古雪椿は勇者である   作:メレク

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今回は元々エイプリルフールネタとしてツイッターにだけのせる予定だったものを、文字数制限の面倒さに絶望して人数増やしてこっちの短編くらいのボリュームにした詰め合わせです。(それでも普段よりは少なめですが)

昨日書きはじめたものだし、一日くらいなら遅れてもセーフなはず...あ、ゆゆゆい時空です。それではどうぞ。


短編 エイプリルフール集

結城友奈の場合

 

友奈「椿さん!私椿さんのこと大嫌いだったんです!」

 

椿(部室に来た途端これか.....エイプリルフールだと知っててもショックだな。これ)

 

友奈「...っ」

 

椿(しかも言ってから辛そうな顔してるし。最初は笑顔で言ってたからすぐ嘘だって分かったけど)

 

友奈「あの...椿先輩?」

 

椿(これは少し、からかってやるか)

 

椿「そうか。俺は友奈のこと大好きだったんだがな」

 

友奈「えっ」

 

椿「友奈が俺のこと大嫌いなら仕方ないな。なるべく関わらないようにするから」

 

友奈「あ、あわわわ......あの、椿先輩、そのっ!」

 

椿「ふっ...嘘だよ」

 

友奈「......!!ごめんなさいー!!!」

 

椿「はいはい」

 

 

 

 

 

犬吠埼樹の場合

 

樹「今日はエイプリルフールだそうですよ」

 

椿「へー。樹は誰かに嘘ついたのか?」

 

樹「珍しく遅起きだったお姉ちゃんに、今日は日曜日だよって言いました」

 

椿「ふーん...おい、今日風が学校来てなかったのってお前が原因じゃねぇか!?」

 

樹「えへっ♪」

 

椿「いや可愛い感じで誤魔化してもダメだから!?」

 

樹「...椿さん、私今日は帰りたくないんです......泊めてください」

 

椿「ダメです!ほら、俺も一緒に行ってやるから帰って風に謝るぞ!!!」

 

樹「はい......」

 

 

 

 

 

土居球子の場合

 

球子「椿!見てみタマえ!テストで満点取ったぞ!」

 

椿「よかったな」

 

球子「...なんか反応薄くないか?」

 

椿「だってエイプリルフールのネタだろ?」

 

球子「酷すぎる!?ちゃんと見ろ!!本物だぞ!!」

 

椿「......マジじゃん」

 

球子「はじめから真実しか言ってないぞ...採点確認始めるなー!!」

 

椿「いや、お前の勉強見てた時期がある身としては信じられなくてさ......すまんすまん」

 

球子「全く。罰としてこれからこの店行くぞ!タピオカを奢ってもらう!!」

 

椿「さては始めからご褒美でねだるつもりだったな...」

 

球子「ほら行くぞ椿!!」

 

椿「...分かったよ。行くから慌てんなって」

 

球子「よっしゃあ!」

 

 

 

 

 

弥勒夕海子の場合

 

弥勒「今日はエイプリルフール!皆さんに嘘をついても良い一日!さてさて、どんな嘘を...」

 

椿「あ、弥勒さん。弥勒家について新聞に載ってましたよ」

 

弥勒「本当ですの!?」

 

椿「嘘です」

 

弥勒「古雪さん!!」

 

銀「あれ、椿、確かエイプリルフールでついた嘘って一年間叶わなくなるんじゃなかったっけ?いいのそんなこと言って」

 

弥勒「古雪さんっっ!!!!」

 

椿「あー...すみませんでしたっ!」

 

弥勒「逃げないでくださいまし!こうなったら古雪さんを礎に!!」

 

椿「いや滅茶苦茶怖いんだが!?」

 

 

 

 

 

古波蔵棗の場合

 

棗「今日はエイプリル?フール?と言うのか...嘘をついて良い日......」

 

椿「あぁ。といっても嘘をつかなくても全然良いんだけどな」

 

棗「......」

 

椿「......」

 

棗「......」

 

椿「......棗?」

 

棗「...何も思いつかなかった」

 

椿「あはは...棗らしくて良いだろ」

 

棗「そうか」

 

椿「あぁ」

 

棗「あ、椿」

 

椿「どした?」

 

棗「私、もう海には近寄らない」

 

椿「無理して嘘つかなくていいから!!大丈夫だから!!そんな震えながら言うなよ!?」

 

 

 

 

 

藤森水都の場合

 

水都、椿「はぁ...」

 

椿「あ、水都。お疲れ」

 

水都「お疲れ様です...お互い、疲れぎみですね」

 

椿「若葉が蕎麦派になるって嘘ついたのはいいが、それで自分で苦しんでてな......さっきまであいつの満足いくまでうどん話に付き合ってたから」

 

水都「私もうたのんがうどん派になるって嘘ついて苦しんで、蕎麦の話を二時間くらいされたばかりなんです...」

 

椿「......」

 

水都「......」

 

椿「...お疲れ様でした会として、飯食いに行かないか?」

 

水都「行きましょう。是非行かせてください」

 

椿「お、おう...水都がここまでなるって、歌野どんな話をしたんだよ...」

 

 

 

 

 

上里ひなたの場合

 

ひなた「椿さん。今日はエイプリルフールですよ。今から一つだけ嘘つきますからね」

 

椿「おう...あれ?エイプリルフールってそんな宣言されるもんだったっけ?」

 

ひなた「私、椿さんの寝込みを襲いまして...」

 

椿「ぶふっ!?!?」

 

ひなた「そしたら、椿さんとの子供を成してしまいました」

 

椿「...おい、嘘一つなんだよな?変な冗談はやめ...待て、待て待て。何でそんなお腹膨らんでるんだ?そんな優しく撫でるなどうなってんだ!?!?」

 

ひなた「そんな焦らないでください。大丈夫ですよ。ちゃんと産んでみせます」

 

椿「いやいや!?え、あ...分かった!『一つだけ嘘をつく』ってのが嘘で、全部嘘なんだな!?」

 

ひなた「......バレてしまいましたか」

 

椿「風船か...よかったよかった。手の込んだ嘘はやめてくれ」

 

ひなた「すみません。椿さんの反応が楽しくて...ところで椿さん、その首の絆創膏は?」

 

椿「ん?あぁ。なんか朝起きてたら跡になっててさ」

 

ひなた「そうですか...ふふっ」

 

椿「??」

 

 

 

 

 

乃木銀の場合

 

銀「椿ー、アタシがプレゼントをやろう」

 

椿「プレゼント?あ、エイプリルフールの嘘か?」

 

銀「いくらアタシでもそんなことしませんー。はいこれ」

 

椿「......なにこの肩揉み券。お父さんへのプレゼントかなんか?」

 

銀「時間無制限です」

 

椿「いやそこは聞いてない。俺はいつからお前の親になったんだよ」

 

銀「別にそんなつもりはないですー。最近色々立て込んでて疲れてそうだったからさ。遠慮なく使って」

 

椿「...そんな風に見えてたか?」

 

銀「見えてた見えてた」

 

椿「そうか...なんかすまん。気を使わせて」

 

銀「だからそんな遠慮するなって!アタシはいつだって椿のことちゃんと見てるからな」

 

椿「銀...ありがとう」

 

銀「へへへっ。さ、後ろ向いて!早速使ってってくださいな!」

 

椿「あぁ...優しくでいいからな?」

 

銀「大丈夫。今日は真面目だから」

 

椿「普段なら殺る気満々だったんかいな......」

 

銀「気にしない気にしない、ほら、始めますからね_________」

 

 

 


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