今回はこれからの話。
『世界を変えるって...具体的にどうするんでしょう?』
『俺は一度過去に送られて、西暦の四国勇者の一員として戦った。それをもう一度行って、雪花、歌野、水都、棗を四国へ送り届ける』
『そんなことが!?』
『そんな自由に行き来出来るんですか!?』
『いやそもそも元の世界に戻ったら記憶がなくなるんでしょ!?過去に行く方法もだけど、そもそもどうやってこの会話を覚えて』
『順に話す。言われた通り問題は二つ。過去に行く方法と、それを覚えとく方法だ。で、過去に行く方法だが...一度目は、神様みたいな奴に飛ばされたんだ』
『神様みたいな奴?』
『ん。そいつは俺に過去を変えてほしくて、樹海の力の一部を自分の力として蓄えて、西暦に飛ばした。一回でほとんど力を使い果たしたが...そいつは、この平行世界の神樹からまた力を吸いとっていたんだ。その力でもう一度過去に戻る。今度は四国じゃなく、全国を巡るために。さっき言った割りに合わないってのは、こういうことさ』
『聞いてるだけだと滅茶苦茶なように聞こえますが...そんなことが可能なんですか?』
『出来るさ...そうだろ?シーナ!!』
『え、シーナちゃん!?』
『...もう少し大々的な登場をしたかったんだけどなー』
『十分だろ。なんなら姿を変えればもっと驚くぞ』
『......』
『え!?』
『姿が...高嶋さんに』
『紹介する。俺を過去へ飛ばした張本人、シーナ改め、平行世界の高嶋友奈だ』
『私なの!?』
『俺にも何で別名名乗って姿も変えてたのかは知らないが...』
『分かりにくいからさっきの姿に戻るね。この姿は分かりやすくするために別の友奈の姿を模したものなんだけど...現界する時に上手くいかなくて、記憶の混濁をしてたみたい』
『いや私達からしたらそこはどうでもいいんだけど、椿さんを過去に送ったって』
『うん。さっき言ってくれてたから説明をある程度省くけど、彼を一度過去へ送ったのは私で、この世界にいる間にもう一度送る力をこの世界の神樹様から貰ってる。飛ばせるのは彼一人って条件はあるんだけど、いけるよ』
『椿先輩、だけ...私達はいけないんですか?』
『うん。私の力で時間の移動が出来るのは、神様のお気に入りである勇者じゃできないから。今そうじゃないのは、彼だけだよ』
『でも、そしたら私達は...死ぬって言われてた歌野達は、助けられるんですか?』
『断言は出来ない。けどそれは、彼が成すかを信じられるかって問題だけだよ』
『だったら私はノープログレム!待ってますからね!椿さん!!』
『そんな一瞬で信じられても不安になるが...まぁやってみせる。雪花も、棗も』
『『.......』』
『分かりました。じゃあ、任せます』
『あぁ。例え椿の記憶を失くしていても、思い出してみせる』
『あ、そっか。私達は椿さんのこと覚えてないんですよね...というか椿さん、記憶の方はどうするんです?この友奈...あー、シーナちゃんに教えて貰うんです?』
『まぁ、それも出来るだろうが...俺には、もう一人いるからな』
『もう一人?』
『おい、椿の奴、どこか頭打ったんじゃないのか?いきなり痛々しいこと言い出して...』
『はいはい。タマっち先輩落ち着いて』
『いや落ち着いてもだなぁ!?』
『あ、もしかして女性になってる椿さんのことですか?』
『いや、いるんだよ。シーナと一緒に過ごしてる、精霊としての俺が』
『......』
『まぁ、そんな視線を向けられるとは思ったが...精霊ツバキ。過去での俺の行動が逸話となって生まれた精霊。シーナと同じように他所の世界に行っても記憶を残せる存在が、今もここにいる』
『それが本当なら...確かに、もう一度過去に行き、歌野達を助けることが出来るかもしれない』
『スケールが大きすぎてよくわからなくなってきたよ...メブ~!』
『大丈夫。実際動くのは俺だ...まぁ、俺を信じてくれないと始まらない話なこと。そして、過去に行けるのに、俺は未来に帰ること...この二つだけだ。問題は』
『それはもしかして、私や皆のことを気にしてるんですか?余計なお世話ですよ?』
『っ...手厳しい言い方してくれる』
『ひなた...』
『私は二つともオーケー!』
『...古雪さんは、信じられますから。うたのんと、私をお願いします!』
『私も賛成しますよ。寧ろ嬉しい』
『私も、否定しない』
『決まりだな。後は赤嶺と、銀ちゃんの』
『私は助けなんていらないよ。大丈夫...というか、力はなるべく温存した方がいいでしょ?』
『アタシも大丈夫です...というか、将来それで椿と結ばれるなら、一度倒れるくらい覚悟しますから』
『......なんでそんな覚悟決まってるんだか』
『アタシ見ても何も変わらんぞ?』
『分かってるよ!...うん。分かってる』
『じゃあ、後はこの世界の造反神を倒すだけですね』
『あぁ』
だから俺は、もう一度戦う。皆を幸せにするために、世界の一つくらい変えて見せる。
これは、約束だ__________