスターはウルトラマンに対して生命体が祈ることによってのみ、肉体から切り離されます。一度肉体から離れると、超能力は失われます。そしてこのリトルスターがウルトラカプセルの原動力であり、一つのリトルスターにつき一個のカプセルが起動するのです]
話を聞きながら、八幡は手の中でセブンカプセルやレオカプセルなど、ジードたちが元々所有していたウルトラカプセルを転がした。
「ってことは、ここにあるのはジードたちが元の世界で集めた奴なのか」
『うん。ちなみにリトルスターが宿るのは地球人だけじゃなくて、生き物だったら何でもいいんだよ。宇宙人や宇宙生物が宿主だった時もあった』
「怪獣に宿ってたものもあったわよね」
ジードとライハが補足し、次いでレムに説明が戻る。
[そしてここが重要なポイントなのですが、リトルスターの高エネルギーは怪獣を引き寄せる性質があります]
「え!?」
[私たちの世界では、リトルスターの宿主が怪獣や宇宙人に狙われるケースが相次ぎました]
物騒な内容に、八幡と雪乃は思わず顔を見合わせた。ライハたちも渋い顔つきとなっている。
「どうしてこっちの世界にもリトルスターがあるのかは分からないけど……雪乃の一つだけで終わりということはないでしょうね」
「うん……。多分、これから続々とリトルスターを発症する人が出てくるはずだよ」
懸念するペガに、雪乃も心配を寄せる。
「今度はその人たちが危険な目に遭うということですか? 事前にどうにかならないのでしょうか……」
ジードは残念そうに答えた。
『リトルスターの発生は、発症してからでないと分からないからね……外見的な変化は全くないし。僕たちの世界じゃ、リトルスターの宿主を保護する団体があったんだけど……』
[少なくとも、ここにいる私たちだけでは全てのリトルスター発症者を保護することは実質不可能です]
どうすることも出来ないという事実に、八幡と雪乃は胸を痛めた。すると、それを慰めるようにジードが告げる。
『ジーッとしてても、ドーにもならねぇ! 次の発症者が現れたら、その時にやれる限りのことをしよう。レムはいつどこでリトルスターが生まれても対応できるように、出来る限りセンサーを張り巡らせてくれ』
[分かりました]
ジードが話を締めくくると、ライハが時計を確認して八幡と雪乃に呼びかけた。
「とりあえず、リトルスターのことは私たちに任せてちょうだい。あなたたちはそろそろ学校の時間よ」
「ああ、もうそんな時間なのか」
八幡たちが立ち上がると、ペガが八幡の影の中に入り、レムがエレベーターを総武高校付近にセットした。二人は登校前の時間に星雲荘に立ち寄っていたのだ。
八幡はエレベーターをしげしげと見つめながらため息を吐く。
「いやぁしかし、このエレベーター便利だよな。これがあれば好きなとこにあっという間に移動できる。遅刻とも無縁になるな。ウチに一台欲しいくらいだ」
「比企谷くん、そんな不純な動機での利用なんて人として恥ずかしくないのかしら? 遅刻はあなたが努力すればいくらでも防げることでしょう」
とげとげしく咎めた雪乃だが、ボソッと小さくつぶやいた。
「でも確かに便利ね……。これがあれば、道に迷わずに済むでしょうし……」
「ん? 今何か言ったか?」
「な、何も言っていないわ。比企谷くんの空耳じゃないかしら?」
八幡に聞き返され、雪乃が慌ててそっぽを向いたところでエレベーターの扉が閉じた。
その日の奉仕部で、結衣がジトー……という目つきで、八幡と雪乃をにらんでいた。
「ゆきのん、ヒッキー……この間は二人でどこに行ってたの? あたし、ずっと心配してたんだからね!」
ぷんぷんという擬音が似合いそうなほどむくれて、二人を糾弾する結衣。彼女はクラッシャーゴンの二度目の出現時――八幡と雪乃がジードとなって戦っている間のことを言っているのだ。
「今日こそははぐらかさないでちゃんと答えてよね!」
「え、えーっと、それはだな……」
何と説明したもんか、と八幡が困っていると、彼に代わるように雪乃が結衣に謝った。
「ごめんなさい、由比ヶ浜さん。あの時は、この臆病谷くんが怪獣にすっかり怖気づいてあちこち逃げ回るものだから、それを捕まえるのに手一杯だったの」
「おい、お前また変なあだ名作りやがって。それに俺は……」
言い返そうとした八幡だったが、雪乃は肘で小突いた上にそっと顔を寄せて、結衣に聞こえない声量で耳打ちした。
(話を合わせなさい。二人で言うことが食い違ったら怪しまれるでしょう)
(だけどな……何も俺が全面的に悪いような言い方しなくたって)
(あなたが先にいなくなったんじゃない。ある程度事実にすり寄せないと、嘘なんてすぐにばれてしまうわ)
と論破された八幡は、自分たちの様子を怪訝な目で見ている結衣にペコリと頭を下げた。
「ああ、悪い由比ヶ浜……。今度からは一人で逃げたりなんかしねぇからさ」
「……まぁ、分かってくれたんならそれでいいよ。でも、今の言葉忘れないでね! ヒッキーったらもう二回も勝手にいなくなっちゃうんだもん。これ以上どっかに消えるようなら、もうヒッキーのことなんか知らないんだからね!」
不機嫌さは残りながらも、糾弾をそれで済ました結衣に、八幡は聞き返した。
「別に、お前がそんなに俺のこと気に掛けてくれなくたっていいだろ。雪ノ下みたいに部長でもねぇんだしさ。何か理由あんの?」
その途端に結衣は顔を真っ赤にしてわたわたと慌て出す。
「べっ!? 別に特に理由なんてないしっ! た、ただ同じ部活なんだしさ、知らない仲でもないんだし心配ぐらいするのは普通だよ! ヒッキーには分かんないかもしんないけどさ!」
「お、おう……」
まくし立ててプイッと背を向けた結衣に、八幡はやや気圧された。そこにペガがちょっとだけ顔を出して、結衣に気づかれないように呼びかける。
「八幡、今のはないよ。由比ヶ浜さんが心配してくれるのを、断るようなこと言って。人の厚意は素直に受け取らなくちゃ」
「そうは言ってもなぁ……」
八幡には、結衣がどうして自分のような誰からも見向きもされないような人間に気さくに接してくるのかが今一つ理解できなかった。何か得することなんて一つもないのに。
まぁ、由比ヶ浜は見た目に反して分け隔てない性格だから、そういう性分なのかもしんないけどな、と八幡は自分を納得させる。
「……ところで人の心配といえば、雪ノ下もよくよくジードの役割に積極的だよな。顔すら知らないリトルスターの宿主のことで気を揉んだりして」
八幡がそっと雪乃に尋ねかけると、彼女は神妙な態度で返した。
「別に私も博愛主義者という訳ではないわ。でも、望みもしないのに突然身に着いた力のせいで命の危険に晒される、なんて理不尽な目に遭う人がいると知って、自分には関係ないことだなんて切って捨てるほど薄情な人間のつもりもないわよ」
雪乃の返答に軽く感心を覚える八幡。彼女だって、リトルスターが宿って一時は自身の変化に大きな不安を覚えたというので、他人事では済ませられない思いは強いのだろう。
そんな風にひそひそと話していたら、結衣が怪訝そうに振り返った。
「さっきから何話してるの?」
「た、大したことじゃねぇよ。そっちこそ、さっきから何やってんだ?」
結衣が自分のケータイの画面に食い入っていることに気がついた八幡が聞き返すと、結衣は八幡たちに自分のケータイを見せつけた。
「怪獣情報を調べてたの。この前からあたしたちの近くに連続して怪獣が出てきて、物騒でしょ? だから時々こうして怪獣が出現してないかどうか調べるようにしてるんだ」
「また危ない目に遭うかもしれないからってか? そんな、何度も怪獣と出くわすような偶然が続く訳が……」
言いかけた八幡だが、その時にケータイ越しに怪獣情報を伝えるアナウンサーが次のことを発言した。
『ただいま緊急情報が入りました。関東圏上空に、宇宙から鳥型の怪獣が飛来しました! 怪獣は千葉方面に向かっているとのことです。近隣の方々は避難の準備をお願い致します』
「ほら!」
八幡は気まずそうに口を閉ざした。それから妙にそわそわするので、気づいた雪乃が耳打ちする。
「どうしたの?」
「いや、どうやってここを離れたもんか、口実が思いつかないもんでさ……」
怪獣が出たからにはウルトラマンジードの出番だが、先ほど勝手な行動をしないと結衣に宣言したばかりなので、出ていきづらいのであった。
肩をすくめた雪乃は助け船を出すことにした。
「こうも続けて怪獣が出没するなんてね。他の人も不安がって、パニックになってたりするかもね。比企谷くん、あなたのご家族とかはどうかしら」
ハッと雪乃の意図に気がついた八幡は、ありがたくそれに乗っかった。
「そうだ! 妹は中学生だから、混乱に巻き込まれてるかもしれねぇ。ちょっと様子を確認してくる!」
と理由をつけて、八幡は部室を飛び出していった。
「ちょっとヒッキー!? そんなのケータイ使えばいいじゃん!?」
結衣がもっともなことを言って呼び止めようとしたが、ただの方便であるため、八幡は振り切った。
「もぉ~ヒッキーったら。あんなに勢いよく飛び出してくなんて、シスコンなんじゃない?」
憮然としている結衣の後ろで、雪乃は腕を組んで眉をひそめた。
「……ちょっと、無理矢理だったかしら」
× × ×
部室を出ていった八幡は、もちろん小町の中学校などには向かわず、人気のないところで装填ナックルを握り、レムとの通信を開始した。
『レム、怪獣の映像をこっちに送ってくれ』
[分かりました、リク]
ジードの指示で、八幡のケータイの画面にユートムからの映像が映し出された。
『ピギャアーッ!』
空をふらふらとおぼつかない姿勢で飛ぶ怪獣。それは鳥型というより、ファンタジー作品によく出てくるような飛竜か翼竜のような姿であった。赤い両眼の下の頬からは、羽のような突起が生えている。
「こいつも融合獣って奴か?」
八幡の質問を否定で返すレム。
[いえ。これは通常の野生怪獣です。種族名は、ザンドリアスです]
『ザンドリアスって……』
その名前を聞いたジードとペガが、何かに思い至ったようであった。
「もしかして、あのザンドリアス?」
[はい。以前に遭遇した個体と同一であることを、生体パターンから確認しました]
「何? 知ってるの?」
きょとんとした八幡に、ジードがどういうことかを説明する。
『前に僕たちの地球に飛んできて、居座ろうとした宇宙怪獣なんだ。色々あって宇宙に帰したんだけど、まさかこの宇宙で再会することになるなんて……』
ジードたちの宇宙の怪獣が、どうしてこの地球にいるのか。その理由をレムが推測する。
[恐らくは、私たちの使用したスターゲートに迷い込んだものと思われます]
「スターゲートって?」
『簡単に言うと、宇宙と宇宙の通り道さ。ウルトラマンキングに頼んで開けてもらったんだよ。でもそれに入ってきちゃう怪獣がいるとは思わなかったなぁ……』
ジードの説明の中に、八幡には分からない言葉が出てきたが、これ以上あれこれ尋ねている場合ではなかった。
「あッ、見て! ザンドリアスが落ちる!」
ケータイの画面の中で、ザンドリアスが千葉市街の中に墜落したのだ。あっと口を開く八幡。
『ザンドリアス、翼を怪我してるみたいだ……。スターゲートに迷い込んだ時に痛めたのかな……』
心配するジードだが、状況はどんどん進展する。
[この星の自衛組織は、ザンドリアスに攻撃を加えることを決定しました。すぐにでも航空機による攻撃が開始されます]
『何だって! それは駄目だ!』
焦ったジードが八幡に呼びかける。
『あいつは、迷惑を掛けられたこともあるけど悪い奴じゃないんだ。攻撃なんて止めないと! 八幡、行こう!』
「分かった……!」
うなずいた八幡がウルトラカプセルとジードライザーを取り出した。
『ユーゴー!』『シェアッ!』
『アイゴー!』『フエアッ!』
『ヒアウィーゴー!』
二つのカプセルをナックルに装填して、ジードライザーでスキャンする。
[フュージョンライズ!]
『ジィィィ―――――――ドッ!』
八幡は二人のウルトラマンのビジョンと融合して、ウルトラマンジードに姿を変えていく!
[ウルトラマン! ウルトラマンベリアル!]
[ウルトラマンジード! プリミティブ!!]
「シュアッ!」
ジードは光となって校舎を飛び出し、まっすぐにザンドリアスの元へと向かっていった。
ザンドリアスの墜落現場では、既に航空自衛隊によるミサイル攻撃が開始されていた。
「ピギャアーッ!」
次々に飛んでくるミサイルがザンドリアスに炸裂し、痛がるザンドリアスは目から光線を発射して反撃している。今のところは戦闘機が光線を回避しているが、このまま続けば被害が出るのは確実だろう。
[あれではザンドリアスを刺激するばかりです]
『すぐに止めよう! 八幡、行くよ!』
『「ああ……!」』
ジードは即座にザンドリアスの手前に着地して、戦闘機の編隊に向けて手の平を突き出した。
「ハッ!」
待ったのアピールをすると、それが伝わったか、ミサイル発射をしようとしていた戦闘機は機首を上げて上昇。攻撃中止される。
その間にジードはザンドリアスに向き直って、優しく呼びかけた。
『ザンドリアス、僕が分かるか?』
「ピギャアーッ! ピギャアーッ!」
ジードの姿を認めたザンドリアスは、途端にピョンピョン飛び跳ねて喜びを動きで示した。ジードのことを覚えているようだ。
しかし急に右の翼を抑えてうずくまる。そこを痛めているみたいだ。
『大丈夫か!?』
ザンドリアスに肩を貸すジード。それからレムに問いかける。
『レム、このままザンドリアスを宇宙に帰せるか?』
[それはやめた方がいいでしょう。今の状態では満足に飛行できず、地球に再度落下するか宇宙をあてどなく漂流するかのどちらかです]
『そうか……。とりあえず、ここじゃ迷惑になる。人のいない場所に移そう』
そう決めると、ジードはザンドリアスに肩を貸したまま浮き上がり、彼を街から離れた山奥へと移していった。
× × ×
ザンドリアスは知った顔と出会って安心したのかすっかり大人しくなり、今は山中でくつろいでいる。その様子を星雲荘のモニターでながめながら、八幡たちはこれからのことを話し合う。
「流石にこのままって訳にはいかねぇよなぁ……。どうにかあいつの怪我を治して、早いとこ宇宙に返ってもらわないと」
と意見する八幡だが、雪乃がそれに言い返す。
「でも、怪我を治すと言ってもどうするつもり? 怪獣を診察できる医者なんて、いる訳ないじゃない。比企谷くんは頭の回転数が足りないみたいね」
「いちいち余計なひと言入れなくていいっつーの。そっちで何とかなんないの?」
雪乃に突っ込んだ八幡がレムたちの方へ振り返ると、レムが答えた。
[アクロスマッシャーの能力があれば可能です]
「アクロ……何て?」
[ジードのフュージョンライズ形態の一つです。俊敏な動作と、治癒能力に優れています]
それを聞いた八幡が首を振る。
「なら話は早いじゃんか。すぐやろうぜ。えーっと、これとこれでいいんだっけ?」
[しかしながら……]
レムの話を最後まで聞かず、八幡は青いウルトラマン同士のカプセル二つを取り出して、片方を雪乃に投げ渡した。
「雪ノ下、頼む」
「仕方ないわね……」
嘆息しながらカプセルのスイッチを入れた雪乃だったが……カプセルはまたも反応がなかった。
「あれ?」
八幡と雪乃がきょとんとすると、レムがどういうことか解説を入れた。
[現在のフュージョンライズの主体は、あくまでハチマンです。ユキノは補助に過ぎません。故に彼女では起動できないカプセルが全体の半数ほどあります]
「何だよ……。全部のカプセルを使えるようになった訳じゃねぇのか……」
面倒くせぇ……と落胆する八幡であった。一方で、ライハが提案する。
「じゃあ、私かペガが八幡とフュージョンライズするのはどうかしら?」
「あッ、それいいね! ペガ、ポーズの真似だけじゃなくてホントにフュージョンライズしてみたかったんだ!」
乗り気のペガだったが、彼にとって残念な返答がレムから来る。
[ライハとペガでは、そもそもハチマンとの波長が合いません。異なる宇宙の者同士だからと思われます]
「ダメかぁ……」
がっかりと肩を落とすペガ。ライハがここまでの話から来る結論を纏める。
「ということは、アクロスマッシャーになろうとするのなら……もう一人くらい、協力者が必要ということね? それも雪乃が機動できないカプセルを動かせる」
[そうなります]
「そんな都合のいい人いるかなぁ……」
ペガと同様に、雪乃も頭を悩ませる。
「そこに、信用できる人物という条件も加わるわ。私たちの秘密を誰かにしゃべってしまう口の軽い人や、良からぬ考えを思い浮かぶような人は当然除外しなければいけないから」
「信用できる人間ねぇ……。そこが難しいとこだよな」
八幡も頭を痛めた。過去に様々な人から心無い扱いを受けて育った彼は、人間不信気味なのだ。
皆が悩んでいると、ジードが話に区切りをつけるように発言する。
『絶対アクロスマッシャーが必要って訳じゃない。幸い、ザンドリアスは無闇に誰かを傷つけるような怪獣じゃないし、攻撃も中止の状態が続いてる。自然回復を待つくらいの時間はあるよ』
「そうね。今のところは、ザンドリアスが回復し切るのを見守るのが最善ね」
ライハが結論づけて、ひとまず話し合いはこれで終了となった。
しかし八幡は、もう一人の協力者についてまだ思案していた。
「協力者……俺とフュージョンライズする奴ってことだろ? だったら俺は――」
八幡は顔を上げて、期待を込めた目つきで虚空を仰いだ。
「戸塚がいいな」